New-ForeignConnector

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2008-11-13

Microsoft Exchange Server 2007 を実行しており、ハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで新しい外部コネクタを作成するには、New-ForeignConnector コマンドレットを使用します。外部コネクタは、ハブ トランスポート サーバーのドロップ ディレクトリを使用して、簡易メール転送プロトコル (SMTP) をプライマリ トランスポート メカニズムとして使用しないローカル メッセージング サーバーにメッセージを送信します。これらのメッセージング サーバーは、外部ゲートウェイ サーバーとも呼ばれます。外部ゲートウェイ サーバーの例としては、サード パーティの FAX ゲートウェイ サーバーがあります。外部コネクタには、SMTP または SMTP 以外のアドレス スペースを割り当てることができます。

構文

New-ForeignConnector -Name <String> -AddressSpaces <MultiValuedProperty> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-IsScopedConnector <$true | $false>] [-SourceTransportServers <MultiValuedProperty>] [-TemplateInstance <PSObject>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

New-ForeignConnector コマンドレットは、新しい外部コネクタを作成します。新しい外部コネクタの必須パラメータの入力を求めるメッセージを表示するには、「New-ForeignConnector」と入力します。この作業が完了してから、外部コネクタが作成されます。

note注 :
新しい外部コネクタを作成した後、変更を有効にするため、Microsoft Exchange Transport サービス (MSExchangeTransport) を再開する必要があります。

New-ForeignConnector コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに Exchange サーバー管理者、および対象サーバーのローカルの Administrators グループが委任されている必要があります。

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

AddressSpaces

必須

Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty

このパラメータには、外部コネクタによるメッセージの送信先となるドメイン名を指定します。各アドレス スペースを入力するための完全な構文は以下のとおりです。<AddressSpaceType>:<AddressSpace>;<AddressSpaceCost>

  • AddressSpaceType   アドレス スペースの種類は、SMTPX400、またはその他のテキスト文字列です。アドレス スペースの種類を省略すると、種類は SMTP アドレス スペースと見なされます。
  • AddressSpace   SMTP アドレス スペースの種類には、RFC 1035 準拠のアドレス スペースを入力する必要があります。たとえば、**.com および *.contoso.com は使用できますが、*contoso.com は使用できません。X.400 アドレス スペースの種類には、o=MySite;p=MyOrg;a=adatum;c=us などの RFC 1685 準拠のアドレス スペースを入力する必要があります。その他のアドレスの種類の値には、アドレス スペースに任意のテキストを入力できます。
  • AddressSpaceCost   コストの有効な入力の範囲は 1 ~ 100 です。低いコストは、より良いルートを示します。アドレス スペースのコストを省略すると、コストとして 1 が見なされます。セミコロン (;) を含む SMTP 以外のアドレス スペースを入力する場合は、アドレス スペースのコストを指定する必要があります。

アドレス スペースの種類またはアドレス スペースのコストを指定する場合、アドレス スペースを二重引用符 (") で囲む必要があります。たとえば、次のアドレス スペース エントリは同等です。

  • "SMTP:contoso.com;1"
  • "contoso.com;1"
  • "SMTP:contoso.com"
  • contoso.com

複数のアドレス スペースを指定するには、アドレス スペースをコンマで区切ります。たとえば、"contoso.com,fabrikam.com" のようにします。アドレス スペースの種類またはアドレス スペースのコストを指定する場合、アドレス スペースを二重引用符 ( " ) で囲む必要があります。たとえば、"contoso.com;2","fabrikam.com;3" のように指定します。 "contoso.com;2","fabrikam.com;3".

Name

必須

System.String

このパラメータには、外部コネクタの名前を指定します。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

この構成の変更を Active Directory ディレクトリ サービスに書き込むドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、DomainController パラメータを含めます。DomainController パラメータは、エッジ トランスポート サーバーの役割を実行するコンピュータではサポートされません。エッジ トランスポート サーバーの役割は、ローカルの ADAM インスタンスに対してのみ読み取りと書き込みを行います。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータに値を指定する必要はありません。

IsScopedConnector

省略可能

System.Boolean

このパラメータは、他のハブ トランスポート サーバーへのコネクタの空き状況を制御します。このパラメータの値が $False である場合、Exchange 組織内のすべてのハブ トランスポート サーバーが該当コネクタを使用できます。このパラメータの値が $True である場合、コネクタは、同一の Active Directory サイト内のハブ トランスポート サーバーでのみ使用できます。既定値は $False です。

SourceTransportServers

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty

このパラメータには、この外部コネクタを使用するハブ トランスポート サーバーの名前を指定します。複数のハブ トランスポート サーバーを指定するには、サーバー名をコンマで区切ります。1 つの外部コネクタが複数のハブ トランスポート サーバーをホーム サーバーとすることによって、いずれかのハブ トランスポート サーバーで障害が発生した場合のフォールト トレランスと高可用性を実現することができます。このパラメータの既定値は、外部コネクタが最初にインストールされたハブ トランスポート サーバーの名前です。

TemplateInstance

省略可能

System.Management.Automation.PSObject

このパラメータに既存のオブジェクトを指定すると、コマンドレットはそのオブジェクトの構成を使用してオブジェクトのコピーを作成します。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータに値を指定する必要はありません。

次のコード例は、以下のプロパティを持つ新しい外部コネクタを作成するための New-ForeignConnector コマンドを示しています。

  • コネクタ名 : Contoso Foreign Connector
  • アドレス スペース : Contoso.com
  • アドレス スペースの種類 : SMTP
  • アドレス スペースのコスト : 5
  • ソース トランスポート サーバー : Hub01 と Hub02
New-ForeignConnector -Name "Contoso Foreign Connector" -AddressSpaces "SMTP:*.contoso.com;5" -SourceTransportServers "Hub01,Hub02"

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。