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Lotus Notes のクロール用に検索サーバーを構成する (Search Server 2008)

更新日: 2009年10月

適用対象: Microsoft Search Server 2008

 

トピックの最終更新日: 2015-03-09

注意

別途記載のない限り、この記事の情報は Microsoft Search Server 2008 と Microsoft Search Server 2008 Express の両方に適用されます。

Microsoft Search Server 2008 では、検索サービス管理者が、Lotus Domino データベースに格納されている Lotus Notes ドキュメントと Lotus Domino サーバーでホストされている Lotus Notes ドキュメントをクロールできます。Search Server 2008 では、検索サービス管理者がインデックス サーバーを構成し、1 つの Lotus Domino サーバーで 1 つ以上の Lotus Domino データベースをクロールできます。

この記事では、「Lotus Notes をクロールするための準備をする (Search Server 2008)」に示されている手順を完了するために必要な前提条件、決定する必要がある事項、および Domino 管理者から収集する必要がある情報を理解できるようにします。

この記事の内容 :

  • この記事について

  • 前提条件

  • OSearch サービスと Lotus Notes ユーザー ID

この記事について

この記事では、以下のことを前提にしています。

  • 32 ビット バージョンの Search Server 2008 がインデックス サーバーにインストールされ、Office SharePoint Server Search サービスが実行中である。

ヒント

64 ビット バージョンの Search Server 2008 を使用して Lotus Notes をクロールすることはできません。Lotus C++ API Toolkit は 32 ビット バージョンのみで提供されているためです。「Lotus Notes をクロールするための準備をする (Search Server 2008)」に示されている手順を 64 ビット バージョンの Search Server 2008 を使用して実行しようとすると、システムの構成時に Lotus Notes クライアント アプリケーションがクラッシュします。ただし、インデックス サーバーには 64 ビットまたは 32 ビット バージョンの Windows Server 2003 をインストールできます。

  • クロールする Domino データベースを含む Domino サーバーが実行中である。

前提条件

ここでは、「Lotus Notes をクロールするための準備をする (Search Server 2008)」に示されている手順を実行するために必要な項目や情報について示します。

インデックス サーバーを準備して、1 つ以上の Lotus Domino データベースによってホストされている Lotus Notes コンテンツをクロールできるようにするには、次の管理者の関与が必要になります。

  • クロールする Lotus Domino サーバーの管理者

  • Lotus Notes コンテンツをクロールするインデックス サーバーのサーバー管理者

  • 検索サービス管理者

ソフトウェア要件

ソフトウェアの要件として、次のものが挙げられます。

  • Lotus Notes クライアント アプリケーション。IBM から購入できます。

    次の表は、サポート対象の Lotus Notes クライアントと Domino サーバーのバージョンを示しています。

    サポート対象の Domino サーバーのバージョン サポート対象の Lotus Notes クライアントのバージョン

    5.5

    5.5

    6.0 または 5.5

    6.0

    6.5 または 6.0

    6.5

    7.0 または 6.5

    7.0

    7.5 または 7.0

    7.5

    8.0 または 7.5

    8.0

    重要

    執筆時点で 64 ビット バージョンの Lotus C++ API は IBM から発売されていないため、32 ビット バージョンの Lotus Notes クライアント アプリケーションを使用する必要があります。

  • Lotus C++ API Toolkit for Notes。「IBM software downloads page (英語)」から無料で入手することができます。詳細については、「Lotus Notes をクロールするための準備をする (Search Server 2008)」の「Lotus C++ API Toolkit for Notes をダウンロードする」セクションを参照してください。

    注意

    Lotus Notes クライアント アプリケーションと Lotus C++ API Toolkit for Notes は、連動して Lotus Notes データベースにアクセスするためプロトコル ハンドラーを有効にします。

注意

IBM のダウンロード Web サイトにサインインするには、IBM の ID とパスワードが必要になります。現在 IBM の ID をお持ちでない場合は、「IBM ソフトウェア Web サイト」を使用して IBM の ID を入手できます。

