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Windows 2000 環境での、Windows XP ユーザー データと設定の管理
By Craig Marl

Microsoft Corporation

2001 年 8 月 発行

概要

この記事は、システム管理者向けに書かれています。Windows 2000 Server 環境での Windows XP における、IntelliMirror 各種ユーザー データと設定管理機能について解説しています。変更と構成管理の中核であるこれらのコンポーネントは、組織の総所有コスト (TCO) 削減を支援します。

謝辞

Craig Marl (Microsoft Corporation、プログラム マネージャ)
John Kaiser (Microsoft Corporation、テクニカル エディタ)

トピック

はじめに
ユーザー プロファイルの概要
ユーザー プロファイルの構造
Windows XP のユーザー プロファイルの拡張機能
移動ユーザー プロファイルの設定方法
ユーザー プロファイルのベスト プラクティス
フォルダ リダイレクトの概要
フォルダ リダイレクトの設定方法
関連技術 : オフライン ファイルと同期マネージャ
フォルダ リダイレクトのベスト プラクティス
IntelliMirror ユーザー データと設定機能の一般的なシナリオ
まとめ
付録 : 移動ユーザー プロファイルのグループ ポリシー設定
関連リンク

はじめに

ユーザーデータに含まれるものといえば、ユーザーのコンピュータ上にある文書、画像、スプレッドシート、プレゼンテーション、そして電子メールメッセージがあります。ユーザー設定にはアプリケーション設定、ユーザー設定、ウィンドウ サイズ、ツールバー設定その他が含まれます。

Microsoft IntelliMirror 管理技術によって、管理者はコンピュータ システムの総所有コスト (TCO) を削減しながらユーザー データと設定を管理することができます。

サーバーとクライアントの双方で IntelliMirror を使用することにより、管理者はユーザー データと設定を保護し、管理することができます。復元不可能なローカルワークステーションのデータは、容易にバックアップし集中管理が行える別サーバーにコピーすることができます。個人用のデータ、アプリケーションおよび設定はネットワークを通して、ユーザーが外出した先の別コンピュータで利用することができます。管理者は不具合のあるコンピュータを簡単に置き換え、すべてのユーザー データと設定を新しいコンピュータへ容易に復元することができます。

IntelliMirror はフル実装されると、Active Directory サービスとグループ ポリシーを使用して、ユーザーのデスクトップをポリシーベースで管理します。管理者はユーザーのビジネス上の役割、グループ メンバシップ、および勤務地点による特定の要件を満たすよう、Windows XP Professional デスクトップを自動的に設定することができます。IntelliMirror には、グループ ポリシーと Active Directory を必要としない機能も備えられています。それらの機能のいくつかはローカル レベルで、あるいはローカルポリシーを通じて設定することができます。あらゆる組織がそのニーズに従って IntelliMirror の利用形態を調整することが可能です。

この文書では、ユーザー データと設定管理を提供する IntelliMirror のキー コンポーネントから、ユーザー プロファイルとフォルダ リダイレクトの 2 つを解説します。またこれら機能のアーキテクチャ概要と、コンピュータのライフサイクルを通じて IntelliMirror がどのように使用されるかを示す、サンプル シナリオも提供します。

ユーザー プロファイルの概要

ユーザー プロファイルには、ユーザーの環境や各種設定を含む、特定のユーザーのデスクトップ コンピュータ設定が記録されています。

プロファイルは、Windows XP、Windows 2000、または Windows NT Workstation ベースのコンピュータにユーザーが最初にログオンしたときに作成されます。ユーザープロファイルとは、ユーザーがログオンしたときにシステムがロードするべき環境を定義した一連の設定およびファイルです。プログラム アイコン、画面の色、ネットワーク接続、プリンタ接続、マウス設定、ウィンドウのサイズや位置といった、ユーザー固有の設定がすべて含まれます。プロファイルはユーザー ポリシーとは異なります。グループ ポリシーを使用していなくてもユーザーはプロファイルを持っています。

ユーザーのデータは、ローカル ハード ディスク ドライブに保存することもできますし、またはユーザーがどのコンピュータにログオンしてもその場所でデータを使用できるように、IntelliMirror を設定することもできます。ユーザー データには、実行可能ファイル、個人用ファイル、およびユーザー辞書といったユーザー設定へのショートカットを含めることができます。

ネットワークの管理方法に応じて、管理者またはユーザーがデスクトップ設定を定義できます。

Windows XP では、以下のユーザー プロファイルが使用できます。

  • ローカル ユーザー プロファイル --- ユーザーが最初にコンピュータにログオンしたときに作成され、コンピュータのローカル ハード ディスクに保管されます。ローカル ユーザー プロファイルに加えた変更はすべて、変更が行われたコンピュータに固有のものとなります。

  • 移動ユーザー プロファイル --- このプロファイルは管理者が作成し、サーバー上に保管します。このプロファイルは、ユーザーがネットワーク上のどのコンピュータにログオンしても使用可能で、このプロファイルに加えた変更はサーバー上で更新されます。

  • 固定ユーザー プロファイル --- 管理者がユーザーに対して特定の設定を指定できるプロファイルです。固定ユーザー プロファイルに変更を加えられるのはシステム管理者だけです。ユーザーがデスクトップ設定に加えた変更は、ユーザーがログオフすると失われます。固定ユーザー プロファイル機能は、Windows 4.0 ベースのドメインとの互換性を提供するだけの目的で含まれています。

 特定のユーザーまたはコンピュータに対して、管理されたデスクトップ設定を提供する必要がある場合は、固定プロファイルでなくグループ ポリシーを使用してください。

ユーザー プロファイルの利点

ユーザー プロファイルの主要目的は、各ユーザーの設定とデータを、ほかのユーザーおよびローカル コンピュータのものと分離することにあります。各ユーザーの状態を分離することによって、以下のような利点があります。

  • コンピュータに個別の設定を与えなくて済みます。組織では、すべての主要なユーザー設定やデータを、ローカル コンピュータ以外の場所に保管することができます。これにより、コンピュータの交換やバックアップが非常に簡単になります。コンピュータの交換が必要な場合、単純にマシンを交換するだけで済みます。各ユーザーの状態情報はすべてネットワーク上に安全に保管され、特定のコンピュータに依存しません。ユーザーが新しいコンピュータに初めてログインしたとき、ユーザーの状態情報のローカルコピーが、新しいコンピュータにコピーされます。

  • ユーザーがどのコンピュータにログオンしても、設定を再度指定する必要なく、同じシステムおよびデスクトップ設定を使用できます。ネットワーク上にあって移動プロファイルをサポートしているコンピュータなら、どのマシンにログオンしても、最後のログオフ前に使用していたのと同じユーザー デスクトップが表示されます。移動ユーザー サポート機能によって、複数のユーザー間でコンピュータを共有しながら、各ユーザーが個別のデスクトップを持つことができます(この機能は、移動プロファイルと固定プロファイルの両方でサポートされています)。

ユーザー プロファイルの構造

ユーザー プロファイルは、レジストリ ハイブと、ファイル システム内に格納された一連のフォルダで構成されています。レジストリとは、コンピュータ固有の設定とユーザー固有の設定を格納するために使用されるデータベースです。レジストリの一部はファイルとして保存することができ、ハイブと呼ばれます。これらのハイブは、その後必要に応じて使用するために再度読み込むことができます。ユーザー プロファイルは、ハイブ機能の利点を活用して、移動プロファイル機能を提供します。ユーザー プロファイルのレジストリ ハイブは、ファイル形式の NTuser.dat で、ユーザーがログオンするときにレジストリの HKEY_CURRENT_USER 部分にマップされます。NTuser.dat ハイブは、ユーザーのログオン時に、ユーザーの環境設定を保持します。このハイブには、ネットワーク接続、デスクトップの色やマウスといったユーザー固有のコントロール パネル設定、およびアプリケーション固有の設定などを維持するための設定が含まれます。一連のプロファイル ディレクトリには、ショートカット リンク、デスクトップ アイコン、スタートアップ アプリケーションなどが保管されます。これら 2 つのコンポーネントによって、コンピュータ間で移動できる、ユーザー側で指定可能なすべての設定が記録されます。

ユーザー プロファイルの既定の保管先は Windows NT 4.0 オペレーティング システムから変更されたため、管理者は、ユーザー データに悪影響を与えることなくオペレーティング システム フォルダの安全性を確保することができます。新しく Windows XP または Windows 2000 がインストールされ実行されているコンピュータでは、プロファイルは、%Systemdrive%\Documents and Settings フォルダに保管されています。これに対して、Windows NT 4.0 を実行しているコンピュータでは、プロファイルはシステム ディレクトリ内の %Systemroot%\profiles フォルダ (通常 WINNT\profiles) に保管されています。

 Windows NT 4.0 から Windows XP にアップグレードした場合、プロファイルの保管先は %Systemroot%\profiles のままです。

表 1 に、インストール状況ごとのユーザー プロファイルの保管先をまとめます。

1 ユーザー プロファイルの保管先

オペレーティング システム

ユーザー プロファイルの保管先

Windows XP の新規インストール
(アップグレードではなく)

%SYSTEMDRIVE%\Documents and Settings。例 :
C:\Documents and Settings

Windows 2000 から Windows XP へのアップグレード

%SYSTEMDRIVE%\Documents and Settings。例 :
C:\Documents and Settings

Windows NT 4.0 から Windows XP へのアップグレード

%SYSTEMROOT%\Profiles。例 :
C:\WinNT\Profiles

Windows 98 から Windows XP へのアップグレード

%SYSTEMDRIVE%\Documents and Settings。例 :
C:\Documents and Settings

レジストリ ハイブに格納される構成設定

NTuser.dat ファイルには、以下の構成設定が含まれます。

  • Windows エクスプローラの設定 --- Windows エクスプローラに関してユーザー側で定義可能なすべての設定と、固定ネットワーク接続

  • タスクバー設定 --- すべてのタスクバー設定

  • プリンタ設定 --- すべてのネットワーク プリンタ接続

  • コントロール パネル --- コントロール パネル内で実行されたすべてのユーザー定義設定

  • アクセサリ --- 電卓、時計、メモ帳、ペイント、ハイパーターミナル、その他を含む、Windows 環境に影響するすべてのユーザー指定アプリケーション設定

  • アプリケーション設定 --- アプリケーションの多くは、ユーザーのレジストリ ハイブ (HKEY_CURRENT_USER) にユーザーごとの設定を格納します。たとえば、Microsoft Word 2000 のツールバー設定などです。

プロファイル ディレクトリに格納される構成設定

図 1 に、ユーザー プロファイルの構造を示します。

xpusrdat1

1: ユーザー プロファイル

各ユーザーのプロファイルには、以下のフォルダが含まれます。

  • Application data* --- ワード プロセッシング プログラムのユーザー辞書など、アプリケーション固有のデータ。このディレクトリにどのデータを格納するかは、アプリケーション ベンダが決定します。

  • Cookies --- Internet Explorer の cookie

  • Desktop --- ファイルやショートカットを含むデスクトップ項目

  • Favorites --- Internet Explorer の[お気に入り]

  • Local Settings* --- プロファイルと一緒に移動しないアプリケーション設定およびデータ

    通常、コンピュータ固有であるか、またはサイズが大きすぎて効率的に移動できません。

    • Application data --- コンピュータ固有のアプリケーション データ

    • History --- Internet Explorer の [履歴]

