概要
この文書では、Windows XP のセキュリティおよびプライバシー サービスの最新技術情報の概要を説明します。Windows XP は、家庭用の Windows XP Home Edition とビジネス用の Windows XP Professional という 2 つのエディションが利用できます。
トピック
はじめに
Windows XP Home Edition のセキュリティ最新情報
Windows XP Professional のセキュリティ最新情報
まとめ
関連リンク
はじめに
Windows XP は、これまでの Windows の中でもセキュリティとプライバシー機能が最も充実した非常に信頼性のあるバージョンの Windows です。全般的にみて Windows XP のセキュリティは、安全で機密保護され、プライバシーの保護されたコンピューティングを体験できるように改善されました。Windows XP は、家庭用の Windows XP Home Edition とビジネス用の Windows XP Professional という 2 つのエディションが利用できます。
Windows XP Home Edition のセキュリティ機能を利用すれば、インターネットでの買物や参照もより安全です。Windows XP Home Edition には インターネット接続ファイアウォール (Internet Connection Firewall) ソフトウェアが内蔵されています。このソフトウェアはインターネット接続時、特にケーブル モデムや DSL など常時接続時に、セキュリティ上の脅威に対する弾力性のある防御を提供します。
Windows XP Professional には、Windows XP Home Edition のセキュリティ機能ならびに追加セキュリティ管理機能が実装されています。この新しい重要なセキュリティ機能は IT 費用を減少させ、ビジネス システムのセキュリティを向上させます。
Windows XP Home Edition
のセキュリティ最新情報
Windows XP Professional
のセキュリティ最新情報
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企業セキュリティ
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ネットワーク アクセスの制御
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単純共有
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空白パスワードの制限
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暗号化ファイル システム
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証明書サービス
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資格証明管理
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ユーザーの簡易切り替え
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パーソナル プライバシー
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インターネット接続の共有 (ICS)
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インターネット接続ファイアウォール
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ソフトウェア制限ポリシー
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IP セキュリティ (IPSec)
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スマート カードのサポート
-
Kerberos V5 認証プロトコル
Windows XP Home Edition のセキュリティ最新情報
Windows XP Home Edition のセキュリティ サービスは柔軟性および、ホーム ユーザーが直面する広範囲のセキュリティとプライバシー状況に配慮して設計されました。Microsoft Windows NT version 4.0 と Microsoft Windows 2000 のセキュリティ モデルに習熟したユーザーなら、Windows XP Home Edition の多数のセキュリティ機能を評価できるはずです。また同時に、従来の機能から大幅に変更された機能やシステム セキュリティの管理機能を改善させる新機能も多数あります。
たとえばインターネットでオンライン チャットや電子メールの送受信を利用する時は、ハッカーに攻撃されやすくなります。このような脅威から身を守るため Windows XP には、オンライン経験を安全にする拡張セキュリティ機能が組み込まれています。
これまでで最も生産的なユーザー経験をもたらす Windows として、利用者とその情報のセキュリティを保護する Windows XP Home Edition の重要なセキュリティ機能およびプライバシー機能を説明します。
備考 : ワークグループのメンバとして、またはスタンドアロン環境で Windows XP Home Edition を使用していて、そのコンピュータに管理者権限を有する場合、オペレーティング システムの全セキュリティ機能にアクセスできます。Windows XP Home Edition を実装しているコンピュータがネットワークの一部の場合、セキュリティ オプションはネットワーク管理者が決定します。
パーソナライズ ログオン
Windows XP では家族の全員が独自のインターフェイスやログイン名、パスワードを持つことができます。この追加されたセキュリティ レベルにより、どのユーザーも自分の重要なドキュメントにアクセスされたり、間違って削除されるということがありません。
家庭に子供がいる場合、不適切なインターネット サイトを排除するセキュリティ制限を持ったプロファイルを設定できます。
マルチ ユーザー コンピュータでのユーザーの簡易切り替え
家庭向けに設計された簡易ユーザー切り替え機能によって、家族の全員が 1 台のコンピュータを自分だけのものとして使用できます。ほかの人をログオフさせて、ほかのユーザーが編集中のファイルを保存するかどうか判断させる必要はなくなりました。Windows XP はターミナル サービス テクノロジを利用して固有のユーザー セッションを実行するので、各ユーザー データを完全に区別できます。ユーザー パスワードを指定してセッションを開始すると、セッションはほかのユーザーから機密保護されます。
Windows XP Home Edition または Windows XP Professional をスタンドアロン コンピュータまたはワークグループに接続したコンピュータにインストールした場合、ユーザーの簡易切り替えはデフォルトで有効です。マルチ ユーザー コンピュータでの簡易ユーザー切り替え を起動させているコンピュータでドメインに参加している場合、簡易ユーザー切り替えは利用できません。
ユーザーの簡易切り替えにより、家族全員が 1 台のコンピュータを共有できます。たとえば母親が家計にコンピュータを使用していて少しの間だけコンピュータから離れる場合、息子は自分のアカウントに切り替えてゲームで遊べます。財務アプリケーションは実行されたままですから、母親のアカウントで開けます。これらすべてはログオフしないで実行できます。ユーザー切り替えは簡単です。図 1 のように、コンピュータにログオンするユーザー毎に新しい起動画面を、画像を使って簡単にカスタマイズできるからです。
図
1:
パーソナル
ログオンとユーザーの簡易切り替えの歓迎画面
パーソナル プライバシー
Microsoft Internet Explorer version 6.0 を使用すると、World Wide Web Consortium (W3C) の Platform for Privacy Preferences (P3P) 規格をサポートすることによって、Web サイトにアクセスする際に個人情報が管理しやすくなります。Microsoft は W3C の一員として Web サイトのプライバシー ポリシー規格の開発を支援したので、ユーザーはオンラインで共有する情報の量と種類について通知を受けることができます。Internet Explorer 6.0 はユーザーがアクセスした Web サイトが W3C 規格に準拠しているか判断して、個人情報を提供する前にそのステータスをユーザーに知らせます。
ユーザーが Internet Explorer 6.0 で個人情報を公開するプライバシー設定を定義すると、ブラウザはアクセスしたサイトが P3P に準拠しているか判断します。ブラウザは、P3P 準拠サイトでユーザーのプライバシー設定とサイトのプライバシー ポリシーを比較します。Internet Explorer は、ポリシー情報の交換手段として HTTP プロトコルを使用します。ブラウザはユーザーのプライバシー設定に基いて、個人情報を Web サイトに公開するか判断します。
クッキー管理
また P3P 規格は、Internet Explorer 6.0 のクッキー管理機能もサポートしています。クッキーは、カスタマイズ機能を提供するため各 Web サイトがコンピュータに保存する小さいファイルです。たとえば MSN のカスタム設定を実装する際には、情報はユーザーのコンピュータのクッキー ファイルに保存されます。次回にユーザーがサイトにアクセスすると MSN はクッキーを読み込んで、ユーザーが選択したオプションを表示します。
プライバシー ポリシーの一部として P3P に準拠した Web サイトは、クッキーに対するポリシー情報を提供できます。ユーザーがプライバシー設定を指定すると、ユーザーは Internet Explorer を設定して次の方法でクッキーを処理できます。
-
クッキーをユーザーのコンピュータに全く保存しないようにします。
-
サードパーティ クッキーを拒否しますが (アクセスした Web サイトとは違うドメインからのクッキーで、そのため Web サイトのプライバシー ポリシーの適用を受けないクッキー)、それ以外のクッキーはユーザーのコンピュータに保存することを許可します。
-
通知なしに全クッキーをユーザーのコンピュータに保存することを許可します。
