Exchange Server 2007 Service Pack 3 の更新プログラムのロールアップ 5 について

 

トピックの最終更新日: 2011-11-16

Microsoft は、Microsoft Exchange Server 2007 Service Pack 3 (SP3) の更新プログラムのロールアップ 5 をリリースしました。更新プログラムのロールアップは、2011 年 9 月 21 日付けです。更新プログラムのロールアップに関する次の情報について説明します。

  • 更新プログラムのロールアップによって解決される問題
    更新プログラムのロールアップを入手する方法
    更新プログラムのロールアップをインストールするための前提条件

更新プログラムのロールアップによって解決される問題

Exchange 2007 SP3 の更新プログラムのロールアップ 5 は、次の Microsoft サポート技術情報の記事で説明されている問題を解決します。

981820

Exchange Server 2007 SP2 環境で IMAP4 または POP3 によってメッセージ アイテムが受信された場合、そのメッセージ アイテムの新規 X ヘッダーが表示されない

2292150

Exchange Server 2007 環境の OWA を使って電子メール メッセージを作成すると、削除したハイパーリンクが電子メール メッセージの HTML ソースに残る

2411423

Exchange Server 2007 を実行しているサーバーでメールボックスの言語をドイツ語に設定すると、Msftefd.exe プロセスで常に CPU リソースが 100 パーセント消費される

2450078

Exchange Server 2007 環境で EWA アプリケーションを使って電子メール メッセージに返信または転送する時、電子メール メッセージ本文に表示される送信時間が正しくない

2451415

Exchange Server 2007 SP3 環境で POP3 クライアントを使ってメールボックスにアクセスすると、"メール サーバーにログオンできませんでした" というエラー メッセージが表示される

2536652

Exchange Server 2007 でパブリック フォルダーのレプリケーションを構成すると、ハブトランスポート サーバーで EdgeTransport.exe が応答をランダムに停止する

2536695

Exchange Server 2007 環境でパブリック フォルダー内の電子メール メッセージを削除または変更しようとすると、"アイテムを削除できません" というエラー メッセージが表示される

2536697

メールボックスを Exchange Server 2003 から Exchange Server 2007 へ移動すると、規則名内の DBCS 文字が疑問符に変換される

2537783

Exchange Server 2007 SP3 に更新プログラムのロールアップ 2 をインストールすると、EdgeTransport.exe プロセスがクラッシュすることがある

2538958

Exchange 2007 SP3 に RU2 をインストールすると、Exchange 管理コンソールと Exchange 管理シェルに拡張保護の警告が表示される

2554575

Exchange Server 2007 環境の管理フォルダー アシスタントがアイテムをジャーナル処理する場合、MRM 送信フォルダーにアイテムが蓄積される

2556751

Exchange Server 2007 ハブトランスポート サーバー上で特定の電子メール メッセージを処理すると、EdgeTransport.exe プロセスがクラッシュする

2557304

Exchange 2007 SP3 環境の OWA を使ってカレンダーアイテムを開くと、Store.exe プロセスで過度の CPU リソースとメモリ リソースが断続的に使われることがある

インストール前タスク

Forefront Security for Exchange Server

Microsoft Forefront Security for Exchange Server を使用している場合、Exchange 2007 SP3 の更新プログラムのロールアップ 5 をインストールする前に Forefront Security for Exchange Server を無効にする必要があります。更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールしたら Forefront Security for Exchange Server を再度有効にします。そのためには、以下の手順を実行します。

  1. Forefront Security for Exchange を無効にするには、fscutility/disable コマンドを実行します。
  2. Forefront Security for Exchange を有効にするには、fscutility/enable コマンドを実行します。
note注 :
更新プログラムのロールアップをインストールする前に Forefront Security for Exchange Server を無効にしないと、インフォメーション ストア サービスとトランスポート サービスが起動しません。

パブリック フォルダー

Exchange 2007 組織でパブリック フォルダーを使用していて、パブリック フォルダー データベースの保存期間が 123 日より大きな値に設定されている場合、Exchange 2007 SP3 の更新プログラムのロールアップ 5 をインストールする前に、以下の手順のステップに従う必要があります。

