New-ManagedContentSettings

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2009-09-16

管理フォルダに新規の管理コンテンツ設定を作成するには、New-ManagedContentSettings コマンドレットを使用します。

構文

New-ManagedContentSettings -Name <String> -FolderName <ELCFolderIdParameter> -MessageClass <String> [-AddressForJournaling <RecipientIdParameter>] [-AgeLimitForRetention <Nullable>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-JournalingEnabled <$true | $false>] [-LabelForJournaling <String>] [-MessageFormatForJournaling <UseMsg | UseTnef>] [-MoveToDestinationFolder <ELCFolderIdParameter>] [-RetentionAction <MoveToDeletedItems | MoveToFolder | DeleteAndAllowRecovery | PermanentlyDelete | MarkAsPastRetentionLimit>] [-RetentionEnabled <$true | $false>] [-TemplateInstance <PSObject>] [-TriggerForRetention <WhenDelivered | WhenMoved>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

管理コンテンツの設定とは、ユーザーのメールボックスにあるアイテムのライフ サイクルを制御するために管理フォルダに適用する設定のことです。ライフ サイクルは、次の方法で制御します。

  • コンテンツ保存期間を制御、および不要になったコンテンツを削除する方法。
  • メールボックス外にある個別の格納場所に、重要なコンテンツを自動的にジャーナリングする方法。

管理コンテンツ設定の詳細については、「メッセージング レコード管理の管理」を参照してください。

New-ManagedContentSettings コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに以下が委任されている必要があります。

  • Exchange 組織管理者の役割

Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

FolderName

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ELCFolderIdParameter

FolderName パラメータには、管理コンテンツ設定を適用する管理フォルダの名前または GUID を指定します。

MessageClass

必須

System.String

MessageClass パラメータには、コンテンツ設定内の有効期限およびジャーナリング構成の設定を適用するメッセージの種類を指定します。

  • パラメータの値は、IPM.NOTE.SMIME などの特定のメッセージ クラスか、カスタム メッセージ クラスにする必要があります。

カスタム メッセージ クラスの有効なパラメータの値は、次のとおりです。

  • 特定のメッセージ クラス (IPM.NOTE など)。
  • アスタリスクのワイルドカード文字 (*)。この文字は、コンテンツ設定がすべてのメッセージ クラスに適用されることを示します。
  • アスタリスクのワイルドカード文字を含む、特定のメッセージ クラス。アスタリスクのワイルドカード文字は、メッセージ クラスの最後の文字にのみ使用できます。
    例 :
    • IPM.NOTE* (IPM.NOTE とすべてのサブクラスが含まれます)。
    • IPM.NOTE.* (IPM.NOTE のサブクラスが含まれますが、IPM.NOTE 自体は含まれません)。
    • *.NOTE および IPM.*.NOTE は使用できません。
note注 :
ワイルドカード文字を使用する場合、これらのポリシーは、特定のコンテンツ設定を持たないメッセージ クラスにのみ適用されます。したがって、IPM.NOTE.SMIMEIPM.NOTE.* よりも優先されます。
note注 :
特定の設定は全般的な設定よりも優先されます。たとえば、[ボイス メール][メールボックスのすべての内容] よりも優先されます。
次の一覧は、既知のメッセージの種類と必須の値を示しています。
  • [メールボックスのすべての内容] のメッセージの種類の場合、値 * を使用します。
  • [予定表アイテム] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Appointment* を使用します。
  • [連絡先] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Contact* を使用します。
  • [ドキュメント] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Document* を使用します。
  • [FAX] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Note.Microsoft.Fax を使用します。
  • [ジャーナル アイテム] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Activity を使用します。
  • [会議出席依頼、返信、およびキャンセル] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Schedule* を使用します。
  • [メモ] のメッセージの種類の場合、値 IPM.StickyNote を使用します。
  • [投稿] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Post を使用します。
  • [RSS アイテム] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Post.RSS を使用します。
  • [タスク] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Task* を使用します。
  • [ボイス メール] のメッセージの種類の場合、値 IPM.Note.Microsoft.Voicemail* を使用します。

Name

必須

System.String

Name パラメータには、管理コンテンツ設定の一意な名前を指定します。

AddressForJournaling

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.RecipientIdParameter

AddressForJournaling パラメータには、ジャーナリング処理の保存先となるリポジトリのアドレスを指定します。このパラメータが存在せず、JournalingEnabled パラメータが $true に設定されている場合は、エラーが返されます。

