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2007 Office system のネットワーク インストール ポイントを作成する

更新日: 2006年11月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2015-03-09

通常、2007 Microsoft Office system の企業展開の最初の手順は、ネットワーク インストール ポイントを作成することです。そのためには、Office の CD からすべてのソース ファイルをネットワーク上の共有の場所にコピーします。ユーザーはネットワーク インストール ポイントからセットアップを実行するか、または、インストール ポイントを開始点として、ハードディスク イメージやカスタム CD を作成したり、Microsoft Systems Management Server などの展開ツールを使用して Office を配布します。

ネットワーク インストール ポイントを作成するには

  1. ネットワーク サーバー上のアクセス可能な場所に Office ソース ファイル用のフォルダを作成します。以下に例を示します。

    \\server\share\Office12

    [!メモ] サーバーのルートにはネットワーク インストール ポイントを作成しないでください。

  2. CD ドライブに Office の CD を挿入します。

  3. Windows エクスプローラで、CD 上のすべてのファイルとフォルダを選択します。CD の内容をネットワーク上のフォルダにコピーします。この場所がネットワーク インストール ポイントになります。

  4. 複数言語バージョンの Office を展開する場合は、ソース メディアから必要な各言語パックをインストール ポイントにコピーします。重複したセットアップ ファイルを上書きするかどうかの確認メッセージが表示されたら、[いいえ] をクリックします。

    2007 Office system では、すべての Office 製品および言語パック間でコア セットアップ ファイルが共有されます。これらのファイルは同一なので、ファイルを上書きする必要はありません。さらに、セットアップ ファイルを上書きしないようにすると、ファイルを追加する間もユーザーはネットワーク インストール ポイントをオンラインで使用することができます。

  5. 複数の Office 製品を展開する場合は、CD からインストール ポイントにそれらの製品のファイルをコピーします。重複したセットアップ ファイルを上書きするかどうかの確認メッセージが表示されたら、[いいえ] をクリックします。

  6. インストール用のセットアップ カスタマイズ ファイル (MSP ファイル) を作成した場合は、作成したファイルをインストール ポイントのルートにある Updates フォルダに格納します。

    または、コマンド ラインで、/adminfile オプションを使用してセットアップ カスタマイズ ファイルを指定することもできます。

  7. 製品更新プログラムのリリース後に Office をインストールする場合は、Updates フォルダに MSP ファイルを格納します。

ネットワーク インストール ポイントに必要な領域の量は、製品および言語によって異なります。次の表は、企業組織で一般的にインストールされる英語バージョンの 2007 Office system スイートに必要な領域を示しています。表に示す数字は、インストールする製品と、ローカル インストール ソースに格納するインストール ファイルの両方に必要な領域を含みます。

Microsoft Office Standard 2007

660 MB

Microsoft Office Professional Plus 2007

980 MB

Microsoft Office Enterprise 2007

1 GB

インストール ポイントには、特定の言語に依存しないコア製品のコピーが 1 式だけ含まれています。追加する言語ごとに必要となる追加領域は、言語固有のコンポーネント用の領域のみです。

たとえば、英語 (米国) 版とフランス語版の Office Enterprise 2007 は、それぞれサーバー上に約 1 GB の領域を必要とするため、合計 2 GB 以上必要です。ただし、特定の言語に依存しないコンポーネントは重複していないので、両方の言語を含むネットワーク インストール ポイントに必要な領域は約 1.75 GB のみです。追加する言語が増えると、節約できるディスク領域の量も増えます。

2007 Office system に含まれるすべての製品の詳細なシステム要件については、2007 Microsoft Office リリースのシステム要件 を参照してください。

メモ   以前のバージョンの Microsoft Office 製品とは異なり、2007 Office system では、圧縮されたソース ファイルを抽出するために、/a コマンド ライン オプションを指定してセットアップを実行して、管理インストール ポイントを作成することはできません。2007 Office system では、インストールはすべて圧縮されたソースから実行されます。

ネットワーク インストール ポイントを複製する

ほとんどの企業組織では、ネットワーク インストール ポイントは、ユーザーが最初に Office をインストールするときのインストール元となる場所です。Office をインストールした後、通常は、Office の更新、変更、再インストールなどのタスクを行う際にネットワーク ソースに頼る必要はありません。セットアップが、自動的に各ユーザーのコンピュータにローカル インストール ソースを作成します。ただし、ローカル ソースが破損している場合や削除されている場合、セットアップは元のネットワーク ソースを使用してユーザーのコンピュータ上にローカル ソースを再作成します。

以下の理由により、ネットワーク ソースを複数の場所に複製することをお勧めします。

  • 可用性。複数のネットワーク インストール ポイントを (同じ場所または別々の場所に) 作成すると、ユーザーがいつでもネットワーク ソースにアクセスできるようになります。複製したネットワーク インストール ポイントは分散ファイル システム (DFS) 技術によって管理され、ユーザーにも明確であることが理想です。

  • ユーザーに対する近接性。企業の多くは、かなり速度の遅い WAN 接続を使用して、他の子会社あるいは支社オフィスに接続する高速 LAN ネットワークを所有しています。複製したネットワーク インストール ポイントをリモートの場所にセットアップすると、Office ソース ファイルを低速ネットワーク接続で転送するのは 1 度だけで済み、それ以後は、ユーザーはより近くのネットワーク ソースにアクセスできます。

  • 一貫性。必要なカスタマイズをすべて行ったネットワーク インストール ポイントを 1 つ作成し、それを必要に応じて複製すれば、組織全体に同じ構成を展開する際に役立ちます。

  • 柔軟性。主要なネットワーク インストール ポイントから標準的な企業用の構成で Office をインストールする場合、地域の事務所では複製したネットワーク インストール ポイントに追加のカスタマイズを適用して、事務所ごとの地域固有の要件に合わせて Office をカスタマイズできます。

追加ネットワーク ソースを指定するには

  1. /admin コマンド ライン オプションを指定してセットアップを実行することによって、Office カスタマイズ ツール (OCT) を起動します。

  2. [追加のネットワーク ソース] ページで、[追加] をクリックします。ネットワーク インストール ポイントのコピー先となる場所のパスを入力します。

    ソースとなる場所を必要な数だけ追加できます。

  3. OCT で生成したセットアップ カスタマイズ ファイル (MSP ファイル) をネットワーク インストール ポイントのルートにある Updates フォルダに保存します。

  4. セットアップ カスタマイズ ファイルで指定した場所にネットワーク インストール ポイントのフォルダ構造全体をコピーします。

    フォルダ構造をコピーしたいずれかのネットワーク インストール ポイントから Office をインストールするユーザーは、バックアップ ネットワーク ソースにアクセスできます。代替ソースが必要になると、セットアップが自動的にバックアップ ネットワーク ソースを確認します。

ネットワーク インストール ポイントをセキュリティ保護する

Office のネットワーク インストール ポイントをセキュリティ保護するには、以下のベスト プラクティスを推奨します。

  • ソース ファイルに対するアクセスが読み取り専用であることを確認してください。

    Setup.xml および Package.xml ファイルはデジタル署名されており、編集できません。

  • セットアップ カスタマイズ ファイル、カスタム Config.xml ファイルなど、作成したすべてのカスタマイズ ファイルを読み取り専用として保存します。

  • ログ ファイルをネットワーク上に集約する場合は、ユーザーがその場所で読み取りや書き込みができることを確認してください。

  • Office をインストールする前に、すべてのユーザーに管理者権限があることを確認してください。これは既存のソフトウェア展開インフラストラクチャを使用して行うことができます。