    • Temp --- 一時ファイル

    • Temporary Internet Files --- Internet Explorer のオフライン キャッシュ

  • My Documents --- ユーザーが作成するドキュメントの新しい既定の保管先。アプリケーションは、既定でこのフォルダにファイルを保存するよう設計される必要があります。

    • My Pictures --- ユーザーのピクチャを格納する既定の保管先

  • NetHood* --- [ネットワーク コンピュータ] の項目へのショートカット

  • PrintHood* --- プリンタ フォルダ項目へのショートカット

  • Recent --- 最近使用されたドキュメントへのショートカット

  • SendTo --- 文書の保管先およびアプリケーションへのショートカット

  • Start Menu --- プログラム アイコンへのショートカット

  • Templates* --- テンプレート項目へのショートカット

* これらのディレクトリは、既定では非表示になっています。表示するには、表示のオプションを変更します。

既定では、[Local Settings] フォルダとそのサブフォルダは、プロファイルと一緒に移動しません。このフォルダには、一時ファイル、重要でない設定、および効率的に移動するには大きすぎるデータなど、ユーザーと一緒に移動する必要のないアプリケーション データが格納されます。

管理者は、IntelliMirror のフォルダ リダイレクト機能を使用して、ユーザー プロファイル内の特定のフォルダの場所をネットワーク上の場所にリダイレクトできます。リダイレクトされたフォルダがオペレーティング システムまたはアプリケーションからアクセスされると、オペレーティング システムは、管理者によって指定されたネットワーク共有上の場所に自動的にリダイレクトします。ユーザーからみると、どのコンピュータを使用するかに関係なく同じ設定が利用できるため、移動の場合と同じ効果を持ちます。ただし移動とは異なり、これらの設定は実際はネットワーク共有上にあります。フォルダ リダイレクトは、ローカル、移動、固定のいずれのユーザー プロファイルでも使用できます。

ローカル プロファイルでフォルダ リダイレクト機能を使用すると、移動プロファイルを実行しなくても、 (ユーザーのデータをどのコンピュータでも使用できる、サーバー上にデータを保持できる、などの)移動プロファイルのような利点が得られます。ただし、ローカル プロファイルでフォルダ リダイレクトを使用した場合、どのコンピュータでも使用できるのは、ユーザーのドキュメントとファイルのみです。設定や構成をユーザーとともに移動させるには、移動プロファイルを使用する必要があります。

フォルダ リダイレクトと移動プロファイルを組み合わせて使用すると、プロファイルの同期に必要なネットワーク トラフィックを最小限に抑えながら、移動プロファイルの利点を生かすことができます。

フォルダ リダイレクトは、グループ ポリシーを使用して実行します。移動プロファイルとともにフォルダ リダイレクトを使用する方法については、この文書の後のセクションで説明します。

表 2 に、既定でプロファイルとともに移動するフォルダのリストと、それらがグループ ポリシーによってリダイレクトできるかどうかをまとめます。

2 プロファイルとともに移動するフォルダ

フォルダ名

説明

既定でプロファイルとともに移動

グループ ポリシーによってリダイレクト

Application
Data

ユーザーごとの移動アプリケーション データ

する

する

Cookies

ユーザーの Internet Explorer cookie

する

しない

Desktop

ファイルやショートカットを含む
デスクトップ項目

する

する

Favorites

ユーザーの Internet Explorer の[お気に入り]

する

しない

Local
Settings

一時ファイルおよびユーザーごとの
移動しないアプリケーション データ

しない

しない

My
Documents

ユーザーのドキュメント

する

する

Nethood

[ネットワーク コンピュータ] の項目へのショートカット

する

しない

PrintHood

プリンタ フォルダ項目へのショートカット

する

しない

Recent

最近使用されたドキュメントへのショートカット

する

しない

Send to

文書の保管先およびアプリケーション
へのショートカット

する

しない

Start Menu

ユーザーの個人用スタート メニュー

する

する

Templates

ユーザーごとのカスタム テンプレート

する

しない

ユーザーが自分のプロファイルを取得する方法

ユーザーが自分のプロファイルを取得する方法は、使用するよう設定されているプロファイルの種類によって異なります。このセクションでは、このプロセスについて説明します。

ローカル プロファイル 新しいユーザー

  1. ユーザーがログオンします。

  2. オペレーティング システムが、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ProfileList にあるユーザー プロファイルのリストをチェックして、そのユーザーのローカル プロファイルが存在するかどうか判断します。エントリが存在する場合は、そのローカル プロファイルが使用されます。

  3. ローカル プロファイルが見つからない場合で、コンピュータがドメインの一部である場合、オペレーティング システムは、ドメイン コントローラの NETLOGON 共有上にある [DefaultUser] という名前のフォルダ内にドメイン全体の既定プロファイルが存在するかどうか確認します。

    • ドメイン全体のプロファイルが存在する場合は、それがローカル コンピュータ上の %SYSTEMDRIVE%\Documents and Settings\ の下の、ユーザー名と同じ名前のサブフォルダにコピーされます。たとえば、JDoe というユーザー名の新規ユーザーの場合、%SYSTEMDRIVE%\Documents and Settings\JDoe の下にプロファイルが作成されます。

    • 既定のドメイン プロファイルが存在しない場合は、ローカルのデフォルト プロファイルが %Systemdrive%\Documents and Settings\Default User フォルダからローカル コンピュータ上の %Systemdrive%\Documents and Settings\ の下のユーザー名と同じ名前のサブフォルダにコピーされます。

  4. ユーザーのレジストリ ハイブ (NTUSER.DAT) は、レジストリの HKEY_CURRENT_USER 部分にマップされます。

  5. ユーザーがログオフすると、プロファイルはコンピュータのローカル ハード ディスクに保存されます。

ローカル プロファイル 既存のユーザー

  1. ユーザーがログオンします。

  2. Windows が、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ProfileList にあるユーザー プロファイルのリストをチェックして、ユーザー プロファイルへのパスを取得します。

  3. ユーザーのレジストリ ハイブ (NTUSER.DAT) は、レジストリの HKEY_CURRENT_USER 部分にマップされます。

  4. ユーザーがログオフすると、プロファイルはコンピュータのローカル ハード ディスクに保存されます。

移動プロファイル 新しいユーザー

  1. ユーザーがログオンします。

  2. Windows が、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ProfileList にあるユーザー プロファイルのリストをチェックして、キャッシュされたプロファイルのコピーがあるかどうか判断します。ローカル プロファイルのコピーが見つからない場合で、コンピュータがドメインの一部である場合、Windows は、ドメイン コントローラの NETLOGON 共有上にある [DefaultUser] フォルダ内にドメイン全体の既定プロファイルが存在するかどうか確認します。

    • ドメイン全体のプロファイルが存在する場合は、それがローカル コンピュータ上の %Systemdrive%\Documents and Settings\ の下の、ユーザー名と同じ名前のサブフォルダにコピーされます。

    • 既定のドメイン プロファイルが存在しない場合は、ローカルのデフォルト プロファイルが %Systemdrive%\Documents and Settings\Default User フォルダからローカル コンピュータ上の %Systemdrive%\Documents and Settings\ の下のユーザー名と同じ名前のサブフォルダにコピーされます。

  3. ユーザーのレジストリ ハイブ (NTUSER.DAT) が、ローカルにキャッシュされているユーザー プロファイルにコピーされ、レジストリの HKEY_CURRENT_USER 部分にマップされます。

  4. その後ユーザーは、通常どおりにアプリケーションを実行して、ドキュメントを編集することができます。ユーザーがログオフすると、ローカル プロファイルは、管理者によって設定されたパスにコピーされます。サーバーにすでにプロファイルが存在する場合、ローカル プロファイルはサーバー上のコピーと結合されます (詳細については、後のセクションにある結合アルゴリズムを参照してください)。

移動プロファイル 既存のユーザー

  1. ユーザーがログオンします。

  2. Windows が、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ProfileList にあるユーザー プロファイルのリストをチェックして、ユーザー プロファイルへのパスを取得します。

  3. ユーザーのレジストリ ハイブ (NTUSER.DAT) が、ローカルにキャッシュされているユーザー プロファイルにコピーされ、レジストリの HKEY_CURRENT_USER 部分にマップされます。

  4. ローカルにキャッシュされているプロファイルの内容が、サーバーにあるプロファイルのコピーと比較され、2 つのプロファイルが結合されます (詳細については、後のセクションにある新しい結合アルゴリズムを参照してください)。

  5. その後ユーザーは、通常どおりにアプリケーションを実行して、ドキュメントを編集することができます。ユーザーがログオフすると、ローカル プロファイルは、管理者によって設定されたパスにコピーされます。サーバーにすでにプロファイルが存在する場合、ローカル プロファイルはサーバー上のコピーと結合されます。

Windows XP のユーザー プロファイルの拡張機能

Windows XP のユーザー データ管理およびユーザー設定管理機能は、ユーザー プロファイルの利用性、復元力、およびパフォーマンスを向上させるため、以下のようないくつかの拡張機能を提供しています。

  • 新しいグループ ポリシー設定

  • Windows XP の高速ネットワーク ログオンのサポート

  • 新しいシステム サービス プロファイル

  • より信頼性の高い移動

新しいグループ ポリシー設定

ユーザー プロファイル ポリシーは、グループ ポリシー エディタ内のそれ自身のノード (Administrative Templates\ System\User Profiles) に移動しました。また、コンピュータ ポリシー下に 3 つの新しいポリシーができました。

  • 移動プロファイルへの変更をサーバーに伝達しない。このポリシーは、ユーザーが自分の移動プロファイルに加えた変更を、サーバーにあるプロファイルのコピーに結合するかどうか決定します。ログイン時にこのポリシーが設定された場合、ユーザーは、自身の移動プロファイルを受け取りますが、プロファイルに変更を加えても、ログオフ時に移動プロファイルに結合されません。

  • Administrator セキュリティ グループを移動ユーザー プロファイル共有に追加する。Windows 2000 では、新しく生成された移動プロファイルに対する既定のファイル アクセス権は、ユーザーに対してはフル コントロールまたは読み取りおよび書き込みアクセス権があり、管理者グループに対してはファイル アクセス権はありません。しかし、管理者はこのポリシーを使用することで、Windows NT 4.0 と同じ動作を選択することができ、これにより、管理者グループには、ユーザーのプロファイル ディレクトリに対するフル コントロールが与えられます。

  • ローカル ユーザー プロファイルのみを許可する。この設定は、移動ユーザー プロファイルを特定のコンピュータで使用可能にするかどうか決定します。既定では、移動プロファイルのユーザーがコンピュータにログオンすると、そのユーザーの移動プロファイルがローカル コンピュータにコピーされます。しかし、管理者はこの設定を使用することで、移動プロファイルを使用するよう設定されたユーザーが、特定のコンピュータ上で移動プロファイルを取得できないようにすることができます。

Windows XP の高速ネットワーク ログオンのサポート

高速ネットワーク ログオンの概要

Windows XP には、起動とログオンの際にネットワークを待機しないことによって、コンピュータのスタートアップを高速化するための新しい機能が含まれています。

Windows XP では、既定の設定により、スタートアップおよびログオンの際、ネットワークが完全に初期化されるのを待機しません。ログインしようとしている既存のユーザーはすべて、キャッシュされた資格情報を使用してログオンするため、ログオン時間が短くて済みます。コンピュータはネットワークが完全に開始されるのを待機しないため、グループ ポリシーは、ネットワークが利用可能になったときにバックグラウンドで適用されます。これにより、ログオン プロセスに以下のような影響があります。

