[アーティクル]
11/01/2016

2007 Office system の変更

更新日: 2009年1月

適用対象: Office Resource Kit

トピックの最終更新日: 2009-01-07

ここでは、2007 Microsoft Office system のすべてのプログラムに影響する変更の一覧を示します。個々のプログラムに関する情報は別のトピックに記載されています。各プログラムとそれに関連するトピックの一覧については、「2007 Office system での相違点」を参照してください。

管理者用インストールイメージ

説明 : 管理者用インストールイメージに代わって、必須のローカルインストールソースが導入されました。

変更理由 : 管理インストールイメージの維持は困難でした。ローカルインストールソースを使用することによって、2007 Office system の更新時のソースの復元に関する問題を回避できます。

クリップオーガナイザ : 自動インポート

説明 : クリップオーガナイザを初めて実行するときに、自動インポートダイアログボックスが表示されなくなりました。[ファイル] メニューから [自動インポート] をクリックすることはできます。

変更理由 : 今後、すべての画像をクリップオーガナイザにインポートする必要があるかどうかをユーザーが判断しなくても済むようになります。

移行パス : [ファイル] メニューの [オーガナイザにクリップを追加] をクリックし、[自動] をクリックします。

ドキュメントのライフサイクル : チェックインとチェックアウト

説明 : Office 2003 では、ユーザーがクライアントからファイルをチェックアウトすると、チェックアウトはサーバーで発生しました。2007 Microsoft Office system の既定の動作では、チェックアウトはローカルで発生します。ユーザーはファイルをオフラインで編集し、そのファイルをローカルコピーからサーバーにチェックインします。

また、新機能では、Microsoft Office SharePoint Server 2007 を使用してチェックインすることもできます。初めてクライアントからファイルをチェックアウトするときには、ファイルがローカルでチェックアウトされることを示すメッセージが表示されます。メッセージには、ファイルのチェックアウト先のフォルダへのリンクと、フォルダを変更するオプションも表示されます。ファイルをサーバーでチェックアウトすることもできます。チェックアウトの動作は、ダイアログボックスにいくつかの変更があること以外は、Office 2003 と同じです。

移行パス : ファイルのチェックアウトでは、以前の方法も使用できますが、ダイアログボックスにいくつかの変更があります。

ファイル検索

説明 : [ファイル検索] が複数のプログラムのユーザーインターフェイスから削除されました。[ファイル] メニューの [ファイル検索] をクリックして [ファイル検索] 作業ウィンドウを開くことはできません。また、[ファイルを開く] ダイアログボックスの [ツール] メニューからこの機能にアクセスすることもできません。新しいバージョンでは、Windows XP の検索機能を使用するか、MSN デスクトップサーチを使用します。

変更理由 : この機能はほとんど使用されていません。オペレーティングシステムのネイティブの検索機能と MSN デスクトップサーチは、ファイル検索機能よりも優れています。電子メールの検索は、2007 Office system および Microsoft Office Outlook 2007 の検索機能では、電子メールをファイル検索よりも高速に検索できます。

**移行パス :**2007 Office system の Office Outlook 2007 では、電子メールをより高速に検索できます。電子メール以外のファイルを検索するには、オペレーティングシステムのネイティブの検索機能または MSN デスクトップサーチを使用します。

[ヘルプ] : [アプリケーションの自動修復]

説明 : [ヘルプ] メニューの [アプリケーションの自動修復] は 2007 Office system では使用できません。代わりに、[修復] を使用できます。

変更理由 : 新しいバージョンの [修復] 機能は、より堅牢になり、より緊密に統合されています。

移行パス : コントロールパネルの [プログラムの追加と削除] で [修復] を使用して Office 製品を修復するか、または Customer Watson Setup Diagnostics を使用します。