-
クッキーの追加管理オプションについては、図 2 と図 3 を参照してください。
図
2:
クッキー管理サイト毎のプライバシー操作
図
3:
クッキー管理
:
プライバシーの詳細設定
P3P について詳しくは、http://www.w3.org/
(英語) の W3C Web サイトを参照してください。
インターネット接続の共有 (ICS)
インターネット接続の共有 (ICS) は、1 つのインターネット接続を使用して複数のコンピュータをインターネットに接続させます。ICS を使用すると、複数コンピュータ間の DSL やケーブル モデム、電話回線接続を安全に共有できます。
ICS
の動作方法
ICS ホストと呼ばれる 1 台のコンピュータは直接インターネットに接続し、そして接続をネットワーク上のほかのコンピュータと共有できます。クライアント コンピュータは、ICS ホスト コンピュータを仲介してインターネットにアクセスします。ICS が有効な場合セキュリティは向上します、インターネットから見えるのは ICS ホスト コンピュータだけだからです。クライアント コンピュータからインターネットへの通信は ICS ホストを通過する必要があるので、クライアント コンピュータのアドレスはインターネットから隠されます。クライアント コンピュータは、ネットワークの外部から見えないので、保護されます。パブリック側から見えるのは ICS を実行しているコンピュータだけです。さらに ICS ホスト コンピュータはネットワーク アドレッシングを管理します。ICS ホスト コンピュータは恒久アドレスの割り当てを受けて、ICS クライアントに Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) を提供します。ICS ホスト コンピュータは固有のアドレスをそれぞれの ICS クライアントに割り当てることにより、コンピュータがネットワーク上のほかのコンピュータと通信する方法を提供します。
Windows XP は ICS 機能によって、単一のインターネット接続を家庭やスモール ビジネス ネットワーク上の複数コンピュータで共有する機能を提供します。この機能は当初 Windows 2000 Professional と Windows 98 SE に搭載され、Windows XP で改良されました。
ネットワーク
プロトコルの使用
Windows XP では ICS 機能は、ネットワーク アドレス変換 (NAT)、DHCP、ドメイン名サービス (DNS) を、ホーム ネットワークに提供するので、利用者がクライアントを設定する必要はありません。
Windows XP の DNS 機能は、ホーム ネットワーク上の全クライアントに名前解決を提供するため、ローカル DNS リゾルバを加えるように改善されました。DNS リゾルバによって Windows ベースでないネットワーク デバイスも、ネットワーク クライアントのために名前解決を実行できます。名前解決を必要とするインターネット名は、解決のためインターネット サービス プロバイダ (ISP) の DNS サーバーに転送されます。
リモート
ディスカバリおよびリモート制御機能
また ICS にはリモート ディスカバリおよびリモート制御機能が含まれています。ネットワーク クライアントはユニバーサル プラグ アンド プレイ機能を使用して ICS ホストを検出し、インターネット接続状態を照会して判断します。
家庭内の別のパソコンでインターネットを参照したい場合、インターネットに接続していなければ ICS ホストの Windows XP パソコンが自動的にインターネットに接続してくれます。あるいは家庭内の別のクライアント コンピュータにログオンしているユーザーはインターネットに接続中かどうか知ることができ、通常の音声通信で電話するために接続を切断できます。これは、ダイヤルアップ接続料金を分単位で請求されたり、使用しないときにインターネット接続を切りたい場合に便利です。
図 4 では ICS を設定するオプションを説明します。
図
4 : ICS
のセットアップ
インターネット接続ファイアウォール
Windows XP は、インターネット セキュリティをインターネット接続ファイアウォール (ICF) として提供しています。長年に渡ってビジネス ネットワークは、外部からの攻撃にファイアウォールを利用して防御してきました。Windows XP は、ICF 保護機能により同じセキュリティをお客様に提供します。これは、Windows XP を起動させると情報やコンピュータ、家族データを侵入者から安全に保護してくれるという意味です。
セキュリティへのニーズの増大
ブロードバンドによるインターネット アクセスが家庭やビジネスに浸透すれば、ネットワークに接続されているパソコンその他のデバイス、コンテンツを保護するため、セキュリティへのニーズは増大します。ダイアルアップ モデムを使用してインターネットに接続しているコンピュータも、攻撃を受けないわけではありません。
ICF は家庭やスモール ビジネスでの使用を想定して設計されているので、インターネットに直接接続されている Windows XP パーソナル コンピュータや、ICFが動作する 「インターネット接続の共有 (ICS)」 ホスト経由で接続するパーソナル コンピュータや機器を保護します。
インターネット接続ファイアウォールの動作方法
Windows XP ICF は、アクティブ パケット フィルタリングを使用します。この結果ファイアウォール上のポートは、興味のあるサービスにアクセスするニーズが存在する限り、動的に開かれます。この種のファイアウォール テクノロジは通常、より高機能の企業ファイアウォール向けのものですが、ハッカーによるコンピュータ ポートとファイル/プリンタ共有などのリソースのスキャンを防止します。これは外部からの攻撃という脅威を大いに減少させます。ICF は接続ごとに有効になります。
このファイアウォール機能は、ローカル エリア ネットワーク (LAN)、PPPoE、VPN、ダイヤルアップ接続で利用できます。PPPoE は新しい IETF ドラフト規格です。ケーブルモデムまたは加入者回線を通して、ダイアルアップ モデム接続と同じように簡単にブロードバンド接続を確立できます。Windows XP はネイティブで PPPoE をサポートする最初の Windows オペレーティング システムです。
ポータブル コンピュータを持参して外出し、ダイヤルアップ接続その他の手段を通してインターネットにアクセスする際には、セキュリティのため ICF 機能が自動的に有効となります。
簡単なファイアウォール保護設定
[ネットワーク セットアップ ウィザード] を実行すると、検出されたすべてのアクティブなインターネット接続で自動的に ICF を有効にします。以下の操作で、接続が ICF を使用しているか二重チェックできます:
-
[コントロール パネル] を開きます。
-
[
ネットワークとインターネット接続
] をクリックします。
-
[
ネットワーク接続
] をクリックします。
-
インターネット接続を右クリックしてから次に [
プロパティ
] をクリックします。
-
接続の [
プロパティ
] ダイアログ ボックスで [詳細設定] タブをクリックします。
ICF を有効にする方法については、図 5 を参照してください。
図
5 : ICF
をオンにする
ポート
マッピング
ICF はデフォルトで、一方的なトラフィックが領域内に入るのを許可しません。たとえば Web サイトやコンピュータ ゲームのインターネット セッションをホストしている場合など、インターネットを通してほかの人をユーザーのコンピュータにアクセスさせる必要があれば、Windows XP は特定のポートでトラフィックを許可する通路をファイアウォールに開きます。これは 「ポート マッピング」 と呼ばれます。
共有ドキュメント フォルダ
共有フォルダは、個人フォルダの [マイ ドキュメント]、[マイ ピクチャ]、[マイ ミュージック] に対応しています。[共有 ドキュメント]、[共有 ピクチャ]、[共有 ミュージック] はユーザーのコンピュータ上の全員がアクセス可能なファイルや画像、音楽ファイルを保存する場所です。たとえば Billy が宿題を [共有 ドキュメント] フォルダに置けば、母親はそれをチェックできます。そして父親が家族休暇のデジタル画像を [共有 ピクチャ] に置けば、家族全体に見せることができます。
一般にホーム コンピュータは信頼された環境ですから、デフォルトで Windows XP のホーム ユーザー各人のファイル保存領域にアクセス可能で、オプションとしてパスワードによる保護を実行できます。このアプローチにより家族は、簡単にドキュメントや画像、音楽、ビデオをホーム ネットワークの 1 台または複数のコンピュータで共有できます。
ただしユーザーがパスワードを作成すると、[マイ ドキュメント] とそのサブフォルダをロックできます。パスワードを設定してプライバシーを高めると、コンピュータの管理者以外のユーザーから身を守ることができます。
注
: これは、ハード ドライブが NTFS でフォーマットされた場合だけ有効です。この機能は FAT または FAT32 でフォーマットされている場合は無効です。
Windows XP Professional のセキュリティ最新情報
Windows XP Professional は、あらゆる規模のビジネスにとってこれまでにないオペレーティング システムであり、ビジネス コンピューティングにとって信頼性の高いセキュリティ サービスを提供します。Windows XP Professional にはビジネス ネットワークとセキュリティに必要なセキュリティ機能があります。このセキュリティ機能は、IT 費用を削減してビジネス サービス/ソリューションの構築に費やす時間を増加させる新しい管理機能を提供します。
Microsoft Windows NT 4.0 と Microsoft Windows 2000 のセキュリティ モデルに習熟したユーザーなら、Windows XP Professional の多数の セキュリティ機能を評価できます。また同時に、従来の機能を大幅に変更した機能やシステム セキュリティの管理機能を改善する新機能も多数あります。
備考: ワークグループのメンバとして、またはスタンドアロン環境で Windows XP Professional を使用していて、そのコンピュータに管理者権限を有する場合、オペレーティング システムの全セキュリティ機能にアクセスできます。Windows XP Professional を装備しているコンピュータがドメインの一部の場合、オプションは IT 管理者が決定します。
企業セキュリティ