  • いくつかのグループ ポリシー拡張機能に対する変更を有効にする際、 3 回のログオンが必要になる場合があります。バックグラウンド更新が既定の動作となりますので、ソフトウェア インストールやフォルダ リダイレクトといったいくつかのポリシー拡張機能では、変更を適用するために最大 3 回のログオンが必要になる場合があります。これは、安全に動作できるようにするためです。これらの拡張機能では、ユーザーがログオンしていてはならないので、ユーザーがコンピュータをアクティブに使用する前にフォアグラウンドで拡張機能が処理される必要があります。詳細フォルダ リダイレクトの場合は、セキュリティ グループ メンバシップに基いてポリシーが評価されるため、3 つのログオンが必要とされます。最初のログオンは、キャッシュされたユーザー オブジェクト (およびセキュリティ グループ メンバシップ) を更新するため、2 番目のログオンは、ポリシーがセキュリティ グループ メンバシップ内の変更を検出し、フォアグラウンド ポリシー アプリケーションを要求するため、そして 3 番目のログオンは、フォアグラウンドで実際にフォルダ リダイレクト ポリシーを適用するためのものです。

  • いくつかのユーザー オブジェクト プロパティに対する変更を有効にする際、 2 回のログオンが必要になる場合があります。状況によっては、高速ログオンの最適化がオフになっている場合があります。ユーザーが移動ユーザー プロファイルまたは HOMEDIR を持っている場合、ログオンの際に高速ログオン オプションが表示されません。(ただし、それでもコンピュータは高速に起動することがあります。)

高速ネットワーク ログオンをサポートするための、移動ユーザー プロファイルの変更

ユーザーが、しばらくログオンしていなかったコンピュータにログオンすると、ローカル ユーザー レジストリ ハイブのタイムスタンプがサーバーのレジストリ ハイブと比較され、新しいほうが優先されます。タイムスタンプはハイブがロードされる前にチェックされるため、通常、優先されるのはサーバーにあるレジストリのコピーです。

ただし、Windows XP が高速ネットワーク ログオン モードで動作している場合、ユーザーは常にキャッシュされているプロファイルでログオンします。これによる効果は、ユーザーが現在移動ユーザーであることをシステムが検出した時点でローカル レジストリ ハイブがすでにロードされているため、ハイブのタイムスタンプが常に変更される点です。このことにより、ユーザーが複数のコンピュータにログオンする場合、キャッシュされたプロファイルでログオンするため、ユーザーの移動ステータスが 1 ステップ遅れることになり、古いほうのプロファイルが新しいサーバー プロファイルを上書きする可能性が生じます。これを回避するため、移動プロファイル アルゴリズムは、特定のコンピュータ上でのローカル ユーザーから移動ユーザーへの移行を特別なケースとして処理します。

ログオン時に、以下の条件のどちらが真であるかがチェックされます。

  • 以前ローカル プロファイルを持っていたユーザーについて、これが最初の移動ログオンであるか。

  • ユーザー プロファイルのコピーがサーバー上にあるか。

どちらも真である場合、アルゴリズムが変化し、新しいアルゴリズムが以下の動作を実行します。

  1. ユーザー レジストリ ハイブ (ntuser.dat) 以外の、ローカル プロファイルの内容が、サーバー上のプロファイルのコピーと通常どおり結合されます。

  2. サーバー上にあるユーザー レジストリのコピーは、ハイブのタイムスタンプに関係なく、常にサーバー プロファイルからローカル プロファイルにコピーされます。

これ以外は、どのような場合でも、アルゴリズムが変更されることはありません。このチェックが行われるのは、ユーザーが特定のコンピュータ上で最初に移動ユーザーとなったときだけです。ユーザーが移動ユーザーになると、プロファイルをダウンロードできるようにするため、コンピュータは常にネットワークを待機し、その動作は Windows 2000 と全く同じです。

この変更のため、管理者がユーザーのユーザー オブジェクトからプロファイル パスを削除する際は、該当するプロファイル フォルダの名前を変更するか削除することをお勧めします。プロファイル フォルダが削除されず、管理者が同じプロファイル パスを再度追加した場合、ユーザーはレジストリの古いほうのサーバー コピーを受け取ることになります。

新しいシステム サービス プロファイル

Windows XP では、システムに 3 つの新しいユーザー プロファイルが導入されています。

  • LocalService

  • NetworkService

  • System

LocalService および NetworkService プロファイル

ローカル システム アカウントとして実行する必要のないサービスをホストするためにサービス コントロール マネージャが使用する 2 つの新しいビルトイン ユーザー アカウント用として、LocalService および NetworkService プロファイルが、Windows XP によって自動的に作成されます。これらの 2 つの新しいプロファイルは、通常のユーザー プロファイルですが、システムが実行するために必要とされるため、少し異なる方法で処理されます。

  • LocalService および NetworkService プロファイルは、システムのプロパティ ダイアログのプロファイル リストには表示されません。

  • LocalService および NetworkService プロファイルは両方とも既定で %systemroot%\Documents and Settings に置かれていますが、通常は表示されないように、Super Hidden とマークされています。

システム プロファイル

Windows 2000 では、アプリケーションまたはサービスが、ローカル システムとして実行されているプロセス用にユーザー プロファイルをロードするため、 LoadUserProfile API を使用した場合、Windows は、%computername%$ という名前のプロファイル (%computername% はローカル コンピュータの名前) を作成していました。これは、ほかのコンポーネントが SYSTEM プロファイルをロードしたか否かによっては、システム プロファイルがロードされたかどうかに応じて、実際 HKEY_CURRENT_USER が異なるレジストリ (HKEY_USERS \S-1-5-18 または HKEY_USERS\.DEFAULT)に解決される場合があったため、アプリケーションやサービスによっては問題発生の原因となることがありました。

これを回避するため、Windows XP は、%systemroot%\System32\Config\SystemProfile 内にシステム用の新しいプロファイルを作成します。このプロファイルは常にロードされ、HKEY_USERS\.DEFAULT へのリンクとなります。これで、システム コンポーネントが常に一貫したプロファイルとレジストリを持つことになります。

より信頼性の高い移動

Windows 2000 では、ログオフ時にレジストリ キーを開いたままにしてしまうアプリケーションやサービスを使用した場合、Windows がユーザーのレジストリ ハイブをアンロードできなくなるという問題があります。この問題が発生した場合、ユーザーが自身のプロファイルに加えた変更が、サーバーに保存されません。これにより、以下の 3 つの現象が起こります。

  • ユーザーがほかのコンピュータにログオンしたとき、変更が保存されていないことに疑問を持ち、結果としてユーザー側の使用環境に影響が及ぼされます。

  • "ロック" されたプロファイルがアンロードされないため、多くのユーザーがログインしているターミナル サーバーで大量のメモリを使用することになります。

  • コンピュータのクリーンアップや一時プロファイルなどのために、ログオフ時にプロファイルが削除されるようマークされている場合でも、プロファイルは削除されません。

この 3 つの現象は、次の方法で解決できます。

  • Windows 2000 では、ユーザーがログオフしたときにプロファイルが "ロック" されている場合、Windows は、60 秒間プロファイルをポーリングし、見つからなければあきらめます。Windows XP では、60 秒間の遅延の後にユーザーのレジストリ ハイブを保存し、プロファイルを適切に移動します。

  • アプリケーションまたはサービスがレジストリ キーを閉じてプロファイルを "ロック解除" すると、Windows XP がユーザーのレジストリをアンロードするため、プロファイルによって消費されていたメモリが解放されます。

  • ログオフ時に削除するようプロファイルがマークされている場合は、参照カウントがゼロになると、プロファイルはアンロードされ削除されます。アプリケーションがレジストリ キーを解放しない場合、Windows XP は、削除するようマークされたすべてのプロファイルを、次にコンピュータが起動したときに削除します。

改良された結合アルゴリズム

このセクションでは、ユーザーのプロファイルのローカル コピーとサーバー コピーを Windows XP がどのように整合させるかについて説明します。ユーザーの使用環境を向上させるため、Windows XP 移動プロファイルには、プロファイルのコピーを同期させるための新しいアルゴリズムが含まれています。これにより、ユーザーが 2 つの異なるコンピュータに同時にログインしたときに発生する問題を回避できます。Windows NT 4.0 のアルゴリズムは、ユーザーが単一のコンピュータのみにログオンするような、通常のケースではほとんど問題なく動作しました。しかし、ユーザーが同時に複数のコンピュータにログオンしたときは、各コンピュータがプロファイルのマスタ コピーを持っていると見なされるため、不適切な動作が実行されることがありました。

Windows XP と Windows 2000 ではアルゴリズムが変更されて、ファイル レベルでのユーザー プロファイルの結合がサポートされ、最後に書き込んだほうが優先されるようになりました。

新しいアルゴリズムの動作を説明するため、以下に、Windows NT 4.0 と Windows XP の動作を比較するための例を示します。

Windows NT 4.0 アルゴリズムの概要

Windows NT 4.0 では、アルゴリズムは同期を完全にサポートする Xcopy であったため、プロファイルを 1 つの場所から別の場所にミラーする能力を持ち、また宛先の場所にある余分なファイルやディレクトリはすべて削除されます。このアルゴリズムは、マスタ プロファイルは同時に 1 つしか存在しないという概念に基いています。ユーザーがログオンしているとき、マスタ プロファイルはローカル コンピュータ上にあります。ユーザーがログオンしていないとき、マスタ プロファイルはサーバー上にあります。

  1. ユーザーが、プライマリ コンピュータであるコンピュータ A にログオンします。

  2. 移動プロファイルが、サーバー上の場所からローカルのプロファイル保管先に Xcopy されます。

  3. ユーザーがドキュメントを作成したり色を変更したりします。これらすべての変更内容はローカルのプロファイル保管先に保管されます。

  4. ユーザーがコンピュータからログオフすると、プロファイルがローカルのプロファイル保管先からサーバー上の場所に Xcopy されます。

これがミラーリング プロセスです。サーバー上の場所がローカル プロファイルと同じになるよう、サーバー上の場所に余分なファイルがあれば、すべて削除されます。先にも述べたように、ユーザーが単一のコンピュータのみにログオンする場合には、ほとんどのケースで問題なく動作しますが、同時に複数のコンピュータにログオンするような場合には、不適切な動作が実行されることがあります。

Windows NT 4.0 結合アルゴリズムに関する問題例

Windows NT 4.0 では、ユーザーが 2 台以上のコンピュータにログオンすると問題が発生します。先の例を使って説明すると、以下のようになります。

  1. ユーザーがコンピュータ A にログオンします。

  2. ユーザーがコンピュータ B にログオンします。

  3. ユーザーが、コンピュータ A 上でドキュメントを作成し、ユーザー プロファイル内に保存します。

  4. ユーザーがコンピュータ A からログオフします。

  5. ユーザーがコンピュータ B からログオフします。

コンピュータ B から見ると、マスタ プロファイルはローカルに保管されているため、ステップ 3 でユーザーが作成したドキュメントは削除されます。ローカル プロファイルが現在のマスタ サーバー プロファイルであるためには、サーバー上にある余分なファイルは削除される必要があります。

