Test-SenderId

  • [アーティクル]

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2007-06-28

指定する IP アドレスが、指定する SMTP アドレスの正当な送信アドレスであるかどうかをテストするには、Test‑SenderId コマンドレットを使用します。

構文

Test-SenderId -IPAddress <IPAddress> -PurportedResponsibleDomain <SmtpDomain> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-HelloDomain <String>] [-Server <ServerIdParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

このコマンドは、指定する IP アドレスおよび対応するドメイン名について、Sender ID の確認の結果を返します。Microsoft Exchange Server 2007 における Sender ID の詳細については、「Sender ID」を参照してください。

Test-SenderId コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。

  • Exchange 表示専用管理者の役割

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで Test-SenderId コマンドレットを実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

IPAddress

必須

System.Net.IPAddress

このパラメータは、送信側サーバーの発信元 IP アドレスを指定します。

PurportedResponsibleDomain

必須

Microsoft.Exchange.Data.SmtpDomain

Sender ID によって検証するドメイン名を入力します。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するためには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータに値を指定する必要はありません。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

この構成の変更を Active Directory ディレクトリ サービスに書き込むドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。DomainController パラメータは、エッジ トランスポート サーバーの役割を実行するコンピュータではサポートされません。エッジ トランスポート サーバーの役割は、ローカルの ADAM インスタンスに対してのみ読み取りと書き込みを行います。

HelloDomain

省略可能

System.String

この送信者からの HELO コマンドまたは EHLO SMTP コマンドに表示されるドメイン アドレスを入力します。

Server

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ServerIdParameter

Test-SenderId コマンドレットをどのサーバーで実行するかを指定するには、コマンドに Server パラメータを指定します。Server パラメータを指定しなかった場合は、タスクの実行されたローカル サーバー上でコマンドが実行されます。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータに値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

出力 説明

Status

Status は、Pass、Neutral、SoftFail、Fail、None、または TempError のいずれかを返します。

  • Pass   IP アドレスと Purported Responsible Domain のペアが Sender ID の検証確認に合格しました。
  • Neutral   Sender ID の検証確認で結論が出ませんでした。
  • Softfail   この IP アドレスは、SPF (Sender Policy Framework) に存在しない可能性があります。Softfail は、Neutral よりも信頼性が低いと見なされます。
  • Fail   この IP アドレスは SPF に明示的に示されていません。FailReason 状態コードが指定されます。FailReason のセクションを参照してください。
  • None   送信者のドメイン ネーム システム (DNS) 内に、公開されている SPF (Sender Policy Framework) データが存在しません。
  • TempError   一時的な DNS エラーが発生しました。
  • PermError   DNS レコードが無効です。

FailReason

FailReason の出力が返されるのは、状態コードで Fail 状態が返された場合のみです。FailReason 出力は、NotPermitted または DomainDoesNotExist を返します。NotPermitted 状態は、問題のドメインが送信者によってスプーフィングされている可能性があることを示します。DomainDoesNotExist 状態は、PurportedReponsibleDomain パラメータで指定したドメイン名が DNS 内に存在しないことを示します。

Explanation

Explanation 出力は、Fail 状態に関する追加の詳細情報を提供するオプションの出力です。Explanation 出力の情報は、SPF からの情報である場合があります。

例

次のコード例は、必須のパラメータを指定した Test-SenderID コマンドを示しています。

Test-SenderID -IPAddress 192.168.0.1 -PurportedResponsibleDomain example.com

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。