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レッスン 6 : ドリルスルー レポートに渡すパラメータの追加

更新 : 2006 年 12 月 12 日

ドリルスルー レポートとは、現在のレポート内のリンクをクリックしてアクセスするレポートです。ドリススルー アクションが設定されたテキスト ボックスをクリックすると、ドリルスルー レポートが表示されます。ドリルスルー レポートにパラメータが存在する場合は、各レポート パラメータにパラメータ値を渡す必要があります。

このレッスンでは、レポート サーバー プロジェクトに AdventureWorks のサンプル レポート Sales Order Detail をインポートし、Sales Order レポート内の、販売注文番号用のテキスト ボックスにドリルスルー アクションを作成します。ドリルスルー レポートのパラメータとして、ドリルスルー レポートで必要とされる販売注文番号を設定し、さらに、テキスト ボックスのハイパーリンク テキストのリンク カラーを定義する内部パラメータを作成します。

レポート サーバー プロジェクトに既存のレポートをインポートするには

  1. ソリューション エクスプローラで、[レポート] フォルダを右クリックし、[追加][既存の項目] の順にクリックします。[既存項目の追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. AdventureWorks サンプル レポートがインストールされているフォルダに移動します。既定のディレクトリは、<installdir>:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Samples\Reporting Services\Report Samples\AdventureWorks Sample Reports です。Sales Order Details.rdl を選択します。このレポートがレポート プロジェクトに追加されます。

    次に、データセットのデータ ソースを AdventureWorks データベースにバインドする必要があります。

  3. ソリューション エクスプローラで、Sales Order Details.rdl をダブルクリックします。

  4. [データ] タブをクリックします。"データベースに接続できません" というエラーが表示されます。

    このレポートの 2 つのデータセットに使用するデータソースを修正し、AdventureWorks データ ソースをポイントするようにする必要があります。

  5. [データセット] の一覧で、[SalesOrder] を選択します。

  6. [データセットの編集] ([…]) ボタンをクリックします。[データセット] ダイアログ ボックスが表示されます。

  7. [データ ソース] の一覧の横にある [データ ソースの編集] ([…]) ボタンをクリックします。[データ ソース] ダイアログ ボックスが表示されます。

  8. [型][Microsoft SQL Server] であることを確認します。

  9. [接続文字列] ペインの横にある [編集] をクリックします。[接続プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。

  10. サーバー名とシステムの認証方式を入力します。通常、スタンドアロン システムの場合は、サーバー名 localhost と Windows 認証を使用します。

  11. [データベースへの接続] セクションに「AdventureWorks」と入力します。

  12. [接続の確認] をクリックします。正しく接続できない場合は、データベース管理者に連絡してください。

  13. [OK] をクリックします。

  14. SalesOrderDetail データセットに対しても、手順 5. ~ 13. を繰り返します。

レポートへのレポート ドリルスルー アクションの追加

  1. ソリューション エクスプローラで、Sales Order.rdl をダブルクリックします。

  2. [レイアウト] タブをクリックして [レイアウト] ビューに切り替えます。

  3. [Sales Order] 列で、詳細行のテキスト ボックス内をクリックします。このテキスト ボックスの値は、=Fields!SalesOrderNumber.Value となっているはずです。

  4. このテキスト ボックス内を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。[テキスト ボックスのプロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。

  5. [ナビゲーション] タブをクリックします。

  6. [ハイパーリンクのアクション] セクションで、[レポートに移動] をクリックします。

  7. テキスト ボックスの一覧で、[Sales Order Detail] を選択します。

  8. [パラメータ] ボタンをクリックします。[パラメータ] ダイアログ ボックスが表示されます。

  9. [パラメータ名] の一覧には、このドリルスルー レポート用に定義されているパラメータが表示されます。ここで [SalesOrderNumber] を選択します。

  10. [パラメータ値] ボックス内をクリックし、一覧で [=Fields!SalesOrderNumber.Value] を選択します。

  11. [OK] をクリックします。

    次は、ドリルスルー リンクのテキスト スタイルと色を変更します。

  12. [フォント] タブをクリックします。

  13. [装飾] の一覧で、[下線] を選択します。

  14. [OK] をクリックします。

  15. このテキスト ボックスの [プロパティ] ウィンドウで、[Color] プロパティのテキスト ボックス内をクリックし、一覧から [式] を選択します。[式の編集] が表示されます。

  16. Black という既定のテキスト部分を次の式に置き換えます。

    =Parameters!MyFontColor.Value

    これで、追加したテキスト ボックスのテキストに下線が付き、MyFontColor パラメータに設定した色で表示されるようになります。こうした装飾によって、別のレポートへのアクティブなリンクがわかりやすくなります。

    レポートをプレビューする前に、次のステップで MyFontColor パラメータを定義する必要があります。

フォントの色に使用する内部レポート パラメータを作成するには

  1. [レイアウト] ビューで、[レポート] メニューの [レポート パラメータ] をクリックします。[レポート パラメータ] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [追加] をクリックします。新しいパラメータが作成され、既定のプロパティ セットが割り当てられます。

  3. [プロパティ] セクションの [名前] に、「MyFontColor」と入力します。

  4. [データ型]String であることを確認します。

  5. [非表示] チェック ボックスをオンにします。[表示名] プロパティが無効になります。

  6. [使用できる値][クエリなし] になっていることを確認します。

  7. [既定値][クエリなし] を選択し、「MediumBlue」またはその他の有効なフォントの色を入力します。

    Aa337477.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    フォントの色の有効な値を確認するには、[レポート形式] ツール バーの [前景色] ボタンをクリックします。
  8. レポートをプレビューし、販売注文番号 (Sales Order #) が下線付きで別の色で表示されていることを確認します。

  9. 販売注文番号をクリックします。その販売注文番号の販売注文詳細レポートが表示されます。

Aa337477.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
詳細レポートに変更を加えた後、メイン レポート内のドリルスルー リンクをクリックすると再びエラーが表示される場合は、レポート用にキャッシュされたデータの更新が必要になる場合があります。レポート デザイナでは、パフォーマンス向上のため、クライアントでのクエリ結果は Rdl.data ファイルにキャッシュされます。ローカル キャッシュを更新するには、スペースを追加することでレポート デザイナでクエリを変更し、[プレビュー] をクリックします。

次の手順

このレッスンでは、既存のレポートをインポートし、そのデータ ソースをもう一度バインドしました。その後、メイン レポートに対し、インポートしたレポートへのパラメータ化されたドリルスルー リンクを追加し、内部パラメータを作成してドリルスルー リンクの色を定義しました。これで、「基本的な表形式レポートへのパラメータの追加」チュートリアルはすべて終了しました。パラメータを使用するその他のチュートリアルとしては、「チュートリアル : パラメータを使用した高度な機能」を参照してください。

参照

その他の技術情報

Reporting Services でのパラメータを使用した作業
パラメータを使用した他のレポートへの接続

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手