Get-Message

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2007-08-29

ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータでキュー内の 1 つ以上のメッセージの詳細を表示するには、Get-Message コマンドレットを使用します。

構文

Get-Message [-BookmarkIndex <Int32>] [-BookmarkObject <MessageInfo>] [-Filter <String>] [-IncludeBookmark <$true | $false>] [-IncludeRecipientInfo <SwitchParameter>] [-ResultSize <Unlimited>] [-ReturnPageInfo <$true | $false>] [-SearchForward <$true | $false>] [-Server <ServerIdParameter>] [-SortOrder <SortOrderEntry[]>]

Get-Message [-Identity <MessageIdentity>] [-BookmarkIndex <Int32>] [-BookmarkObject <MessageInfo>] [-IncludeBookmark <$true | $false>] [-IncludeRecipientInfo <SwitchParameter>] [-ResultSize <Unlimited>] [-ReturnPageInfo <$true | $false>] [-SearchForward <$true | $false>] [-SortOrder <SortOrderEntry[]>]

Get-Message [-BookmarkIndex <Int32>] [-BookmarkObject <MessageInfo>] [-IncludeBookmark <$true | $false>] [-IncludeRecipientInfo <SwitchParameter>] [-Queue <QueueIdentity>] [-ResultSize <Unlimited>] [-ReturnPageInfo <$true | $false>] [-SearchForward <$true | $false>] [-SortOrder <SortOrderEntry[]>]

解説

Get-Message コマンドレットは、ハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバーの既存のキュー内にある 1 つ以上のメッセージの詳細を表示します。パラメータを指定しないと、コマンドはローカル サーバー上のすべてのキュー内のすべてのメッセージに対してクエリを実行し、結果を単一ページで返します。既定のページ サイズは 1,000 オブジェクトです。リモート サーバー上のメッセージを表示するには、Identity パラメータまたは Queue パラメータの一部としてサーバー名を含めるか、またはフィルタ クエリを指定して Server パラメータを含めます。Identity パラメータ セット、Queue パラメータ セット、および Filter パラメータ セットを同時に使用することはできません。

Get-Message コマンドレットを実行するには、Exchange サーバー管理者の役割を委任されたアカウントを使用する必要があります。

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで Get-Message コマンドレットを実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

アクセス許可、役割の委任、および Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要な権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

BookmarkIndex

省略可能

System.Int32

BookmarkIndex パラメータを使用して、結果セット内に表示される結果の開始位置を指定します。このパラメータの値は、全結果セットに対する 1 から始まるインデックスです。BookmarkIndexBookmarkObject パラメータを一緒に使用することはできません。

BookmarkObject

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.QueueViewer.MessageInfo

BookmarkObject パラメータを使用して、結果セット内に表示される結果の開始オブジェクトを指定します。BookmarkObjectBookmarkIndex パラメータを一緒に使用することはできません。

Filter

省略可能

System.String

Filter パラメータには、表示するメッセージのプロパティ値の条件を指定する式が必要です。この式では、プロパティ名の後に比較演算子と値を指定します。次のメッセージ プロパティは、Filter パラメータの有効な条件です。

  • DateReceived   メッセージを受信した日付です。
  • ExpirationTime   メッセージの有効期限が切れる時刻です。
  • FromAddress   メッセージ送信者の SMTP (簡易メール転送プロトコル) アドレスです。この値は、メッセージ エンベロープの MAIL FROM: から取得されます。
  • Identity   特定のメッセージと省略可能なサーバーおよびキュー ID を表す整数です。
  • InternetMessageId   Message-ID: ヘッダー フィールドの値です。このプロパティは、次の例のように、GUID の後に送信側サーバーの SMTP アドレスが付加された形式で表されます。67D7543D6103DC4FBEBA6BC7205DACABA61231@exchange.contoso.com.
  • LastError   メッセージに対して記録された最新のエラーを示す文字列です。
  • MessageSourceName   このメッセージをキューに送信したコンポーネントの名前を示す文字列です。
  • Queue   メッセージを保持するキューの ID を指定します。Server\destination という形式でキュー ID を入力します。ここで destination は、リモート ドメイン、メールボックス サーバー、または永続キューの名前です。
  • RetryCount   送信先へのメッセージ配信が試行された回数です。
  • SCL   SCL プロパティは、メッセージの SCL (Spam Confidence Level) を指定します。有効な SCL の値は、0 ~ 9 の範囲の整数です。SCL プロパティの値が空の場合、メッセージはコンテンツ フィルタ エージェントによって処理されなかったことを示します。
  • Size   メッセージのサイズです。
  • SourceIP   Exchange 組織にメッセージを送信した外部サーバーの IP アドレスです。
  • Status   現在のメッセージの状態です。メッセージの状態のオプションには、アクティブ、再試行、中断、中断保留、および削除保留があります。
  • Subject   電子メールの件名を表す文字列です。この値は、Subject: ヘッダー フィールドから取得されます。

- and の比較演算子を使用して、複数のフィルタ条件を指定できます。1 つの整数として表されないプロパティ値は、引用符で囲む必要があります。

Identity

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.QueueViewer.MessageIdentity

MessageIdentity 整数を指定するには、Identity パラメータを使用します。これは、特定のメッセージと省略可能なサーバーおよびキュー ID を表す整数です。このパラメータの構文は次のように指定できます。

