バックアップ オプションの選択

 

データをバックアップする際、処理を開始する前に、バックアップ セットの既定の設定を変更することができます。また、詳細なオプションを構成することもできます。

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[バックアップ ジョブ情報] および [詳細なバックアップ オプション] ダイアログ ボックスで、標準的および詳細なバックアップ オプションを構成します。[バックアップ ジョブ情報] ダイアログ ボックスは、[バックアップ] タブの [バックアップの開始] をクリックすると表示されます。次の表は、使用可能なオプションの説明です。これらのオプションの詳細については、Windows Server 2003 オペレーティング システムのオンライン ヘルプを参照してください。

important重要 :
Exchange データベースを、静的なデータ ファイルと同じ方法でバックアップしないでください。Exchange データベースは、オンライン Exchange データベースとしてバックアップしてください。オンライン バックアップを実行する場合は、通常のバックアップ対象から Exchange データ ディレクトリを明示的に除外する必要があります。Exchange データベースのバックアップ方法の詳細については、「Exchange Server 2003 のバックアップ」を参照してください。

バックアップ オプション

バックアップ オプション 説明

バックアップの説明

各バックアップを説明する固有の名前を入力できます。

メディアにこのバックアップを追加する

バックアップ ジョブを既存のバックアップ ファイルまたはテープに追加できます。このオプションでは、当該のメディアに格納されている既存のバックアップ データが変更されることはありません。

このバックアップでメディアのデータを置き換える

新しいバックアップ ジョブを保存する前に、バックアップ ファイルまたはバックアップ先のメディアに格納されている以前のバックアップ ジョブをすべて消去できます。

Caution注意 :
このオプションを選択すると、現在バックアップ先メディアに格納される以前のすべてのバックアップ データが消失します。

所有者と管理者だけにバックアップ データへのアクセスを許可する

所有者または Administrators グループのメンバだけが、バックアップ先メディアに保存されているデータにアクセスできるように指定できます。このオプションによって、オンラインのテープやファイルを保護できます。既存のテープまたはファイルに上書きでデータのバックアップを作成する場合は、このチェック ボックスを使用できます。既存のテープまたはファイルにバックアップ データを追加する場合は、テープの所有権が既に定義されているため、このチェック ボックスは使用できません。

詳細なバックアップ オプション

詳細なバックアップ オプション 説明

リモート記憶域内のデータのバックアップを作成する

リモート記憶域用に指定されているデータをバックアップできます。このチェック ボックスをオンにすると、リモート記憶域の再解析ポイント (プレースホルダ ファイル) がバックアップされます。このチェック ボックスをオフにすると、リモート記憶域の再解析ポイントはバックアップされません。リモート記憶域のデータは、NTFS ファイル システム ボリュームにのみ復元できます。

バックアップの後にデータを検証する

(Exchange データベースをバックアップする際は使用しないでください)

バックアップ完了後、バックアップされたデータが元データと一致するかどうか検証できます。

Backup では、バックアップの際にファイルごとにチェックサムが生成され、実際のバックアップに格納されます。バックアップが正常に完了すると、バックアップ内の各ファイルはすべて読み取られ、同じくバックアップ内に格納されているチェックサムと比較されます。これによって、バックアップ内のファイルがファイルのバックアップ時に生成されたチェックサムと一致することが確認されます。

この手順では、メディアが検証されます。このため、バックアップの最終時点でもバックアップ内のファイルと元のファイルが一致しているかどうかは検証されません。これは理解しにくい違いです。

important重要 :
Exchange データベースをバックアップする際は、このオプションを使用しないでください。
note注 :
このオプションは、一部の種類のデータ バックアップ (システム状態データのバックアップ、全コンピュータのバックアップなど) のデータの整合性を検証するのに役立ちますが、Exchange データベースをバックアップする場合は、このチェック ボックスをオンにしないでください。このチェック ボックスをオンにすると、バックアップにかかる時間が大幅に増えます。Exchange データベースをバックアップする場合に、このチェック ボックスをオンにすることのメリットは、データが書き込まれた後、メディアをすぐに読み取れることを検証できるということだけです。
note注 :
また、バックアップ後、Exchange データベース ファイルがディスク上の元データと比較されたとしても、オンライン データベースの内容はバックアップ中も変化し続けるので、検証できません。

可能な場合、バックアップ データを圧縮して領域を節約する

バックアップするデータを圧縮して、テープに保存するデータの量を増やすことができます。このオプションが無効になっている場合は、コンピュータにテープ ドライブが接続されていないか、または圧縮データを管理できないテープ ドライブが使用されています。

自動的にシステムに保護されたファイルとシステム状態のバックアップを作成する

(このオプションは無効にしないでください)

システム状態データに含まれるブート ファイルに加えて systemroot ディレクトリのすべてのシステム ファイルをバックアップできます。このオプションにより、通常のバックアップ ジョブのサイズは大幅に増えますが、インターネット インフォメーション サービス (IIS) メタベースがバックアップされるため、このオプションは、Exchange のバックアップに役立ちます。IIS のメタベースには、Exchange 仮想サーバー (EVS) 情報などの情報が含まれます。

note注 :
システム状態をバックアップする場合、このオプションのチェック ボックスは、既定の設定でオンになります。このオプションを無効にしないことをお勧めします。

ボリュームのシャドウ コピーを無効にする

(このオプションは無効にしないでください)

シャドウ コピーを使用してバックアップを作成する機能を無効にできます。このオプションを無効にすると、バックアップ中に開かれているかまたは使用されている一部のファイルがスキップされる可能性があります。

note注 :
このオプションを無効にしないことをお勧めします。Exchange 2003 では、Backup で Exchange ストアをバックアップする際に、ボリューム シャドウ コピー サービスは使用されません。
note注 :
このチェック ボックスをオンにしても、Exchange ストアの Exchange オンライン バックアップには影響ありませんが、このオプションを無効にすることによって、バックアップの実行中に開かれているかまたは使用されている Exchange 以外のファイルがスキップされる可能性があります。

バックアップの種類

データ バックアップの方法を指定できます。バックアップの各種類については、この章の「Backup に関する既定の設定の選択」を参照してください。Exchange ストアのバックアップを例に取ると、通常のバックアップを少なくとも 1 回行うまでは、増分バックアップを行うことはできません。