2007 Office system にカスタム テンプレートを展開する

カスタム テンプレートを作成し保存する

Office system アプリケーションのテンプレートは、簡単に作成できます。アプリケーションで新規または既存のドキュメントを開いて、カスタマイズします。次に、そのドキュメントをテンプレートとして保存します。

たとえば、Office Word 2007 でテンプレートを作成するには、次の手順を使用します。

Office Word 2007 でテンプレートを作成するには

1. Office Word 2007 で新規または既存の文書を開きます。

2. ドキュメントをカスタマイズします。

3. [Office ボタン] をクリックし、[名前を付けて保存] をポイントして、[Word テンプレート] をクリックします。

4. [ファイル名] ボックスで、テンプレートの名前を入力し、[OK] をクリックします。

.dotx 拡張子の付いた Office Word 2007 テンプレート ファイルが保存されます。他の Office アプリケーション テンプレートのファイル拡張子も似ています。たとえば、Microsoft Office Excel テンプレートのファイル拡張子は .xltx です。

組織の要件を満たすカスタム テンプレートを作成して保存したら、そのテンプレート ファイルをネットワーク ファイル サーバーにコピーするか、Web サイトに配置します。

サムネイル ファイルおよびプレビュー ファイルを作成する

たとえばスクリーンショットおよびイメージ エディタを使用して、カスタム テンプレートのサムネイル ファイルおよびプレビュー ファイルを作成します。サムネイル ファイルおよびプレビュー ファイルのイメージの種類を XML ファイルに指定します。XSD ファイルに指定されているさまざまなファイルのイメージの種類から選択します。たとえば、GIF イメージの種類を使用できます。

次の表に、ファイルのおおよその寸法を示します。

サムネイル ファイルおよびプレビュー ファイルの例については、新規文書のダイアログ ボックスの [Microsoft Office Online] セクションのテンプレートをクリックします。たとえば、Office Word 2007 では、[計画] をクリックします。

カスタム テンプレートを記述するカスタム XML ファイルを作成する

2007 Office system では、XML ファイルを参照して、新規文書のダイアログ ボックスに表示される項目を設定します。カスタム テンプレートを新規文書のダイアログ ボックスに追加するには、テンプレートの場所およびテンプレートのサムネイル イメージやプレビュー イメージの場所を含む XML ファイルをカスタマイズして配置します。構成が完了したら、カスタム テンプレートが新規文書のダイアログ ボックスの [ユーザー設定] 見出しの下に表示されます。

XML ファイルを作成する作業を簡単にするために、以下の「サンプル XML テキスト」に記載されているテキストをカスタム XML ファイルの基にします。

XML ファイルには、テンプレートの種類 (たとえば、Word テンプレート) ごとに個別のセクションがあり、それらのセクション内には、TEMPLATE 1、TEMPLATE 2 などのカスタム テンプレートごとのセクションがあります。サンプルの XML ファイルには、Office Word 2007 テンプレート (application id = "WD") のセクションが含まれています。Office Excel 2007 テンプレート (application id = "XL") および Office PowerPoint 2007 テンプレート (application id = "PP") を含むこともできます。

サンプル XML ファイルには、4 つの featuredtemplate セクションが含まれています。必要なテンプレートの数に応じて、テンプレート セクションの削除や追加を行います。次に、エントリを変更して、各テンプレート セクションの次の項目を指定します。

• title 文字列に、テンプレートのわかりやすい名前。source 文字列に、テンプレートの場所。

• 次の source 文字列に、サムネイル ファイルのイメージの種類、ファイル名、および場所。

• 最後の source 文字列に、大きいプレビューのイメージの種類、ファイル名、および場所。

サムネイル ファイルまたは大きいプレビュー ファイルを作成していない場合は、対応する source 文字列の属性値を削除します。表示するイメージを提供しない場合、新規文書のダイアログ ボックスのサムネイルおよびプレビューの領域に、そのテンプレートに対して赤い X が表示されます。

サンプル XML ファイルでは、テンプレート エントリのフォルダ構造は次のようになっています。

• Contoso\Source : テンプレート ファイル (たとえば, .dotx)

• Contoso\media : サムネイル ファイル

• Contoso\preview : プレビュー ファイル

XML ファイルをカスタマイズしたら、変更したファイルをネットワーク フォルダに保存します。この場所は、ユーザーに展開するレジストリ キーで参照されます。

または、Web サービスを作成して XML コンテンツを提供できます。レジストリ キーを作成して、Office アプリケーションがネットワーク フォルダ上または Web サービス上の XML ファイルを参照するようにします。詳細については、次の「カスタム テンプレートを使用するように Office を構成する」を参照してください。

