New-OwaVirtualDirectory

  • [アーティクル]

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2010-02-25

New-OWAVirtualDirectory コマンドレットは、Microsoft Exchange Server 2007 を実行しているコンピュータ上の既存のインターネット インフォメーション サービス (IIS) Web サイトに新しい Outlook Web Access 仮想ディレクトリを作成します。

構文

New-OwaVirtualDirectory [-Name <String>] [-ApplicationRoot <String>] [-AppPoolId <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-ExternalAuthenticationMethods <MultiValuedProperty>] [-ExternalUrl <Uri>] [-InternalUrl <Uri>] [-OwaVersion <Exchange2003or2000 | Exchange2007>] [-Path <String>] [-TemplateInstance <PSObject>] [-VirtualDirectoryType <NotSpecified | Mailboxes | PublicFolders | Exchweb | Exadmin>] [-WebSiteName <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

既定では、Exchange 2007 をインストールしたときに、Microsoft Exchange を実行しているローカル サーバー上の既定の IIS Web サイトに次の Outlook Web Access 仮想ディレクトリが作成されます。

  • Owa   Exchange 2007 Outlook Web Access 仮想ディレクトリ。
  • Exchange   Exchange Server 2003 または Exchange 2000 Server を実行しているサーバーにメールボックスを持つユーザーがアクセスできる従来の Outlook Web Access 仮想ディレクトリ。
  • Public   Exchange 2003 または Exchange 2000 を実行しているサーバー上のパブリック フォルダを指す従来の Outlook Web Access 仮想ディレクトリ。
  • Exchweb   ユーザーが Outlook Web Access 仮想ディレクトリにアクセスするのに使用できる従来の Outlook Web Access 仮想ディレクトリ。既定では、exchweb 仮想ディレクトリに対する要求は、ユーザーのメールボックス サーバーに送信されます。
    note注 :
    一般的に、ホスティングなどの追加の仮想ディレクトリを必要とする特別なビジネス ニーズがある場合や、Outlook Web Access 仮想ディレクトリの削除や再作成などの Outlook Web Access のトラブルシューティング作業を行う必要がある場合に、New-OWAVirtualDirectory コマンドレットを使用します。

New-OwaVirtualDirectory コマンドレットは、新しい仮想ディレクトリをホストする、クライアント アクセス サーバーの役割をホストしている Exchange 2007 サーバーで実行する必要があります。使用するアカウントには Exchange Server Administrator の役割および対象サーバーのローカルの Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

ApplicationRoot

省略可能

System.String

このパラメータは、メタベース内で仮想ディレクトリのパスを設定します。

note注 :
このパラメータは実装されていません。

AppPoolId

省略可能

System.String

このパラメータは、Outlook Web Access を実行する IIS アプリケーション プールを設定します。このパラメータは既定値のままにしておくことをお勧めします。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

このパラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するためには管理者がコマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータで値を指定する必要はありません。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

このパラメータでは、Active Directory ディレクトリ サービスからデータを取得するドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定します。

ExternalAuthenticationMethods

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty

このパラメータはサービス検出プロパティの設定です。このパラメータには、Exchange サーバーによってファイアウォールの外側でサポートされる認証方法を指定します。

note注 :
このパラメータは実装されていませんが、Set-OwaVirtualDirectory を使用して設定することができます。

ExternalUrl

省略可能

System.Uri

このパラメータには、ファイアウォールの外側から Exchange サーバーに接続する際に使用されるホスト名を指定します。この設定は、SSL (Secure Sockets Layer) を使用する場合にも重要です。

note注 :
この設定は、Exchange 2007 仮想ディレクトリでのみ構成できます。既定の Exchange 2007 仮想ディレクトリは /owa です。

InternalUrl

省略可能

System.Uri

このパラメータは、ファイアウォールの内部から接続するために使用する Exchange サーバーのホスト名を指定します。この設定は、SSL を使用する場合にも重要です。

note注 :
この設定は、Exchange 2007 仮想ディレクトリでのみ構成できます。既定の Exchange 2007 仮想ディレクトリは /owa です。

Name

省略可能

System.String

このパラメータは、Outlook Web Access 仮想ディレクトリが Exchange 2003 または Exchange 2000 を実行するサーバー上にある場合に、Outlook Web Access 仮想ディレクトリの名前を指定します。

Outlook Web Access 仮想ディレクトリが Exchange 2007 サーバー上にある場合、このパラメータは無視されます。

OWAVersion

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.OwaVersions

このパラメータは、Outlook Web Access 仮想ディレクトリのバージョンが Exchange 2007、Exchange 2003、Exchange 2000 のいずれであるかを指定します。

Path

省略可能

System.String

このパラメータには、仮想ディレクトリのファイル システムのパスを設定します。このパラメータは、既定値以外のファイル システムのパスを使用する必要がある場合にのみ、注意して使用してください。

TemplateInstance

省略可能

System.Management.Automation.PSObject

このパラメータに既存のオブジェクトを渡した場合、このパラメータは、このコマンドレットがそのオブジェクトの構成を使用して、ローカルまたはターゲット サーバーにそのオブジェクトと同一のコピーを作成することを指定します。

note注 :
このパラメータは実装されていません。

VirtualDirectoryType

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.VirtualDirectoryTypes

このパラメータには、Outlook Web Access 仮想ディレクトリがメールボックス、パブリック フォルダ、exchweb のいずれを指すのかを指定します。Outlook Web Access 仮想ディレクトリが Exchange 2003 サーバーまたは Exchange 2000 サーバーにある場合は、このパラメータを指定する必要があります。

Outlook Web Access 仮想ディレクトリが Exchange 2007 サーバー上にある場合、このパラメータは無視されます。

WebSiteName

省略可能

System.String

このパラメータは、Outlook Web Access 仮想ディレクトリを作成する IIS Web サイトの名前を指定します。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

このパラメータには、オブジェクトに対して発生するアクションをシミュレートするためのコマンドを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータで値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

 

 

例外

例外 説明

 

 

例

次のコード例は、ローカル Exchange サーバー上の既定値以外の "contoso.com" という名前の IIS Web サイトに、"exchange"、"public"、および "exchweb" という名前の従来の Outlook Web Access 仮想ディレクトリのセットを新規に作成します。

New-OWAVirtualDirectory -OwaVersion:Exchange2003or2000 -VirtualDirectoryType Mailboxes -Name "exchange" -WebSiteName "Contoso.com"
New-OWAVirtualDirectory -OwaVersion:Exchange2003or2000 -VirtualDirectoryType PublicFolders -Name "public" -WebSiteName "Contoso.com"
New-OWAVirtualDirectory -OwaVersion:Exchange2003or2000 -VirtualDirectoryType Exchweb -Name "exchweb" -WebSiteName "Contoso.com"

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。