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高可用性とクラスタ化に関する新しい機能

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2006-09-20

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 の高可用性とクラスタ化に関する新しい機能について説明します。これには、クラスタ連続レプリケーション機能およびシングル コピー クラスタ機能が含まれます。

連続レプリケーション

連続レプリケーションは、組み込みの非同期レプリケーション テクノロジを使用してストレージ グループのコピーを作成し、ログの配布および再生によってそのコピーの最新状態を保持する Exchange 2007 の 2 つの機能に使用されています。レプリケーションは、運用データベースのログ ファイルをそのデータベースのコピーに適用することによって、これを容易にします。このテクノロジを含む 2 つの機能とは、ローカル連続レプリケーション (LCR) とクラスタ連続レプリケーション (CCR) です。

  • ローカル連続レプリケーション   LCR は、データの保護に必要な定期的なバックアップの回数を減らすことで、Exchange 2007 の総保有コストを削減するように設計されています。LCR によってバックアップの必要性がなくなるわけではありませんが (障害発生時にはデータのバックアップを保持していることが重要になります)、定期的な毎日のバックアップの必要性が大幅に削減されます。LCR は、現在のデータによる迅速な回復を可能にすると共に、トランザクション ログのコピーと再生に対するシングルサーバー ソリューションを実現します。
  • クラスタ連続レプリケーション (CCR)   CCR は、冗長性の自動管理とアプリケーション レベルのデータ レプリケーションを統合します。CCR は、単独のデータ センター内または 2 か所のデータ センター間で単一障害点を生じることなく展開できるソリューションです。トランザクション ログのレプリケーションは、データベースをコピーし、クラスタ ノード間でのデータの同時実行を維持するために使用されます。CCR のスケジュールされた停止機能は、アクティブ ノード上のすべてのログ データがパッシブ ノードに正常にコピーされるように設計されています。このため、レプリケーションが非同期に発生するにもかかわらず、スケジュールされた停止によってデータが失われることはありません。

シングル コピー クラスタ

シングル コピー クラスタとは、共有記憶域を使用することで、複数のサーバーがストレージ グループの単一のコピーを管理できるようにするクラスタ化メールボックス サーバーです。この機能は、以前のバージョンの Exchange Server のクラスタ化に似ています。ただし、いくつかの大幅な変更と機能強化が行われています。

シングル コピー クラスタでは、Exchange 2007 メールボックス サーバーはクラスタのノードの ID ではなく、独自のネットワーク ID を使用します。このネットワーク ID は、クラスタ化メールボックス サーバーと呼ばれます。クラスタ化メールボックス サーバーを実行しているノードに問題が発生した場合、クラスタ化メールボックス サーバーは、他のノードがクラスタ化メールボックス サーバーの制御を引き継いでオンラインにするまで、短い時間オフラインになります。このプロセスは、フェールオーバーと呼ばれます。クラスタ化メールボックス サーバーのストレージ グループとデータベースをホストするストレージは、クラスタ化メールボックス サーバーの使用可能な各ホスト ノードで使用できる共有記憶域でホストされます。フェールオーバーが発生すると、クラスタ化メールボックスに関連付けられているストレージが、問題が発生したノードから論理的に切断されて、クラスタ化メールボックス サーバーの新しいホスト ノードの管理下に配置されます。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。