AgeLimitForRetention

省略可能

System.Nullable

AgeLimitForRetention パラメータには、アイテムに適用する保存期間を指定します。保存期間はアイテムが配信された日付からの日数、または配信されなかった場合は作成された日付からの日数です。このパラメータが存在せず、RetentionEnabled パラメータが $true に設定されている場合は、エラーが返されます。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータに値を指定する必要はありません。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

この構成の情報を Active Directory ディレクトリ サービスに書き込むドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。

JournalingEnabled

省略可能

System.Boolean

JournalingEnabled パラメータが $true に設定されている場合は、ジャーナリングが有効であることを示します。

LabelForJournaling

省略可能

System.String

LabelForJournaling パラメータには、アイテムに適用するラベルを指定します。このラベルは、アイテムの内容を判断して適切なポリシーを適用するためにジャーナル先ストアによって使用されます。

MessageFormatForJournaling

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.JournalingFormat

管理者は、MessageFormatForJournaling パラメータを使用して、アイテムが Microsoft Outlook .msg 形式、または従来の Outlook MAPI 形式でジャーナルされるように指定できます。

MoveToDestinationFolder

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ELCFolderIdParameter

MoveToDestinationFolder パラメータには、移動アクションの移動先フォルダを指定します。

移動先フォルダは既存の管理されたカスタム フォルダである必要があります。そうでない場合は、エラーが返されます。MoveToDestinationFolder パラメータが存在せず、保存アクションが MoveToFolder の場合は、エラーが返されます。

RetentionAction

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.RetentionActionType

RetentionAction パラメータには、次のいずれかのアクションを指定します。

  • 保存期限経過としてマークする
  • 管理されたカスタム フォルダに移動する
  • 削除済みアイテム フォルダに移動する
  • 削除して回復を許可する
  • 完全に削除

このパラメータが存在せず、RetentionEnabled パラメータが $true に設定されている場合は、エラーが返されます。

RetentionEnabled

省略可能

System.Boolean

RetentionEnabled パラメータが $true に設定されている場合は、保存期間が有効であることを示します。

TemplateInstance

省略可能

System.Management.Automation.PSObject

TemplateInstance パラメータに既存のオブジェクトを渡すと、コマンドはそのオブジェクトの構成を使用して、ローカル サーバー上またはターゲット サーバー上にオブジェクトの複製を作成します。

TriggerForRetention

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Directory.SystemConfiguration.RetentionDateType

この TriggerForRetention パラメータは、保存期間の開始日として使用される開始の日付を示します。アイテムは、アイテムの配信後、または特定のフォルダへ移動後特定の日数で保存期限が切れます。

この値は、Active Directory の msExchELCFlags 属性の 0x4 ビットに対応しています。このフラグは、アイテムが移動された日付に基づいてアイテムの期限が切れる場合は、$true に、配信日に基づいて期限が切れる場合は $false に設定されます。このパラメータが存在せず、RetentionEnabled パラメータが $true に設定されている場合は、エラーが返されます。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータに値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

  

例外

例外 説明

  

最初の例では、New-ManagedContentSettings コマンドを使用して、MyCalendarContentSettings という名前の Calendar メッセージ クラスの管理コンテンツの設定を作成しています。この管理コンテンツの設定は既定の [予定表] フォルダに適用されます。保存は有効で、アイテムは 30 日後に [削除済みアイテム] フォルダに移動されます。

2 番目の例では、ユーザーの受信トレイにあるアーカイブされたコンテンツの (IPM.Note.Archive.Shortcut という名前のカスタム メッセージ クラスの) スタブが、RemoveArchiveStubs という名前の管理コンテンツの設定によって削除されます。

カスタム メッセージ クラスの詳細については、このトピックにある "MessageClass" パラメータの説明、およびマイクロソフト サポート技術情報の記事 241235「Forms Administrator ユーティリティを使って、Outlook での既定のフォームをグローバルに変更する方法」の「メッセージ クラスについて」セクションを参照してください。

New-ManagedContentSettings -FolderName Calendar -MessageClass Calendar -Name MyCalendarContentSettings -RetentionEnabled $true -RetentionAction MoveToDeletedItems -AgeLimitForRetention "30"
New-ManagedContentSettings -FolderName Inbox -MessageClass IPM.Note.Archive.Shortcut -Name RemoveArchiveStubs -RetentionEnabled $true -RetentionAction MoveToDeletedItems -AgeLimitForRetention "1"

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。