Windows XP Professional は、ビジネスによる機密データ保護とネットワーク上のユーザー管理をサポートするため、信頼性の高いセキュリティ機能を提供します。Windows XP Professional で利用可能な優れた機能の 1 つは、グループ ポリシー オブジェクト (GPO) の利用です。GPO ではシステム管理者は、多数のコンピュータに対して単一のセキュリティ プロファイルを適用でき、オプションとしてスマート カードに保存された情報を利用してユーザーを認証するスマート カード テクノロジを使用できます。
セキュリティの強化
Windows XP Professional には、ファイルやアプリケーションその他のリソースを保護するために企業で利用できる多数の機能が含まれています。この機能としてセキュリティ諸機能を設定、管理するツールの他、アクセス制御リスト (ACL)、セキュリティ グループ、グループ ポリシーがあります。同時にそれらは、企業ネットワークに強力で柔軟性のあるアクセス制御インフラストラクチャを提供します。
Windows XP には、それぞれ個別に実装可能な多数のセキュリティ関連設定があります。また Windows XP オペレーティング システムには設定済みのセキュリティ テンプレートが含まれていて、企業はそれを無修正で実装するか、あるいはセキュリティ設定をカスタマイズする基礎として使用できます。企業では以下のケースで、このセキュリティ テンプレートを適用できます:
-
共有フォルダや共有ファイルなどのリソースを作成して、デフォルトのアクセス制御リスト設定を受け入れるか、カスタム アクセス制御リスト設定を実装します。
-
ユーザーを Users や Power Users、Administrators など標準セキュリティ グループの一員にして、セキュリティ グループに適用するデフォルトの ACL 設定を受け入れます。
-
オペレーティング システムが提供する Basic/Compatible/Secure/Highly Secure のグループ ポリシー テンプレートを使用します。
ACLS やセキュリティ グループ、グループ ポリシーなど Windows XP の各セキュリティ機能にはデフォルト設定がありますが、これは個々の組織に合せて修正できます。また企業は、アクセス コントロールを実装して変更するためのツールを利用できます。Microsoft Management Console スナップインなどこのツールの多くは、Windows XP Professional のコンポーネントです。そのほかのツールは Windows XP Professional Resource Kit に含まれています。
ネットワーク アクセスの制御
Windows XP は侵入者の侵入を防ぐため、内蔵セキュリティ機能を用意しています。これは、ネットワークからコンピュータに 「ゲスト」 レベルの権限でアクセスするユーザーを制限することによって行なわれます。侵入者がコンピュータに侵入して権限のないままパスワードを推測して権限を獲得しようとしても、失敗するか限定的なゲスト レベルのアクセス権限しか取得できません。
ネットワーク認証の管理
ドメインに代わってインターネットに直接接続している Windows XP Professional ベースのシステムの数は、益々増加しています。このため強力なパスワードとアカウント別のアクセス権限を含むアクセス制御の適切な管理は、これまでにも増して重要です。セキュリティを確保するため、オープン インターネット環境に関連した相対的匿名アクセスによる制御の設定は、削除する必要があります。
その結果 Windows XP Professional のデフォルトでは、ネットワーク経由でログオンする全ユーザーは Guest アカウントを使用します。この変更は、ハッカーがパスワードの設定されていないローカル管理者アカウントを使用してログオンすることによって、インターネット経由でシステムにアクセスするのを防止するためです。
単純共有
ドメインに接続されていない Windows XP Professional システムではデフォルトで、ネットワーク経由でログオンする全ユーザーは強制的に Guest アカウントを使用します。更に単純共有セキュリティ モデルを使用しているコンピュータでは、[セキュリティ プロパティ] のダイアログ ボックスは単純な[共有 ドキュメント プロパティ] ダイアログ ボックスで置き換えられます。
Guest
の強制
ローカル アカウントの共有モデルおよびセキュリティ モデルでは、Guest のみのセキュリティ モデルかクラシック セキュリティ モデルを選択できますGuest のみのモデルでは、ネットワーク経由でローカル コンピュータにログオンする全ユーザーは強制的に Guest アカウントを使用します。クラシック セキュリティ モデルでは、ネットワーク経由でローカル コンピュータにログオンする全ユーザーは、自らのアカウントで認証を受けます。このポリシーはドメインに参加しているコンピュータには適用されません。それ以外ではGuest のみはデフォルトで有効です。
ゲスト アカウントが有効でパスワードが空の場合、ログオンすると Guest アカウントに認証されているすべてのリソースにアクセスできます。
[Guest のみ - ローカル ユーザーが Guest として認証する] が有効の場合、ローカル アカウントは Guest として認証されます。このポリシーによって、ネットワーク上のコンピュータに直接接続するローカル アカウントが Guest ユーザーとして認証されるかどうかが決定されます。このポリシーを使用すると、ターゲット コンピュータ上のシステム リソースにアクセスするローカル アカウントのアクセス権限を制限できます。このポリシーを有効にすると、直接接続するローカル アカウントはすべて、制約の厳しい Guest の権限に制限されます。
空白パスワードの制限
パスワードでアカウントを保護していないユーザーを保護するため、Windows XP Professional のパスワードのないアカウントは物理的コンソールを使用してしかログオンできません。デフォルトでは空のパスワードを持つアカウントは、ネットワーク経由でリモートからコンピュータにログオンできず、また、物理的コンソールのログオン画面からしかログオンできません。たとえばセカンダリ ログオン サービス (RunAs) では、空のパスワードを持つローカル ユーザーとして、プログラムを起動できません。
ローカル アカウントにパスワードを割り当てると、ネットワーク経由のログオンを妨げる制限は解除されます。またそのアカウントは、ネットワーク接続経由であっても認証されているリソースにアクセスできます。
警告 コンピュータが物理的に機密保護された場所にない場合、すべてのローカル ユーザー アカウントにパスワードを割り当てることを推奨します。それを行なわないと、だれもがコンピュータへ物理的にアクセスしてパスワードのないアカウントを使用してログオンできてしまいます。これは、ポータブル コンピュータでは特に重要であり、この場合常にすべてのローカル ユーザー アカウントに強力なパスワードが必要です。
注
: この制限はドメイン アカウントに適用されません。またローカル ゲスト アカウントにも適用されません。ゲスト アカウントが有効でパスワードが空の場合、ログオンして Guest アカウントのアクセスが認証されているすべてのリソースにアクセスできてしまいます。
パスワードなしでのネットワーク ログオンへの制限を無効にする場合、ローカル セキュリティ ポリシーを使用すれば実行できます。
暗号化ファイル システム
暗号化ファイル システム (EFS) の機能の改善により、企業セキュリティが暗号化データ ファイルに基づいてセキュリティ ソリューションを採用すると柔軟性が増加し、Windows XP Professional のパワーは非常に向上しました。
EFS
アーキテクチャ
EFS はパブリック キー暗号化に基いていて、Windows XP の CryptoAPI アーキテクチャを利用します。デフォルトの EFS 設定では管理上の労力は何も必要ありません。すぐにファイルの暗号化を始められます。まだ暗号化キーのペアと証明書が存在しない場合は、EFS は自動的にそれを生成します。
EFS は暗号化アルゴリズムとして、拡張デジタル情報暗号化基準 (DESX) または 3DES を使用します。暗号化サービス プロバイダ (CSP) によってオペレーティング システムに含まれているRSA 基本ソフトウェアおよび RSA 拡張ソフトウェアは、EFS 証明書およびシンメトリック暗号化キーに使用されます。
フォルダを暗号化すると、作成、追加される全ファイルおよびサブフォルダは自動的に暗号化されます。ファイル変換中にプレーン テキスト一時ファイルがディスクに作成されないように、フォルダ レベルで暗号化することを推奨します。
EFS
および
NTFS
暗号化ファイル システム (EFS) は、NTFS ファイル システムに保存されたファイル内の機密データを保護します。EFS は、NTFS ボリュームに格納されているファイルを暗号化、復号化するコア テクノロジです。保護されたファイルを暗号化したユーザーだけがファイルを開いて処理できます。これは、紛失または盗難にあったラップトップにほかの人がアクセスしてもディスク ファイルにはアクセスできないため、モバイル コンピュータ ユーザーにとって特に有益です。Windows XP では EFS は、 オフライン ファイルの暗号化 で使用できます。
EFS を使用すると、ファイルおよびフォルダを暗号化できます。暗号化されたファイルは、たとえば攻撃者がオペレーティング システムを新しくインストールしてシステム セキュリティを回避しても、機密ファイルのままです。EFS は業界標準アルゴリズムにより強力な暗号化を提供しますが、NTFS と緊密に統合されているので使いやすくなっています。EFS for Windows XP Professional は、暗号化ファイルを共有し、あるいはデータ回復エージェントを実行不能にする新しいオプションを提供し、グループ ポリシーおよびコマンドライン ツールを通しての管理を容易にします。
ファイルの機密性維持
ログオン認証やファイル アクセス許可などのセキュリティ機能は、ネットワーク リソースを無権限のアクセスから保護します。ただしコンピュータに物理的アクセスするユーザーは、新しいオペレーティング システムをコンピュータにインストールして既存のオペレーティング システムのセキュリティ機能を回避することができます。こうして機密データが公開されるのです。EFS による機密ファイルの暗号化は、別のセキュリティ レイヤを追加します。ファイルが暗号化されるとそのデータは、攻撃者がコンピュータのデータ記憶領域にフル アクセスできても保護することができます。