Lotus Domino データベースのクロールに必要なユーザー アカウント

Domino 管理者は、少なくとも、検索サービス管理者がクロールする Lotus Domino データベースおよび個別のドキュメントに対する読み取り権限を、Lotus Notes ユーザー ID (Domino ユーザーを表す) に付与する必要があります。また、Domino 管理者は、OSearch サービスに割り当てられる、この Lotus Notes ユーザー ID および Windows ドメイン アカウントを、クロールする Lotus Domino サーバーのマッピング データベースに追加する必要があります。

注意

OSearch サービスに割り当てられるアカウントのみが、Lotus Domino データベースのクロールに使用できます。既定のコンテンツ アクセス アカウントまたはクロール ルールを使用して、Lotus Domino データベースをクロールする別のアカウントを指定することはできません。

次の表に、Lotus Domino データベースのクロールに必要なアカウントを示します。

必要なアカウント コメント

Windows ドメイン アカウント

OSearch サービスに割り当てるアカウントは、インデックス サーバーの Administrators グループのメンバであることも求められます。

Contoso\User1。Contoso はドメイン名で、User1 は Windows ドメイン アカウントの名前です。

Lotus Notes ユーザー ID

少なくとも、クロールする Lotus Domino データベースおよび個別のドキュメントに対する読み取り権限が必要です。Domino 認証には、この Lotus Notes ユーザー ID も含まれます。

User2

注意

このアカウント名とパスワードは、Windows ドメイン アカウントと一致する必要はありません。後から「Lotus Notes をクロールするための準備をする (Search Server 2008)」で、Windows ドメイン アカウントをこのユーザー ID にマップします。

このマッピング テーブルの詳細については、後で説明します。

OSearch サービスと Lotus Notes ユーザー ID

検索サービス管理者は、OSearch サービスに割り当てられる Windows ドメイン ユーザー アカウントを、Lotus Domino 管理者に提供する必要があります。次に、Domino 管理者はマッピング データベースを使用して、この Windows ドメイン アカウントを Lotus Notes ユーザー ID にマップします。この Lotus Notes ユーザー ID は、クロールを実行するユーザーを Lotus Domino サーバーに対して認証するために使用される Domino 認証に追加されます。

注意

検索サービス管理者は、Lotus Domino データベースのクロールに別のコンテンツ アクセス アカウントを使用するためにクロール ルールを使用することはできません。OSearch サービスに割り当てられた Windows ドメイン アカウントのみを使用できます。このため、複数の Lotus Domino サーバーをクロールする場合も、同じ認証を使用する必要があります。

既に OSearch サービスに割り当てられているアカウントを使用することをお勧めします。この例外となるのは、OSearch サービスに割り当てられているアカウントが、Windows ドメイン アカウントではなくサービス アカウント (ローカル サービスなど) である場合です。この場合は、サービス アカウントを Windows ドメイン ユーザー アカウントに変更する必要があります。

次の手順を使用して、OSearch サービスに割り当てられたアカウントが Windows ドメイン アカウントであることを確認します。

重要

この手順を実行するには、ファーム管理者であることが必要です。

OSearch サービス アカウントを確認する

  1. SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトにある [サーバー構成の管理] タブの [トポロジおよびサービス] セクションで、[サーバーのサービス] をクリックします。

  2. [Office SharePoint Server Search] をクリックします。

  3. [Office SharePoint Server Search サービス設定の構成] ページの [ファームの Search サービス アカウント] セクションにある [ユーザー名] ボックスで、Windows ドメイン ユーザー アカウントが選択されていることを確認します。ユーザー名は、domain\username の形式で指定されている必要があります。

    重要

    Windows ドメイン名が既に選択されている場合は、変更しないでください。

Lotus Domino の管理者は、インデックス サーバーのサーバー管理者にこの Domino 認証を提供する必要があります。この認証に関連付けられた Lotus Notes のユーザー ID には、次の項目に対して少なくとも読み取り権限が必要です。

  • Domino サーバー上で、クロールするすべての Lotus Domino データベース

  • クロールするデータベース内のすべての Lotus Notes ドキュメント

  • Lotus Notes ユーザー ID と Windows ドメイン ユーザー間のマッピングを保存する、各 Lotus Domino マッピング データベース