Windows XP のアルゴリズムでは、ドキュメントが作成された時刻とプロファイルがロードされた時刻を比較できるため、ドキュメントは保持されます。プロファイルのロード時刻より後でドキュメントが作成または修正されている場合、ファイルは別のソースから来ているため、保存されなければなりません。

ファイルが修正されたときも、同様の問題が生じることがあります。たとえば、あるユーザーが、サーバー上にあるプロファイルのコピー内で、自分の [マイドキュメント] フォルダに Document.doc という名前のドキュメントを持っているとします。

  1. ユーザーがコンピュータ A にログオンします。

  2. ユーザーがコンピュータ B にログオンします。

  3. ユーザーが、コンピュータ A でドキュメントを修正します。

  4. ユーザーがコンピュータ A からログオフします。

  5. ユーザーがコンピュータ B からログオフします。

ユーザーがコンピュータ B からログオフしたとき、コンピュータが新しいバージョンのドキュメントに古いほうを上書きしたため、コンピュータ A でドキュメントに加えた変更は失われます。コンピュータは、それ自身がプロファイルのマスタ バージョンを持っていると見なすようプログラムされています。

Windows XP のアルゴリズムでは、ドキュメントが修正された時刻とプロファイルがロードされた時刻を比較できるため、ドキュメントに加えた変更は保持されます。これにより、ユーザーの使用環境は格段に向上します。

Windows XP の結合アルゴリズムの概要

Windows XP は、ファイル レベルでユーザー プロファイルを結合します。結合されたプロファイルには、ユーザーのプロファイルのローカル コンピュータおよびサーバーにあるコピー内のファイルのスーパーセットが含まれます。同じファイルがローカルおよびサーバーの両方のプロファイルにある場合、最後に修正されたほうが使用されます。つまり、新しいファイルは削除されず、更新されたバージョンの既存ファイルは上書きされません。

ドキュメントまたはファイルが更新されたとき、新しいアルゴリズムは、宛先ファイルのタイムスタンプとソースファイルのタイムスタンプを比較します。宛先ファイルのほうが新しい場合、上書きは行われません。

ユーザーがコンピュータにログオンすると、そのときの時刻が保存されます。ユーザーがログオフする際、このタイムスタンプを使用して、サーバー プロファイル内でどのファイルが新しく、ローカル プロファイル内でどのファイルが削除されたかが判断されます。たとえば、[ マイドキュメント ] フォルダ内の Review.doc というドキュメントが、サーバー プロファイルでは存在し、ローカル プロファイルでは存在しない場合、それは、異なるコンピュータから持ってきた新しいファイルであるか、またはもともとローカル プロファイルにあったがユーザーが削除したファイルです。この新しいプロファイルがロードされた時刻がわかれば、Review.doc のタイムスタンプと比較することができます。プロファイルのロード時刻より後で Review.doc が作成または書き込みされている場合、ファイルは別のソースから来ているため、保存されなければなりません。Review.doc のタイムスタンプが、プロファイルのロード時刻より古い場合、ロードの際にローカル コンピュータにコピーされているはずですから、Reveiw.doc を削除する必要があります。

また、セッション間に削除された項目を削除されたままにしておくため、ローカル キャッシュ内からもいくつかのファイルを削除しなければならない場合があります。以下に例を挙げます。

  1. ユーザーがコンピュータ A にログオンします。

  2. ユーザーが、コンピュータ A でドキュメントを作成または修正します。

  3. ユーザーがコンピュータ B にログオンします。

  4. ユーザーがコンピュータ B からログオフします。コンピュータ B は、ドキュメントのコピーを持っています。

  5. ユーザーは文書を削除し、コンピュータ A からログオフします。

ファイルが確実に削除されるようにするため、ユーザーがログオンする際、キャッシュされたバージョンのプロファイルと、サーバー上のプロファイルが同期されます。ローカル キャッシュにあってサーバー上になく、最後のログオフ時刻以降修正されていないファイルはすべて削除されます。これらの変更を利用して、Windows XP はユーザーのプロファイルを結合することができます。

非移動フォルダ

移動ユーザー プロファイルは、ユーザーがログオンするときにサーバーからクライアントにコピーされ、ユーザーがログオフするときにサーバーにコピーされます。しかし、Windows XP では、ユーザー プロファイル内に、ログオンやログオフのセッション中にコピーされない、ユーザーごとのローカル設定フォルダが含まれます。オペレーティング システム コンポーネントやその他のアプリケーションは、非移動の、ユーザーごとのデータをこのフォルダ内に保管することができます。

たとえば Internet Explorer は、ユーザーの[お気に入り]はユーザー プロファイルの移動部分に保管し、一時インターネット ファイルはユーザー プロファイルのローカルの非移動部分に保管することができます。既定では、[Temp] および [Temporary Internet Files] フォルダは、移動ユーザー プロファイルから除外されます。ほかにも移動しないフォルダを設定したい場合は、グループ ポリシー スナップインを使用します。このポリシーを有効化すると、ほかのフォルダも除外することができます。ただし、[ 特定のディレクトリを移動プロファイルから除外する ] を使用して、[Temp] および [Temporary Internet Files] フォルダを移動ユーザー プロファイルに含めることはできません。

プロファイル サイズのクォータ

Proquota.exe プログラムは、ユーザーのプロファイルのサイズを監視するために設定できるツールです。個々のユーザー プロファイルが既定のファイル上限を超えると、ユーザーは、ファイルのサイズを小さくするまでコンピュータからログオフできなくなります。

プロファイルのクォータ サイズは、グループ ポリシー スナップインを使用して管理します。グループ ポリシー スナップインの User Configuration\Administrative Templates\System\Logon\Logoff ノードにある [ プロファイルのサイズを制限する ] ポリシーを使用して、移動ユーザー プロファイルの最大サイズを設定し、上限に達したときのシステムの動作を指定することができます。詳細については、このポリシーの [説明] タブをクリックしてください。

[マイドキュメント] フォルダのフォルダ リダイレクトと移動ユーザー プロファイルを組み合わせて使用する場合は、プロファイルのクォータを使用しないことをお勧めします。通常ユーザー プロファイルに書き込まれる項目は、ユーザーに代わって、オペレーティング システムやアプリケーションによって書き込まれるため、ユーザーはそれらについて認識していません。このようなファイルとしては、Custom.dic や[お気に入り]などが挙げられます。

何千人ものユーザーがログオンできる公共のコンピュータなど、複数のユーザーが使用するコンピュータのディスク容量が心配な場合は、ログオフ時にキャッシュされたバージョンのプロファイルを削除するポリシーを使用することができます。このポリシーは、[ 一時記憶された移動プロファイルのコピーを削除する ] と呼ばれ、グループ ポリシー スナップインの ComputerConfiguration\Administrative Templates\System\Logon ノードでアクセスできます。

移動ユーザー プロファイルのグループ ポリシー設定

移動ユーザー プロファイルに関するポリシー設定のリストについては、付録 を参照してください。これらのポリシー設定の詳細については、ポリシーの [ 説明 ] タブをクリックしてください。

移動ユーザー プロファイルの設定方法

移動プロファイルを設定するには、以下の手順を実行します。

ユーザーの移動プロファイルの設定

  1. ユーザー プロファイルを格納するためのフォルダをサーバー上に作成します。これは、個々のユーザー プロファイルをすべて格納するための最上位フォルダとなります。

  2. フォルダを共有フォルダとして設定し、すべてのユーザーに [ フル コントロール ] アクセス許可を与えます。

  3. [Active Directory ユーザーとコンピュータ ] スナップインを開き、個人の [ ユーザー ] オブジェクトに移動します。

  4. ユーザー名を右クリックし、ショートカット メニューの [ プロパティ ] をクリックします。

  5. [ プロファイル ] タブをクリックします。

  6. [ プロファイル パス ] として、ユーザー プロファイルが格納されるネットワーク共有へのパスを入力します。たとえば、JDoe というネットワーク名を持つユーザーの場合、\\NetworkShare\Profiles\%username% というパスを入力すると、ユーザー プロファイルの格納に使用するサーバー上のプロファイル共有に JDoe というディレクトリが作成されます。

また、Active Directory Scripting Interface (ADSI) を使用して、プロファイル パスを作成することもできます。ADSI は、ネットワーク リソース管理のための単一セットのインターフェイスを提供します。管理者は、ADSI を Visual Basicョ Scripting Edition (VbScript) または Jscriptョ スクリプトと組み合わせて、ユーザーやサービスといった、ディレクトリ サービス内のリソースを管理することができます。

ADSI および ADSI スクリプトについては、Microsoft Platform SDK を参照してください。

ユーザー プロファイルのベスト プラクティス

移動ユーザー プロファイルで最大限の効果を得るには、すべてのマニュアルをよく読み、実装について十分に計画を立てる必要があります。このセクションでは、移動ユーザー プロファイル使用のベスト プラクティスについて説明します。

高速ログオン拡張機能を無効にしてください

Windows XP で高速ログオン 「拡張機能」 が有効になっている状態でユーザーがローカルから移動プロファイルに変更すると、プロファイルの変更を登録するために各コンピュータで 2 回のログオンが必要になります。これは、ユーザーが常にキャッシュされた資格情報でログオンするためです。したがって、ユーザーが移動状態になったことをネットワークに認識させるために 1 回、さらにこれらの設定を適用するためにもう 1 回のログオンが必要になります。

最大の効果を得るため、コンピュータの構成\管理用テンプレート\システム\ログオン にある [ コンピュータの起動およびログオンで常にネットワークを待つ ] を有効化してください。

異なるオペレーティング システム バージョン間の移動

Windows 2000 と Windows XP の間での移動はスムーズに実行できますが、以下の点に注意することで、さらに問題発生の可能性を最小限にすることができます。

  • 複数バージョンのオペレーティング システム間の移動は、避けられるのであれば避けてください。移動自体には、問題発生の原因となるようなことはありませんが、アプリケーションがプロフィルに置くデータによって、もう一方のバージョンのオペレーティング システムに思わぬ悪影響が及ぼされる場合があります。

  • 同じバージョンのアプリケーションをインストールしてください。

  • アプリケーションは、同じパスおよびドライブにインストールしてください。

  • 異なるバージョンのオペレーティング システムを、同じ %systemdrive% および同じ %windir% にインストールしてください。

  • ユーザーが、Windows NT 4.0 ベースのクライアントと Windows XP または Windows 2000 ベースのクライアント間で移動する場合は、Windows XP または Windows 2000 上でインストール中にプロファイル パスを設定することを検討してください。ユーザーが Windows NT 4.0 ベースのクライアントと Windows XP または Windows 2000 ベースのクライアントとの間で移動する場合、既定のプロファイル パスの違い (%windir%\Profiles 対 %systemdrive%\Documents and Settings) によ り、問題が発生することがあります。問題発生の可能性を最小限にするため、プロファイルへのパスは、両方のクライアントで同じにしてください。

My Documents フォルダの場所を、ユーザーの移動プロファイルの外にリダイレクトしてください

新しいコンピュータの初期ログオン時間を短縮するため、[My Documents] フォルダの場所は、ユーザーの移動プロファイルの外にリダイレクトすることをお勧めします。これを実行するための最適な方法は、フォルダ リダイレクトです。Active Directory を有効化していない場合は、ログイン スクリプトを使用するか、またはユーザーにマニュアルで実行するよう指示してください。

