Exchange データベースに legacyExchangeDN 値がない

[このトピックの目的は、Exchange Server アナライザ ツールが提起した特定の問題に取り組むことです。解決策を適用する対象は、Exchange Server アナライザ ツールを実行し、その特定の問題が発生しているシステムに限定する必要があります。無料でダウンロードして入手できる Exchange Server アナライザ ツールは、トポロジ内の各サーバーから構成データをリモートで収集し、データを自動的に分析します。生成されるレポートには、構成上の重要な問題点、潜在的な問題点、および製品の各種設定で既定値以外のものが、詳細に記載されます。これらの推奨事項に従うことにより、パフォーマンス、スケーラビリティ、信頼性、およびアップタイムの向上を達成できます。このツールの詳細、または最新バージョンのダウンロードについては、「Exchange Server ベスト プラクティス アナライザ ツール バージョン 2 のダウンロード」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=34707) を参照してください。]  

トピックの最終更新日: 2010-07-26

Microsoft® Exchange ベスト プラクティス アナライザ ツールは、Active Directory® ディレクトリ サービスに対してクエリを実行し、Exchange Server コンピュータ上のすべてのメールボックス ストア データベースに対する legacyExchangeDN 属性の値を判断します。1 つ以上のメールボックス ストアに対する legacyExchangeDN 属性の値が設定されていない場合、エラーが表示されます。

legacyExchangeDN 属性の値が設定されていない原因として、管理者が障害回復時にデータベースを回復するために Active Directory を修正したことが考えられます。このエラーを解決するには、LDP (ldp.exe) ツールや Active Directory サービス インターフェイス (ADSI) Edit などの Active Directory エディタを使用して、legacyExchangeDN 属性の値を修正する必要があります。

legacyExchangeDN 属性の値が正しいかどうかを確認するには、このデータベースが配置されているサーバーの legacyExchangeDN 属性の値を調べます。これは、このデータベースはそのサーバーの子オブジェクトであり、このデータベースに対する legacyExchangeDN 属性にも同じ値が設定されるからです。

このエラーが発生していない、この Exchange サーバー上にある他のデータベースも調べる必要があります。これらのデータベースに対する legacyExchangeDN 属性にも、通常は同じ値が設定されています。この同じ属性が設定されているシステム オブジェクトが、他にもいくつかあることを認識する必要があります。あるデータベースに対する legacyExchangeDN 属性の値が設定されていない場合、他のシステム オブジェクトに対してもこの属性の値が設定されていない可能性があります。そのため、LDP ツールや ADSI Edit を使用して新しい legacyExchangeDN 属性の値を追加する場合は、他のすべてのシステム オブジェクトに対しても同じ作業を行う必要があります。

Caution注意 :
ADSI Edit、LDP ツール、またはその他のライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル (LDAP) Version 3 クライアントを使用する際に Active Directory オブジェクトの属性値を誤って修正した場合、重大な問題が発生する可能性があります。このような問題が発生した場合、Microsoft Windows Server 2003、Exchange Server 2003、Exchange Server 2007、またはそのすべての再インストールが必要になることがあります。Active Directory オブジェクトの属性の変更は、ご自身の責任で行ってください。

Exchange Server 2007 またはそれ以前のバージョンでこのエラーを修正するには

  1. ADSI Edit などの Active Directory エディタを起動します。

  2. [Configuration <ドメイン名>] を展開し、[CN=Configuration,DC=<ドメイン名>,DC=<ドメイン サフィックス>] を展開します。

  3. [CN=Services] を展開し、[CN=Microsoft Exchange] を展開します。

  4. [CN=<組織名>] を展開し、[CN=Administrative Groups] を展開し、[CN=<管理グループ名>] を展開します。

  5. [CN=Servers] を展開し、[CN=<サーバー名>] を展開し、[CN=InformationStore] を展開します。

  6. [CN=<ストレージ グループ名>] を展開します。

  7. 詳細ペインで、legacyExchangeDN 属性の値が設定されていないメールボックス ストアを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  8. 下へスクロールして [legacyExchangeDN] を選択し、[Edit] をクリックします。

  9. [Value] ボックスに正しい legacyExchangeDN 属性の値を入力します。

  10. Active Directory エディタを終了します。

  11. Exchange Server コンピュータを再起動して変更を有効にします。

Exchange Server 2010 でこのエラーを修正するには

  1. Exchange 管理シェルを起動します。

  2. コマンド プロンプトで「set-mailboxdatabase <データベース名> -rpcclientaccessserver:<CAS 名または CAS アレイ名>」と入力し、Enter キーを押します。

ADSI Edit を使用して legacyExchangeDN 属性を新たに作成する方法の詳細については、Microsoft サポート技術情報の記事 273863「ADSI Edit を使用してネイティブ モードで legacyExchangeDN 属性を変更する方法」を参照してください。