Visio 2010 での変更点

Fluent UI

Visio 2013 のユーザー インターフェイスは再設計されて、Microsoft Office Fluent ユーザー インターフェイス (UI) を使用するようになりました。2007 Microsoft Office system で最初に導入された Fluent UI は、Office アプリケーションが提供する一連の機能をユーザーが容易に探し出して使用できるようにすること、そして一貫性のある作業環境を提供することを目的として設計されています。Fluent UI の詳細については、「Microsoft Office Fluent User Interface Resource Center (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=111045\&clcid=0x411) (英語) のリソースを参照してください。

リボン

Fluent UI の一部であるリボンは、Visio の重要なデザイン シナリオを最適化して、簡単に使用できるように設計されています。リボンを使用すると、Visio 2013 のすべてのコマンドにすばやくアクセスでき、後からの追加やカスタマイズも容易です。また、リボンをカスタマイズすることもできます。たとえば、カスタム タブやカスタム グループを作成し、よく使うコマンドをまとめることができます。ページのプレゼンテーション編集領域が最大になるように、書き込み中はリボンを非表示にすることもできます。既存のすべての Visio ソフトウェア開発キット (SDK) のサンプル アプリケーションは、RibbonX 拡張フレームワークを使用するように変更されます。

Backstage ビュー

Microsoft Office Backstage は Fluent UI の一部であり、リボンに付随する機能です。Backstage ビューには [ファイル] タブからアクセスでき、Visio 図面の管理によく使用する機能が簡単に見つかります ([ファイル] タブは、Microsoft Office の以前のリリースで使用されていた Microsoft Office ボタンと [ファイル] メニューに代わる機能です)。Backstage ビューは、ファイルの作成と保存、非表示のメタデータや個人情報の検査、ファイル オプションの設定など、ファイルおよびファイルに関するデータの管理に使用されます。

シェイプシート IntelliSense

Visio のシェイプシート数式を初めて使用する場合、図形をプログラムおよび再計算できる点を除き、これは Excel の数式と同様の機能です。シェイプシート スプレッドシートには、すべての Visio 図形の情報が格納されます。シェイプシート内では、Visio の以前のバージョンの数式をそのまま使用できます。

IntelliSense は Visio 2013 の新機能です。この機能は、自動的な参照と、数式のオートコンプリートを行います。

シェイプシートの IntelliSense には次のような利点があります。

• キーワード参照

• キーワード オートコンプリート

• キーワード定義ポップアップ

• 関数シグネチャ ヒント ポップアップ

• かっこの対応付け

• 開発者用の複数行の数式の入力

• ローカルおよびシート間の参照のサポート

ステータス バー

次のステータス項目は Visio 2013 のステータス バーからは削除されましたが、[サイズと位置] ウィンドウにはまだ表示されます。

• X

• Y

• 始点 X

• 始点 Y

• 終点 X

• 終点 Y

インク ペンのカスタマイズ

[ペンのカスタマイズ] ダイアログ ボックスは Visio 2013 では削除され、OfficeArt および OneNote で使用される新しいペン モデルに置き換えられています。Visio 2013 は、5 種類のペンの設定をレジストリに保存しなくなりました。[ペンのカスタマイズ] ダイアログ ボックスへのエントリ ポイントは表示されなくなり、どのような方法でもこのダイアログ ボックスにはアクセスできません。代わりに、[インク ツール] タブのコントロールを使用して、インク ペンのプロパティをカスタマイズできます。

値によって色分け

[値によって色分け] アドオンは、Visio 2013 では機能しなくなりました。より充実した機能を持つデータ グラフィック機能セットに置き換えられています。[アドオン] 階層コントロールには、[値によって色分け] アドオンは表示されません。図形には、アドオンを開く右クリック操作は含まれなくなっています。従来の値によって色分けアドインを呼び出す図形からのオブジェクト モデルの呼び出しは、新しいデータ グラフィック機能に関する警告になり、データ グラフィックのヘルプ ファイルを見るように促されます。

Visual Studio アドイン/アドオン ウィザード

Visio 2013 SDK に含まれている Visual Studio アドイン/アドオン ウィザードは、以前のバージョンから変更されています。Visio 2013 SDK 内のウィザードは Visio アドオン プロジェクトを作成しますが、アドイン プロジェクトは作成しません。Microsoft Visual Studio 2010 では、Visio 2013 VSTO アドイン プロジェクトのウィザード サポートが有効です。

ShapeStudio

以前のバージョンの Visio SDK で利用できた ShapeStudio ツールは、Visio 2013 SDK では削除されています。

ステータス バー

次のステータス項目は、Visio 2013 のステータス バーから削除されています。

• 始点

• 終点

• Dx

• Dy

• スナップ

• 上

• 下

• 左

• 右

• 印刷面

• 印刷面行

• 印刷面列

• 上位

Fluent UI のステータス バーにはさらに優先度が高いステータス項目が表示されるようになっており、その多くにはすぐに使用できるユーティリティが追加されています。

図形の検索機能

以前の Visio で利用できた図形の検索サーバー機能を使用すると、Microsoft Web サイトにインストールされている図形を検索できました。そして、追加された図形、新規図形、および更新された図形を、ローカル コンピューターに既にある図形と併せて使用できました。

図形の検索機能は、以前のバージョンとは異なり、追加の Visio 図形を検索するためにインターネットに接続しなくなりました。管理者が追加の図形をホストするためにセットアップしている可能性のある追加 Web サーバーに、図形の検索機能は接続しません。代わりに、ユーザーが Office Online からコンテンツをダウンロードする必要があります。ユーザーは、[その他の図形] メニューの [図形をオンラインで検索] コマンドを使用して、ダウンロードの説明にアクセスできます。

この変更により、図形の検索機能はローカル コンピューターで見つかった検索結果のみを表示します。

Visio 2013 では、[その他の図形] メニューの [図形の検索] を使用して、この機能のユーザー インターフェイスのオンとオフを切り替えることができます。

プロセス リポジトリ

Visio 2013 では、通常はネットワーク ファイル共有に格納されるプロセス図のコレクションを簡単に管理できます。プロセス図に変更が加えられた場合に、間違いなく最新のバージョンを編集して、ユーザーを更新できます。これらのドキュメント リポジトリを管理する管理者にとって、プロセス図が間違いなく内部の基準に適合していることを確認し、関係するすべてのプロセスを追跡することは、膨大な労力を必要とする作業になる場合があります。Visio プロセス リポジトリは、Microsoft SharePoint Server 2010 に含まれている新しいサイト テンプレートであり、次のような SharePoint Server 2010 の共同作業機能を使用しています。

• チェックイン/チェックアウト

• バージョン管理

• ワークフロー

これらの機能は、Visio 2013 のいくつかの新しいプロセス管理機能と統合されています。そのため、SharePoint 管理者は数回のクリックで、Visio プロセス図の格納と管理が容易になるように事前に構成された Visio プロセス リポジトリを作成できます。リポジトリ サイトには、ドキュメントのライブラリ、タスク リスト、およびディスカッション掲示板が含まれています。プロセス図ドキュメント ライブラリは、プロセスを格納するように設計されており、新しいプロセス図の作成に使用できるいくつかのテンプレートがあらかじめ入っています。