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プロジェクトのローカル キャッシュ機能について

更新日: 2007年12月

 

トピックの最終更新日: 2015-03-09

Office Project Server 2007 でプロジェクトを開くとき、または保存するとき、それらの操作は常にプロジェクトのローカル キャッシュを経由して行われます。プロジェクトのローカル キャッシュは、常にオンになっている新しい機能です。プロジェクトのローカル キャッシュの主な利点は、信頼性の向上 (すべての変更は必ず最初にキャッシュに保存され、次にサーバーに保存される) とパフォーマンスの向上 (プロジェクトは一度開かれると常にキャッシュから読み込まれ、変更のみがサーバーからダウンロードされる) です。

Microsoft Office Project Professional 2003 では、Project Server からプロジェクト計画を開いたり保存したりする操作は、ネットワーク帯域幅、遅延、およびプロジェクト計画の規模に大きく影響されます。Project Server 2003 からファイルを開いたり保存したりするたびに、プロジェクト ファイル全体がクライアント アプリケーションにダウンロードされたり、Project Server に保存されたりします。

Microsoft Office Project Professional 2007 では、プロジェクトのローカル キャッシュ機能を使用して効率的なクライアント サーバー接続を実現できます。Office Project Professional 2007 を使用して Microsoft Office Project Server 2007 のプロジェクトを開くと、プロファイルはプロジェクトのローカル キャッシュの一部として保存されます。プロジェクトをサーバーから再度開くと、直ちに開きます。これは、プロジェクト全体ではなくプロジェクトの変更部分のみがサーバーからダウンロードされるためです。同様に、Office Project Server 2007 にプロジェクトを保存するときは、プロジェクトは最初にローカル キャッシュに保存され、制御がユーザーに戻ります。その後、プロジェクトのローカル キャッシュからサーバーに変更部分 (プロジェクト全体ではなく) が非同期に保存されます。

プロジェクトのローカル キャッシュのアーキテクチャ

プロジェクトを開く操作とプロジェクトを保存する操作が、プロジェクトのローカル キャッシュを使用するとどれだけ簡単になるかを次の図で説明します。

Project Server - プロジェクトのローカル キャッシュのアーキテクチャ

(1a) ユーザーがプロジェクトを初めて開きます。

(1b) プロジェクトがキャッシュされます。

(2a) ユーザーがプロジェクトを 2 度目に開きます。プロジェクトはキャッシュから開かれます。

(2b) プロジェクトに変更された内容があれば Project Server からダウンロードされます。

(3a) プロジェクトを保存します。プロジェクトがキャッシュに保存されます。最小限の遅延でユーザーに制御が戻ります。

(3b) キャッシュされたプロジェクトが Project Professional によってサーバーに保存されます。

プロジェクトのローカル キャッシュの設定

プロジェクトのローカル キャッシュの設定は、Project Professional 2007 で指定できます。この設定には、プロジェクトのローカル キャッシュの場所およびキャッシュ サイズの制限が含まれます。詳細については、「プロジェクトのローカル キャッシュ設定を構成する」を参照してください。

プロジェクトのローカル キャッシュのファイル階層

プロジェクトのローカル キャッシュは、プロジェクトごとに一意であり、特定の Project Professional ユーザー アカウントで開かれたり、保存されたりする一連のファイルで構成されています。

キャッシュ フォルダの第 1 レベルのサブフォルダは、ローカル コンピュータで Project Professional からログインしたすべての Project Server アカウント名に対して使用されます。

[!メモ] これらのアカウントは、Office Project Professional 2007 で [Microsoft Office Project Server アカウント] ページに設定するアカウントです。このページにアクセスするには、[ツール] メニューをクリックし、次に [エンタープライズ オプション] をクリックします。

各フォルダ名は、以下の命名規則名に基づいて指定されています。

<Project Server アカウント GUID>.<Project Server アカウント>.<ユーザー名>

たとえば、Eva Corets 用のプロジェクトのローカル キャッシュの Project Server アカウント フォルダは、次のようになります。

{CB23031D-19CD-4FFC-B6D2-0A2843A20173}.2007PWA.evac

重要な注意点として、Project Server ユーザーは複数のログイン名を使用して Project Server アカウントにログオンできます。たとえば、Eva Corets は、通常、自分の Windows 認証のログイン名 (contoso\evac など) を使用して Project Server にログオンします。また、Eva は、EGlobal Admin という、フォームで認証される高い特権を持つユーザー ログイン名を使用して、同じ Project Server アカウントにログオンし、エンタープライズ グローバル テンプレート ファイルを編集することがあります。このシナリオでは、Eva はキャッシュ フォルダに次の 2 つの Project Server アカウントのサブフォルダを持っています。

{43C6A643-08AF-466E-81EE-646FF8095A9F}.2007 PWA.evac

{A9D93E0E-CE18-4662-A877-CD70AF4420C0}.2007 PWA. EGlobal Admin

各 Project Server Account キャッシュのサブフォルダには、以下のファイルが含まれます。

ファイル 説明

Cache.dat

内部ファイル

<GUID>.hash

内部ファイル

global<内部番号>.mpc

エンタープライズ グローバル キャッシュ ファイル

<プロジェクト名><内部番号>.mpc

プロジェクトのキャッシュ ファイル

これらのファイルは外部から変更、移動、コピー、または削除することはできません。これらのキャッシュ ファイルを改ざんすると、Office Project Professional 2007 でデータの消失や不定な動作が発生する可能性があります。