Office 2010 の変更

[クリップ アートの挿入] 作業ウィンドウとクリップ オーガナイザー

[クリップ アートの挿入] 作業ウィンドウとクリップ オーガナイザーの機能は、Office 2010 でもほとんど変更はありません。ただし、ユーザー インターフェイスは、オンライン クリップ アートの検索と挿入を容易にするように更新されています。依然として、クリップ アートをダウンロードし、ローカルに格納したクリップ アート コレクションを管理することもできますが、クリップ アートをローカルに格納する必要性は減少しています。これは、Office ユーザーがインターネットにより精通し、イメージを格納して後で使用するのではなく、イメージを Web から直接取り込んで使用することを望んでいるためです。

クリップ アート イメージは、Office.com からダウンロード (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=202125\&clcid=0x411) できます。ダウンロードしたイメージは、ローカル (オフライン) で個人的に使用できます。

HTML エディター

Windows SharePoint Services、Microsoft Office SharePoint Server、および Microsoft InfoPath の HTML エディターが更新されました。新しい機能は、クロス ブラウザー サポート、XHTML サポート、共有エディターなどです。

以前のバージョンの明るさとコントラスト

以前のバージョンの明るさとコントラストのアルゴリズムに代わって Da Vinci アルゴリズムが導入され、ユーザー インターフェイスと Office Manager から使用できるようになりました。以前のバージョンの明るさとコントラストのアルゴリズムも、下位互換性のために維持されています。この変更はコア アーキテクチャの変更点です。

明るさとコントラスト以外の写真編集のアルゴリズムとツールも、ユーザー インターフェイスと Office Manager を介して提供されます。この変更によって、写真編集で得られる結果が向上します。写真に 2007 Office system の明るさとコントラストの編集が含まれていない場合は、2007 Office system の明るさとコントラストの画像忠実度が Office 2010 でも維持されます。写真に 2007 Office system の明るさとコントラストの編集が含まれている場合は、Office 2010 によって以前の効果が新しい効果に変換されるので、編集結果が向上します。

言語設定

以前のバージョンの言語設定機能は新しい言語設定機能で置き換えられ、言語パックの一覧表示や、必要な校正ツールとキーボード設定が有効かどうかの確認が便利になりました。たとえば、追加のツールを取得できるオンライン サイトへの直接リンクが導入されました。また、ScreenTip Language などの新機能も追加されました。

[クリップ アートの挿入] 作業ウィンドウとクリップ オーガナイザー

[クリップ アートの挿入] 作業ウィンドウ (クライアント アプリケーション内) とスタンドアロンのクリップ オーガナイザー アプリケーションの両方で使用できなくなった機能は次のとおりです。

• [探す場所] (オンライン コンテンツを挿入するか除外するかを指定するチェック ボックスに置き換えられました) および [メディアの種類] (写真、イラスト、オーディオおよびビデオ。ファイル拡張子の粒度のレベルが削除されました) の簡素化されたドロップダウン メニュー オプション。

• オンライン コンテンツ、およびメディア CD から読み込まれるクリップ アートを示すサムネイル アイコンの削除。

[クリップ アートの挿入] 作業ウィンドウでのみ使用できなくなった機能は次のとおりです。

• [クリップの整理] リンクの削除。

スタンドアロンのクリップ オーガナイザー アプリケーションでのみ使用できなくなった機能は次のとおりです。

• クリップ オーガナイザーへのローカル コンテンツの自動インポート。

• 特定のコレクションへのフォルダーの関連付け (自動インポートで使用)。

• ユーザーのローカル クリップ アート コンテンツ ライブラリ内での類似スタイルの検索。

• メールの宛先へのクリップ アートの送信機能。

• クリップ アートのリスト ビューと詳細ビュー (縮小表示ビューのみが残っています)。

• 特定のコレクションからのクリップの削除。

特殊記号入力アドイン: 東アジア バージョンの Office 2010

東アジア バージョンの Office 2010 の Microsoft Word 2010、Microsoft Excel 2010、Microsoft PowerPoint 2010、および Microsoft Access 2010 では、特殊記号入力アドインが削除されました。

この変更は、次の表に示す言語のリリースが対象です。

この機能が削除されたのは、[挿入] タブの [記号と特殊文字] グループの [記号と特殊文字] ボタンや Input Method Editor (IME) の同様の機能で同じ操作を容易に行えるからです。

InterConnect

InterConnect は Office 2010 から削除されました。InterConnect は日本語バージョンが対象で、電子名刺をセキュリティで保護して配布する機能を提供していました。Microsoft Office Ultimate、InterConnect リテール SKU、および Microsoft Outlook+InterConnect リテール SKU に含まれていました。

Office Startup Assistant

Office Startup Assistant (OSA) は、[スタート] メニューから Office のドキュメントを新規作成する機能であり、2007 Microsoft Office system では既定で無効になっていましたが、Microsoft Office 2010 では完全に削除されました。Office 2010 セットアップから [スタート] メニューにおけるこの機能を手動で有効にして、Office 2010 アプリケーションのドキュメントを新規作成するダイアログ ボックスを開くことはできなくなりました。

この機能は、Microsoft Office Backstage から [新規作成] をクリックして Office 2010 アプリケーションの Office ドキュメントを新規作成する機能に置き換えられました。また、向上したこの機能は、64 ビット版の Office 2010 と互換性があります。

Office 診断プログラム

Office 診断プログラム (Customer Watson) は、すべての Office 2010 アプリケーションから削除されました。リソースの変遷によって、他のチームで有益だった分析とレポートの機能に焦点が絞られました。ユーザーは、コントロール パネルから修復ユーティリティを実行することが必要になります。

ドキュメント ワークスペース

Microsoft Word 2010、Microsoft Excel 2010、Microsoft PowerPoint 2010、Microsoft OneNote 2010、Microsoft Visio 2010、および Microsoft Outlook 2010 から、以下の項目が削除されました。

• ドキュメント ワークスペース作成機能

• Outlook の共有添付ファイル作成機能

• [ドキュメント管理] ウィンドウを使用して Microsoft SharePoint Foundation の操作を呼び出す機能

• ドキュメントのローカル コピーをサーバー コピーと同期する機能

ユーザーは、[<アプリケーション> のオプション] ダイアログ ボックスの [サービス オプション] にあった [ドキュメント ワークスペースの作成]、[ドキュメント管理情報]、および [ドキュメント管理] を使用できなくなりました。同期機能は暗黙のキャッシュに置き換えられ、ドキュメントがオフラインのときにもドキュメント ワークスペースでそのまま編集を続け、次回オンラインになったときに Windows SharePoint Services への変更を自動的に同期させることができるようになりました。この暗黙のキャッシュによって、ユーザーは使用オプションの選択に悩まずに済みます。

Microsoft XML パーサー 5 のサポート

Office 2010 では Microsoft XML パーサー 5 (MSXML5) はサポートされません。既存のソリューションを Office 2010 で読み込んでも、MSXML5 オブジェクトのインスタンスは作成されません。コードを Microsoft XML パーサー 6 (MSXML6) に移行するか, .NET Framework を使用するマネージ コードに移行してください。