Set-SystemMessage

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2007-09-05

ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで、カスタマイズした既存の配信状態通知 (DSN) メッセージまたはクォータ メッセージを指定の言語で変更するには、Microsoft Exchange Server 2007 の Set-SystemMessage コマンドレットを使用します。

構文

Set-SystemMessage -Identity <SystemMessageIdParameter> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-Name <String>] [-Original <SwitchParameter>] [-Text <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

Set-SystemMessage [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-Instance <SystemMessage>] [-Name <String>] [-Original <SwitchParameter>] [-Text <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

このコマンドレットを使用すると、カスタマイズした DSN メッセージとクォータ メッセージを変更できます。DSN メッセージは、電子メール メッセージに指定された受信者に電子メールが届かなかった場合、送信者に対して表示されます。クォータ メッセージは、メールボックスまたはパブリック フォルダが特定の警告、送信禁止、または受信禁止に関するクォータに達した場合、そのユーザーに対して表示されます。カスタマイズした DSN メッセージとクォータ メッセージは、Exchange Server に組み込まれている DSN メッセージまたはクォータ メッセージに置き換えられます。

   Exchange サーバーには標準の DSN メッセージが複数個構成されており、これらのメッセージをこのコマンドレットで変更することはできません。その代わりに、同じ DSN コードを持つ DSN メッセージを新規作成することで、構成済みのメッセージを置き換えることができます。

配信状態が継続的な一時エラーや恒久的なエラーである DSN メッセージを発生させるエラー状況は、次のとおりです。

  • 4.X.X. DSN メッセージ   受信者のメールボックスまたはサーバーで一時的な問題が発生すると、この種類の DSN メッセージが生成されます。通常、このような問題はいずれ解決され、電子メール メッセージの正常な配信が可能になります。継続的な一時エラーの問題で発生する 4.X.X. の例は、オフラインになっていてアクセスできないサーバーです。
  • 5.X.X. DSN メッセージ   受信者のメールボックスまたはサーバーで永続的なエラーまたは致命的なエラーが発生すると、この種類の DSN メッセージが生成されます。このようなエラーは送信元のメール サーバーでは対処できないため、送信者に電子メール メッセージが返されます。恒久的なエラーで発生する 5.X.X. の例は、存在しない SMTP アドレスです。

Set-SystemMessage コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。

  • Exchange 組織管理者の役割

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで Set-SystemMessage コマンドレットを実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

Identity

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.SystemMessageIdParameter

このパラメータには、変更する DSN メッセージまたはクォータ メッセージの ID を指定します。

DSN メッセージを変更するには、"言語\internal | external\システム コード" という形式を使用します。DSN メッセージ ID の構文の詳細については、「DSN メッセージの識別子」を参照してください。

カスタマイズしたクォータ メッセージを変更するには、"言語\クォータ メッセージの種類" という形式を使用します。言語は、2 文字のロケール コードで表現します。QuotaMessageType パラメータには、以下の値を指定できます。

  • WarningMailboxUnlimitedSize   送信禁止クォータまたは受信禁止クォータのないメールボックスが、指定されたメールボックスの警告を要する状態を超えると表示されます。
  • WarningPublicFolderUnlimitedSize    送信禁止クォータまたは受信禁止クォータのないパブリック フォルダが、指定されたパブリック フォルダの警告を要する状態を超えると表示されます。
  • WarningMailbox    送信禁止クォータまたは受信禁止クォータのあるメールボックスが、指定されたメールボックスの警告を要する状態を超えると表示されます。
  • WarningPublicFolder    送信禁止クォータまたは受信禁止クォータのあるパブリック フォルダが、指定されたパブリック フォルダの警告を要する状態を超えると表示されます。
  • ProhibitSendMailbox    送信禁止クォータがあるメールボックスが、指定されたメールボックスのサイズ制限を超えると表示されます。
  • ProhibitPostPublicFolder    送信禁止クォータがあるパブリック フォルダが、指定されたパブリック フォルダのサイズ制限を超えると表示されます。
  • ProhibitSendReceiveMailBox    送信禁止クォータおよび受信禁止クォータのあるメールボックスが、指定されたメールボックスの送受信サイズ制限を超えると表示されます。

Identity パラメータ ラベルは省略できます。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータで値を指定する必要はありません。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

Active Directory ディレクトリ サービスにデータを書き込むドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。DomainController パラメータは、エッジ トランスポート サーバーの役割を実行するコンピュータではサポートされません。エッジ トランスポート サーバーの役割は、ローカルの Active Directory アプリケーション モード (ADAM) インスタンスに対してのみ書き込みと読み取りを行います。

Instance

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.SystemMessage

このパラメータを使用して、DSN メッセージまたはクォータ メッセージをコマンドに渡して処理します。このパラメータは、オブジェクト全体をコマンドに渡す必要があるスクリプトで使用されます。

Name

省略可能

System.String

このパラメータには、DSN メッセージまたはクォータ メッセージを表すために使用できる名前を指定します。

Original

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

このパラメータは、DSN またはクォータ メッセージのテキストを出荷時の元のテキストに戻します。カスタマイズされた DSN やクォータ エントリを削除せずに元のテキストに戻す場合に役立ちます。

Text

省略可能

System.String

このパラメータには、送信者またはメールボックスの所有者に表示されるメッセージのテキストを指定します。テキストには、メッセージの作成理由や、送信者またはメールボックスの所有者が実行する必要がある操作があればその内容を記述します。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータで値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

例外

例外 説明

次の最初のコード例は、DSN コード 5.3.5 の既存のカスタマイズ済み DSN メッセージの英語テキストを変更します。この DSN メッセージは、外部ユーザーにのみ表示されます。DSN メッセージのテキストは、コマンド ラインで指定します。

2 番目の例は、既存のカスタマイズ済み WarningMailbox クォータ メッセージの英語テキストを変更します。

Set-SystemMessage En\Internal\5.3.5 -Text "The recipient e-mail system can't process this e-mail message. Please contact your system administrator for more information."
Set-SystemMessage En\WarningMailbox -Text "Your mailbox has exceeded the warning limit specified by your e-mail administrator. Please reduce the size of your mailbox."

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。