権限のあるユーザーと指定されたデータ回復エージェントだけは、暗号化されたファイルを暗号解除できます。そのほかのファイルにアクセス許可を持つシステム アカウントは、「所有権の取得」 の権限であっても、承認されなければファイルを開くことはできません。管理者アカウントでさえ、データ回復エージェントとして指定されていなければ、ファイルを開けません。権限のないユーザーが暗号化ファイルを開こうとすると、アクセスは拒否されます。
図 6 は EFS 設定を作成する場所を示します。
図
6 :
ローカル
セキュリティの設定
EFS
の動作方法
EFS を使用するとコンピュータの機密情報を格納できますが、コンピュータに物理的にアクセスするユーザーでも意図的または偶然にその情報を解読できません。EFS は、ポータブル コンピュータまたは複数ユーザーが共有するコンピュータ上で機密データを機密保護する場合、特に便利です。両システムは、ACL の制限を回避する技術によって攻撃されやすくなっています。
共有システムでは攻撃者は、別のオペレーティング システムを開始することによってアクセスできます。また攻撃者がコンピュータを盗んでハード ドライブを取り外し、それを別のシステムに取り付けると、保存されているファイルにアクセスできます。しかし EFS で暗号化されたファイルは、攻撃者が解読キーを持っていなければ解読できません。
EFS は NTFS と緊密に統合されているので、ファイルの暗号化と解読には気づきません。ファイルを開くと、データはディスクから読み取られる時に EFS によって復号化されます。ファイルを保存する際には EFS は、データをディスクに書き込む時に解読します。承認されたユーザーは、通常と同じようにファイルを操作できるので、ファイルが暗号化されているのに気づきません。
デフォルトの設定で EFS は、管理操作をしなくても Windows のエクスプローラからファイルの暗号化を開始できます。利用者の目からみるとファイル暗号化は、単にファイル属性を設定することです。またファイル フォルダにも暗号化属性を設定できます。これは作成されたファイルまたはフォルダに追加されたファイルが、自動的に暗号化されるという意味です。
環境ごとの
EFS
設定
EFS はデフォルトで有効です。ファイルを変更する権限があれば、ファイルを暗号化できます。EFS は公開キーに基いてファイルを暗号化するため、暗号化には公開キー/秘密キーのペアと公開キー証明書が必要です。EFS は自己署名の証明書を使用できますから、使用する前の管理上の操作は不要です。
EFS が環境に適切でないか、暗号化したくないファイルがあれば、いろいろな方法で EFS を無効にできます。また組織特有のニーズを満足させるように EFS を設定する多数の方法があります。
EFS を使用するには、すべてのユーザーには証明書が必要です。現在公開キー インフラストラクチャ (PKI) がなければ、オペレーティング システムが自動的に生成する自署証明書を使用できます。しかし証明機関 (CA) があれば、EFS 証明書を提供するように設定してくださいまたシステムで EFS を使用すると、災害時の修復計画も検討する必要があります。
暗号化可能なオブジェクト
NTFS ボリューム上の個々のファイルおよびフォルダまたはサブフォルダには、暗号化属性を設定できます。暗号化属性の付いたファイル フォルダを 「暗号化された」 と呼ぶのは共通ですが、フォルダそのものは暗号化されず、ファイル フォルダに暗号化属性を設定するのに公開キー/秘密キーのペアも不要です。フォルダに暗号化属性が設定されると、EFS は自動的に次のリソースを暗号化します。
また Windows 2000 ではクライアント側キャッシュと呼ばれるオフライン ファイルは、EFS によって暗号化できます。
オフライン
ファイルの暗号化
Windows 2000 はクライアント側キャッシュ機能を導入しましたが、これは Windows XP ではオフライン ファイルと呼ばれます。これは Microsoft IntelliMirror 管理テクノロジで、クライアント コンピュータがネットワークから切断されていても、ネットワーク ユーザーはネットワーク共有上のファイルにアクセスできます。ネットワークから切断されていてもモバイル ユーザーは、ファイルがクライアント コンピュータ上にキャッシュされているので、ファイルを参照、読み取り、編集できます。後でユーザーがサーバーに接続した場合、システムはサーバーと変更を調整します。
Windows XP Professional クライアントは、EFS を使用してオフライン ファイルとフォルダを暗号化できます。この機能は特に、定期的に出張してオフラインで仕事をしながらデータ セキュリティを維持する必要のあるプロフェッショナルにとってメリットがあります。
オフライン
ファイル
データベースの暗号化
オフライン ファイル データベースを暗号化するオプションもあります。これは、キャッシュ ファイルが暗号化できなかった Windows 2000 の改善です。Windows XP には、盗難からすべてのローカル キャッシュ ドキュメントを保護するため、オフライン ファイル データベースを暗号化するオプションが追加され、同時にローカル キャッシュ データの追加セキュリティ機能も加わりました。
たとえば機密データの機密を保護しながら、オフライン ファイルを利用することができます。IT 管理者は、この機能を利用してすべてのローカル キャッシュ ドキュメントを保護できます。オフライン ファイル キャッシュに機密データを保存したモバイル コンピュータが盗難にあった場合、オフライン ファイルはすぐれた保護機能となります。
この機能は、オフライン データベース全体の暗号化および復号化をサポートしています。オフライン ファイルの暗号化を設定するには、管理者権限が必要です。オフライン ファイルを暗号化するには、[
マイ
コンピュータ
]
の
[
ツール
] の [
フォルダ
オプション
] をクリックしてから、[
オフライン
ファイル
] タブの [
オフライン
ファイルを暗号化してデータを保護する
] をチェックします。
オフライン ファイルの暗号化オプションについては、図 7 を参照してください。
図
7 :
オフライン
ファイル
データベースの暗号化
ファイル共有および
Web
フォルダのリモート
EFS
操作
ネットワーク ファイル共有または WebDAV ウェブ フォルダに保存されたファイルを暗号化したり、複合化できます。共有ファイルと比較して Web フォルダには多くのメリットがあり、Microsoft では暗号化ファイルのリモート記憶領域が設置可能な場合は Web フォルダの使用を推奨します。
Web フォルダに管理は不要で、ファイル共有より安全です。また Web フォルダは、暗号化ファイルを安全に保存したり、標準 HTTP ファイル転送プロトコルを使用してインターネットに安全に配信できます。リモート EFS 向けのファイル共有には、Windows 2000 以降のドメイン環境が必要です。必要な理由は、EFS はファイルを暗号化、解読するため Kerberos プロトコル委任を通してユーザーを偽装する必要があるからです。
主な相違点
ファイル共有に保存されているファイルと Web フォルダに保存されているファイルに対するリモート EFS 操作の主要な違いは、操作の発生する場所の違いです。
ファイルがファイル共有に保存されると、すべての EFS 操作はファイルが保存されているコンピュータで発生します。たとえばネットワークのファイル共有に接続して以前に暗号化したファイルを開くと、ファイルは保存されているコンピュータ上で復号化されてから、プレーン テキストになってネットワークを経由してユーザーのコンピュータに転送されます。
ファイルが Web フォルダに保存されている場合、すべての EFS 操作はユーザーのコンピュータで発生します。たとえば Web フォルダに接続して以前に暗号化したファイルを開くと、ファイルはコンピュータに転送されるあいだ暗号化されたままで、ユーザーのコンピュータで解読されます。
またこの EFS 操作が発生する場所の違いのため、ファイル共有は Web フォルダより管理上の設定が必要です。
Web
フォルダ環境でのリモート
EFS
操作
Web フォルダに保存されている暗号化されたファイルを開くと、ファイルは転送中暗号化されたままで、ローカルで解読されます。Web フォルダとのアップロード、ダウンロードは生のデータ通信ですから、攻撃者が暗号化ファイルの送信中のデータにアクセスできたとしても、キャプチャされたデータは暗号化されているので使えません。
Web フォルダと EFS の組合せでは、ユーザーやビジネス、組織間で暗号化ファイルを安全に共有するために、特別のソフトウェアは必要ありません。EFS を通してセキュリティを維持しながら簡単にアクセスできるように、ファイルは共通のイントラネット ファイル サーバーまたはインターネット コミュニティに保存できます。
WebDAV
リダイレクタ
WebDAV リダイレクタは、HTTP 経由のリモート ドキュメント共有向けに標準の HTTP version 1.1 を拡張した WebDAV プロトコルをサポートするミニ リダイレクタです。WebDAV リダイレクタは既存アプリケーションの利用をサポートしていて、たとえばファイアウォールやルータを仲介とするインターネット経由で HTTP サーバーとファイルを共有できます。Internet Information Services (IIS) version 5.0 (Windows 2000) は Web フォルダをサポートしています。
共有ファイルにアクセスするのと全く同じ方法で Web フォルダにアクセスできます。Net Use コマンドを使用するか Windows のエクスプローラを使用すると、ネットワーク ドライブを Web フォルダにマッピングできます。Web フォルダに接続してから、共有ファイルと同様にファイルをコピーしたり、ファイルの暗号化、解読を選択できます。
証明書サービス
証明書サービスはコア オペレーティング システムの一部で、サービスを利用するとビジネスは独自の証明機関 (CA) としてデジタル証明書を発行、管理できます。Windows XP Professional は複数レベルの CA 階層とクロス認定信頼ネットワークをサポートしています。これには、オフラインおよびオンラインの証明機関が含まれます。
証明書および公開キーの格納場所
Windows XP Professional は、公開キー証明書を個人証明書ストアに保存します。証明書はプレーン テキストで保存されますが、それは証明書が公開情報で、開封を防ぐため証明機関によってデジタル署名されているからです。