パブリック フォルダーを使用していて、パブリック フォルダー データベースの保存期間が 123 日以下の値に設定されている場合、警告メッセージが表示されます。ただし、Exchange 2007 は正常に機能し続けます。この場合、以下の同じステップに従うことにより、問題を解決できます。

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[検索の開始] ボックスに「adsiedit.msc」と入力し、Enter キーを押します。
  2. ADSIEdit スナップインで、[操作] をクリックし、[接続先] をクリックします。
  3. [既知の名前付けコンテキスト] リストで [構成] をクリックします。
  4. 次のリスト項目とサブ項目を順番に展開します。
    • CN=Configuration、DC=Contoso、DC=com
    • CN=Services
    • CN=Microsoft Exchange
    • CN=<OrganizationName>
    • CN=Administrative Groups
    • CN=Servers
    • CN=<ServerName>
    • CN=Information Store
    • CN=Second Storage Group
note注 :
一覧の <OrganizationName> および <ServerName> は組織とサーバーの実際の名前を表します。
  1. [CN=Public Folder Database] をダブルクリックします。
  2. [msExchOverallAgeLimit] をダブルクリックします。
  3. 既存の値を 86,400 で除算し、単位を秒から日に変更します。
note注 :
Exchange 2007 環境内のすべてのパブリック フォルダー データベースでこれらのステップを繰り返す必要があります。
important重要 :
パブリック フォルダー データベースをホストする、組織内の Exchange 2007 サーバーすべてが Exchange 2007 SP3 の更新プログラムのロールアップ 5 にアップグレードされると、これらの変更が有効になります。

上記のステップを実行せずに Exchange 2007 SP3 の更新プログラムのロールアップ 5 をインストールして、Exchange 管理コンソールを使用してパブリック フォルダー設定にアクセスしようとすると、以下のエラー メッセージが表示されます。

期間が長すぎるため、TimeSpan がオーバーフローしました

また、Outlook Web Access を使用して Exchange にアクセスしようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

例外
例外の種類:Microsoft.Exchange.Clients.Owa.Core.OwaInvalidConfigurationException
例外メッセージ:期間が長すぎるため、TimeSpan がオーバーフローしました。

更新プログラムのロールアップの情報

Exchange Server 2007 SP3 の更新プログラムのロールアップ 5 は、2011 年 9 月 21 日にリリースされました。Microsoft ダウンロード センターからこの更新プログラムのロールアップを取得するには、「Exchange Server 2007 Service Pack 3 の更新プログラムのロールアップ 5 (KB2602324)」を参照してください。

important重要 :
更新プログラムのロールアップまたは Service Pack をインストールする前に、「Exchange 2007 用の最新の Service Pack または更新プログラムのロールアップをインストールする方法」を参照して、前提条件、インストール方法、および既知の問題を確認してください。クラスタ化メールボックス サーバーに更新プログラムのロールアップを適用する場合は、事前に「クラスタ化メールボックス サーバーへの Exchange 2007 更新プログラムのロールアップの適用」を参照してください。

Exchange 2007 サービス モデルの詳細については、「Exchange 2007 サービス」を参照してください。

Exchange Server 2007 SP3 に適用される更新プログラムのロールアップの一覧については、「Exchange 2007 用の最新の Service Pack または更新プログラムのロールアップを入手する方法」の「Exchange Server 2007 SP3 の更新プログラムのロールアップ」を参照してください。

この更新プログラムのロールアップは、Exchange Server 2007 RTM (Release To Manufacturing) 版、Exchange 2007 Service Pack 1 (SP1)、Exchange 2007 Service Pack 2 (SP2) には適用されません。Exchange Server 2007 SP3 の更新プログラムのロールアップ パッケージのシリーズは、Exchange Server 2007 RTM、Exchange 2007 SP1、Exchange 2007 SP2 の更新プログラムのロールアップに対応するシリーズとは別のものです。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。