移動ユーザー プロファイル内のファイルに対して暗号化されたファイル システム (EFS) を使用しないでください

暗号化されたファイル システムは、移動ユーザー プロファイル内のファイルとは互換性がありません。EFS を使用してプロファイル フォルダまたはファイルを暗号化した場合、ユーザーのプロファイルは移動しません。

 これは、リモート共有上のファイル暗号化には影響しません。

移動プロファイルを使用するユーザーのディスク クォータを小さくし過ぎないようにしてください

ユーザーのディスク クォータが小さすぎると、移動プロファイルの同期化が失敗する場合があります。システムがユーザー プロファイルの重複コピーを一時的に作成できるよう、十分なディスク領域を割り当ててください。同期化プロセスの一部として、ユーザーのコンテキスト内に一時プロファイルが作成されるため、そのユーザーのクォータが消費されます。

移動プロファイル共有上でオフライン フォルダを使用しないでください

移動ユーザー プロファイルが格納されている共有ではオフライン フォルダをオフにしてください。ユーザー プロファイルのオフライン フォルダをオフにしないと、オフライン フォルダと移動プロファイルの両方がユーザー プロファイル内のファイルを同期化しようとするため、同期処理に問題が発生することがあります。

 これは、[マイドキュメント] などのリダイレクトされたフォルダでのオフライン フォルダ使用には影響しません。

移動プロファイルを使用する場合は、グループ ポリシー ループバック ポリシー処理は慎重に使用してください

グループ ポリシー ループバック処理により、異なるユーザー タイプのグループ ポリシーを、ログオンされるコンピュータに基いて適用することができます。このポリシーは、特定のコンピュータのユーザーにユーザー タイプ ポリシーを適用する必要がある場合に便利です。これを実行するには 2 つの方法があります。1 つは、処理されるユーザーにポリシーを適用できるようにし、なおかつユーザーがログオンしたコンピュータに基いてもユーザー ポリシーを適用できるようにする方法です。もう 1 つは、ユーザー オブジェクトの場所に基いてユーザーの設定を適用するのではなく、コンピュータの GPO リストのみに基いてポリシーを処理する方法です。

ユーザーが Windows 2000 または Windows XP ベースのコンピュータと Windows NT 4.0 ベースのコンピュータの間で移動する場合は特に、ループバック ポリシー処理および移動プロファイルの使用を慎重に行ってください。アプリケーションは、オペレーティング システムのバージョンに関係なく、HKCU\Software\Policies にポリシー設定を格納できる 「タトゥーイング」 が発生する場合があります。Windows NT 4 も、HKCU\Software\Microsoft\windows\currentversion\explorer\policies 内にいくつかのエクスプローラ ポリシーを格納していました。Windows 2000 および Windows XP は、最新のポリシーを再適用する前に毎回これらのキーを消去しますが、Windows NT 4 はこれらを消去しないため、Windows 2000 ベースのコンピュータから移動したときに設定が残ります。

フォルダ リダイレクトの概要

フォルダ リダイレクトとは IntelliMirror の機能の 1 つであり、ユーザーや管理者はこの機能を使用して、フォルダのパスを新しい場所にリダイレクトすることができます。新しい場所には、ローカル コンピュータ上のフォルダやネットワーク共有のディレクトリを指定できます。ユーザーは、ローカル ドライブにあるドキュメントと同じように、サーバー上のドキュメントで作業できます。たとえば、通常はコンピュータのローカル ハード ディスク上にある [My Documents] フォルダを、ネットワーク上の場所にリダイレクトできます。ユーザーは、ネットワーク上のどのコンピュータからでも、フォルダ内のドキュメントを使用できます。[My Documents] フォルダは、ユーザーがドキュメントやグラフィックなどのファイルを保存できる、Windows XP または Windows 2000 デスクトップ上の場所です。

以前は、フォルダをネットワークにリダイレクトするには、管理者がログイン スクリプトを使用してレジストリの値を変更する必要がありました。Windows XP では、同じ作業をグループ ポリシーで実行できます。

フォルダ リダイレクトを使用する利点

フォルダ リダイレクトにはさまざまな利点があります。以下に挙げた利点の中には、すべてのフォルダのリダイレクトに適用されるものもありますが、[My Documents] フォルダのリダイレクトには特に多くの利点があります。

  • ユーザーがネットワーク上のさまざまなコンピュータにログオンしても、ユーザーのドキュメントが常に利用可能になります。

  • システム管理者は、グループ ポリシーを使用してディスク クォータを設定し、ユーザーの特殊フォルダで使用可能な容量を制限することができます。

  • ユーザー固有のデータは、ユーザーのローカル コンピュータ上の、オペレーティング システム ファイルを保持しているのとは別のハード ディスクにリダイレクトできます。これにより、オペレーティング システムを再インストールしなければならない場合でも、ユーザーのデータを保護することができます。

  • 共有ネットワーク サーバー上に保管されているデータは、日常のシステム管理業務の一部としてバックアップできます。これはより安全な方法であり、ユーザー側で作業を行う必要がありません。

また、フォルダ リダイレクトと移動ユーザー プロファイルを組み合せることにより、移動ユーザーやモバイル ユーザーのログオンおよびログオフ回数を減らすことができます。データをネットワークに保持することにより、可用性やバックアップ面で有利なだけでなく、低速ネットワーク接続やその後のログオンセッションでのパフォーマンスも向上させることができます。ユーザーのプロファイルがサーバーからコピーされる場合、ユーザーのドキュメントの 中のいくつかだけがコピーされるため、パフォーマンスが向上します。ユーザーがログオンするたびにユーザー プロファイル内のすべてのデータがデスクトップにコピーされるのでなく、ユーザーが必要とするデータだけがコピーされます。

フォルダ リダイレクトと移動ユーザー プロファイルを組み合わせて使用すると、コンピュータの交換も簡単になります。ユーザーのコンピュータを交換した場合でも、そのユーザーが必要とするデータを、交換後のコンピュータ上にすばやく再現することができます。移動ユーザー プロファイルおよびグループ ポリシー ベースのアプリケーション展開とともに、フォルダ リダイレクトを使用して [My Documents] フォルダと [Application Data] フォルダをリダイレクトすることで、組織は、ユーザーに関する主な状態情報をネットワーク上の場所に移動することができます。これにより、ユーザーがどの Windows XP コンピュータにログオンしていても、そのユーザーのドキュメント、設定、およびアプリケーションが利用可能になります。

可用性を向上させるため、オフライン ファイル技術によって、ユーザーは、ネットワークに接続していないときでも [My Documents] にアクセスすることができます。詳細については、この記事の関連技術セクションを参照してください。この技術は、ラップトップ コンピュータを使用する場合に特に便利です。

リダイレクト可能なフォルダ

リダイレクトできるのは、マイドキュメント、マイピクチャ、アプリケーション データ、デスクトップ、およびスタート メニューの 5 つです。これらは、重要なユーザー データおよび設定を保持するために組織がリダイレクトする必要のある主要フォルダとされています。これらのフォルダをリダイレクトするとさまざまな利点があります。それぞれの有用性は、組織のニーズによって異なります。

  • マイ ドキュメント。シェル内で、ユーザーが自分のドキュメントとピクチャを保存する場所。Windows XP の共通ダイアログ ボックスは既定で [My Documents] フォルダをポイントするため、ユーザーは多くの場合このフォルダにファイルを保存します。共有ネットワーク サーバーに保管されたデータは、日常のシステム管理業務の一部としてバックアップでき、ユーザー側で作業を行う必要がないため、安全です。

  • マイ ピクチャ。Windows XP でのピクチャおよびイメージの既定の保管先。マイピクチャは、マイドキュメント フォルダの後になるよう設定することをお勧めします。

  • アプリケーション データ。アプリケーションは多くの場合、ユーザーとともに移動するユーザー プロファイルのアプリケーション データ部分に、辞書などの大きなデータを置きます。アプリケーション データは、パフォーマンスを向上させるために、リダイレクトできるフォルダのリストに追加されました。このため、ユーザーはカスタム辞書などのアプリケーション データにアクセスできますが、ログオンのたびに大きなファイルをダウンロードする必要がありません。

  • デスクトップ。組織によっては、デスクトップの外観を同じに揃える必要がある場合があります。ユーザー グループのデスクトップをリダイレクトすることにより、すべてのユーザーに同じデスクトップ項目を持つ同じデスクトップを共有させることができます。

  • スタート メニュー。Windows NT 4.0 との互換性を維持するため、Windows XP では、フォルダ リダイレクトを使用してスタート メニュー フォルダをリダイレクトできます。スタート メニューのリダイレクトは、ほかのフォルダのリダイレクトとは異なる方法で処理されます。ユーザーのスタート メニューの内容は、リダイレクト先の場所にはコピーされません。リダイレクトされるスタート メニューは、管理者によって事前に作成され、すべてのユーザーのスタート メニューが同一であることが前提となります。Windows XP ベースのコンピュータでのベスト プラクティスとしては、フォルダ リダイレクトを使用してスタート メニュー フォルダをリダイレクトしないでください。スタート メニューに表示される項目の制御には、グループ ポリシーを使用してください。

Windows XP でのフォルダ リダイレクト機能の向上

このセクションでは、Windows 2000 と Windows XP での違いについて説明します。

リダイレクトされたフォルダは、自動的にオフラインで使用できるようになります

Windows XP の標準設定では、マイ ドキュメント、デスクトップ、スタート メニュー、アプリケーション データといった、リダイレクトされたすべてのシェル フォルダが、自動的にオフラインで使用可能になります。Windows 2000 では、リダイレクトされたフォルダ内のすべてのファイルをすべてオフラインで使用可能にするには、管理者は、[管理的に割り当てられたオフライン ファイル] ポリシー設定を指定しなければなりませんでした。この設定は、詳細フォルダ リダイレクトで使用するには難しく、余分な管理作業が必要でした。

既定の動作を上書きするには、[リダイレクトされたフォルダを自動的にオフライン利用できるようにしない] ポリシーを有効化します。この設定は、ユーザーの構成\管理用テンプレート\ネットワーク\オフライン ファイル セクションのグループ ポリシー エディタ内にあります。

フォルダ リダイレクトと環境変数

クライアント側のフォルダ リダイレクト拡張機能では、%username% および %userprofile% という 2 つの環境変数のみを処理できます。%logonserver%、%homedrive%、および %homepath% といったほかの環境変数は、フォルダ リダイレクトでは使用できません。

フォルダ リダイレクトの設定方法

管理者は、グループ ポリシー スナップインを使用してフォルダ リダイレクト設定を管理します。

フォルダ リダイレクトを設定するには、以下の手順を実行します。

  1. Active Directory ユーザーとコンピュータ スナップインからグループ ポリシースナップインを開始するには、[ スタート ] ボタンをクリックし、[ プログラム ] をポイントし、[ 管理ツール ] をクリックし、その後 [Active Directory ユーザーとコンピュータ ] をクリックします。

  2. MMC コンソール ツリーで、グループ ポリシーにアクセスしたいドメインまたは OU を右クリックし、[ プロパティ ][ グループ ポリシー ] の順にクリックします。

  3. 新しいグループ ポリシー オブジェクト (GPO) を作成するには、GPO に関連付けたいドメインまたは OU を右クリックし、コンテキスト メニューから [ プロパティ ] を選択し、ドメインまたは OU のコンテナの [ プロパティ ] ページで [ グループ ポリシー ] タブをクリックします。