ユーザー証明書はユーザー プロファイルごとに\username\ApplicationData\ Microsoft\SystemCertificates\My\Certificates のDocuments and Settingsにあります。この証明書は、コンピュータにログオンするたびにシステム レジストリ内の個人ストアに書き込まれます。移動プロファイルとしてのユーザー証明書は別の場所に保存されていて、ドメイン内の別のコンピュータにログオンするとそこにコピーされます。
秘密キーの格納場所
Microsoft ベースの暗号化サービス プロバイダ (CSP) 用の秘密キーは、 基本 CSP および 拡張 CSP も含めて、 RootDirectory\Documents and Settings\username\Application Data\Microsoft\Crypto\RSA ディレクトリのユーザー プロファイルにあります。
移動ユーザー プロファイルの場合、秘密キーはドメイン コントローラ上の RSA フォルダにあって、そこからユーザーのコンピュータにダウンロードされ、ログオフするかコンピュータを再起動するまで保持されます。
秘密キーは保護する必要があるので、RSA フォルダ内の全ファイルは自動的に、マスタ キーと呼ばれるランダムでシンメトリック キーによって暗号化されます。ユーザーのマスタ キーは 64 バイト長で、強力なランダム数値ジェネレータによって生成されます。3DES キーはマスタ キーから派生し、秘密キーを保護するために使用します。マスタ キーは自動的に生成され、定期的に更新されます。
マスタ キーをディスクに保管する際は、ユーザーのパスワードの一部を使ってマスタ キーによって 3DES で保護されます。RAS フォルダでファイルが作成されると、マスタ キーにより自動的に暗号化されます。
ユーザー証明書の自動登録
Windows 2000 はユーザー証明書の自動登録を導入しました。コンピュータ証明書やドメイン コントローラ証明書の自動登録は、グループ ポリシーおよび Microsoft Active Directory・によって有効となります。コンピュータ証明書の自動登録は、IPSec または L2TP/IPSec VPN による Windows XP ルーティング サービスおよびリモート アクセス サーバーその他の同様のデバイスへの接続をスムーズにする点で、非常に有益です。
証明書の自動登録は総所有コスト (TCO) を削減して、ユーザーと管理者の証明書管理のライフ サイクルを簡素化します。自動スマート カード登録機能および自己登録機関機能は、セキュリティに敏感な組織のセキュリティ処理を簡素化するばかりか、企業ユーザーのセキュリティを向上させます。
証明書要求の保留と更新
Windows XP Professional のユーザー自動登録は、証明書要求の保留機能と更新機能をサポートします。手動または自動で Windows .NET Server CA に証明書を要求できます。この要求は、管理者による認可を受信するまで、または検証プロセスが完了するまで保留されます。証明書が認可されるか発行されると自動登録プロセスは完了し、証明書は自動的にインストールされます。
また期限切れのユーザー証明書の更新プロセスは、自動登録機構を利用します。Active Directory 内の証明書テンプレートの仕様に基いて、ユーザーの証明書は自動的に更新されます。
証明書とキーはデフォルトで保護されます。さらにオプションとして、特別に保護するためのセキュリティ方法を実装できます。証明書とキーのセキュリティを強化する必要があれば、秘密キーをエクスポートして機密保護された場所に保存することができます。
図 8 は、証明書の自動登録を設定するオプションの一部を示します。
図
8 :
自動登録の設定プロパティ
資格証明管理
Windows XPの資格証明管理には、資格証明プロンプト ユーザー インターフェース (UI)、ユーザー名とパスワード保存領域、キーリングという 3 つのコンポーネントがあります。またこの 3 つのコンポーネントは、単一のサインオン ソリューションを作成します。
資格証明プロンプト
認証パッケージが認証エラーを返すと、アプリケーションによって資格証明プロンプト UI が表示されます。(これは、この UI が実装されているアプリケーションでだけ有効です)。
ダイアログ ボックスにはユーザー名とパスワードを入力するか、マイストア オブジェクトから X.509 証明書を選択できます。またアプリケーションには [
パスワードを記憶する
] チェック ボックスを表示するオプションがあります。これによって後で使用するために資格証明を保存できます。
たとえば Kerberos プロトコルやNTLM、SSL など統合された認証パッケージだけが資格証明を保存できます。基本認証として資格証明プロンプティング UI は表示されますが、資格証明を保存するオプションは表示されません。資格証明 UI のプロンプトの例については、図 9 を参照してください。
図
9 :
資格証明ユーザー
インターフェースのプロンプト
ユーザー名とパスワード保存領域
ユーザー名とパスワード保存領域は、機密保護されていてローミングの可能な資格証明の保存場所です。資格証明へのアクセスは、ローカル セキュリティ オーソリティ (LSA) によって制御されます。資格証明はリソースが返すターゲット情報に基いて保存されます。
資格証明プロンプト UI で [
パスワードを記憶する
] チェック ボックスをチェックして資格証明が保存される場合、資格証明は最も一般的な形式で保存されます。たとえばドメイン内の特定のサーバーにアクセスすると、資格証明は *.domain.com として保存されます。このドメイン内の別のサーバー用の別の資格証明を保存しても、この資格証明は上書きされません。もっと特定のターゲット情報向けの資格証明として保存される場合もあります。
統合認証パッケージを通してユーザーがリソースにアクセスすると、認証パッケージはリソースが返すターゲット情報に合致する特定の資格証明用に、ユーザー名とパスワード保存領域を参照します。見つかるとその資格証明は、ユーザーに通知することなく認証パッケージによって使用されます。資格証明が見つからないと、リソースにアクセスしようとしたアプリケーションには認証エラーが返されます。
注
: リソースにアクセスするアプリケーションは、このシームレスな認証を使用するため、資格証明プロンプト UI を実装している必要はありません。アプリケーションが統合認証パッケージを使用すると、認証パッケージは資格証明を取得しようとします。実際ユーザーが資格証明を入力すると、認証パッケージだけがそれを取得できます。
パスワード管理 UI の例については、図 10、11a、11b を参照してください。
図
10 :
クラシック
パスワード管理
UI (
ドメイン内の
Windows XP Professional)
図
11a :
フレンドリ
パスワード管理
UI (
ワークグループ内の
Windows XP Home Edition
および
Windows XP Professional)
図
11b :
フレンドリ
パスワード管理
UI (
ワークグループ内の
Windows XP Home Edition
および
Windows XP Professional)
キー
リング
キー リングを使用すると、ユーザー名とパスワード保存領域内の資格証明を手動で管理できます。キー リングはユーザー アカウントのコントロール パネル アプレットを通してアクセスできます。
キーリングには、ユーザー名とパスワード保存領域にある全資格証明のリストがあります。それぞれの資格証明が強調表示されると、下部の説明フィールドには資格証明の短い説明が表示されます。そこでは新しい資格証明を追加したり、既存の資格証明を編集したり、既存の資格証明を削除できます。
-
資格証明の追加。資格証明を追加しようとすると、資格証明プロンプト UI に似た UI が表示されるので、ターゲット情報に記入する必要があります。ターゲット情報として、・・の形式のワイルドカードを受け付けます。
-
資格証明の編集。資格証明の編集では、ターゲット情報または資格証明そのものを変更できます。ユーザー名とパスワードの資格証明を編集する場合、ここからサーバー上のパスワードを変更できます。資格証明プロンプティング UI を使用すると、アプリケーションによって作成された資格証明は編集できません。たとえばパスポートの資格証明は編集できません。
-
資格証明の削除。資格証明を削除できます。
-
資格証明をユーザー名とパスワード保存領域に保存する機能のオン/オフは、グループ ポリシーを通して切り替えできます。
ソフトウェア開発者がこの機構を利用するため、資格証明プロンプト API およびその基礎となる資格証明 API のマニュアルが Platform Software Development Kit (SDK) にあります。
ユーザーの簡易切り替え
Windows XP Home Edition で利用可能なすべてのユーザーの簡易切り替え機能は Windows XP Professional でも利用できます。(詳しくは、このドキュメントの Windows XP Home Edition セクションの マルチ ユーザー コンピュータでの簡易ユーザー切り替え を参照してください)。
Windows XP Professional を起動しているドメインに接続していないコンピュータでは、ログオフあるいはアプリケーションを閉じないでも接続を別のコンピュータに切り替えられます。
注
: Windows XP Professional オペレーティング システムでのユーザーの簡易切り替えは、コンピュータがワークグループに属しているかスタンドアロンの場合のみ有効です。コンピュータがドメインの一部の場合、コンピュータへのログオン オプションは IT 管理者が設定するポリシーにより決定されます。
パーソナル プライバシー
Windows XP Home Edition 上のユーザーのプライバシー問題は、Windows XP Professional 上のユーザーのプライバシー問題と同じです。(詳しくは、このドキュメントの Windows XP Home Edition セクションの パーソナル プライバシー を参照してください)。
注 : Windows XP Professional がワークグループに属しているかスタンドアロンの場合、利用可能なプライバシー機能はドメイン内のコンピュータとは別です。コンピュータがドメインの一部の場合、ポリシーはシステム管理者により決定されます。
