ユーザー インターフェイス項目とショートカット キーを無効にする

更新日: 2007年11月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2015-03-09

この記事の内容 :

  • コントロール ID を使用してコマンドを無効にする

  • 仮想キー コードを使用してショートカット キーを無効にする

  • 定義済みのユーザー インターフェイス項目とショートカット キーを無効にする

  • 無効にしたユーザー インターフェイス項目およびショートカットの既定のツールヒント テキストを変更する

管理者は、2007 Office system コントロールのツール バー コントロール ID (TCID) を指定することで、グループ ポリシー設定を使用して 2007 Microsoft Office system アプリケーションのコマンドおよびメニュー項目を無効にすることができます。[ユーザー設定] の [ショートカット キーを無効にする] ポリシー設定を設定し、ショートカットの仮想キー コード修飾子を追加することで、ショートカット キーを無効にすることもできます。仮想キー コードは、キーボードのキーを一意に識別するハードウェアに依存しない番号です。修飾子は、AltCtrlShift など、修飾キーの値です。

[ユーザー設定] の [コマンドを無効にする] ポリシー設定と [ショートカット キーを無効にする] ポリシー設定は、次の 2007 Office system アプリケーションで使用できます。

  • Microsoft Office Access 2007

  • Microsoft Office Excel 2007

  • Microsoft Office Outlook 2007

  • Microsoft Office PowerPoint 2007

  • Microsoft Office Visio 2007

  • Microsoft Office Word 2007

[ユーザー設定] の [コマンドを無効にする] ポリシー設定は、Microsoft Office InfoPath 2007、Microsoft Office Publisher 2007、および Microsoft Office SharePoint Designer 2007 でも使用できます。

2007 Office system アプリケーションのポリシー設定には、グループ ポリシー オブジェクト エディタの [ユーザーの構成]\[管理用テンプレート] ノードでアクセスします。ユーザー インターフェイス項目およびショートカット キーを無効にするには、2007 Office system アプリケーションの [ユーザー インターフェイスの項目を無効にする]\[ユーザー設定] ノードにある次のいずれかのポリシー設定をオンにします。

  • [コマンドを無効にする]。無効にするコマンドのコントロール ID を指定できます。TCID を無効にすると、ツール バー コントロールが使用されているすべての場所で、その TCID が無効になります。タブを無効にするため、そのタブのコントロールを無効にすることもできます。詳細については、「コントロール ID を使用してコマンドを無効にする」を参照してください。

  • [ショートカット キーを無効にする]。無効にするショートカット キーの仮想キー コードと修飾子 (キー,修飾子の形式) を指定できます。キーは、Windows ではキー (K など) の値で、修飾子は、Windows では修飾キー (Alt など) または修飾キーの組み合わせの値です。詳細については、「仮想キー コードを使用してショートカット キーを無効にする」を参照してください。

ポリシー設定では、2007 Office system アプリケーションの定義済みのユーザー インターフェイス項目とショートカット キーを無効にすることもできます。詳細については、「定義済みのユーザー インターフェイス項目とショートカット キーを無効にする」を参照してください。

コントロール ID を使用してコマンドを無効にする

まず、[ユーザー設定] の [コマンドを無効にする] ポリシー設定によって無効にする 2007 Office system アプリケーション コントロールのコントロール ID を取得する必要があります。2007 Office system リボンを使用するすべてのアプリケーションに組み込まれているコントロールのコントロール ID の一覧が示されているファイルのダウンロードについては、Microsoft ダウンロード センターの「Office system Document: Lists of Control IDs (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=80644\&clcid=0x411) を参照してください。

グループ ポリシー管理コンソール Microsoft 管理コンソール (MMC) スナップインからグループ ポリシー オブジェクト エディタを使用する方法については、「2007 Office system でグループ ポリシーを使用して設定を適用する」の「グループ ポリシー管理コンソールおよびグループ ポリシー オブジェクト エディタを使用する」および Microsoft TechNet Web サイトの「Group Policy Management (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=81209\&clcid=0x411) を参照してください。

コントロール ID でコマンドを無効にする

  1. 2007 Office system 管理用テンプレート ファイル (.adm ファイル) を読み込んだグループ ポリシー オブジェクト エディタ コンソールで、[ユーザーの構成]、[管理用テンプレート] を順に展開し、コマンドを無効にするアプリケーションを展開します (たとえば、[Microsoft Office Excel 2007] をダブルクリックします)。