カスタム テンプレートを使用するように Office を構成する

XML ファイルをカスタマイズしたら、レジストリ キーをユーザーに展開し、Office 2007 アプリケーションの新規文書のダイアログ ボックスにテンプレートが表示されるようにします。テンプレートがネットワーク フォルダに配置されているか、または Web サービスによって提供されているかによって、レジストリ キーの構成が異なります。

次のレジストリ サブキーにエントリを作成して、XML ファイルの場所を提供します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\12.0\Common\Spotlight\Providers

XML ファイルに記述された提供するテンプレートのグループ用に、プロバイダ名 (たとえば、Contoso) エントリをこのサブキーの下に作成します。プロバイダ名は、30 文字未満である必要があります。この名前は、Office 2007 アプリケーションの新規文書のダイアログ ボックスに表示され、その後にカスタム テンプレートの一覧が続きます。

プロバイダ名の下に、作成したカスタム XML ファイルが配置されている ServiceURL を指定します。次の表にあるように、オプションで、テンプレートの提供先のアプリケーションを記述することもできます。

ServiceURL 文字列値は、Web サービスを使用してテンプレートを提供する場合に、Office アプリケーションが XML ファイルの要求を送信するプロバイダを示します。Web サービスは、XML ファイルを提供することによって応答します。Office アプリケーションからの要求には、次のパラメータが含まれます。

• App : Office アプリケーションの値 (XL、WD、または PP)。

• LIDUser : ユーザー言語。

• LIDHelp : ユーザー ヘルプ言語。

• LIDUI : ユーザー インターフェイス (UI) 言語。

たとえば、XML ファイルに対する Office アプリケーション要求は、次のようになります。

https://www.contoso.com?app="XL"&liduser=0409&lidhelp=0409&lidui=0409

Office カスタマイズ ツール (OCT) または他の方法を使用して、レジストリ キーをユーザーに展開できます。OCT を使用してレジストリ キーを展開する方法については、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」の「レジストリ エントリの追加」を参照してください。

サンプル XML テキスト

Office アプリケーションと一緒にカスタム テンプレートを展開するために必要な XML を作成する作業を簡単にするには、次のテキストをメモ帳などのテキスト エディタにコピーし、内容を変更します。作成したファイルを XML ファイル (たとえば、ContosoTemplates.xml) として保存します。

XML ファイルを検証するには、次の「カスタム テンプレート用の XML ファイルを検証する」で提供されているテキストを使用します。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<o:featuredcontent lcid="1033" xmlns:o="urn:schemas-microsoft-com:office:office">
    <o:application id="WD">
        <o:featuredtemplates startdate="2007-01-01" enddate="2009-03-02">

            <!-- TEMPLATE 1 -->
            <o:featuredtemplate title="Template 1" source="\\server1\public\templates\Contoso\Source\1.dotx" >
                <o:media mediatype="gif" filename="1.gif" source="\\server1\public\templates\Contoso\media\1.gif" />
                <o:preview filename="1big.gif" source="\\server1\public\templates\Contoso\preview\1.gif" />
            </o:featuredtemplate>

            <!-- TEMPLATE 2 -->
            <o:featuredtemplate title="Template 2" source="\\server1\public\templates\Contoso\Source\2.dotx" >
                <o:media mediatype="gif" filename="2.gif" source="\\server1\public\templates\Contoso\media\2.gif" />
                <o:preview filename="2big.gif" source="\\server1\public\templates\Contoso\preview\2.gif" />
            </o:featuredtemplate>

            <!-- TEMPLATE 3 -->
            <o:featuredtemplate title="Template 3" source="\\server1\public\templates\Contoso\Source\3.dotx" >
                <o:media mediatype="gif" filename="3.gif" source="\\server1\public\templates\Contoso\media\3.gif" />
                <o:preview filename="3big.gif" source="\\server1\public\templates\Contoso\preview\3.gif" />
            </o:featuredtemplate>

            <!-- TEMPLATE 4 -->
            <o:featuredtemplate title="Template 4" source="\\server1\public\templates\Contoso\Source\4.dotx" >
                <o:media mediatype="gif" filename="4.gif" source="\\server1\public\templates\Contoso\media\4.gif" />
                <o:preview filename="4big.gif" source="\\server1\public\templates\Contoso\preview\4.gif" />
            </o:featuredtemplate>