Lotus Domino 管理者によって提供される情報

次の表では、クロールする Lotus Domino データベースをホストしている Lotus Domino サーバーの Domino 管理者が提供する必要のある情報について説明しています。この情報は、「Lotus Notes をクロールするための準備をする (Search Server 2008)」で説明している手順を実行するために必要です。

項目 説明

ユーザー名

Domino 認証の Lotus Notes ユーザー ID のユーザー名です。

注意

このユーザー名では、大文字と小文字が区別されます (ContosoUser など)。

パスワード

Domino 認証の Lotus Notes ユーザー ID に関連付けられたユーザー名のパスワードです。

Domino サーバー名

Lotus Domino サーバーの階層名 (Contoso/marketing/west など) です。

注意

Domino サーバー名では、円記号 () ではなくスラッシュ (/) が使用されます。

Lotus Domino サーバーの NetBIOS 名または IP アドレス

Lotus Domino サーバーの IP アドレスまたは NetBIOS 名 (10.10.10.10、Contoso など) です。

Lotus Domino データベース名

クロールする Lotus Domino データベースの名前です。

注意

Lotus Domino データベース名では、大文字と小文字が区別されます (EngineeringSpecs など)。

セキュリティの考慮事項

Lotus Domino のクロール用にインデックス サーバーを準備する場合、Lotus Domino データベースのクロールとインデックス作成を行っている間に Lotus Notes のセキュリティを無視するかどうかを選択する必要があります。無視するように選択した場合、SharePoint サイトのすべてのユーザーの検索結果ページに、インデックス作成済みの Lotus Notes のドキュメントがすべて表示されます。

逆に、個別の Lotus Notes ドキュメントで設定されているセキュリティに基づいて検索結果を絞り込む、Search Server 2008 のセキュリティ トリミング機能を使用する場合は、コンテンツのインデックスを作成している間に Lotus Domino のセキュリティを再編成するように選択する必要があります。さらに、Lotus Domino サーバーの管理者は、検索サービス管理者が Lotus Domino データベースをクロールする前に、SharePoint ユーザーの Windows ドメイン アカウントを Domino ユーザーの Lotus Notes ユーザー ID にマップする必要があります。このマッピングが必要となるのは、Windows ドメイン アカウントが直接 Lotus Notes ドキュメントと関連付けられないためです。ただし、Lotus Domino サーバーには、"マッピング データベース" とも呼ばれる機構が用意されており、特定の Lotus Domino サーバーの管理者は、この機構を使用することによって Lotus Notes のユーザー ID を Windows ドメイン アカウントにマップすることができます。

注意

コンテンツをクロールする前に、マッピング データベースに必要なユーザー アカウントを設定しておく必要があります。Domino データベースのクロール後にユーザー アカウントをマッピング データベースに追加する場合は、インデックス サーバーで OSearch サービスを再起動し、影響を受ける Domino データベースのフル クロールを開始する必要があります。これにより、インデックス サーバーはマッピング データベースの更新されたコピーをキャッシュできます。

マッピング データベースを使用して Windows ドメイン アカウントを Lotus Notes のユーザー ID にマップする場合、検索結果をクリックして Lotus Notes ファイルを表示しようとするエンド ユーザーには、ログオン プロンプトが表示されます。この場合、ファイルにアクセスするには、Lotus Notes ユーザー ID とパスワードを入力する必要があります。

注意

空白のパスワードはサポートされていません。そのため、空白のパスワードを設定している Lotus Notes ユーザー ID を持っている Lotus Notes ユーザーは、検索結果ページから Lotus Notes ファイルを表示することはできません。

既定のセキュリティ マッピング

Domino ユーザーを Windows ユーザーにマップしない場合、Search Server 2008 は、Domino データベース用に構成された既定のセキュリティ マッピングを使用して認証を試みます。Lotus Notes ドキュメントをクロールするには、既定のセキュリティ マッピングで、クロールするデータベースおよびドキュメントに対する読み取り権限が与えられている必要があります。

必須のセキュリティ マッピング

少なくとも、Lotus Domino 管理者は、Windows ドメイン アカウントに Domino 認証の Lotus Notes ユーザー ID をマップするマッピング データベースを作成する必要があります。

Lotus Notes のクロールの準備を続行するには、「Lotus Notes をクロールするための準備をする (Search Server 2008)」で説明している手順を実行します。