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 Windows XP のシステムの復元ユーティリティ

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Windows XP のシステムの復元ユーティリティ
Melissa Wise

このドキュメントは、「Windows & .NET Magazine」(英語サイト) の 2002 年 9 月号に掲載されたものです。

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Microsoft の OS は、これまで不安定になったりクラッシュを起こしたりしたシステムを回復させるユーティリティを備えていましたが、Windows XP のシステムの復元ユーティリティは、それを大幅に強化したものです。システムの復元ユーティリティは、レジストリ、ローカル プロファイル、COM+ データベース、WFP (Windows File Protection) キャッシュ (wfp.dll)、WMI (Windows Management Instrumentation) データベース、Microsoft IIS メタベースのほか、このユーティリティが既定で復元アーカイブにコピーするファイルも復元します。何を復元するのかを指定することはできません。すべてを復元するか、何も復元しないかのどちらかとなります。

システムの復元ユーティリティとは

システムの復元ユーティリティの目的は、再インストールを行うことなく、またデータ ファイルを破損せずに、システムを正常な状態に戻すことです。このユーティリティはバックグラウンドで実行され、トリガ イベントが発生すると、自動的に復元ポイントを作成します。トリガ イベントとは、アプリケーションのインストール、AutoUpdate インストール、Microsoft バックアップ ユーティリティによる復元、無署名のドライバのインストール、復元ポイントの手動作成などを言います。既定では、1 日に 1 回、トリガ イベントとは関係のない復元ポイントも作成されます。

システムの復元ユーティリティが機能するためには、このユーティリティが作成するデータ ストアの保存場所として、ハード ディスクに 200 MB の空き領域が必要です。200 MB の空き領域がない場合、システムの復元ユーティリティは無効の状態が続き、空き領域が確保されると、自動的に有効になります。システムの復元ユーティリティは先入れ先出し方式 (FIFO) で格納を行います。つまり、データ ストアのサイズが設定された上限に達すると、古いアーカイブを削除して、新しいアーカイブを保存するための領域を確保します。

システムの復元ユーティリティによる監視の対象となるファイルの種類には、ソフトウェアをインストールするときに目にする各種ファイルのほとんどが含まれます (.cat、.com、.dll、.exe、.inf、.ini、.msi、.ole、.sys など)。アプリケーションをインストールしたときに復元ポイントの作成がトリガされるのは、インストーラがシステムの復元ユーティリティ restorept.api に対応している場合だけです。

一般に、システムの回復が最も簡単なのは、問題の原因 (最近インストールしたデバイス ドライバなど) がわかっている (または推測できる) 場合です。問題を修復するのにシステムの復元ユーティリティが最適とは言えない場合もあります。システムの復元ユーティリティは、さまざまなファイルとレジストリ エントリを変更し、場合によっては、変更が多すぎるために、問題を解決するのではなく新たな問題を発生させてしまうこともあります。たとえば、Office XP をインストールしたとします。システムの復元ユーティリティによって復元ポイントが作成され、Office アプリケーションは正常に機能しています。その後、ビデオ ドライバのアップデート版をダウンロードしてインストールしました。このドライバは署名付きであるため、復元ポイントは作成されません。これ以降、システムがしばしばハングするようになった場合は、新たにインストールしたビデオ ドライバが原因と考えることができます。このような場合には、デバイス ドライバ ロールバック ユーティリティを使用します。このユーティリティは、デバイス ドライバの問題だけに対処し、その他の部分は変更しないからです。システムの復元ユーティリティを使用すると、コンピュータは Office XP をインストールする前の状態に戻るため、ビデオ ドライバの問題が解決した後で、Office XP を再インストールすることが必要になります。

復元ポイントの作成

復元ポイントは、一般に必要性が高いと考えられる場合に Windows XP によって自動作成されます。ただし、復元ポイントを手動で作成する必要が生じることもあります。たとえば、Windows XP で正常に動作するという保証のないアプリケーションをインストールする場合、アプリケーションがシステムの復元ユーティリティ restorept.api に対応しているかどうかが明らかでない場合、システムの安定性を損なうおそれのある変更を行う場合などです。

たとえば、筆者は Crystal Decisions の Crystal Reports Professional 7 をインストールしたかったのですが、このバージョンは数年前のものであるため、Windows XP で正しく動作するかどうかの確信がありませんでした。そこで、インストールする前に復元ポイントを作成することにしました。[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[アクセサリ] をポイントし、[システム ツール] をポイントして、[システムの復元] をクリックします。システムの復元ユーティリティが起動し、システムの復元と復元ポイントの作成のどちらを行うのかをたずねられます。[復元ポイントの作成] をクリックし、[次へ] をクリックします。図 1 に示すように、復元ポイントに "Before Crystal Reports" という名前を付け、[作成] をクリックします。

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復元ポイントには、後で簡単に見分けられるような名前を付けます。復元ユーティリティが必要な情報をすべて収集すると、図 2 の [復元ポイントの作成] 画面が表示されます。これで復元ポイントの作成が完了したので、ユーティリティを閉じます。

