Set-IMAPSettings

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2009-05-15

Set-IMAPSettings コマンドレットを使用すると、クライアント アクセス サーバーの役割がインストールされ、IMAP4 サービスを実行している Microsoft Exchange Server 2007 サーバーに対して特定の Internet Message Access Protocol Version 4rev1 (IMAP4) の設定を指定できます。

構文

Set-ImapSettings [-AuthenticatedConnectionTimeout <EnhancedTimeSpan>] [-Banner <String>] [-CalendarItemRetrievalOption <iCalendar | intranetUrl | InternetUrl | Custom>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-EnableExactRFC822Size <$true | $false>] [-Instance <Imap4AdConfiguration>] [-LoginType <PlainTextLogin | PlainTextAuthentication | SecureLogin>] [-MaxCommandSize <Int32>] [-MaxConnectionFromSingleIP <Int32>] [-MaxConnections <Int32>] [-MaxConnectionsPerUser <Int32>] [-MessageRetrievalMimeFormat <TextOnly | HtmlOnly | HtmlAndTextAlternative | TextEnrichedOnly | TextEnrichedAndTextAlternative | BestBodyFormat | Tnef>] [-OwaServerUrl <String>] [-PreAuthenticatedConnectionTimeout <EnhancedTimeSpan>] [-ProxyTargetPort <Int32>] [-Server <ServerIdParameter>] [-ShowHiddenFoldersEnabled <$true | $false>] [-SSLBindings <MultiValuedProperty>] [-UnencryptedOrTLSBindings <MultiValuedProperty>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]] [-X509CertificateName <String>]

解説

Set-IMAPSettings コマンドレットを使用すると、IMAP4 サービスを実行している Exchange 2007 クライアント アクセス サーバーに対して特定の IMAP4 設定を指定できます。このコマンドレットは、IMAP4 サービスがインストールされている単一のクライアント アクセス サーバー、または IMAP4 サービスがインストールされているすべての Exchange 2007 クライアント アクセス サーバーに対して実行できます。

Set-IMAPSettings コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカルの Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

AuthenticatedConnectionTimeout

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.EnhancedTimeSpan

このパラメータには、認証されたアイドル状態の接続を閉じるまでの待機時間を指定します。既定では 1800 秒に設定されています。指定できる値は 30 ~ 86,400 秒です。

Banner

省略可能

System.String

このパラメータには、クライアント アクセス サーバーへの接続が確立された後に表示されるバナー文字列を指定します。

CalendarItemRetrievalOption

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.CalendarItemRetrievalOptions

このパラメータには、IMAP4 を使用して予定表にアクセスしたときに返される予定表アイテムの種類を指定します。次の値を利用できます。

  • 0: Calendar
  • 1: IntranetUrl
  • 2: InternetUrl
  • 3: Custom

3: Custom を使用する場合は、OWAServerUrl の設定を指定する必要があります。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータで値を指定する必要はありません。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

Active Directory ディレクトリ サービスからデータを取得するドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。

EnableExactRFC822Size

省略可能

System.Boolean

EnableExactRFC822Size パラメータは、メールボックス内の各電子メール メッセージの正しい RFC822.SIZE 値が戻されるようにするために使用します。

Exchange 2007 で正確なサイズを判断するには MIME を再構築する必要があります。そのため、Exchange 2007 では、既定で RFC822.SIZE 値が見積もられます。メールボックスに大量のメッセージ、または深く入れ子になった添付ファイルを含むメッセージが存在する場合、MIME を再構築するとパフォーマンスに影響が及ぶ場合があります。ただし、一部の電子メール クライアントでは、RFC822.SIZE 値に見積もり値ではなく正確な値を使用する必要があります。

すべてのユーザーに対して正確なサイズを有効にするには、次のコマンドを使用します。

Set-ImapSettings -EnableExactRFC822Size:$true

特定のユーザーのみに対して正確なサイズを有効にするには、次のコマンドを使用します。

Set-CASMailbox <IMAP_User_Name> -ImapUseProtocolDefaults:$false -ImapEnableExactRFC822Size:$true