  4. [ 新規 ] をクリックして、GPO に付ける名前を入力します。たとえば、 Redirect MyDocuments GPO のように入力します。

  5. [ 編集 ] をクリックして、グループ ポリシー スナップインを開き、新しい GPO を編集します。

  6. グループ ポリシー コンソール内で [ ユーザーの構成 ][Windows の設定 ]、および [ フォルダ リダイレクト ] ノードを展開します。リダイレクトできる 5 つの個人用フォルダのアイコンが表示されます。

  7. これらのフォルダのいずれかをリダイレクトするには、フォルダ名を右クリックし、[プロパティ] をクリックして、[ 設定 ] ドロップダウン ボックスから以下のいずれかのオプションを選択します。

    • 基本 - 全員のフォルダを同じ場所にリダイレクトします。このグループ ポリシー オブジェクトによって影響を受けるすべてのフォルダは、同じネットワーク共有に保管されます。

    • 詳細 - 各ユーザー グループに対して場所を指定します。フォルダは、セキュリティ グループ メンバシップに基いてそれぞれのネットワーク共有にリダイレクトされます。たとえば、アカウンティング グループのユーザーに属するフォルダは財務のサーバーへ、営業グループのユーザーに属するフォルダはマーケティングのサーバーへリダイレクトすることができます。

  8. [ 対象のフォルダの場所 ] テキスト ボックス内で、使用する共有ネットワーク フォルダの名前を入力するか、または [参照] をクリックしてフォルダ名を探します。以下の例では、環境変数 %username% が使用されています。これにより、複数のユーザーに対して単一のポリシーが使用できます。また、フォルダ リダイレクトに、ユーザー名に基いた各ユーザー用のフォルダを作成させることができます。たとえば、\\FolderServer\MyDocumentsFolders\%username% と入力します。

  9. フォルダの [ プロパティ ] ダイアログ ボックス内で [ 設定 ] タブを選択し、使用したいオプションを設定し、[ 完了 ] をクリックしてフォルダ リダイレクトの設定を完了します。設定に使用できるオプションは以下のとおりです。

    • ユーザーにマイ ドキュメントに対して排他的な権限を与える。このオプションを選択すると、%username% フォルダの NTFS セキュリティ記述子が、そのユーザーおよびローカル システムのみについてフル コントロールに設定されます。つまり、管理者やほかのユーザーはフォルダに対するアクセス権を持ちません。このオプションは既定で有効化されています。

    • マイ ドキュメントの内容を新しい場所に移動する。ユーザーがローカルの [マイ ドキュメント] フォルダに保持しているすべてのドキュメントを、サーバー共有に移動します。このオプションは既定で有効化されています。

    • ポリシーが削除されたとき、フォルダを新しい場所に残す。グループ ポリシー オブジェクトが適用されなくなった場合に、ファイルを新しい場所に保持するよう指定します。このオプションは既定で有効化されています。

    • ポリシーが削除されたとき、フォルダをローカルのユーザー プロファイルにリダイレクトする。このオプションを有効化すると、グループ ポリシー オブジェクトが適用されなくなった場合に、フォルダがローカルのプロファイルの場所にコピーされます。

    • [My Documents] の [プロパティ] ページには、[マイ ピクチャ] フォルダ用に次の 2 つの追加オプションが含まれています。

    • マイ ピクチャをマイ ドキュメントのサブフォルダにする。このオプションを選択すると、[マイ ドキュメント] フォルダがリダイレクトされたときに、[マイ ピクチャ] が [マイ ドキュメント] のサブフォルダとして保持されます。既定では、[マイ ピクチャ] は自動的に [マイ ドキュメント] フォルダの後になります。

    • マイ ピクチャに管理ポリシーを指定しない。このオプションを選択した場合、グループ ポリシーは [マイピクチャ] の場所を制御しません。場所はユーザー プロファイルによって決定されます。

重要なのは、ユーザー名で定義されたディレクトリを事前に作成すべきでないという点です。フォルダ リダイレクトが、フォルダ上で適切な ACL を設定します。各ユーザーのフォルダを事前に作成する場合は、アクセス許可を正しく設定してください (この記事のベスト プラクティスセクションにあるアクセス許可の一覧表を参照してください)。

グループ ポリシー スナップインとフォルダ リダイレクト拡張機能の使用について詳しくは、Windows 2000 Web サイトにある Windows 2000 Server オンライン ヘルプグループポリシー、および ユーザー データとユーザー設定の管理 を参照してください。

ログイン スクリプトを使用したフォルダのリダイレクト

ユーザーのフォルダをリダイレクトする際には、グループ ポリシーを使用する方法が推奨されますが、別の方法で同様の結果を得ることもできます。ログイン スクリプトを使用して、レジストリの [User Shell Folders] キーの値を設定すると、フォルダ リダイレクトと同様の基本的機能が利用できます。

または、Windows NT 4.0 システム ポリシーを使用して適切な値を設定することもできます。しかしその場合は、フォルダ パス設定時にグループ ポリシーの利点は活用できません。このため、たとえばパスが変更されてもファイルは自動的に移動されず、レジストリの設定が保持されます。

関連技術 : オフライン ファイルと同期マネージャ

オフライン ファイル

オフライン ファイルは、フォルダ リダイレクト機能を補完するために Windows 2000 で導入された機能です。オフライン ファイル機能を使用すると、ユーザーは、ネットワークから接続解除しても、接続しているときと同じように作業することができます。コンピュータがオフラインになっても、ファイルとフォルダはまだネットワーク上の同じ場所にあるかのように、オンラインのときと同じディレクトリ内に表示されます。このためユーザーは、ネットワークに接続していなくてもファイルを編集することができます。次にネットワークに接続したとき、オフラインで行った変更はネットワーク共有と同期されます。

オフライン ファイル機能を使用すると、ユーザーは、ネットワークに接続していないときでも、ネットワーク上のファイルのコピーを使って作業を続行できます。組織内にポータブル コンピュータを使用するモバイル ユーザーがいる場合、オフライン ファイルを使用すると、ユーザーは、ネットワークに接続していないときでもファイルにアクセスでき、常にネットワーク上のファイルの最新バージョンで作業することができます。キャッシュされたバージョンのファイルを使用することで、ユーザーは、ネットワークに接続していないときでもファイルを開いて更新することができます。オフライン ファイルでは、ネットワーク ファイルをオフラインでも使用できるよう、コンピュータのキャッシュにデータを保管します。キャッシュとは、ディスク領域の一部分で、これはネットワークに接続していないときにコンピュータがアクセスする部分です。オフラインで使用できるようにした共有ネットワーク項目は、ユーザーがネットワークから接続解除したときでも、またポータブル コンピュータをドッキング ステーションから取り外したときでも、接続しているときと同様に表示されます。ユーザーは、オンラインにいるときと同じように、オフライン ファイルで作業を続行できます。またユーザーは、それらのファイルやフォルダに対して、ネットワークに接続しているときと同じアクセス許可を持ちます。ユーザーがポータブル コンピュータをドッキング ステーションに戻し、ネットワークに再接続すると、オフラインで作業中に行った変更がすべてネットワーク上のファイルに反映されます。

ネットワークに接続している 2 人のユーザーが同じファイルに変更を加えた場合、自分のバージョンのファイルをネットワークに保存するか、別のユーザーのバージョンを保存するか、または両方を保存することができます。

Windows XP ベースのネットワーク上にある共有ファイルやフォルダは、オフラインで使用できます。また、Windows 2000、Windows 95、Windows 98、Windows NT 4.0 を含め、サーバー メッセージ ブロックベースのファイルおよびプリンタ共有を使用してファイルを共有しているあらゆるコンピュータから、ファイルをオフラインで使用できるようにでもきます。

 オフライン ファイル機能は、Novell NewWare ネットワークでは使用できません。

共有フォルダを構成する際、フォルダ内のすべてのファイルを自動的にオフラインで使用可能にするか、またはオフラインで使用するファイルをユーザーが特定しなければならないかを選択するオプションがあります。

オフライン ファイルは、完全にスタンドアロンの技術であるため、フォルダ リダイレクトと組み合わせたり、ネットワーク共有をセットアップして構成したりする必要はありません。しかし、この 2 つの技術を組み合わせて使用すると、より高い効果が期待できます。たとえば、ファイルへのショートカットがオフラインで使用できる場合、ファイルはオフラインで使用できます。しかしフォルダへのショートカットがオフラインで使用できても、フォルダの内容はオフラインで使用可能になりません。オフライン ファイルとフォルダ リダイレクトの 2 つの技術を組み合わせて使用すると、ショートカットとフォルダの両方がオフラインで使用可能になります。

ドキュメントの手動キャッシュを使用する場合、ユーザーは、オフライン作業中に使用したいファイルを手動で指定します。ユーザー ドキュメントを含むフォルダでは、ドキュメントの自動キャッシュを使用することをお勧めします。ユーザーがオフラインで作業する際、開いているファイルは自動的にダウンロードされ、使用可能になります。最近アクセスされた新しいファイルを格納するため、ファイルの以前のバージョンは自動的に削除されます。プログラムの自動キャッシュは、読み取り専用データ、またはネットワーク起動アプリケーションを含むフォルダに使用されます。ファイル共有を適切に行うために、常にサーバー バージョンのファイルが開かれます。

同期マネージャ

オフライン ファイルとフォルダを使用する際、ユーザーは、同期マネージャを使用して、すべてのネットワーク リソースを同期することができます。リソースの一部またはすべてを自動的に同期させるよう、同期マネージャを設定することができます。たとえば、ユーザーが、ネットワークにログオンまたはログオフするたびに特定のファイルとフォルダを同期させるように設定できます。同期マネージャはシステムをすばやく検索して変更内容を探し、変更を検出すると、リソースが自動的に更新されます。変更されたリソースだけが更新されるため、同期プロセスが非常に高速になります。

フォルダ リダイレクトのベスト プラクティス

フォルダ リダイレクトを最大限に活用するためには、グループ ポリシーのマニュアルをよく読み、実装 (特にグループ ポリシーに関係する実装) について十分に計画を立てる必要があります。

Windows 2000 でのグループ ポリシーおよびフォルダ リダイレクトの開発の詳細については、Windows 2000 管理サービスを参照してください。

組織内ですでにホーム ディレクトリを展開している場合以外は、ホーム ディレクトリへのリダイレクト オプションを使用しないでください

Windows XP では、ユーザーの [My Documents] フォルダをユーザーのホーム ディレクトリにリダイレクトすることができます。このオプションは、従来からホーム ディレクトリを展開していて、既存のホーム ディレクトリ環境との互換性を維持しながら、ユーザーを [My Documents] 上に移動させたい組織のためだけに用意されています。このオプションは、組織内ですでにホーム ディレクトリが展開されている場合のみ使用してください。

各ユーザーのフォルダは、システムに作成させてください

フォルダ リダイレクトが最適な状態で動作するよう、サーバー上にはルート共有だけを作成し、各ユーザーのフォルダはシステムに作成させてください。各ユーザーのフォルダを自分で作成しなければならない事情がある場合は、アクセス許可を正しく設定してください。