日本語 IME: 編集スタイル

説明 : IME スタンダードとナチュラルインプットの 2 つの編集スタイルは、IME スタンダードに統合されました。機能は以前と同じです。

変更理由 : 編集スタイルが 2 つあるとわかりづらいため、統合されました。

日本語 IME: 用例の登録

説明 : 用例の登録機能が日本語 IME から削除されました。

変更理由 : この機能がほとんど使用されていなかったため。この機能がなくても、IME 変換を向上できます。

韓国語のコンバータ

説明 : GS32.CNV、HANA32.CNV、TGWP32.CNF などの韓国語のコンバータが削除されました。

変更理由 : この機能はほとんど、またはまったく使用されていません。

バージョン間での機能の状態の一致

**説明 :**2007 Office system では、インストール時に、バージョン間で機能の状態の統一は行われません。たとえば、2007 Office system の標準インストールに含まれていない Microsoft Office Word 2007 テンプレートは、自動的にインストールされません。

MSI のみのインストール

説明 : setup.exe を実行せずに 2007 Office system をインストールすることはできません。インストールを完了するには, .msi ファイル以外のものも必要です。詳細については、「2007 Office system の新しいセットアップのアーキテクチャを評価する」を参照してください。

ローカルインストールソースを使用しないインストール

**説明 :**2007 Office system は、ローカルインストールソースからのみインストールできます。圧縮されていないネットワークソースや管理者用イメージからはインストールできなくなりました。詳細については、「2007 Office system の新しいセットアップのアーキテクチャを評価する」を参照してください。

Office プログラムの回復

**説明 :**2007 Office system では、Microsoft Office アプリケーションの回復プログラムはインストールされなくなりました。このバージョンでは、応答しないプログラムが自動的に検出され、応答しないプログラムをユーザーが終了するときにドキュメントが回復され、ソフトウェア品質基準 (SQM) が収集されます。

変更理由 : ドキュメント回復ツールはあまり知られていないため、ほとんど使用されていません。新しいバージョンでは、ドキュメントの回復は自動的に行われます。

OWC11

説明 : OWC11 は 2007 Office system から削除され、Microsoft Office Project 2007 にのみ付属しています。OWC11 の DataFinder 機能も削除されました。これにより、ユーザーのコンピュータに ActiveX コントロールがインストールされている必要がある Web ページやクライアントプログラムで、OWC11 のワークシート、グラフ、ピボットテーブル、およびデータソースコントロール機能を使用するソリューションが影響を受けます。どのような影響を受けるかは、OWC11 ActiveX コントロールのホストコンテナによって異なります。

Web ページの場合は、壊れたアイコンが表示されたり、OWC が必要であると通知されたりすることがあります。クライアントプログラムの場合は、ランタイムエラーやその他の通知が表示されることがあります。これらの場合には、Microsoft ダウンロードセンターから OWC11 をダウンロードします。Office プログラムで生成される通知メッセージには、OWC11 のダウンロード場所へのリンクが記載されています。Microsoft Office Excel 2007 や SharePoint Designer 2007 では、OWC を使用する Web ページは作成できません。

変更理由 : OWC11 の一部の機能に代わって、Excel のサーバー側機能を使用する Windows SharePoint Services 3.0 や、2007 Office system の新しいグラフ作成コンポーネントの新しいテクノロジを使用できます。

**移行パス :**2007 Office system のインストール時には、既定では、以前のバージョンの Office は削除されます。これによって、ソフトウェアの競合が回避され、最新バージョンの共有コンポーネントがインストールされます。その結果、以前のバージョンの Office でインストールされた OWC が削除されます。OWC を使用するドキュメントやソリューションがあるときに、適切なバージョンの OWC がクライアントコンピュータにインストールされていない場合は、そのソリューションは正常に動作しません。主な対応方法には、以下の 3 つがあります。

