Spam Confidence Level のしきい値を有効化および構成する方法

  • [アーティクル]

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2006-09-18

ここでは、Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して、Spam Confidence Level (SCL) のしきい値を有効にし、構成する方法について説明します。SCL しきい値は、それに基づいて特定のメッセージがスパムの可能性があるメッセージとして識別され、処理される値です。コンテンツ フィルタ エージェントは受信メッセージをスキャンする最後のフィルタです。したがって、SCL しきい値としきい値アクションの設定は非常に重要です。SCL しきい値の設定が高すぎると、組織に入るスパムを削減できない可能性があります。SCL しきい値の設定が低すぎると、正当なユーザーからのメッセージをフィルタ処理するおそれがあります。

SCL しきい値アクションは、それぞれを有効にして 0 ～ 9 の値に設定することができます。0 はスパムである可能性が最も低く、9 はスパムである可能性が最も高いと見なされます。

note注 :
SCL しきい値アクションを構成した後、定期的にこれらの設定を監視し、組織のニーズに基づいて調整する必要があります。

SCL しきい値と、それらに対応するアクションは、以下のように有効にして設定します。

  • [SCL レベルが次の値以上のメッセージを削除する]   このオプションはメッセージを削除しますが、削除について送信側サーバーに通知しません。実際には、エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータは偽の "OK" SMTP (簡易メール転送プロトコル) コマンドを送信側サーバーに送信してからメッセージを削除します。送信側サーバーはメッセージが送信されたと見なすため、同じセッションでメッセージの送信を再試行しません。
  • [SCL レベルが次の値以上のメッセージを拒否する]   このオプションは、メッセージを拒否し、送信側サーバーに SMTP エラー応答を送信します。
  • [SCL レベルが次の値以上のメッセージを隔離する]   このオプションは、メッセージを隔離し、指定したスパム検疫メールボックスに送信します。スパム検疫メールボックスを構成する方法の詳細については、「スパム検疫メールボックスを指定する方法」を参照してください。
    important重要 :
    機能の性質上、スパム検疫メールボックスの管理を担当する IT 管理者は、Exchange 組織内の任意のユーザーに代わって、プライベートであったり機密であったりする可能性があるメッセージを表示し、メールを送信することができます。

SCL しきい値と SCL しきい値アクションを有効にして、連携動作するように構成できます。連携して動作する複数の SCL しきい値アクションを有効にする場合は、以下の要件を考慮します。

  • SCL による拒否のしきい値は、SCL による検疫のしきい値よりも大きな値である必要があります。
  • SCL による削除のしきい値は、SCL による拒否のしきい値および SCL による検疫のしきい値よりも大きい値である必要があります。

開始する前に

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで以下の手順を実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

また、これらの手順を実行する前に、次のことを確認してください。

手順

Exchange 管理コンソールを使用して SCL しきい値と SCL しきい値アクションを有効にし、構成するには、次の操作を行います。

  1. Exchange 管理コンソールで、[エッジ トランスポート] をクリックします。

  2. 作業ウィンドウで、[スパム対策] タブをクリックし、[コンテンツ フィルタ] をクリックします。

  3. 操作ウィンドウで、[プロパティ] をクリックします。

  4. [アクション] タブで、有効にするアクションのチェック ボックスをオンにします。

  5. 対応するアクションの SCL しきい値を設定します。

  6. 変更を保存してダイアログ ボックスを閉じるには、[OK] をクリックします。ダイアログ ボックスを閉じずに変更を保存するには、[適用] をクリックします。

Exchange 管理シェルを使用して SCL しきい値と SCL しきい値アクションを有効にし、構成するには、次の操作を行います。

  • SCL による拒否のアクションを有効にし、SCL による拒否のしきい値を構成するには、次のコマンドを実行します。

    Set-ContentFilterConfig -SCLRejectEnabled <$true | $false> -SCLRejectThreshold <Int32>

    たとえば、8 以上の SCL レベルを持つメッセージを拒否するには、次のコマンドを実行します。

    Set-ContentFilterConfig -SCLRejectEnabled $true -SCLRejectThreshold 8

  • SCL による削除のアクションを有効にし、SCL による削除のしきい値を構成するには、次のコマンドを実行します。

    Set-ContentFilterConfig -SCLDeleteEnabled <$true | $false> -SCLDeleteThreshold <Int32>

    たとえば、9 以上の SCL レベルを持つメッセージを削除するには、次のコマンドを実行します。

    Set-ContentFilterConfig -SCLDeleteEnabled $true -SCLDeleteThreshold 9

  • SCL による検疫のアクションを有効にし、SCL による検疫のしきい値を構成するには、次のコマンドを実行します。

    Set-ContentFilterConfig -SCLQuarantineEnabled <$true | $false> -SCLQuarantineThreshold <Int32>

    たとえば、7 以上の SCL レベルを持つメッセージをスパム検疫メールボックスに送信するには、次のコマンドを実行します。

    Set-ContentFilterConfig -SCLQuarantineEnabled $true -SCLQuarantineThreshold 7

構文およびパラメータの詳細については、「Set-ContentFilterConfig」を参照してください。

詳細情報

コンテンツ フィルタを構成する方法の詳細については、以下のトピックを参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。