Outlook Anywhere の管理

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2009-05-11

Microsoft Exchange Server 2007 の Outlook Anywhere 機能 (以前は RPC over HTTP と呼ばれていました) は、メッセージング環境にインターネット ベースのアクセスを提供します。クライアント アクセス サーバーの役割がインストールされている Exchange 2007 を実行しているサーバーで Outlook Anywhere を有効にした場合、メールボックス サーバーの役割がインストールされている Exchange 2007 サーバー上のユーザーは、RPC over HTTP を使用して自分の Exchange メールボックスに接続することができます。Outlook Anywhere を使用すると、Service Pack 1 (SP1) をインストールしている Exchange Server 2003 を実行しているサーバーおよび組織内のネットワークにある Exchange 2007 サーバーに、仮想プライベート ネットワーク (VPN) を使用してアクセスする必要がなくなります。Outlook Anywhere を使用すると、ユーザーは信頼性の高い効率的な方法で、Exchange 情報に接続することができます。

Outlook Anywhere の管理

Exchange 2007 の Outlook Anywhere は、Exchange Server 2003 の RPC over HTTP よりも非常に管理が容易です。Exchange 管理コンソールでは、Outlook Anywhere を有効にするウィザードを使用して、組織の Outlook Anywhere を有効または無効にすることができます。Outlook Anywhere を有効にする方法の詳細については、「Outlook Anywhere を有効にする方法」を参照してください。また、Exchange 管理シェルを使用して、Outlook Anywhere を介して Exchange メッセージング環境へのアクセスを提供しているクライアント アクセス サーバーを有効または無効にしたり、変更したりすることもできます。Outlook Anywhere コマンドレットの詳細については、「Outlook Anywhere コマンドレット」を参照してください。

Outlook Anywhere でのサーバーの管理

Exchange 2007 サーバーのみで構成されている環境では、Outlook Anywhere が有効になっているクライアント アクセス サーバーが、メールボックス サーバーの役割がインストールされている Exchange 2007 サーバーのうちのアクセスできるサーバーを自動的に管理します。また、Exchange 2007 メールボックス サーバーを追加または削除すると、Outlook Anywhere が有効になっているクライアント アクセス サーバーは、Outlook 2007 を実行しているクライアント コンピュータに対して、これらのメールボックス サーバーへのアクセスを自動的に提供します。

Outlook Anywhere を使用した以前のバージョンの Exchange の管理

Exchange 2003 バックエンド サーバーを Exchange 2003 SP1 と共に使用している場合、Exchange 2003 システム マネージャを使用してバックエンド サーバーで RPC over HTTP アクセスを有効にした後で、Outlook Anywhere が有効になっているクライアント アクセス サーバーが自動的にこれらのバックエンド サーバーを検出します。バックエンド サーバーとして、RPC over HTTP アクセスを有効にするサーバーを指定します。

SP1 をインストールしていない Exchange 2003 サーバーを使用している場合は、これらのバックエンド サーバーのレジストリを変更して、RPC over HTTP を使用している Outlook 2007 クライアントまたは Outlook 2003 クライアントがアクセスできるように、これらのバックエンド サーバーを個別に管理する必要があります。したがって、お使いの Exchange 2003 バックエンド サーバーを SP1 以降のバージョンにアップグレードすることをお勧めします。

Outlook Anywhere での複数サイトの管理

狭い帯域幅のネットワーク接続によって分離されている複数のサイトがある場合は、各サイトごとにクライアント アクセス サーバーを有効にすることができます。Autodiscover サービスが、RPC over HTTP が有効な Exchange 2007 メールボックス サーバー上または Exchange 2003 バックエンド サーバー上にあるユーザーのメールボックスに最も近いクライアント アクセス サーバーを自動的に検出します。ユーザーが RPC over HTTP を使用してインターネット経由で接続した後で、クライアント アクセス サーバーは RPC 要求を使用します。これで、RPC 要求がサイトのイントラネットの外に出ることはありません。Outlook Anywhere の外部ホスト名を指定する方法の詳細については、「Outlook Anywhere のために外部ホスト名を構成する方法」を参照してください。

Outlook Anywhere でのユーザーの管理

クライアント アクセス サーバーで Outlook Anywhere を有効にすると、Exchange 2007 メールボックス サーバー上にメールボックスを持つすべてのユーザーには、Outlook Anywhere が有効になります。また、SP1 以降のバージョンを持つ Exchange Server 2003 サーバーまたは RPC over HTTP が有効な Exchange 2003 サーバーにメールボックスを持つユーザーは、インターネットから自分の Exchange 情報にアクセスすることもできます。Exchange 管理シェルを使用して、Outlook Anywhere 機能をサーバー レベルで管理することができます。

Outlook Anywhere へのメールボックスのアクセスの管理

Exchange Server 2007 では、Exchange 管理シェルで Set-CASMailbox コマンドレットを使用して、どのメールボックスが Outlook Anywhere にアクセスできるようにするかを管理できます。Outlook Anywhere へのメールボックスのアクセスを管理するには、次のコマンドを実行します。

Set-CASMailbox -Identity <UserName> -MAPIBlockOutlookRpcHttp $true

Set-CASMailbox コマンドレットの詳細については、Set- CASMailbox についてのページを参照してください。

詳細情報

Outlook Anywhere の詳細については、以下のトピックを参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。