        </o:featuredtemplates>
    </o:application>
</o:featuredcontent>

カスタム テンプレート用の XML ファイルを検証する

ここで提供されているテキストを使用して、Office アプリケーションにカスタム テンプレートを提供するためにカスタマイズした XML ファイルを検証します。テキストをメモ帳などのテキスト エディタにコピーし、XSD ファイル (たとえば、OfficeTemplates.xsd) として保存します。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<xs:schema targetNamespace="urn:schemas-microsoft-com:office:office" elementFormDefault="qualified"
  xmlns="urn:schemas-microsoft-com:office:office" xmlns:o="urn:schemas-microsoft-com:office:office"
  xmlns:xs="http://www.w3.org/2001/XMLSchema">
  <xs:element name="featuredcontent">
<xs:annotation>
  <xs:documentation>
This is the schema for custom spotlight providers in the new FileNew dialog in Word, Excel, and PowerPoint.
Copyright (c) Microsoft Corporation.
  </xs:documentation>
</xs:annotation>
<xs:complexType>
  <xs:sequence>
<xs:element name="application" minOccurs="1" maxOccurs="unbounded">
  <xs:annotation>
<xs:documentation>
  Include one application block for every application you have custom templates for
</xs:documentation>
  </xs:annotation>
  <xs:complexType>
<xs:sequence>
  <xs:element name="featuredtemplates" minOccurs="0" maxOccurs="1">
<xs:complexType>
  <xs:sequence>
<xs:element name="featuredtemplate" minOccurs="0" maxOccurs="unbounded">
  <xs:complexType>
<xs:sequence>
  <xs:element name="media" type="CT_ImageAttributes">
<xs:annotation>
  <xs:documentation>
The media element refers to the thumbnail (small) image for the template
  </xs:documentation>
</xs:annotation>
  </xs:element>
  <xs:element name="preview" type="CT_ImageAttributes">
<xs:annotation>
  <xs:documentation>
The preview element refers to the preview (large) image for the template
  </xs:documentation>
</xs:annotation>
  </xs:element>
</xs:sequence>
<xs:attribute name="title" type="ST_SpotlightString" />
<xs:attribute name="source" type="xs:anyURI" />
  </xs:complexType>
</xs:element>
  </xs:sequence>
  <xs:attribute name="startdate" type="ST_Date" use="required" />
  <xs:attribute name="enddate" type="ST_Date" use="required" />
</xs:complexType>
  </xs:element>
</xs:sequence>
<xs:attribute name="id" type="ST_Application" use="required" />
  </xs:complexType>
</xs:element>
  </xs:sequence>
  <xs:attribute name="lcid" type="xs:unsignedShort" use="required" />
</xs:complexType>
  </xs:element>
  <xs:simpleType name="ST_Application">
<xs:annotation>
  <xs:documentation>
Specifies the application for which to deliver spotlight content
  </xs:documentation>
</xs:annotation>
<xs:restriction base="xs:string">
  <xs:enumeration value="WD" />
  <xs:enumeration value="XL" />
  <xs:enumeration value="PP" />
</xs:restriction>
  </xs:simpleType>
  <xs:complexType name="CT_ImageAttributes">
<xs:sequence />
<xs:attribute name="mediatype" type="ST_MediaType">
</xs:attribute>
<xs:attribute name="filename" type="ST_Filename" use="required" />
<xs:attribute name="source" type="xs:anyURI" use="required" />
<xs:attribute name="alttext" type="ST_SpotlightString" use="optional" />
  </xs:complexType>
  <xs:simpleType name="ST_SpotlightString">
<xs:restriction base="xs:string">
  <xs:maxLength value="255" />
  <xs:minLength value="1" />
</xs:restriction>
  </xs:simpleType>
  <xs:simpleType name="ST_MediaType">
<xs:restriction base="xs:string">
  <xs:enumeration value="jpg" />
  <xs:enumeration value="png" />
  <xs:enumeration value="bmp" />
  <xs:enumeration value="gif" />
</xs:restriction>
  </xs:simpleType>
  <xs:simpleType name="ST_Date">
<xs:annotation>
  <xs:documentation>
Date must be specified in YYYY-MM-DD format
  </xs:documentation>
</xs:annotation>
<xs:restriction base="xs:string">
  <xs:pattern value="[0-9]{4}-[0-9]{2}-[0-9]{2}" />
</xs:restriction>
  </xs:simpleType>
  <xs:simpleType name="ST_Filename">
<xs:annotation>
  <xs:documentation>
Filename cannot contain \ ? | > : / * " or less-than, must be less than 260 chars, and have a valid extension.
Example: image.jpg
  </xs:documentation>
</xs:annotation>
<xs:restriction base="xs:string">
  <xs:pattern value="[^\\\?|&gt;&lt;:/\*&quot;]{1,259}" />
</xs:restriction>
  </xs:simpleType>
</xs:schema>