Instance

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.Imap4AdConfiguration

Instance パラメータには、このコマンドにパイプ処理されて使用される Active Directory オブジェクトのインスタンスを指定します。

LoginType

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.LoginOptions

このパラメータには、IMAP4 サービスを実行しているクライアント アクセス サーバーに対して使用する認証設定を指定します。使用可能な値は次のいずれかです。

  • 1: PlainTextLogin
  • 2: PlainTextAuthentication
  • 3: SecureLogin

MaxCommandSize

省略可能

System.Int32

このパラメータには、単一のコマンドの最大サイズを指定します。既定のサイズは 10240 バイトです。指定できる値は 1024 ~ 16384 バイトです。

MaxConnectionFromSingleIP

省略可能

System.Int32

このパラメータには、指定したサーバーが単一の IP アドレスから受け付ける接続の数を指定します。既定値は 20 です。指定できる値は 1 ~ 1000 です。

MaxConnections

省略可能

System.Int32

このパラメータには、指定したサーバーが受け付ける接続の総数を指定します。これには、認証された接続と認証されていない接続が含まれます。既定のサイズは 2,000 接続です。指定できる値は 1 ~ 25,000 です。

MaxConnectionsPerUser

省略可能

System.Int32

このパラメータには、クライアント アクセス サーバーが特定のユーザーから受け付ける接続の最大数を指定します。既定値は 10 です。指定できる値は 1 ~ 1000 です。

MessageRetrievalMimeFormat

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.MimeTextFormat

このパラメータには、サーバーから取得するメッセージの形式を指定します。使用可能な値は次のいずれかです。

  • 0:Text Only (テキストのみ)
  • 1:HTML Only (HTML のみ)
  • 2:HTML and Text (HTML およびテキスト)
  • 3:Rich Text Only (リッチ テキストのみ)
  • 4:Best Body Format (最適な本文形式)

OwaServerUrl

省略可能

System.String

このパラメータには、カスタム Outlook Web Access 予定表アイテムのインスタンスに関する予定表情報を取得する、クライアント アクセス サーバーを指定します。

PreAuthenticatedConnectionTimeout

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.EnhancedTimeSpan

このパラメータには、認証されていないアイドル状態の接続を閉じるまでの待機時間を指定します。既定では 60 秒に設定されています。指定できる値は 10 ~ 3,600 秒です。

ProxyTargetPort

省略可能

System.Int32

このパラメータには、クライアント アクセス サーバー上の IMAP4 サービスからコマンドが中継される Exchange Server 2003 バックエンド サーバーのポートを指定します。

Server

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ServerIdParameter

このパラメータには、IMAP 設定を指定する対象である組織内の個々のクライアント アクセス サーバーを指定します。

ShowHiddenFoldersEnabled

省略可能

System.Boolean

このパラメータが指定されている場合、隠しフォルダが表示されます。既定値は $false です。

SSLBindings

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty

このパラメータが指定されている場合、このコマンドレットは、Secure Sockets Layer (SSL) セッションで通信に使用される IP ポートを返します。

UnencryptedOrTLSBindings

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty

このパラメータには、トランスポート層セキュリティ (TLS) の暗号化された接続または暗号化されていない接続による通信用の IP ポートを指定します。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータで値を指定する必要はありません。

X509CertificateName

省略可能

System.String

このパラメータには、SSL 証明書の Associated Subject◆英語のまま◇ フィールドに含まれているホスト名を指定します。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

 

 

例外

例外 説明

 

 

次のコード例は、CAS01 という名前のクライアント アクセス サーバーで TLS の IP アドレスを設定しています。

Set-ImapSettings -Server "CAS01" -UnencryptedOrTLSBindings IPaddress:953

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。