  • Server\QueueIdentity\MessageIdentity
  • QueueIdentity\MessageIdentity
  • Server\*\MessageIdentity
  • MessageIdentity

IncludeBookmark

省略可能

System.Boolean

IncludeBookmark パラメータを使用して、クエリ結果が表示されるときにブックマーク オブジェクトを含めるかどうかを指定します。IncludeBookmark パラメータは、BookmarkObject パラメータまたは BookmarkIndex パラメータと共に使用した場合に有効となります。IncludeBookmark パラメータに値を指定しないと、既定値の $true が使用されます。

IncludeRecipientInfo

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

IncludeRecipientInfo パラメータを使用して、"受信者" フィールドにメッセージの受信者を表示します。IncludeRecipientInfo パラメータを指定しない場合、"受信者" フィールドは空白になります。

Get-Message -IncludeRecipientInfo コマンドの結果を変数に保存すると、メッセージ受信者の追加のプロパティを表示できます。次の一覧に、使用可能な受信者のプロパティを示します。

  • Address   受信者の電子メール アドレスです。
  • Type   受信者の種類には、外部、メールボックス、または DL があります。DL は宛先が展開サーバーである場合に使用されます。
  • FinalDestination   メッセージのルーティングに使用されるオブジェクトの識別名 (DN) です。オブジェクトには、コネクタ、メールボックス サーバー、または展開サーバーがあります。
  • Status   受信者の状態には、完了、準備完了、または再試行があります。
  • LastError   前回の配信の試行後の SMTP 応答、またはローカライズされたエラー メッセージ (メッセージが到達不能キューに置かれた場合) です。

たとえば、MessageIdentity の値が 1234 の "Contoso.com" リモート配信キューにあるメッセージの受信者情報を $x という名前の変数に保存するには、次のコマンドを使用します。

$x=Get-Message -Identity "Contoso.com\1234" -IncludeRecipientInfo

$x 変数に保存されている拡張された受信者のプロパティを表示するには、次のコマンドを使用します。

$x.Recipients

Queue

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.QueueViewer.QueueIdentity

Queue パラメータを使用して、表示するメッセージを含むキューの ID を指定します。Server\destination という形式でキュー ID を入力します。ここで destination は、リモート ドメイン、メールボックス サーバー、または永続キューの名前です。

ResultSize

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Unlimited

ResultSize パラメータを使用して、結果セットに表示するアイテムの総数を指定します。ResultSize パラメータの既定値は 1,000 に設定されています。ResultSize でサポートする結果の数は無制限ですが、Microsoft Exchange が結果セットを 250,000 に制限しています。

ReturnPageInfo

省略可能

System.Boolean

ReturnPageInfo パラメータは、隠しパラメータです。このパラメータを使用すると、結果の総数と現在のページの最初のオブジェクトのインデックスに関する情報が返されます。既定値は $false です。

SearchForward

省略可能

System.Boolean

SearchForward パラメータを使用して、結果セット内を前方または後方のどちらに検索するのかを指定します。既定値は $true です。この値が指定されていると、結果のページは、結果セットの先頭から前方に、またはブックマークが指定されている場合はブックマークから前方に計算されます。

Server

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ServerIdParameter

Server パラメータを使用して、表示するメッセージを保持するキューを含む、リモート プロシージャ コール (RPC) を使用して接続する接続先サーバー名を指定します。ホスト名または完全修飾ドメイン名 (FQDN) として、Server パラメータを入力します。このパラメータを使用しなかった場合は、ローカル サーバーにクエリが送信されます。

SortOrder

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.SortOrderEntry[]

SortOrder パラメータを使用して、結果セットの並べ替えの順序を制御するために使用する、メッセージ プロパティの配列を指定します。各プロパティはコンマで区切ります。プロパティ名の先頭に + 記号を追加すると、結果は昇順で表示されます。プロパティ名の先頭に - 記号を追加すると、結果は降順で表示されます。並べ替えの順序を指定しないと、結果セットは MessageIdentity 整数によって昇順に表示されます。

次の例は、Get-Message コマンドを使用してメッセージのクエリを実行する方法を示しています。最初の例は、ローカル サーバーのキューに置かれていて、指定したドメインの任意の送信者から受信したすべてのメッセージを表示する方法を示しています。このコマンドを Format-List コマンドにパイプ処理して、結果を詳細な一覧として書式設定します。

2 番目の例は、ローカル サーバーのキューに置かれていて、指定したドメインの任意の送信者から受信した、SCL 値が 3 を超えるすべてのメッセージを表示する方法を示しています。

3 番目の例は、リモート サーバーに接続する方法と、そのリモート サーバーのキューに置かれているすべてのメッセージを指定した並べ替えの順序で表示する方法を示しています。結果は、最初に送信者のアドレスの昇順に並べ替えられ、次にサイズの降順に並べ替えられます。

パイプライン処理の詳細については、「パイプライン処理」を参照してください。

コマンドの出力を処理する方法の詳細については、「コマンド出力の操作」を参照してください。

Exchange 管理シェルを使用してキュー ビューアのタスクを実行する方法の詳細については、「Exchange 管理シェルを使用したキューの管理」を参照してください。

Get-Message -Filter {FromAddress -like "*@contoso.com"} | format-list
Get-Message -Filter {FromAddress -like "*@contoso.com" -and SCL -gt 3}
Get-Message -Server exchange.contoso.com -SortOrder: +FromAddress,-Size

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。