インターネット接続の共有 (ICS)
Window XP Home Edition で利用可能なすべての ICS 機能は Windows XP Professional でも利用できます。(詳しくは、このドキュメントの Windows XP Home Edition セクションの インターネット接続の共有 (ICS) を参照してください)。
場所に対応した
ICS
グループ
ポリシー
Windows XP Professional の ICS に固有の機能は、場所に対応したグループ ポリシーです。これはモバイル ユーザーに便利です。Windows XP Professional コンピュータがドメインの一員の場合、ドメイン管理者は社内ネットワークでインターネット接続の共有を禁止するグループ ポリシーを作成できます。コンピュータを自宅に持ち帰った際は、そのポリシーはホーム ネットワークに属していないので、インターネット接続の共有が利用可能になります。
注
: Windows XP Professional オペレーティング システムでのインターネット接続の共有は、コンピュータがワークグループに属しているかスタンドアロンの場合のみ有効です。コンピュータがドメインの一部の場合、インターネットに接続するオプションは IT 管理者が設定するポリシーにより決定されます。
インターネット接続ファイアウォール
Windows XP Home Edition で利用可能なすべての インターネット接続ファイアウォール 機能は Windows XP Professional でも利用できます。Windows XP Professional のインターネット接続ファイアウォール (ICF) は、DSL やケーブル モデム、ダイアルアップ モデムを使用してインターネット サービス プロバイダ (ISP) に接続する場合に、デスクトップおよびモバイル コンピュータをセキュリティの脅威から保護します。
場所に対応した
ICF
グループ
ポリシー
Windows XP Professional の ICF に固有の機能は、場所に対応したグループ ポリシーがあることです。これは、自宅や他の場所、たとえばホテル、空港、その他公共のインターネット接続可能な場所 「ホット スポット」 などでモバイル コンピュータの保護を希望するモバイル ユーザーにとって便利です。
Windows XP Professional コンピュータがドメインの一員の場合、ドメイン管理者はコンピュータが社内ネットワークに接続している時に ICF の使用を禁止するグループ ポリシーを作成できます。これによってラップトップ コンピュータは、ユーザーやネットワーク管理者の手を煩わすことなく、企業ネットワークのリソースを使用できます。コンピュータを自宅やパブリックなインターネット接続ホット スポットに持ち帰った場合、ポリシーは作業ネットワークの外に関与しないので、ICF が有効となります。
ICF
の動作方法
ICFは、ICS と共通したテクノロジを使うステートフル パケット フィルタとして機能します。ICF 機能はスタンドアロンですが、ホーム ネットワークを保護するため共有アダプタ上でも実行できます。
有効にするとステートフル フィルタは、パブリック ネットワーク インターフェイスから開始された一方的接続をすべてブロックします。これを達成するため ICF はネットワーク アドレス変換 (NAT) フロー テーブルを使用し、NAT フロー テーブルのエントリに外部から着信するフローを確認します。着信データ フローは、ファイアウォール システムまたは内部保護されたネットワークから開始された NAT フロー テーブルのマッピングが存在する場合だけ許可されます。言い換えると、保護されたネットワークから開始されないネットワーク通信では、着信データは捨てられます。
Windows XP Professional ICF を使用すると、ハッカーはシステムをスキャンあるいはリソースに接続できないので、安心できます。ただしその代償はあります。ファイアウォールがあると、システムをインターネット上のサーバーとして設定することは困難です。
注
: Windows XP Professional オペレーティング システムでの ICF は、コンピュータがワークグループに属しているかスタンドアロンの場合のみ有効です。コンピュータがドメインの一部の場合、ファイアウォール保護機能は IT 管理者が設定するポリシーにより決定されます。
セキュリティ関連のグループ
ポリシー設定
Windows XP にはセキュリティ テンプレートが含まれています。このテンプレートは、ワークステーション上で適切なレベルのセキュリティを確保するための、設定済みのセキュリティ関連ポリシーを集めたものです。このテンプレートは標準の低、中、高レベルのセキュリティ設定で、特定のセキュリティ ニーズに合せてカスタマイズできます。
また、以下のパスワード管理項目に関してセキュリティ ポリシーを設定できます。
-
パスワード長の最小値
-
パスワード変更に必要な間隔の設定
-
リソースとデータへのアクセス制御
ソフトウェア制限ポリシー
ソフトウェア制限ポリシーは、ドメインで実行されているソフトウェアを識別して、ソフトウェアの実行を制御するポリシー駆動型機構を提供します。ソフトウェア制限ポリシーを使用すると、管理者は望ましくないアプリケーションの実行を防止できます。望ましくないアプリケーションとしてウイルスやトロイの木馬、その他インストールすると競合を引き起こすソフトウェアがあります。
ソフトウェア制限ポリシーの使用
管理者は、ソフトウェア制限ポリシーを使用して、実行を一部の信頼されたアプリケーションに制限できます。ポリシーではアプリケーションは、ファイル パスやファイル ハッシュ、Microsoft Authenticode® 署名者証明書、インターネット ゾーンによって指定されます。システムはアプリケーションを識別できると、管理者が設定したポリシーを実施します。
またソフトウェア制限ポリシーは、ウィルスやトロイの木馬スクリプトから保護できます。管理者は、IT 組織のメンバが署名したスクリプトだけ実行するように、ソフトウェア制限ポリシーを設定できます。これによって ILOVEYOU.VBS などスクリプト ベースのウイルスをすべて防止できます。またソフトウェア制限ポリシーを使用して、アプリケーション ユーザーがコンピュータにインストールするものを規制できます。
ソフトウェア制限ポリシーは、ローカル セキュリティ ポリシーを設定することにより、スタンドアロン コンピュータでも使用できます。またソフトウェア制限ポリシーはグループ ポリシーおよび Active Directory とも統合できます。ユーザー グループまたはコンピュータ グループ毎に、別のソフトウェア制限ポリシーをカスタマイズできます。Windows XP コンピュータを使用して、Windows 2000 環境でソフトウェア制限ポリシーを作成できます。ドメイン内の Windows 2000 コンピュータはソフトウェア制限ポリシーを無視しますが、Windows XP コンピュータはポリシーを実施します。
ソフトウェア制限ポリシーの作成
ソフトウェア制限ポリシーは、Microsoft 管理コンソール (MMC) のグループ ポリシー スナップインによって作成されます。ポリシーは、プログラムの実行を許可するかどうかのデフォルト ルールとそのルールの例外から構成されています。デフォルト ルールは、無制限または不許可、つまり 「実行可」 と 「実行不可」 に設定できます。デフォルト ルー ルを 「無制限」 に設定すると、管理者は実行を禁止されるプログラム セットの例外を定義できます。より安全なアプローチはデフォルト ルールを不許可に設定して、よく知られていて信頼されているプログラムだけを実行可に指定することです。
2
種類のソフトウェア制限ポリシー
ソフトウェア制限ポリシーの設定方法には 2 種類あります。管理者が実行してもよい全ソフトウェアを特定できれば、ソフトウェア制限ポリシーを使用して信頼されているアプリケーション リストだけに実行を制限します。ユーザーが実行するアプリケーションのすべてを管理者が把握しているのではない場合、ポリシーを反応的にして、不適切なアプリケーションを制限する必要があります。
ソフトウェア制限ポリシーには、次のシナリオがあります:
このケースでは、デフォルト ルールを 「不許可」 に設定します。信頼されたアプリケーションだけ実行するように、ルールに例外を作成します。このポリシーの例として、信頼できるアプリケーション ソフトウェアだけ実行されるコンピュータとほかのソフトウェアをインストールできないユーザーがあります。管理者は、Microsoft Word と Microsoft Excel だけ実行可能なコンピュータでポリシーを作成できます。ユーザーがプログラムをダウンロードするかフロッピー ディスクからプログラムを実行すると、そのプログラムはポリシーで定義された信頼されたリストにないので、実行を阻止されます。
たとえば管理者は、多数ユーザーが実行していてネットワーク帯域幅を消費しているファイル共有アプリケーションを検索してファイル共有プログラムを特定し、その実行を防止するルールを作成できます。ユーザーが既存ソフトウェアと競合するプログラムをインストールしている場合、管理者はそのソフトウェアのセットアッププログラムを特定してインストールを防止するルールを作成できます。
ソフトウェア制限ポリシーの設定については、図 12 を参照してください。
図
12 :
ソフトウェア制限ポリシー、ローカル
セキュリティの設定
ソフトウェア
ID
の規則
管理者は、以下の規則に基いてソフトウェアを識別します。
-
ハッシュの規則。管理者はソフトウェア制限ポリシーの MMC スナップインにより、プログラムのハッシュを計算することによってファイルを参照して識別できます。ハッシュは、プログラムやファイルを識別するデジタル指紋です。名前変更されたファイルや別のフォルダやコンピュータに移動されたファイルのデジタル指紋は変わりません。
-
パスの規則。パスの規則はソフトウェアを、C:\Program Files\Microsoft Office\Office\excel.exe などのフル パス名または、C:\Windows\System32 などのようにフォルダまでのパス名で識別します。(これは、そのディレクトリとサブディレクトリに存在するすべてのプログラムを参照します)。またパスの規則は %userprofile%\Local Settings\Temp などの環境変数を使用できます。
-
証明書の規則。証明書ルールは、ソフトウェアのデジタル署名に使用した発行者証明書によってソフトウェアを識別します。たとえば管理者は、Microsoft またはインストールした IT 組織が署名したソフトウェアしか実行を許可しない証明書ルールを設定できます。
