Exchange 2010 セットアップについて

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2010-07-29

ここでは、Microsoft Exchange Server 2010 セットアップの概要について説明します。さまざまなエディションとバージョンの Exchange 2010 をインストールして管理するため、Exchange 2010 セットアップでは個別の種類とモードを使用できます。Exchange Server 2010 Service Pack 1 (SP1) ではセットアップも改良され、インストールが失敗した場合のセットアップのログとシナリオが強化されています。

Exchange セットアップでインストールされるさまざまなサービス一覧については、「Exchange セットアップによってインストールされるサービスの概要」を参照してください。

Exchange のエディションおよびバージョン

Exchange Server 2010 には、Standard Edition と Enterprise Edition の 2 つのサーバー エディションがあります。これらはプロダクト キーによって定義されるライセンス エディションです。現在、Exchange Server 2010 の RTM (Release To Manufacturing) バージョンと Service Pack 1 (SP1) バージョンを入手できます。詳細については「Exchange 2010:エディションとバージョン」を参照してください。

Exchange セットアップの種類

Exchange 2010 セットアップには、以下のオプションがあります。

Exchange のセットアップ UI   Setup.exe を使用して、Exchange 2010 セットアップ ウィザードの指示に従いながら対話形式でセットアップします。

Exchange の無人セットアップ   Setup.com を使用して、コマンドライン スイッチを対話形式で入力するかスクリプトを使用して無人でセットアップします。Setup.com は、Exchange 2010 の DVD またはダウンロードしたソース ファイルから入手できます。

Exchange セットアップのモード

Exchange 2010 のセットアップには、次のような複数のインストール モードがあります。

Install   新しいサーバーの役割をインストールしたり、既存のインストールにサーバーの役割を追加したりする場合 (メンテナンス モード) は、このモードを使用します。このモードは、Exchange セットアップ ウィザードと無人インストールの両方で使用できます。

Uninstall   Exchange インストールを削除したり、既存のインストールからサーバーの役割を 1 つ削除したりする場合 (メンテナンス) は、このモードを使用します。このモードは、Exchange セットアップ ウィザードと無人インストールの両方で使用できます。

Upgrade   Exchange がすでにインストールされていて新しいバージョンをインストールする場合は、このモードを選択して使用します。このモードは、Service Pack のインストールに使用します。このモードは、Exchange セットアップ ウィザードと無人インストールの両方で使用できます。

RecoverServer   サーバーで致命的な障害が発生し、データを回復する必要がある場合は、このモードを使用します。障害の発生したサーバーと同じ完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用してサーバーをインストールし、次に /m:RecoverServer スイッチを使用してセットアップを実行する必要があります。復元する役割は指定しないでください。セットアップでは、Active Directory 内の Exchange Server オブジェクトを検出し、対応するファイルと構成を自動的にインストールします。サーバーが回復すると、データベースを復元して追加設定を再構成できます。RecoverServer モードで実行するには、サーバーに Exchange がインストールされていない状態である必要があります。Exchange サーバー オブジェクトが Active Directory に存在する必要があります。無人インストールの場合にのみ、このモードを使用できます。

注意

セットアップのモードは、他のモードを使用する前に終了しておく必要があります。

Exchange 2010 SP1 セットアップの改善点

Exchange 2010 SP1 のセットアップでは、いくつかの点が改善されています。

  • インストールの失敗   Exchange 2010 SP1 のセットアップでは、Exchange 2010 RTM とは異なり、失敗したインストールの再開がサポートされています。(Exchange 2010 ではインストールに失敗すると、その修正にアンインストール モードを使用できません。) レジストリ中のウォーターマークによって、セットアップの失敗箇所が識別されます。失敗したセットアップを再開する際に、Exchange 2010 セットアップ ウィザードの質問に再度回答する必要はありません。失敗したインストールを再開して完了することができます。

  • Exchange セットアップ ログ   Exchange SP1 では、重要でない情報の量を減らし、エラーを正しく記録することで、Exchange セットアップ ログを改善しています。セットアップ ログは、個別のセクションに分割されているため、セットアップが失敗した箇所が簡単にわかります。詳細については、「Exchange 2010 のインストールを確認する」を参照してください。

  • Windows の役割と機能   Exchange 2010 SP1 では、サーバーの役割で必要となる Windows の役割と機能をインストールする機能が追加されています。

これらの改善の詳細については、「Exchange 2010 SP1 の新しい展開機能」を参照してください。

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