送信コネクタの構成を変更する方法

  • [アーティクル]

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-06-15

ここでは、Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して、Microsoft Exchange Server 2007 の既存の送信コネクタを変更する方法について説明します。

Exchange 2007 では、送信コネクタを使用して、インターネットへの接続や特定の構成が必要なリモート メール システムへの接続を作成します。たとえば、一部のリモート電子メール システムではスマート ホストを使用したり、Exchange 組織の標準の制限より大きい電子メール メッセージの送信が必要なことがあります。

開始する前に

以下の手順を実行するには、使用するアカウントに次の役割が委任されている必要があります。

  • Exchange 組織管理者の役割

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで以下の手順を実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

アクセス許可、役割の委任、および Exchange 2007 を管理するために必要な権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

note注 :
エッジ サブスクリプション処理を使用して Exchange 組織を指定したエッジ トランスポート サーバーでは、この手順を実行しないでください。代わりに、ハブ トランスポート サーバーで送信コネクタを変更します。この変更は、次に同期が行われるときにエッジ トランスポート サーバーにレプリケートされます。

Exchange 管理コンソールを使用した既存の送信コネクタの変更

使用できる送信コネクタ設定全体のうち、Exchange 管理コンソールを使用して変更できる数は限られています。使用できるすべての送信コネクタ設定にアクセスするには、Exchange 管理シェルで Set-SendConnector コマンドレットを使用する必要があります。

Exchange 管理コンソールを使用して既存の送信コネクタを変更するには、次の操作を行います。

  1. Exchange 管理コンソールを開き、次のいずれかの手順を実行します。

    • エッジ トランスポート サーバーの既存の送信コネクタを変更するには、コンソール ツリーで [エッジ トランスポート] を選択します。
    • ハブ トランスポート サーバーの既存の送信コネクタを変更するには、コンソール ツリーで [組織の構成] を展開し、[ハブ トランスポート] を選択します。

  2. 作業ウィンドウで、[送信コネクタ] タブをクリックし、変更する送信コネクタを選択します。

  3. 操作ウィンドウの送信コネクタの名前の下で [プロパティ] をクリックして [プロパティ] ページを開きます。

    • [全般] タブをクリックして、コネクタの名前、プロトコルのログ出力レベル、または SMTP (簡易メール転送プロトコル) EHLO コマンドで通知される完全修飾ドメイン名 (FQDN) を変更します。

      note注 :
      Microsoft Exchange Server 2007 Service Pack 1 (SP1) では、[全般] タブを使用して、このコネクタで許容される最大メッセージ サイズを変更することもできます。

    • [アドレス スペース] タブをクリックして、このコネクタで使用されるアドレス スペースの追加、削除、または変更を行います。アドレス スペースの詳細については、「送信コネクタ」を参照してください。

      note注 :
      Exchange 2007 SP1 では、[アドレス スペース] タブを使用して、コネクタのスコープを変更することもできます。スコープが限定されたコネクタは、同じ Active Directory サイトに存在する他のハブ トランスポート サーバーでのみ使用できます。スコープが限定されていないコネクタは、Exchange 組織内のすべてのハブ トランスポート サーバーで使用できます。

    • [ネットワーク] タブをクリックして、DNS を使用するメールのルーティングの構成、スマート ホストの使用、およびスマート ホストの認証方法の構成を行います。

    • [送信元サーバー] をクリックして、このコネクタに関連付けられているハブ トランスポート サーバーまたはエッジ サブスクリプションを変更します。[送信元サーバー] タブは、ハブ トランスポート サーバーでのみ使用できます。

  4. 設定を変更したら、[適用] をクリックして [プロパティ] ページを表示したまま変更内容を保存するか、または [OK] をクリックして変更内容を保存し、[プロパティ] ページを閉じます。

note注 :
ハブ トランスポート サーバーの送信コネクタには SMTP 以外のアドレス スペースを構成できますが、メッセージを他のメッセージング サーバーに送信するために、送信コネクタでは SMTP をトランスポート メカニズムとして使用します。サード パーティ製の FAX ゲートウェイ サーバーなどのローカル メッセージング サーバーにメッセージを送信するには、ハブ トランスポート サーバーの外部コネクタが使用されます。このようなコネクタは、SMTP をプライマリ トランスポート メカニズムとして使用しません。詳細については、「外部コネクタ」を参照してください。

Exchange 管理シェルを使用した既存の送信コネクタの変更

Set-SendConnector コマンドレットを使用して、既存の送信コネクタの使用可能なすべての設定を変更できます。Identity パラメータには、変更する送信コネクタを指定します。Identity パラメータには、GUID または送信コネクタの名前を指定できます。

Set-SendConnector コマンドレットを使用して値を指定すると、送信コネクタで構成されている既存の値が置き換えられます。複数値のパラメータで既存の値を保持するには、Set-SendConnector コマンドレットを実行するときに、既存の値と追加する新しい値を指定する必要があります。

次の手順のコマンドは、Exchange 管理シェルを使用して、"Connection to Contoso.com" という名前の既存の送信コネクタの設定を以下のように変更する方法の例です。

  • コネクタで許容される最大メッセージ サイズを 50 MB に変更します。
  • アドレス スペースのコストが 5 である Fabrikam.com という名前のドメイン用に新しいアドレス スペースを追加します。アドレス スペースのコストが 1 で、既に送信コネクタ上で構成されている Contoso.com という名前のドメイン用に既存のアドレス スペースを保持する必要があります。

Exchange 管理シェルを使用して "Connection to Contoso.com" という名前の既存の送信コネクタを変更するには、次の操作を行います。

  • 次のコマンドを実行します。

    Set-SendConnector "Connection to Contoso.com" -AddressSpaces "contoso.com;1","fabrikam.com;5" -MaxMessageSize 50MB

送信コネクタの ID を取得する方法の詳細については、「送信コネクタの構成を表示する方法」を参照してください。

構文および構成情報の詳細については、「Set-SendConnector」を参照してください。

詳細情報

送信コネクタの詳細については、「送信コネクタ」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。