-
インターネット
ゾーンの規則。インターネットゾーンの規則は、インターネットやローカル イントラネット、信頼されたサイト、制限されたサイト ゾーンから来るソフトウェアを識別します。
デジタル署名ソフトウェアの制御
ソフトウェア制限ポリシーは、以下の方法で管理者のデジタル署名ソフトウェアを制御する機能を向上させます。 "Microsoft ActiveXR コントロールの制限。管理者は、信頼されるソフトウェア発行者の証明書をリストするソフトウェア制限ポリシーを使用して、特定のドメインに対して Internet Explorer で実行する ActiveX コントロールを指定できます。ActiveX コントロールの発行者が信頼される発行者リストにあれば、そのソフトウェアはダウンロード後自動的に実行されます。またソフトウェア制限ポリシーは不許可の発行者をリストすることもできます。この結果リストにある発行者の ActiveX コントロールは、自動的に実行を禁止されます。 ソフトウェア制限ポリシーを使用すると、未知の発行者、つまり明示的な信頼/不信頼関係にない発行者の信頼性の判定人を指定できます。ソフトウェア制限ポリシーは、ローカル管理者またはドメイン管理者だけ信頼する発行者を決定して、ほかのユーザーによる決定を禁止できます。 "Windows インストーラの使用。Windows インストーラを使用してインストールされたプログラムは、デジタル署名することができます。ソフトウェア制限ポリシーを使用すると、管理者はあるソフトウェア発行者によってデジタル署名されたソフトウェアだけインストールできるように設定できます。Windows インストーラはソフトウェアをコンピュータにインストールする際に、承認された署名が存在するか検証します。 "Microsoft Visual BasicR スクリプトの使用。Visual Basic スクリプト ファイルはデジタル署名することができます。管理者は、Visual Basic スクリプト ファイル (.vbs) に承認されたソフトウェア発行者によるデジタル署名があるか実行前にチェックするように、ソフトウェア制限ポリシーを設定できます。
IP セキュリティ (IPSec)
今日のインターネットとイントラネット、支店、およびリモート アクセスが相互接続されたビジネス世界では、IP ベースのネットワーク セキュリティへのニーズは普遍的です。機密情報はたえずネットワークを行き来しているので、ネットワーク管理者その他情報サービスのプロフェッショナルにとっての課題は、次のトラフィックの安全を確保することです:
このセキュリティ サービスはそれぞれ、データ整合性、データ機密性、データ認証、および再生保護と呼ばれます。
IPSec
の必要な理由
IPプロトコルにはデフォルトでセキュリティ機構はなく、IP パケットは簡単に読み取ったり変更したり、再生、偽造ができます。セキュリティが存在しないとパブリック ネットワークとプライベート ネットワーク共に、権限のない監視とアクセスを受けやすくなります。イントラネット セキュリティが最低か存在しないと内部攻撃が生じますが、プライベート ネットワークの外側からの危険は、インターネットとエクストラネットの接続に起因しています。パスワード ベースのユーザー アクセス コントロールだけでは、ネットワーク上で行き交うデータを保護できません。
その結果ネットワーク レベルのデータ認証とデータ整合性、データ機密性、および再生保護をサポートするため、IETF (Internet Engineering Task Force) により IPSec が設計されました。イントラネットとインターネット間の通信を保護する理想的なプラットフォームを提供するため、IPSec は Windows 2000 およびWindows XP Professional と統合されています。IPSec は業界標準の暗号化アルゴリズムと包括セキュリティ管理アプローチを使用して、組織のファイアウォールの両側で TCP/IP 通信にセキュリティを提供します。その結果、外部/内部からの攻撃に対して防衛する Windows 2000 と Windows XP Professional の包括的セキュリティ戦略が実現しました。
IPSec はトランスポート層の下に展開され、ネットワーク管理者がアプリケーションを導入してセキュリティを調整する困難と出費は減少します。Windows XP Professional と Windows 2000 IPSec を導入することにより、ネットワーク管理者は強力な保護層をネットワーク全体に設定し、アプリケーションは IPSec 対応のサーバー/クライアントによって自動的に保護されます。
IPSec の設定については図 13 を参照してください。
図
13 : IPSec
、ローカル
セキュリティの設定
IPSec
がネットワーク攻撃を防止する方法
セキュリティ上の処置を実施しないと、データは攻撃されやすくなります。攻撃には受動的な攻撃、つまり情報を監視するだけという攻撃もあります。また積極的な攻撃もあり、データが破損されたり、ネットワークそのものを破壊するために情報が改ざんされます。
表 1 は現在のネットワークに共通なセキュリティ リスクの一部と、それを防止するため IPSec の使用方法を示します。
表
1
ネットワーク攻撃と
IPSec
を使用した防止方法の種類
|
攻撃の種類
|
説明
|
IPSec による防止方法
|
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盗聴 (スニッフ、スヌープ)
|
プレーン テキスト/暗号化されていないパケットの監視
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データを送信する前に暗号化して、パケットが監視、インターセプトされても元のデータにアクセスできないようにします。暗号化キーを知っているのは送受信側だけです。
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データ改ざん
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パケットの変更と、変更されたパケットの送信
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データ ハッシュにより暗号化チェックサムをパケットに添付します。このチェックサムは受信側のコンピュータにより、変更を検出するためにチェックされます。
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ID スプーフィング
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構造化パケットやキャプチャされたパケットを使用したアドレスの偽装
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Kerberos バージョン 5 プロトコルや公開キー証明書、共有キーによって、機密保護された通信を開始する前に認証します。
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サービス拒否(DOS)
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正規ユーザーのネットワーク アクセスを妨害。例としてネットワークをパケット トラフィックで一杯にする。
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ポートまたはプロトコルをブロックします。
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Man-in-the-middle 攻撃
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監視、改ざんを目的として IPパケットを善意の第三者に転送する。
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送受信側の認証
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キーの漏洩
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データの解読または改ざんに使用。
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Windows XP Professional では暗号化キーは定期的に更新されるので、キャプチャされたキーが機密保護された情報へのアクセスに使用される可能性は減少しています。
|
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アプリケーション層攻撃
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この攻撃は主としてアプリケーション サーバーに向けられた攻撃で、オペレーティング システムまたはアプリケーションを故障させたり、ネットワークにウイルスを侵入させます。
|
IPSec はネットワーク層に実装されるので、このレベルでセキュリティ フィルタを満たさないパケットはアプリケーションに渡されません。アプリケーションとオペレーティング システムは保護されます。
|
暗号化機構
IPSec は、暗号化機構を使用して攻撃を防止します。暗号化により情報をハッシュ化、暗号化することにより、情報は安全に送信できます。
情報を機密保護するため、次のアルゴリズムとキーの組み合わせを使用します:
IPSec は通信セッションで必要なセキュリティ レベルを判断するのに、ポリシー ベースの機構を使用します。ポリシーは Windows 2000 ドメイン コントローラによってネットワークに配布され、Windows XP Professional コンピュータのレジストリでローカルに作成、保存できます。
IPSec
の動作
IPSec が有効となっているコンピュータはデータ送信前に、通信中に維持すべきセキュリティ レベルを交渉します。交渉では認証方法、ハッシュ化の方法、トンネリングの方法 (オプション)、暗号化の方法 (オプション) が決定されます。認証の秘密キーは、交換された情報を使用して各コンピュータでローカルに決定されます。実際にキーが送信されることはありません。キーが生成されると ID が認証されて、機密保護されたデータの交換が開始できます。