  2. [ユーザー インターフェイスの項目を無効にする]、[ユーザー設定] の順にクリックし、[コマンドを無効にする] をダブルクリックして、[有効] をクリックします。

  3. [表示] をクリックし、[内容の表示] ダイアログ ボックスの [追加] をクリックし、無効にするコマンドのコントロール ID を [アイテムの追加] ダイアログ ボックスに入力して、[OK] をクリックします。

    たとえば、Excel の [更新のチェック] ボタンを無効にするには (このコマンドが Excel クイック アクセス ツール バーに追加されているものとします)、「9340」 (CheckForUpdates コントロールのコントロール ID) と入力します。

  4. [OK] をクリックし、[コマンドを無効にする] ポリシーの [プロパティ] ページで [OK] をクリックします。

仮想キー コードを使用してショートカット キーを無効にする

[ユーザー インターフェイスの項目を無効にする]\[定義済み] ノードの [ショートカット キーを無効にする] ポリシー設定には、2007 Office system 管理用テンプレート (ADM) ファイルに名前で示される、さまざまな組み込みのショートカット キーが含まれます。たとえば、[ハイパーリンク] コマンド ([挿入] タブ、[リンク] グループ) のショートカットである Ctrl + K を無効にすることができます。詳細については、「定義済みのユーザー インターフェイス項目とショートカット キーを無効にする」を参照してください。

他のショートカット キーを無効にするには、[ユーザー インターフェイスの項目を無効にする]\[ユーザー設定] ノードで [ショートカット キーを無効にする] ポリシー設定を設定し、無効にするユーザー インターフェイス項目の仮想キー コードと修飾子を追加します。キーは、Windows ではキー (V など) の数値です。修飾子は、Windows では Ctrl などの修飾キーまたは修飾キーの組み合わせの値です。

次のリソースでは、2007 Office system の組み合わせショートカット キー、ファンクション キー、その他の一般的なショートカット キー、およびそれらの機能について説明します。[ユーザー設定] の [ショートカット キーを無効にする] ポリシー設定を使用するには、ショートカット キーの情報が必要です。

次の表に、キーと修飾子に関する情報を示します。

キーまたは修飾子

Alt

16

Ctrl

8

Shift

4

A

65

B

66

C

67

D

68

E

69

F

70

G

71

H

72

I

73

J

74

K

75

L

76

M

77

N

78

O

79

P

80

Q

81

R

82

S

83

T

84

U

85

V

86

W

87

X

88

Y

89

Z

90

[!メモ] ショートカット キーの修飾キーが複数ある場合は、修飾キーの値を加算して、グループ ポリシー オブジェクト エディタ コンソールで入力する修飾子の値を決定します。たとえば、Alt + Shift の組み合わせの場合、16 + 4 = 20 のように、割り当てられている値の合計を使用します。

次の表に、システムで使用されるファンクション キーの値を示します。

ファンクション キー 値 (10 進数)

F1

112

F2

113

F3

114

F4

115

F5

116

F6

117

F7

118

F8

119

F9

120

F10

121

F11

122

F12

123

ショートカット キーを無効にする (ユーザー設定)

  1. グループ ポリシー オブジェクト エディタのコンソールで、[ユーザーの構成]、[管理用テンプレート]、コマンドを無効にするアプリケーションの順に展開します (たとえば、[Microsoft Office Excel 2007] をダブルクリックします)。

  2. [ユーザー インターフェイスの項目を無効にする]、[ユーザー設定] の順にクリックし、[ショートカット キーを無効にする] をクリックして、[有効] をクリックします。

  3. [表示] をクリックし、[内容の表示] ダイアログ ボックスの [追加] をクリックし、無効にするショートカット キーの値をキー,修飾子の形式で [アイテムの追加] ダイアログ ボックスに入力して、[OK] をクリックします。

    たとえば、Excel のショートカット キー Alt + F11 (マクロの作成に使用する Microsoft Visual Basic エディタが開きます) を無効にするには、[アイテムの追加] ダイアログ ボックスに「122,16」と入力します (F11 キーが 122 で、修飾子が 16)。