ルート フォルダとリダイレクトされるフォルダにアクセス許可が必要です

以下の表に、ルート フォルダの作成およびユーザーのフォルダのリダイレクトに必要なアクセス許可をまとめます。

表 3 は、ルート フォルダの作成に必要な NTFS アクセス許可の一覧です。

3 ルート フォルダ作成の NTFS アクセス許可

ユーザー アカウント

フォルダ リダイレクトの既定のアクセス許可

アクセス許可の最低要件

作成者
所有者

フル コントロール。このフォルダ、サブフォルダ、およびファイルに適用。

フル コントロール。このフォルダ、サブフォルダ、およびファイルに適用。

ローカル
管理者

フル コントロール。このフォルダ、サブフォルダ、およびファイルに適用。

フル コントロール。このフォルダ、サブフォルダ、およびファイルに適用。

全員

フル コントロール。このフォルダ、サブフォルダ、およびファイルに適用。

フォルダの一覧/データの読み取り、
ファイルの作成/データの書き込み、
フォルダの作成/データの追加。このフォルダのみに適用。

ローカル
システム

フル コントロール。このフォルダ、サブフォルダ、およびファイルに適用。

フル コントロール。このフォルダ、サブフォルダ、およびファイルに適用。

表 4 は、ルート フォルダに必要な共有レベル (SMB: サーバー メッセージ ブロック) アクセス許可の一覧です。

4 ルート フォルダに必要な共有レベル

ユーザー アカウント

フォルダ リダイレクトの既定のアクセス許可

アクセス許可の最低要件

全員

フル コントロール。

共有にデータを置く必要のある
ユーザーに適合するセキュリティ
グループを使用。

表 5 は、リダイレクトされたユーザーのフォルダの管理に必要な NTFS アクセス許可の一覧です。

5 NTFS アクセス許可

ユーザー アカウント

フォルダ リダイレクトの既定のアクセス許可

アクセス許可の最低要件

%username%

フル コントロール、フォルダの所有者。

フル コントロール、フォルダの所有者。

ローカル システム

フル コントロール。

フル コントロール。

全員

フォルダのスキャン、属性の読み取り、
拡張属性の読み取り、およびアクセス許可の読み取り。

全員 - アクセス許可なし。

グループ ポリシーの削除について

グループ ポリシーが削除された場合のフォルダ リダイレクト ポリシー設定の動作について検討しておく必要があります。

ポリシー削除オプションは、以下の図 2 に示すような、選択したフォルダの [プロパティ] ページで指定します。これは、グループ ポリシー スナップインの User Configuration\Windows Settings\Folder Redirection ノードにあり、フォルダを右クリックして [プロパティ] をクリックすることでアクセスできます。フォルダ リダイレクトの設定方法を参照してください。

2 フォルダのプロパティ ページでのポリシー削除の指定

以下の表 6 に、グループ ポリシー オブジェクトが適用されなくなった場合に、リダイレクトされたフォルダとその内容がどうなるかをまとめました。

6 リダイレクトされたフォルダに関する、フォルダ プロパティ ページの設定

[(指定されたフォルダ) の内容を新しい場所に移動する] オプションの状態

[ポリシーの削除] オプションで選択されている項目

ポリシーが削除されたときの動作

有効

ポリシーが削除されたとき、フォルダをローカルのユーザー プロファイルにリダイレクトする

  • 特殊フォルダが、そのユーザー プロファイルの場所に戻ります。

  • フォルダの内容が、ユーザー プロファイルの場所にコピーされます。

  • 内容はリダイレクトされた場所から削除されません。

  • ユーザーは、ローカル コンピュータ上でのみ、引き続き内容にアクセスできます。

無効

ポリシーが削除されたとき、フォルダをローカルのユーザー プロファイルにリダイレクトする

  • 特殊フォルダが、そのユーザー プロファイルの場所に戻ります。
    この場合、フォルダの内容はユーザー プロファイルの場所にコピーまたは移動されることはありません。その結果、ユーザーは内容を見ることができなくなります。

有効または無効

ポリシーが削除されたとき、フォルダを新しい場所に残す

  • 特殊フォルダは、そのリダイレクト先に残ります。

  • 内容は、リダイレクト先に残ります。

  • ユーザーは、リダイレクトされたフォルダ内で引き続き内容にアクセスできます。

重要 リダイレクト オプションを [管理ポリシーを指定しない] に変更しても、フォルダはローカル プロファイルにリダイレクトされません。このオプションは、フォルダ リダイレクトが設定されていないことを意味します。フォルダが以前リダイレクトされている場合は、以前の場所に引き続きリダイレクトされつづけます。フォルダをローカル ユーザー プロファイルに戻したい場合、管理者は、[ ローカル ユーザー プロファイルにリダイレクトする ] 設定を使用してください。

ユーザーのデータが保管されているサーバー共有で、オフライン フォルダ設定を使用してください

これは特に、ラップトップを使用しているユーザーにとって便利です。特に、リダイレクトされたフォルダはどの種類でも、オフライン ファイルと組み合わせることをお勧めします。

以下の表 7 に、オフライン ファイルで推奨される設定を一覧します。

7 オフライン ファイルに推奨される設定

リダイレクトされるフォルダ

推奨されるオフライン フォルダ設定

マイドキュメント

ドキュメントの自動キャッシュまたはドキュメントの手動キャッシュ (ユーザーが手動でファイルやフォルダをオフラインで利用可能にしなければならないようにする場合)。

マイピクチャ

ドキュメントの自動キャッシュまたはドキュメントの手動キャッシュ (ユーザーが手動でファイルやフォルダをオフラインで利用可能にしなければならないようにする場合)。

アプリケーション データ

プログラムの自動キャッシュ。

デスクトップ

プログラムの自動キャッシュ (デスクトップが読み取り専用の場合)。

[ ログオフする前にオフライン ファイルをすべて同期する ] グループ ポリシー設定を常に有効化してください

この設定を有効化することにより、オフライン ファイルが完全に同期され、ユーザーのリダイレクトされたフォルダ内のすべてのファイルが、オフライン作業で使用できるようになります。この設定が有効化されていないと、システムは高速同期だけを実行するため、最近使用されたファイルのみがキャッシュされます。

マイピクチャをマイドキュメントの後にしてください

ファイル共有の拡張性といった特別な理由がない限り、[マイ ピクチャ] フォルダは [マイ ドキュメント] フォルダの後になるように設定することをお勧めします。

一般に、フォルダ リダイレクトでは既定の設定を使用してください

オフライン ファイルが有効化されているのと同じサーバー上に移動プロファイルを保管する場合は、リダイレクトされたフォルダによって、オフライン ファイルがログオンおよびログオフ時に同期されるよう設定されます。

共有が使用できない場合、オフライン キャッシュが手動で同期されるまで、オフライン ファイルはサーバー全体が使用できないと判断します。サーバーが使用できないとオフライン フォルダが判断している間は、移動プロファイルはサーバーと同期されません。フォルダ リダイレクトおよび移動ユーザー プロファイルと関連してオフライン ファイルを使用している場合は、最適な結果を得るために、ログオフ時にオフライン ファイルを同期化する設定は既定どおり有効化しておく必要があります。

アプリケーション データ フォルダをリダイレクトしているときは、 Outlook 2000 の複数のインスタンスを開かないでください

ユーザーがアプリケーション データをリダイレクトしていて、複数のコンピュータ上で Outlookョ 2000 メッセージングおよび共同作業クライアントの複数のインスタンスを使用しているとき、それらのインスタンスの 1 つが Outlook 2000 である場合、ユーザーが電子メールを開くときのパフォーマンスが低下します。Outlook 2000 は、outcmd.dat ファイルを開いたまま保持します。このファイルには、Outlook 内で行ったツールバーのユーザー設定 (位置など) が保管されています。Outlook の別のインスタンスがこのファイルにアクセスしようとしても、実行中の Outlook 2000 のインスタンスによってロックされているため、アクセスできません。2 番目の Outlook は何度も outcmd.dat にアクセスを試みるため、メッセージを開いたり、応答したりする際に長い遅延が生じます。

 Office XP に含まれる Outlook バージョン 2002 は outcmd.dat を開いたままにしません。この問題は、いずれかのコンピュータ上で Outlook 2000 が実行されている場合のみ発生します。

IntelliMirror ユーザー データと設定機能の一般的なシナリオ

このセクションでは、IntelliMirror のユーザー データおよび設定管理機能の実用的な利用方法のサンプル シナリオを紹介します。

シナリオでは、一般的なライフサイクルを通じた各種利用法および段階における、ユーザーのコンピュータの断片的な状況について説明します。各シナリオは、全体像として、また個別のイベントとして参照していただくことができ、IntelliMirror がコンピューティング環境の維持管理にかかる時間と労力を削減することで、組織全体に対していかに利益をもたらすかを理解していただけるでしょう。

以下のシナリオについて説明しています。

  • 新入社員

  • ラップトップ ユーザー

  • コンピュータの交換

  • 共有コンピュータ環境

新入社員

最も重要であり最も時間のかかる IT 関連タスクの 1 つに、新しい従業員用のコンピュータのセットアップがあります。IntelliMirror を使用している組織では、新しい従業員が新しいコンピュータにログオンしたとき、デスクトップ上にすでにドキュメントとショートカットが用意されています。従業員ハンドブック、部署ごとの共有ドキュメント保管先へのショートカット、ユーザーの部署ごとのガイドラインや手続きのショートカットといった、すべての従業員にとって有用な共通ファイル、URL、およびフォルダへのショートカットがあります。デスクトップ オプション、アプリケーション設定、インターネット設定などすべてに全社共通の標準設定を適用することで、ユーザーがヘルプ デスクに問い合わせをしたときも、サポート スタッフがあらかじめユーザーの初期設定を理解して対応することができます。

この例では、すべての新しいユーザー用にセットアップされ、新しい従業員がネットワークにログオンする前に設定された、構成済みのユーザー プロファイルを、ユーザーは取得します。管理者は、企業の標準規定に従ってコンピュータの内外観と動作を設定し、システム コントロール パネル アプリケーションに組み込まれているユーザー プロファイル1 ユーティリティを使用して、ユーザー プロファイルを、ドメイン コントローラの Netlogon 共有にある既定のユーザー フォルダにコピーしました。新しい従業員がネットワークに初めてログオンしたとき、Windows がこの既定のプロファイルをローカル コンピュータにコピーし、このプロファイルを、新しい従業員のプロファイルの基盤として使用しました。管理者は、ユーザーが受け取った既定プロファイルの設定に加え、ユーザーのドキュメントがネットワーク サーバー上に安全に保管されて定期的にバックアップされるように、グループ ポリシーを使用して、ユーザーの [ マイ ドキュメント ] フォルダをネットワーク上の場所にリダイレクトしました。

ラップトップ ユーザー

社内でラップトップを使って仕事をする ユーザーは、ドキュメントを作成して、自分の [ マイ ドキュメント ] フォルダに保存します。ドキュメントを保存した後、ユーザーはログオフし、ラップトップ コンピュータのネットワーク接続を解除して、自宅に持ち帰ります。自宅で、ネットワークに接続していない状態でも、ユーザーは職場で [ マイ ドキュメント ] に保存したドキュメントの編集を続行できます。

翌日、ユーザーは出勤し、ネットワークにログオンします。ユーザーがオフラインで作業を行ったことが検出されると、ダイアログ ボックスが表示され、[ マイ ドキュメント ] 内のデータに変更が加えられたためネットワーク上のコピーと同期されることが通知されます。