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システムの復元

復元ポイントを作成したことによって、何か問題が発生してもシステムを元に戻せるため、安心して Crystal Reports を Windows XP コンピュータにインストールできました。インストール中には、ある DLL が見つからないことを知らせるエラー メッセージがいくつか表示されました。インストールは完了しましたが、Crystal Reports は起動できませんでした。このときすぐに感じたのは、復元ポイントを作成しておいてよかったということです。

復元作業を始める前に、アンインストール プログラムを使用して Crystal Reports のプログラム ファイルとレジストリ エントリを削除しましたが、このアンインストール プログラムでは、ある 1 つのレジストリ エントリが見落とされていました。このレジストリ エントリを手動で削除すると、システムを不安定化する可能性があったため、システムの復元ユーティリティを使用してレジストリを復元することにしました。

まず、システムの復元ユーティリティを起動します。最初のウィンドウで、[コンピュータを以前の状態に復元する] をクリックし、[次へ] をクリックします。復元ポイントを選択する手段として、図 3 に示すように、さまざまな選択肢がカレンダー形式で表示されます。日付をクリックすると、既存の復元ポイントを確認できます。システムの復元ユーティリティが作成した復元ポイントは "システム チェックポイント" として表示されます。

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私は 7 月 23 日をクリックしました。作成しておいた復元ポイント "Before Crystal Reports" が表示されます。この復元ポイントを選択し、[次へ] をクリックしてから、復元ポイントの選択を確認し、[次へ] をクリックしました。すべてのプログラムが自動的に閉じ、復元が開始されました。コンピュータが再起動されます。ログオンすると、図 4 に示す、復元が正常に完了したことを知らせる [復元は完了しました] 画面が表示されました。

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ハード ディスクとレジストリの内容をチェックしたところ、Crystal Reports の存在を示すものは何もありませんでした。さらに、Crystal Reports をインストールしてからシステムを復元するまでの間に作成したファイルは、そのまま残っていました。データ ファイルは失われず、システムも安定しました。

OS が起動しない場合は、コンピュータの電源を入れ、Windows が動作し始めたときに F8 キーを押します。[Windows 拡張オプション メニュー] 画面で、[前回正常起動時の構成 (正しく動作した最新の設定)] を選択し、Enter キーを押します。問題がそれほど深刻でなければ、ブート メニューが表示されるので、[Microsoft Windows XP] を選択し、Enter キーを押します。最近の復元ポイントが作成されたときのコンピュータ構成が復元されます。

復元によって問題を解決できなかった場合は、システムの復元ユーティリティで別の復元ポイントを選択するか、復元を取り消すことができます。したがって、誤った復元ポイントを選択した場合でも、やり直すことができます。これは、復元の実行も復元ポイントの作成をトリガするイベントの 1 つであるためです。その理由は、既に説明したとおりです。

トラブルシューティング

システムの復元ユーティリティが安定していて信頼性が高いことは確かです。しかし、ほとんどのプログラムがそうであるように、このユーティリティにも問題が発生することはあります。必要に応じて、このユーティリティを無効にできます (詳細については、わき注の「Disabling System Restore」を参照してください)。ただし、まず次のようなトラブルシューティングを試してみることをお勧めします。

  • エラー メッセージが表示された場合は、その内容を読み、指摘されている問題に対処します。

  • ハード ディスクの空き容量をチェックします。システムの復元ユーティリティを有効にする各ディスクに最低 200 MB の空き領域が必要です。ディスク クリーンアップ ユーティリティを使用すると、空き領域を増やすことができます。また、必要であれば、ディスク クリーンアップ ユーティリティを使用して、復元ポイントを最新のものを除いてすべて削除することもできます。

  • システムの復元サービスが実行されていることを確認します。

  • システムの復元ユーティリティをセーフ モードで実行してみます。

  • システム ログを開き、システムの復元またはシステムの復元サービスに関係するエラーが発生していないかどうかを確認します。

これらの処置を行っても問題が解決しない場合は、srdiag.exe を実行して、さらに詳細なトラブルシューティングを行います。Srdiag を実行すると、既定では \%windir%\system32\restore フォルダに .cab ファイルが作成されます。このファイルをダブルクリックするか、右クリックして [開く] をクリックします。抽出された 14 個のファイルの内容を調べ、問題の原因を突き止めます。

システムの復元ユーティリティは、適用範囲の広さ、使いやすさ、信頼性のすべてにおいて優れています。パワー ユーザー、テクニカル サポート スタッフ、管理者などが習熟する必要のある有用なユーティリティです。システムの復元ユーティリティには、管理者の負担とユーザーのダウンタイムを大幅に減少させる可能性があります。

「Windows & .NET Magazine」のサンプル版を https://secure.duke.com/nt/windows/index.cfm?promocode=fs&Code=WI201XTN から入手いただけます。

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