Add-IPBlockListProvider

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2007-06-22

エッジ トランスポート サーバーの役割またはハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで新しい IP 禁止一覧プロバイダ構成を作成するには、Add-IPBlockListProvider コマンドレットを使用します。

構文

Add-IPBlockListProvider -Name <String> -LookupDomain <SmtpDomain> [-AnyMatch <$true | $false>] [-BitmaskMatch <IPAddress>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-Enabled <$true | $false>] [-IPAddressesMatch <MultiValuedProperty>] [-Priority <Int32>] [-RejectionResponse <AsciiString>] [-TemplateInstance <PSObject>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

IP 禁止一覧プロバイダ構成は、接続フィルタ エージェントによって使用されます。

Name パラメータと LookupDomain パラメータは必須です。必須のパラメータを渡さなかった場合は、Exchange 管理シェルによってパラメータの入力を求められます。

Add-IPBlockListProvider コマンドレットを実行するには、次の権限が委任されているアカウントを使用する必要があります。

  • Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカル Administrators グループ

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで Add-IPBlockListProvider コマンドレットを実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

アクセス許可、役割の委任、および Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要な権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須 種類 説明

LookupDomain

必須

Microsoft.Exchange.Data.SmtpDomain

接続フィルタ エージェントが更新された IP 禁止一覧のデータに対するクエリを実行するドメイン名です。

Name

必須

System.String

IP 禁止一覧プロバイダ サービスの名前です。

AnyMatch

省略可能

System.Boolean

Enabled パラメータに対する有効な入力は、$true または $false です。既定の設定は $false です。AnyMatch パラメータが $true に設定されている場合、接続フィルタ エージェントは IP 禁止一覧プロバイダ サービスによって返される IP アドレス状態コードをすべて一致として扱います。

BitmaskMatch

省略可能

System.Net.IPAddress

IP アドレスを使用するように BitmaskMatch パラメータを構成すると、接続フィルタ エージェントは、IP 禁止一覧プロバイダ サービスによって返される IP アドレス状態コードに一致するメッセージに対してのみ処理を実行します。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータで値を指定する必要はありません。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

この構成の変更を Active Directory ディレクトリ サービスに書き込むドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。DomainController パラメータは、エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータではサポートされません。エッジ トランスポート サーバーの役割は、ローカルの ADAM インスタンスにのみ書き込みを行います。

Enabled

省略可能

System.Boolean

Enabled パラメータに対する有効な入力は、$true または $false です。既定の設定は $true です。Enabled パラメータが $true に設定されている場合、接続フィルタ エージェントは、この IP 禁止一覧プロバイダ構成に対して設定されている優先度に従って、IP 禁止一覧プロバイダ サービスに対してクエリを実行します。

IPAddressesMatch

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.MultiValuedProperty

IP アドレスを使用するように IPAddressesMatch パラメータが構成されている場合、接続フィルタ エージェントは、IP 禁止一覧プロバイダ サービスによって返される同じ IP アドレス状態コードに一致するメッセージに対してのみ処理を実行します。

Priority

省略可能

System.Int32

Priority パラメータは、構成した IP 禁止一覧プロバイダ サービスに対して接続フィルタ エージェントがクエリを実行する順序を構成する場合に設定します。既定では、新しい IP 禁止一覧プロバイダを追加するたびに、エントリに優先度 N + 1 が割り当てられます。ここで N は既に構成した IP 禁止一覧プロバイダ サービスの数です。

Priority パラメータを別の IP 禁止一覧プロバイダ サービスと同じ値に設定すると、最初に追加した IP 禁止一覧プロバイダの優先度の値が 1 大きくなります。

RejectionResponse

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.AsciiString

RejectionResponse パラメータには文字列を指定します。IP 禁止一覧プロバイダ サービスが送信者の IP アドレスに一致する場合に、接続フィルタ エージェントでブロックされるメッセージの送信者に対して SMTP セッションで配信するメッセージの本文を入力します。正当な送信者が IP 禁止一覧プロバイダ サービスに問い合わせできるように、応答メッセージに IP 禁止一覧プロバイダ サービスを指定することをお勧めします。この引数には 240 文字まで入力できます。語句にスペースが含まれる場合は、"Originating IP addressed matched to Example.com's IP Block List provider service" のように、引数を渡す際に RejectionResponse パラメータを二重引用符で囲む必要があります。

TemplateInstance

省略可能

System.Management.Automation.PSObject

このパラメータに既存のオブジェクトを指定した場合、このコマンドはそのオブジェクトの構成を使用して、ローカルまたはターゲット サーバーにそのオブジェクトの完全なコピーを作成します。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータで値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

 

最初のコード例は、必須パラメータを指定した Add-IPBlockListProvider コマンドを示しています。また、新しい IP 禁止一覧プロバイダを追加し、拒否応答を設定する方法も示しています。

2 番目のコード例は、必須パラメータを指定した Add-IPBlockListProvider コマンドを示し、さらにプロバイダからのビットマスクの戻り値を構成する方法も示しています。

Add-IPBlockListProvider -Name:Example -LookupDomain:Example.com -RejectionResponse "Originating IP addressed matched to Example.com's IP Block List provider service"
Add-IPBlockListProvider -Name:Example -LookupDomain:Example.com -BitmaskMatch 127.1.0.1

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。