MaxUserPort 値が小さすぎる

[このトピックの目的は、Exchange Server アナライザ ツールが提起した特定の問題に取り組むことです。解決策を適用する対象は、Exchange Server アナライザ ツールを実行し、その特定の問題が発生しているシステムに限定する必要があります。無料でダウンロードして入手できる Exchange Server アナライザ ツールは、トポロジ内の各サーバーから構成データをリモートで収集し、データを自動的に分析します。生成されるレポートには、構成上の重要な問題点、潜在的な問題点、および製品の各種設定で既定値以外のものが、詳細に記載されます。これらの推奨事項に従うことにより、パフォーマンス、スケーラビリティ、信頼性、およびアップタイムの向上を達成できます。このツールの詳細、または最新バージョンのダウンロードについては、「Exchange Server ベスト プラクティス アナライザ ツール バージョン 2 のダウンロード」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=34707) を参照してください。]  

トピックの最終更新日: 2005-11-18

Microsoft® Exchange Server アナライザ ツールは、次のレジストリ キーを読み取り、TCP ephemeral ポートの最大値を判断します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters\MaxUserPort

ephemeral ポートは、短期間だけ使用されるポートです。

Exchange Server アナライザによって、MaxUserPort レジストリ キーの値が 50,000 未満であることが検出されると、警告が表示されます。

MaxUserPort の値は、アプリケーションがシステムに使用可能なユーザー ポートを要求したときに TCP が割り当てることのできる最大のポート番号を示します。通常、ephemeral ポートには、ポート番号 1024 ~ 5000 が割り当てられます。

既定では、Microsoft Windows Server™ 2003 は MaxUserPort 値を 5000 に設定します。Microsoft Windows® 2000 は、レジストリに MaxUserPort 値を追加しません。MaxUserPort 値は、レジストリに手動で追加できます。ただし、Windows Server 2003 および Windows 2000 Server では、Exchange Server 2003 はこの既定値を 60000 に設定します。Exchange 2000 Server はこの値を設定しません。

MaxUserPort 値を 60000 に設定することをお勧めします。MaxUserPort 値を 60000 未満に設定すると、イベント 9040 などの NSPI (Name Service Provider Interface) のプロキシ警告が発生する場合があります。次の表にイベント 9040 を示します。

イベント ID 9040

イベント分類

NSPI プロキシ

イベント ソース

MSExchangeSA

イベントの種類:

警告

イベントの説明

パケットの受信中に、NSPI プロキシによってエラーが検出されました。対象のドメイン コントローラ、ネットワーク、またはクライアントが停止している可能性があります。Winsock サブシステムからエラー [0x2746] が返されました。このエラーを受信した回線は閉じられています。

この警告を修正するには、MaxUserPort レジストリ キーの値を 60000 に設定します。

important重要 :
この文書には、レジストリの編集についての説明が含まれています。レジストリを編集するには、問題発生時にレジストリを復元する方法を理解している必要があります。レジストリの復元方法の詳細については、Regedit.exe または Regedt32.exe のヘルプで、「レジストリを復元する」を参照してください。

この警告を修正するには

  1. Regedit.exe や Regedt32.exe などのレジストリ エディタを起動します。

  2. 次の場所に移動します。HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters

  3. [MaxUserPort] をダブルクリックし、[値のデータ] フィールドに ea60 (16 進数) を設定します。次に、[OK] をクリックします。

  4. レジストリ エディタを終了し、コンピュータを再起動してこの設定を有効にします。

レジストリを編集する場合、およびレジストリを編集する方法を詳しく知りたい場合は、Microsoft サポート技術情報の文書番号 256986「Microsoft Windows レジストリの説明」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=3052&kbid=256986) を参照してください。