既定のアドレス一覧を LDAP フィルタから OPATH フィルタにアップグレードする方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1
トピックの最終更新日: 2011-10-03
Microsoft Exchange Server 2003 以前のバージョンでは、既定のアドレス一覧 (Exchange のインストール時に作成されたもの) のカスタマイズ時に、ライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル (LDAP) フィルタ構文が使用されます。ただし、Exchange Server 2007 では、OPATH フィルタ構文によって LDAP フィルタ構文が置き換えられます。ここでは、Exchange 管理シェルを使用して、従来の既定のアドレス一覧のフィルタ構文を LDAP から OPATH にアップグレードする方法について説明します。
注 : |
---|
LDAP 構文フィルタは Exchange 2007 でサポートされ、Exchange 2003 以前から移行されたオブジェクトのみに存在します。Exchange 2007 サーバーからフィルタを編集する場合にのみ、これらの LDAP フィルタを OPATH 構文に更新する必要があります。たとえば、組織内に Exchange 2003 サーバーと Exchange 2007 サーバーがある場合、Exchange 2003 サーバーから LDAP 構文フィルタを管理することができます。Exchange 2007 では LDAP 構文フィルタの管理や作成を行うことはできません。 |
次の既定のアドレス一覧は、アップグレードする必要がある可能性があります。
- すべてのユーザー
- すべてのグループ
- すべての連絡先
- パブリック フォルダ
- 既定のグローバル アドレス一覧
注 : |
---|
"すべての会議室" アドレス一覧は Exchange 2007 の既定のアドレス一覧なので、アップグレードは必要ありません。 |
既定のアドレス一覧をアップグレードする必要があるかどうかを確認する方法の詳細については、「カスタム LDAP フィルタの OPATH フィルタへのアップグレード」の「アップグレードが必要なオブジェクトの特定」を参照してください。
開始する前に
この手順を実行するには、使用するアカウントに以下が委任されている必要があります。
- Exchange 組織管理者の役割
Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
また、この手順を実行する前に、-ForceUpgrade パラメータは、オブジェクトの受信者フィルタの置換および更新を行わないことを理解しておく必要があります。-ForceUpgrade パラメータによって確認メッセージが表示されなくなるため、無人セットアップ用スクリプトを使用してアップグレードを実行できます。
手順
Exchange 管理シェルを使用して、既定のアドレス一覧のフィルタ構文を LDAP から OPATH にアップグレードするには、次の操作を行います。
既定の "すべてのユーザー" アドレス一覧をアップグレードするには、次のコマンドを実行します。
Set-AddressList "All Users" -IncludedRecipients MailboxUsers
既定の "すべてのグループ" アドレス一覧をアップグレードするには、次のコマンドを実行します。
Set-AddressList "All Groups" -IncludedRecipients MailGroups
既定の "すべての連絡先" アドレス一覧をアップグレードするには、次のコマンドを実行します。
Set-AddressList "All Contacts" -IncludedRecipients MailContacts
既定の "パブリック フォルダ" アドレス一覧をアップグレードするには、次のコマンドを実行します。
Set-AddressList "PublicFolders" -RecipientFilter { RecipientType -eq 'PublicFolder' }
既定のグローバル アドレス一覧をアップグレードするには、次のコマンドを実行します。
Set-GlobalAddressList "Default Global Address List" -RecipientFilter {(Alias -ne $null -and (ObjectClass -eq 'user' -or ObjectClass -eq 'contact' -or ObjectClass -eq 'msExchSystemMailbox' -or ObjectClass -eq 'msExchDynamicDistributionList' -or ObjectClass -eq 'group' -or ObjectClass -eq 'publicFolder'))}
この操作を行うかどうかを確認する警告が表示されます。「Y」と入力して確認します。
構文およびパラメータの詳細については、以下のトピックを参照してください。
詳細情報
OPATH フィルタの詳細については、「受信者コマンドのフィルタの作成」を参照してください。
アドレス一覧の詳細については、「アドレス一覧について」を参照してください。
アドレス一覧を管理する方法の詳細については、「アドレス一覧の管理」を参照してください。
グローバル アドレス一覧を管理する方法の詳細については、「グローバル アドレス一覧の管理」を参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。