  4. [OK] をクリックし、[ショートカット キーを無効にする] ポリシーの [プロパティ] ページで [OK] をクリックします。

定義済みのユーザー インターフェイス項目とショートカット キーを無効にする

ポリシー設定では、2007 Office system アプリケーションの定義済みのユーザー インターフェイス項目とショートカット キーを無効にすることもできます。2007 Office system アプリケーションに対するこれらの定義済みのポリシー設定は、グループ ポリシー オブジェクト エディタの、[ユーザーの構成]\[管理用テンプレート]\[アプリケーション名] の、[ユーザー インターフェイスの項目を無効にする]\[定義済み] にあります。ユーザー インターフェイス項目を無効にするポリシー設定は、以下のアプリケーションに使用できます。

  • Microsoft Office Access 2007

  • Microsoft Office Excel 2007

  • Microsoft Office PowerPoint 2007

  • Microsoft Office Word 2007

  • Microsoft Office SharePoint Designer 2007

  • Microsoft Office Publisher 2007

  • Microsoft Office Visio 2007

管理者は、Microsoft クリップ オーガナイザのユーザー インターフェイス項目を無効にするポリシー設定も使用できます。これらのポリシー設定には、グループ ポリシー オブジェクト エディタの [ユーザーの構成]\[管理用テンプレート]\[Microsoft Office 2007 system]\[Microsoft クリップ オーガナイザ] でアクセスします。

たとえば、Microsoft Office Word 2007 の [定義済み]\[コマンドを無効にする] ポリシー設定には、以下のコマンドを無効にするオプションがあります。

  • [Office ボタン | Word のオプション | ユーザー設定 | すべてのコマンド | Web ページとして保存]

  • [Office ボタン | Word のオプション | ユーザー設定 | すべてのコマンド | ブラウザでプレビュー]

  • [Office ボタン | 送信 | 電子メール]

  • [挿入 | リンク | ハイパーリンク]

  • [校閲 | 保護 | 文書の保護]

  • [表示 | マクロ | マクロ]

  • [開発 | コード | マクロ]

  • [開発 | コード | マクロの記録]

  • [開発 | コード | マクロのセキュリティ]

  • [開発 | コード | Visual Basic]

  • [開発 | テンプレート | 文書テンプレート]

  • [Web | アドレス]

定義済みのコマンドを無効にする

  1. グループ ポリシー オブジェクト エディタのコンソールで、[ユーザーの構成]、[管理用テンプレート]、コマンドを無効にするアプリケーションの順に展開します (たとえば、[Microsoft Office Excel 2007] をダブルクリックします)。

  2. [ユーザー インターフェイスの項目を無効にする]、[定義済み] の順にクリックし、[コマンドを無効にする] をダブルクリックして、[有効] をクリックします。次に、無効にするコマンドを選択して、[OK] をクリックします。

たとえば、Microsoft Office Word 2007 の [定義済み]\[ショートカット キーを無効にする] ポリシー設定には、以下のショートカット キーを無効にするオプションがあります。

  • [Ctrl + F (ホーム | 編集 | 検索)]

  • [Ctrl + K (挿入 | リンク | ハイパーリンク)]

  • [Alt + F8 (開発 | コード | マクロ)]

  • [Alt + F11 (開発 | コード | Visual Basic)]

定義済みのショートカット キーを無効にする

  1. グループ ポリシー オブジェクト エディタのコンソールで、[ユーザーの構成]、[管理用テンプレート]、コマンドを無効にするアプリケーションの順に展開します (たとえば、[Microsoft Office Excel 2007] をダブルクリックします)。

  2. [ユーザー インターフェイスの項目を無効にする]、[定義済み] の順にクリックし、[ショートカット キーを無効にする] をダブルクリックして、[有効] をクリックします。次に、無効にするショートカット キーを選択して、[OK] をクリックします。

無効にしたユーザー インターフェイス項目とショートカットの既定のツールヒント テキストを変更する

無効にした 2007 Office system ユーザー インターフェイス項目の既定のツールヒント テキストは、"このコマンドは、現在使用できません。このコマンドは、管理者が設定したグループ ポリシーによって無効にされています。ヘルプを表示するには、F1 キーを押してください。" となります。管理者は、グループ ポリシーの設定を使用して、無効にしたユーザー インターフェイス項目に対して表示するツールヒント テキストを指定できます。

[無効なツール バー ボタンおよびメニュー項目のヒント] ポリシー設定は、グループ ポリシー オブジェクト エディタの [ユーザーの構成]\[管理用テンプレート]\[Microsoft Office 2007 system]\[ユーザー インターフェイスの項目を無効にする] ノードにあります。

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入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「2007 Office リソース キットのダウンロード可能なブック」を参照してください。