Excel Services の概要 (SharePoint Server 2010)

 

適用先: SharePoint Server 2010

トピックの最終更新日: 2017-01-19

Microsoft Excel 2010 は、ビジネス データの分析やビジネス インテリジェンスの向上に役立つように設計されています。Microsoft SharePoint Server 2010 の Excel Services は、Microsoft Excel 2010 のブックを SharePoint Server 上に公開するために使用できる Microsoft SharePoint Server の共有サービスです。公開されたブックは組織全体でナレッジ ワーカーが使用できるようになります。すべての公開されたブックは、組織のニーズに従って管理と保護を行うことができ、組織全体で共有できます。

ビジネス インテリジェンスを使用して、組織の主要なビジネス プロセスを表すデータを保存し、そのデータを実用的な方法で整理し、有用な情報として表示できます。ナレッジ ワーカーは、その情報に基づいて、生産性を向上させたり、ビジネス プロセスを改良するフィードバックを提供したりできます。

Excel Services とは

Excel Services は、SharePoint Server Web サイトまたはドキュメント ライブラリでの Excel 2013 ブックの共有、保護、管理、および使用をサポートします。Excel Services は、Excel Calculation Services (ECS)、Microsoft Excel Web Access (EWA)、および Excel Web Services (EWS) の各コンポーネントで構成されます。これら 3 つのコンポーネントが SharePoint Server と Excel Services と通信して、組織のビジネス インテリジェンス プロセスに貢献します。基本的に、Excel 2013 はオーサリング ツールであり、Excel Services はレポート ツールです。

Excel Services には、ユーザーがブックとスプレッドシートをブラウザーで表示できる Web ベース UI と、プログラムを使用してアクセスする Web サービス インターフェイスという 2 つのインターフェイスがあります。

Excel Services を最大限に活用する方法を理解するには、次に示す具体的なシナリオを参照してください。

  1. スプレッドシートをブラウザーを使用して共有する   ユーザーは、Excel 2013 スプレッドシートを SharePoint Server ドキュメント ライブラリに保存できます。これにより、他のユーザーは、サーバーによって計算されたバージョンのスプレッドシートにブラウザー ベースでアクセスできます。スプレッドシートへのアクセスが発生すると、Excel Services がそのスプレッドシートを読み込み、必要に応じて外部データの更新、計算を行って結果を出力し、ブラウザーを通して表示します。ユーザーは、スプレッドシートを表示するために Excel 2013 をインストールしておく必要はありません。ユーザーには常にスプレッドシートの最新バージョンが表示され、ユーザーはブラウザーを通してスプレッドシートを操作できます。セキュリティ アクセス許可を設定することで、ユーザーに提供されるアクセス権限を制限できます。

  2. ビジネス インテリジェンス (BI) ダッシュボードを構築する   Excel と Excel Services を使用して、コードを 1 行も記述することなくブラウザー ベースのダッシュボードを作成できます。

  3. Excel スプレッドシートにカプセル化されたロジックをカスタム アプリケーションで再利用する   サーバーとのブラウザー ベース インターフェイス以外にも、Excel Services には Web サービス ベース インターフェイスがあり、Web サービスを使用する任意のアプリケーションから、公開されたスプレッドシードにプログラムを使用してアクセスできます。Web サービス アプリケーションは、公開されたスプレッドシートに設定されたセキュリティ アクセス許可に従って、このインターフェイスを使用して値の変更、スプレッドシートの計算、および更新後のスプレッドシートの一部または全体の取得を実行できます。

  4. レポート作成   Excel Services の非常に便利な機能の 1 つがレポート作成です。レポートには、ビジネス インテリジェンス データや Excel Services で操作している任意の種類のデータを含めることができます。Excel Services レポートの生成と公開も、ダッシュボードの基本機能の 1 つです。

    Excel Services レポートは、Excel Services ブックとほぼ同じように機能し、自分のコンピューター上の Excel Services ブックも SharePoint Server ドキュメント ライブラリ内のブックも、似たような外観で表示できます。Excel Services レポートには、Excel Services の多様な標準機能 (条件付き書式、式、図など) を含めることができます。Excel Services に公開された Excel ブックは、Dashboard Designer 内で Excel Services レポート タイプのデータ ソースになります。任意のタイプの Excel Services レポートの作成プロセスは、2 つのステップで構成されます。ウィザードを使用して、レポートの基本構造を作成することから始めます。次に、レポートに表示するデータを選択します。

See Also

Concepts

Excel Services の認証を計画する (SharePoint Server 2010)

Other Resources

Excel Services のデータ プロバイダーを計画する (SharePoint Server 2010) (現在不使用)