システム フォルダをリセットする方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-09-19

ここでは、Microsoft Exchange Server GUID Generator (GUIDGen) ツールと ADSI (Active Directory サービス インターフェイス) Edit ツールを使用してシステム フォルダをリセットする方法について説明します。この手順は、Exchange 管理コンソールや Exchange 管理シェルを使用して実行することはできません。

Caution注意 :
システム フォルダをリセットすると、重大な問題が発生する可能性があり、オペレーティング システムの再インストールが必要になる場合があります。システム フォルダのリセットを原因とする問題は、解決できない場合もあります。この手順を実行する前に、重要なシステム データのバックアップを作成してください。

この手順を実行すると、既存のシステム フォルダが削除され、新しいシステム フォルダが作成されます。システム フォルダのリセットは、管理グループとオフライン アドレス帳 (OAB) にそれぞれ個別に適用されます。システムの空き時間情報に重大な問題が発生している場合は、管理グループに対してのみこの手順を実行します。特定の OAB に重大な問題が発生している場合は、その OAB に対してのみこの手順を実行します。

note注 :
この手順の実行には、LDP.exe などのライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル (LDAP) 編集プログラムを使用できますが、ここでは GUIDGen ツールと ADSI Edit ツールの使用について説明します。

この手順は、2 つの手順からなるプロセスです。

  • 手順 1   GUIDGen ツールを使用して、システム フォルダの新しい GUID を作成します。
  • 手順 2   ADSI Edit ツールを使用して、SiteFolderGUID を新しく生成された GUID で置き換えます。

システム フォルダを置き換えた後、システム フォルダの唯一のレプリカは、システム フォルダ サーバー上に存在することになります。新しいシステム フォルダには新しい GUID が付いています。置き換えた新しいシステム フォルダがシステムによって検出され、以前のシステム フォルダは削除されます。

important重要 :
新しいフォルダが検出されるまで数時間かかる場合があります。それまでの間は、無効な空き時間データが取得されたり、無効な OAB がダウンロードされたりする可能性があります。

開始する前に

次の手順を実行するには、使用するアカウントに以下が委任されている必要があります。

  • Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカルの Administrators グループ

ADSI Edit は、クライアント コンピュータまたはサーバーから実行できます。そのコンピュータがドメインのメンバである必要はありませんが、実行するユーザーは、接続している Active Directory ドメインを表示および編集する権限を持っている必要があります。ADSI Edit を使用する方法の詳細については、Adsiedit の概要についてのページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

また、これらの手順を実行する前に、次のことを確認してください。

手順

Microsoft Exchange Server GUID Generator を使用して新しい GUID を生成するには、次の操作を行います。

  1. GUIDGen を起動します。

  2. [GUID Format][Registry Format (i.e. {xxxxxxxx-xxxx...xxxx})] をクリックし、次の図に示すように [Copy] をクリックします。

    Microsoft Server GUID Generator

  3. [Exit] をクリックします。

  4. メモ帳などのテキスト エディタを起動します。

  5. GUID をドキュメントに貼り付けます。

  6. GUID から角かっこやハイフンをすべて削除します。

    Microsoft Windows Server 2003 付属の ADSI Edit を使用している場合は、2 文字ごとにスペースを挿入します。以下に例を示します。

    • 編集前   72D9691FA2194b798F24C0F6E5D2115F
    • 編集後   72 D9 69 1F A2 19 4b 79 8F 24 C0 F6 E5 D2 11 5F

    SiteFolderGUID を新しく生成された GUID で置き換えるために LDAP などの LDP 編集プログラムを使用している場合は、GUID 内の 2 文字ごとに前に 0x (0 はゼロという文字を意味します) を入力し、後ろにスペースを挿入します。以下に例を示します。

    • 編集前   72D9691FA2194b798F24C0F6E5D2115F
    • 編集後   0x72 0xD9 0x69 0x1F 0xA2 0x19 0x4b 0x79 0x8F 0x24 0xC0 0xF6 0xE5 0xD2 0x11 0x5F

ADSI Edit を使用してシステム フォルダの GUID を新しく生成した GUID を置き換えるには、次の操作を行います。

  1. ADSI Edit を起動します。

  2. 管理グループを編集して空き時間情報のエラーを修正するには、[Configuration] コンテナを展開し、次の手順を実行して [Administrative Groups] コンテナを見つける必要があります。

    1. [CN=Configuration,DC=<ドメイン>,DC=com] を展開します。
    2. [CN=Services] を展開します。
    3. [CN=Microsoft Exchange] を展開します。
    4. [CN=Organization] を展開します。
    5. [CN=Administrative Groups] を展開します。
    6. [CN=ExchangeAdministrative Group] などの、変更する管理グループを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
    7. この手順のステップ 5 に進みます。
  3. OAB を編集して OAB のエラーを修正するには、[Configuration] コンテナを展開する必要があります。

  4. OAB を編集して空き時間情報のエラーを修正するには、次のように [Configuration] コンテナを展開する必要があります。

    1. [CN=Configuration,DC=Domain,DC=com] を展開します。
    2. [CN=Configuration,DC=<ドメイン>,DC=com] を展開します。
    3. [CN=Services] を展開します。
    4. [CN=Microsoft Exchange] を展開します。
    5. [CN=Organization] を展開します。
    6. [CN=Address Lists Container] を展開します。
    7. [CN=Offline Address Lists] をクリックします。
    8. 結果ウィンドウで変更する OAB を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
  5. [Attributes] タブまたは [Attribute Editor] タブをクリックします。

  6. [Attributes] 列で、[SiteFolderGuid] をクリックします。

  7. [Edit] をクリックし、[Edit value as] ボックスの [Hexadecimal] を選択します。

  8. [Value] ボックスで現在の値を削除し、この手順の前半でスペース文字を追加して書式設定した GUID を貼り付けます。

  9. [OK] をクリックします。

  10. [適用] をクリックし、[OK] をクリックして [プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。

  11. ADSI Edit を閉じ、Exchange 関連サービスを再開します。

    note注 :
    変更内容をすぐに組織で有効にするには、Active Directory レプリケーションが発生した後に、オブジェクトの siteFolderServer 属性で識別されるパブリック フォルダ データベースのマウントを解除し、再マウントします。データベースのマウントを解除する方法の詳細については、「データベースのマウントを解除する方法」を参照してください。データベースをマウントする方法の詳細については、「データベースをマウントする方法」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。