このシナリオでは、ユーザーのマイドキュメント フォルダがネットワーク サーバーにリダイレクトされており、ネットワーク フォルダがオフラインでも使用可能なように設定されているため、ドキュメントはネットワーク上の場所とローカル コンピュータのキャッシュの両方に透過的に保存されます。このため、コンピュータがネットワークから接続解除されていても、ドキュメントを使用することができます。

すべてのプロセスは、ユーザーに対して透過的です。ユーザーにとっては、ドキュメントをローカルのハード ディスクに保存するのと何ら違いはありません。

ユーザーがネットワークに再接続するとすぐに、IntelliMirror はリダイレクトされたフォルダのネットワーク上の場所に再接続を試みます。IntelliMirror は、再接続されると、ローカルとネットワークのフォルダ間でデータに違いがあるかどうか判断します。このシナリオでは、ユーザーはローカル コンピュータのドキュメントに修正を加えました。IntelliMirror は、この変更を識別して、ネットワーク上に保管されたバージョンのデータを更新するようユーザーに促します。

コンピュータの交換

ユーザーが使用していたコンピュータのハードウェアが完全に故障してしまい、突然動作しなくなりました。ユーザーはサポート ラインに電話をかけ、20 分後、Windows XP Professional オペレーティング システムだけがロードされた新しいコンピュータが届きました。技術支援を待つまでもなく、ユーザーは新しいコンピュータのコンセントを差し込み、ネットワークに接続して、起動しました。ユーザーはこのコンピュータですぐに社内ネットワークにログオンすることができ、交換前のコンピュータと同じ外観のデスクトップが表示されました。同じ配色が使われており、ユーザーの好みの背景がスクリーンセーバーに表示され、アプリケーション アイコン、ショートカット、お気に入りなども以前と全く同じです。さらに重要なことは、ユーザーの全データ ファイルが復元されていることです。

災害回復シナリオでは、IntelliMirror は、最小限のサポートでユーザーのコンピュータをすばやく交換し実行できるよう支援します。この例では、ユーザーが移動ユーザー プロファイルを使用するよう設定されていたため、ユーザーの作業環境のコピーがネットワーク サーバー上に安全に保管されていました。このため、新しいコンピュータが到着した時点で、ユーザーはすぐにログオンでき、サーバー上にあるユーザー プロファイルのコピーが新しいコンピュータにダウンロードされました。さらに管理者が、フォルダ リダイレクトを使用して、マイ ドキュメントやアプリケーション データといった主要なユーザー フォルダをリダイレクトしていたため、ユーザーのドキュメントはサーバー上に安全に保管されていました。

共有コンピュータ環境

このシナリオでは、ユーザーは、コール センターや IT サポートといった部署で働いており、日々異なるコンピュータで作業しています。ある夜遅く、ユーザーが重要なドキュメントで作業を行っているときにシフトが終了しました。ユーザーは文書を保存し、コンピュータをログオフしました。翌日、ユーザーは業務に戻ると、そのとき空いている、昨夜とは異なるコンピュータにログオンします。ユーザーがネットワークにログオンすると、昨夜と同じ外観を持ち、同じように使用できるデスクトップが表示されます。ユーザーはデスクトップにある [My Documents] フォルダを開き、昨夜保存したのと全く同じ場所にあるドキュメントを見つけ、作業を続行することができます。

この例では、ユーザーが移動ユーザー プロファイルを使用するよう設定されていたため、ユーザーの作業環境のコピーがネットワーク サーバー上に保管されていました。ユーザーがコンピュータにログオンしたとき、ユーザーの既存の設定、ショートカット、およびドキュメントがローカル コンピュータにコピーされていたため、ユーザーは、昨夜のコンピュータと同じように作業を続行することができました。このシナリオのバリエーションとしては、フォルダ リダイレクトとともに移動プロファイルを使用する方法があります。ユーザーは、どのコンピュータ上でも、同じネットワーク環境を保持し、同じドキュメントにアクセスすることができます。1 つのコンピュータ上で行った変更は、次にユーザーが別のコンピュータにログオンしたときに、そのコンピュータに同期されます。

1 ユーザー プロファイル ユーティリティにアクセスするには、[ スタート ] ボタンをクリックし、[ 設定 ] をポイントして、 [ コントロール パネル ] をクリックし、[ システム ] をダブルクリックして [ システムのプロパティ ] ダイアログ ボックスの [ 詳細設定 ] タブを クリックし [ ユーザー プロファイル ] 設定します。

まとめ

サーバー とクライアントの両方で IntelliMirror を使用することで、管理者は、ユーザー データと設定を保護および管理することができます。また、ローカル ワークステーションの回復不可能なデータを、簡単にバックアップし中央管理できるサーバーにコピーすることができます。個人用のデータ、アプリケーション、および設定は、ネットワーク内でユーザーが使用するさまざまなコンピュータ上で利用可能になります。管理者は、簡単に、障害のあるコンピュータを交換し、すべてのユーザー データと設定を新しいコンピュータに復元することができます。

完全に展開された場合、IntelliMirror は、Active Directory およびグループ ポリシーを使用して、ユーザー デスクトップをポリシー ベースで管理します。Windows XP または Windows 2000 Professional デスクトップは、ユーザーの業務上の役割、グループ メンバシップ、および場所といった特定の要件を満たすよう、自動的に設定できます。グループ ポリシーおよび Active Directory は、すべての IntelliMirror 機能に必要というわけではありません。いくつかの機能は、ローカル レベルまたはローカル ポリシーを通じて設定できます。企業は、それぞれの必要性に応じて IntelliMirror の使用方法を調整できます。企業で IntelliMirror の利用を計画する際は、どの機能を使用するかを判断し、必要な技術を実装する必要があります。

この文書では、ユーザー プロファイル、およびユーザー リダイレクトという、ユーザー データと設定の管理に関する 2 つの主要コンポーネントについて説明しました。また、これらの機能の構造的な概要とサンプル シナリオを提供しました。

付録 : 移動ユーザー プロファイルのグループ ポリシー設定

ポリシー

グループ ポリシー スナップインの場所

解説

プロファイルのサイズを制限する

User Configuration\Administrative Templates\System\User Profiles

移動ユーザー プロファイル サイズの最大値を設定します。また、移動ユーザー プロファイルのサイズが最大に達した場合のシステムの応答を決定します。

ホーム ディレクトリを共有のルート ディレクトリに接続する

User Configuration\Administrative Templates\System\User Profiles

%HOMESHARE% と %HOMEPATH% 環境変数の設定を Windows NT 4.0 およびそれ以前でのバージョンの設定に復元します。

特定のディレクトリを移動プロファイルから除外する

User Configuration\Administrative Templates\System\User Profiles

ユーザーの移動プロファイルから除外されたフォルダを管理者が一覧に追加できるようにします。

一時記憶された移動プロファイルのコピーを削除する

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

ユーザーがログオフするときに、このローカル コンピュータのハード ディスク上にユーザーの移動プロファイルのコピーを保存するかどうかを指定します。このポリシー、およびこのフォルダにある関連ポリシーには、リモート サーバーに常駐している移動ユーザー プロファイルを管理するための方法が説明されています。特に、リモート プロファイルの読み込みが遅いときの応答の方法が指定されています。

ユーザー プロファイル用の低速回線接続のタイムアウト

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

移動ユーザー プロファイルでの '低速' を定義します。ユーザーの移動プロファイルがあるサーバーからの応答が、このポリシーで指定されたしきい値よりも長くかかる場合は、プロファイルへの接続は遅いとみなされます。このポリシーおよびこのフォルダ内のほかのポリシーを使って、ユーザーの移動プロファイルの読み込みが遅い場合のシステムの応答を定義します。

移動ユーザー プロファイル共有への管理者セキュリティ グループの追加
Windows XP の新機能

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

このポリシーによって、管理者は Windows NT 4.0 と同じ操作ができるようになります。また、管理者グループに対してユーザー プロファイル ディレクトリへのフル コントロールが与えられます。

移動プロファイルへの変更をサーバーに伝達しない
Windows XP の新機能

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

このポリシーは、移動プロファイルへの変更をサーバーにあるプロファイルのコピーに統合させるかどうかを決定します。このポリシーが設定されている場合、ログオン時にユーザーは移動プロファイルを受け取りますが、そのプロファイルへの変更はログオフ時に元の移動プロファイルに統合されません。

ローカル プロファイルのみ有効
Windows XP の新機能

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

この設定は、ユーザーの移動プロファイルが特定のコンピュータで利用できるかどうかを決定します。既定では、移動プロファイルを持ったユーザーがコンピュータにログオンすると、そのユーザーの移動プロファイルはローカル コンピュータにコピーされます。この設定を使うと、移動プロファイルを使うように構成されているユーザーが特定のコンピュータにあるプロファイルを受け取らないようにすることができます。

低速リンクが検出された場合ユーザーに通知する

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

移動プロファイルの読み込みが遅いとき、ユーザーに通知します。この通知を使うと、ユーザーはローカル コピーを使用するか移動ユーザー プロファイルの読み込みを待つかどうかを選択することができます。
このポリシーを無効にした場合、または構成しなかった場合は、移動ユーザー プロファイルの読み込みが遅くてもユーザーには通知されません。代わりに、プロファイルのローカル コピーが読み込まれます。[リモート ユーザー プロファイルを待つ] ポリシーを有効にしている場合、ユーザーに通知することなくリモート コピーが読み込まれます。

ユーザー プロファイルのアンロードと更新の試行回数の上限

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

Windows 2000 専用。ユーザー プロファイルのレジストリ部分のアンロードと更新をシステムが何回試行するかを決定します。このポリシーで指定された試行回数に達すると、システムは試行を中止します。この結果、ユーザー プロファイルが最新のものでなく、またローカルおよび移動プロトコルファイルが一致しない可能性があります。

低速回線接続を検出しない

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

低速リンクの検出機能を無効にします。低速リンクの検出機能を使うと、移動ユーザー プロファイルを格納しているリモート サーバーとユーザーのコンピュータとの間の接続速度が計測されます。低速リンクが検出されると、このフォルダにある関連ポリシーによって応答方法が通知されます。

リモート ユーザー プロファイルを待つ

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

読み込みが遅い場合でも、ユーザーの移動プロファイルのリモート コピーの読み込みが完了するのを待つようにします。ユーザーが低速接続の通知を受けたにもかかわらず許可された時間内に応答しないときも、システムはリモート コピーを待ちます。

ダイアログ ボックスのタイムアウト

Computer Configuration\Administrative Templates\System\ User Profiles

ユーザーの入力待ち状態のときに、システムが既定値を使うまでの待ち時間 (タイムアウト時間) を決定します。次のようなイベントの発生に関するメッセージにユーザーが一定時間応答しない場合、既定値が使用されます。

  • ユーザーの移動プロファイルを保存しているサーバーと、ユーザーのコンピュータの間で低速接続が検出されたとき

  • ユーザーがログオンまたはログオフするときに、ユーザーのサーバー ベースのプロファイルにシステムがアクセスできないとき

  • ユーザーのローカル プロファイルがサーバー ベースのプロファイルよりも新しいとき

関連リンク

Windows 2000 サーバーで導入された変更管理および設定管理機能の詳細については、以下の Windows 2000 関連リソースを参照してください。

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Bb490855.icon_Word(ja-jp,TechNet.10).gifWindows 2000 環境での、Windows XP ユーザー データと設定の管理
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