その結果セキュリティ レベルは送信側または受信側のコンピュータの IPSec ポリシーに応じて高/低に変更されます。たとえば Windows XP Professional ベースのコンピュータと IPSec 非対応ホスト間の通信セッションは、機密保護された送信チャンネルを必要としません。逆に機密情報を含む Windows 2000 サーバーとイントラネット ホスト間の通信セッションには高いセキュリティを必要とします。
スマート カードのサポート
スマート カードはクレジット カード サイズの IC カード (ICC) です。スマートカードは、証明書や秘密キーを保存したり、認証やデジタル署名、キーの交換など公開キーによる暗号化処理に利用できます。
スマート カードのセキュリティは、次のように拡張されています:
-
秘密キーその他個人 ID 用に開封防止ストレージを提供します。
-
認証やデジタル署名、キーの交換に関する重要なセキュリティ処理を、そのようなデータを必要としないシステム領域から区別します。
-
資格情報その他個人情報を別のコンピュータに移動できます、たとえば職場のコンピュータから家庭やリモートのコンピュータに移動できます。
パスワードにかわる暗証番号
(PIN)
スマート カードはパスワードに代わって暗証番号 (PIN) を使用します。スマート カードは、カードの所有者を選択する暗証番号により悪用から保護できます。スマート カードを使用するには、コンピュータに接続されたスマート カード読み取り装置にカードを挿入してから、暗証番号を入力します。
PIN は、標準ネットワーク パスワードより多くの保護を提供します。パスワードやハッシュなどの派生物はネットワークに送信され、傍受されやすくなっています。パスワードの強さはその長さや保護されている方法、攻撃者が推測しにくい値に依存します。これに対して PIN はネットワークに送信されません。その上スマート カードでは、カードがロックされるまでの PIN 入力の失敗回数の制限 (一般に 3 ~ 5 回) を設定できます。この制限に達すると、正しい PIN を入力しても機能しません。カードをロック解除するには、ユーザーはシステム管理者に連絡する必要があります。
スマート
カード規格
Windows 2000 は業界標準の PC/SC 準拠のスマート カードと、PC/SC ワークグループにより開発された仕様に合致したプラグ アンド プレイ スマート カード読み取り装置をサポートしています。Windows 2000 Server と Windows XP Professional で動作させるには、スマート カードは物理的電子的に ISO 7816-1、7816-2、7816-3に適合する必要があります。
スマート カード読み取り装置は、RS-232 や PC Card、USB など標準のパソコン周辺機器インターフェイスに接続します。一部の RS-232 読み取り装置には、電源用に PS/2 ポートに接続する特別なケーブルがあります。しかし読み取り装置は PS/2 ポートを通して通信しません。
読み取り装置は Windows 標準のデバイスで、セキュリティ記述子とプラグ アンド プレイ識別子があります。スマート カード読み取り装置は Windows 標準のデバイス ドライバによって制御され、ハードウェア ウィザードを使用してインストールとアンインストールができます。
Windows 2000 Server と Windows XP Professional には、Windows 互換ロゴの表示を認定された各種プラグ アンド プレイ スマート カード読み取り装置のドライバが含まれています。一部のメーカーは、現在の Windows オペレーティング システムで動作する認定されていないスマート カード読み取り装置のドライバを提供しています。しかし Microsoft による継続的なサポートを確保するため、Windows 互換ロゴの付いたスマート カード読み取り装置の購入を推奨します。
スマート
カードを使用したログオン
スマート カードはドメイン アカウントにログオンする場合だけ使用でき、ローカル アカウントへのログオンに使用できません。パスワードを使用して対話型でドメイン アカウントにログオンする場合、Windows 2000 Server と Windows XP Professional は認証用に Kerberos V5 プロトコルを使用します。スマート カードを使用すると、ドメイン コントローラで Windows 2000 Server を実行していない限り、オペレーティング システムは X.509 v3 証明書の付属した Kerberos V5 認証を使用します。
-
一般的なログオン
セッションを開始するため、ユーザーと KDC の間だけの情報を用意して、Kerberos キー配布センター (KDC) サービスでユーザー ID を検証する必要があります。この秘密情報は、ユーザーのパスワードから作成された暗号化共有キーです。共有シークレット キーはシンメトリックで、暗号化と復号化の両方で同じキーが使われます。
-
スマート カードを使用したログオンをサポートするため、Windows 2000 Server は Kerberos プロトコルの初期認証要求の公開キー拡張機能を実装しています。共有シークレット キー暗号化に対比して公開キー暗号化はアシンメトリックで、暗号化と解読に 2 つのキーが必要です。同時に両操作の実行に必要なキーが秘密/公開キー ペアになります。
スマート カードがパスワードの代わりに使用された場合、スマート カードに保存された秘密/公開キー ペアはパスワードから作成された共有シークレット キーの代用になります。秘密キーはスマート カードに保存されています。公開キーは、機密情報の交換を希望するすべての人に配布できます。
管理用のスマート
カード
管理者には、別の資格証明に使用するツールやユーティリティが必要です。それによって管理者は、管理者としての特別の機能を実行しながら、通常のユーザー権限として日常の仕事を実行できます。Net.exe や Runas.exe などのユーティリティがこのニーズを満たします。Windows XP Professional ではこのツールは、スマート カード資格証明をサポートします。
Kerberos V5 認証プロトコル
Windows 2000 および Windows XP Professional では資格証明にはパスワードや Kerberos チケット、あるいはコンピュータがスマート カードを処理可能な場合はスマート カードを付けることができます。
Kerberos V5 プロトコルは、利用者やコンピュータ、サーバーなどのクライアントとサーバー間の相互認証の手段を提供します。これは、大規模で複雑なネットワーク環境であっても、サーバーがクライアントを認証する効率的な方法です。
Kerberos
の仮定
Kerberos プロトコルは、クライアント/サーバー間の最初のトランザクションはオープン ネットワークで発生するという仮定に基いています。これは、権限のないユーザーがクライアントまたはサーバーにアクセスして、権限のあるクライアント/サーバー間の通信を傍受したり、改ざんできるような環境です。また Kerberos V5 認証は、複雑なクライアントとリソースのネットワークに対して機密保護された効率的認証を提供します。
Kerberos V5 プロトコルは、ネットワークに送信されるログオン資格証明を保護するため、秘密キーの暗号化を使用します。それから同じキーが、受信側で資格証明を解読するのに使用できます。この解読とその後のステップは、Active Directory の一部としてのドメイン コントローラ上で実行される Kerberos キー配布センター (KDC) サービス によって遂行されます。
認証情報
タイムスタンプのように毎回違う情報である認証情報が、以前の認証資格証明が再利用されていないか検証するため、暗号化されたログイン時の資格証明に含まれています。新しい認証情報が生成されて KDC の暗号化返信データに組み込まれてクライアントに送られ、メッセージが受信されて受理されたことを確認できます。最初のログオン時の資格証明と認証情報が受理されると、KDC はチケット保証チケット (TGT) を発行し、LSA はそれを使ってサービス チケットを取得します。このサービス チケットが有効な限り、チケットはクライアントを再認証しないでネットワーク リソースにアクセスするのに使用できます。このチケットには、要求されたサービスに対してユーザー ID を立証する暗号化データが含まれています。パスワードやスマート カード資格証明を最初に入力する場合を除いて、認証プロセスには気づきません。
認証ルールのプロパティの説明については図 14 を参照してください。
図
14 :
認証ルールのプロパティ
Kerberos
キー配布センター
(KDC)
サービス
これは、Active Directory へのログオン要求を Kerberos 認証プロトコルと共に認証するサービスです。
Kerberos V5 認証プロトコルは Windows 2000 Server と Windows XP Professional のデフォルトですが、ネットワーク ドメイン コントローラとクライアント コンピュータは共にkerberos 認証を使用するため、Windows 2000 または Windows XP Professional を起動させる必要があります。この条件が満たされない場合、代替の NTLM プロトコルが認証に使用されます。
まとめ
Windows XP は、家庭用の Windows XP Home Edition とビジネス用の Windows XP Professional という 2 つのエディションが利用できます。全般的に見て、 Windows XP のセキュリティは、安全で機密保護され、プライバシーの保護されたコンピューティングを体験できるように改善されています。
Windows XP Home Edition のセキュリティ サービスは柔軟性と、ホーム ユーザーが直面する広範囲のセキュリティとプライバシー状況に配慮して設計されました。ユーザーのコンピュータにインストールされた Windows XP Professional には、ビジネス ネットワークとセキュリティに必要なセキュリティ機能があります。このセキュリティ機能は、IT 費用を削減してビジネス サービス/ソリューションの構築に費やす時間を増加させる新しい管理機能を提供します。
関連リンク
ダウンロード
Windows XP Professional および Windows XP Home Edition のセキュリティ最新情報
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