該当するクライアントコンピュータに適切なバージョンの OWC をインストールします。インストールは、次のどちらかの方法を使用して行います。
- 企業全体で OWC が広く使用されている場合は、Office カスタマイズツールを使用して、2007 Office system のインストールで OWC をチェーン処理できます。必要なバージョンの OWC (OWC10 または OWC11) は、Microsoft ダウンロードセンターの「Office XP ツール : Web Components」(OWC10 の場合) または「Office 2003 アドイン : Office Web Components」(OWC11 の場合) から入手できます。
- 企業内の一部で OWC を使用している場合やローカライズ版の OWC を使用している場合は、必要に応じてユーザーが OWC を Microsoft ダウンロードセンターからダウンロードする方法を利用できます。Excel 2003、FrontPage 2003、および Access 2003 で作成され、OWC を必要とするページでは、その Web ページが表示されるときにクライアントコンピュータに OWC が見つからない場合、OWC のダウンロード場所へのリンクが表示されます。OWC を使用するカスタムソリューションでは、同じ手順で OWC が確認され、OWC がインストールされていない場合はダウンロードリンクが表示されます。
OWC ベースのドキュメントとソリューションを、Excel Services などの同等のテクノロジに移行します。このオプションは、ドキュメントやソリューションの重要性、使用される期間、および OWC がビジネス上の問題の解決にどの程度役立つかに大きく依存します。
ドキュメントやソリューションが不要になった場合は、使用を中止します。

校正ツール

説明 : すべてのプログラムで [スペルチェックオプション] ユーザーインターフェイスが変更されました。オブジェクトモデルも変更されています。

変更理由 : これまでは、プログラムごとに異なるユーザーインターフェイスが表示されましたが、新しいバージョンでは、すべての Office プログラムで同じ [スペルチェックオプション] ユーザーインターフェイスが表示されます。

レジストリ : Messenger レジストリキー

説明 : HKCU\Software\Microsoft\Office\12.0\Common\PersonaMenu にある Persona メニューの Messenger レジストリキーはサポートされなくなりました。インスタントメッセンジャープログラムの実行中は常に、[インスタントメッセージの送信] が表示されます。

変更理由 : このレジストリキーは既定でオンになっているため、外観の変更はありません。

レジストリ : Phone レジストリキー

説明 : HKCU または HKLM\Software\Microsoft\Office\12.0\PersonaMenu と HKCU\software\policies\microsoft\office\12.0\PersonaMenu にある Persona メニューの Phone レジストリキーはサポートされなくなりました。Persona メニューの電話メニュー項目は常に表示されます。

変更理由 : このレジストリキーは既定でオンになっているため、外観の変更はありません。

[作業状態の保存] コマンド

説明 : [作業状態の保存] コマンドは、[ファイル] メニューではなく、[ツール] メニューに変更されました。この機能にアクセスするには、[ファイル] メニューの [ファイルとして保存] またはツールウィンドウのツールを使用します。

Setup.exe: ローカルインストールソース

**説明 :**2007 Office system はローカルインストールソースからしかインストールされません。圧縮されていないネットワークソースや管理者用イメージからはインストールできなくなりました。2007 Office system のすべてのインストールで Setup.exe が必要です。MSI の直接実行はサポートされなくなりました。ローカルキャッシュが必要なため、ポリシーを使用したインストールはできません。

Setup.exe: ファイルの指定

説明 : Setup.exe でチェーン処理された実行可能ファイルを指定する場合は、完全修飾パスがサポートされます。

変更理由 : この変更により、チェーン機能の堅牢性が向上します。

移行パス : すべての相対パスを完全修飾パスに変更します。

Ststpkpl.exe

説明 : Ststpkpl.exe を 2007 Office system 用にダウンロードできなくなりました。ピボットビュー Web パーツ、スプレッドシート Web パーツ、QuickQuote Web パーツ、WebClipper Web パーツ、Great Plains DSP、Great Plains ソリューション、SQL DSP、InfoPath テンプレート、および Rich Issues List の各機能は使用できません。

変更理由 : このダウンロードの主要な Web パーツセットである OWC の使用が推奨されていません。また、Great Plains ソリューションに代わって、Microsoft Business Solutions を使用します。

移行パス : OWC の移行パスはありません。Great Plains ソリューションについては、Microsoft Business Solutions Center を使用します。QuickQuote Web パーツについては、MSNBC quote Web パーツを使用します。

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2007 Office リリースのテクニカルリファレンス

入手可能なブックの一覧については、「2007 Office リソースキットのダウンロード可能なブック」を参照してください。