Web ページを計画する

この記事の内容 :

  • Web ページの要素

  • マスタ ページを計画する

  • コンテンツ ページを計画する

  • レイアウト ページを計画する

  • レイアウト ページを使用してオーサリングを制限する

Web ページの計画では、発行するコンテンツの外観を設計し、作成者がページのどこでコンテンツを追加できるかを決定し、作成者が使用できるオーサリング機能を制御します。Web ページの効果的な計画は、組織が発行する各種類のコンテンツを、適切に設計された、発行の目的を達成可能なものにするために役立ちます。

設計の選択肢を理解しやすいように、ここではまずページの要素、つまり、マスタ ページ、コンテンツ ページ、レイアウト ページ、スタイル シート、Web パーツ、およびサーバー フィールド コントロールを紹介します。次に、発行サイトの Web ページの各要素を計画する方法について、ガイダンスを示します。レイアウト ページの設計と構成は作成者が Web ページで行えることを制限するために役立つので、レイアウト ページを使用したオーサリングの制限についてのガイダンスも記載します。

Web ページの要素

Microsoft Office SharePoint Server 2007 サイトのユーザーが SharePoint サイトで Web ページを開くと、そのページは Web サイトでそれぞれ別々に計画および設計された一連の要素に基づいて表示されます。このようにページの要素を分離すると、サイトの立案者や設計者がサイトの各種要素を独自の方法で扱うことができます。たとえば、ブランド設定をすべてのサイト コンテンツに適用することや 1 つの場所で更新することができるように、サイトのブランド設定とナビゲーションをサイトのコンテンツ ページのデザインとは別に計画し、設計することができます。同様に、ページのレイアウトをページ コンテンツとは別に設計できるので、必要に応じて同じコンテンツをさまざまな形式で表示できます。

Office SharePoint Server 2007 に基づく Web ページは、ページの構成要素を使用して動的に表示される ASPX ページです。ページのパーツを以下に示します。

Web ページの要素

SharePoint サイトの Web ページは、以下の要素で構成されています。

  • **マスタ ページ   **Web ページの外側のフレームを定義します。マスタ ページは、サイトの全ページで共有する要素を含むもので、それらの要素をすべて制御する単一の場所を提供します。通常、サイトはサイト マスタ ページを 1 つだけ使用しますが、大規模なインターネット サイトは複数使用する場合があります。たとえば、複数の製品を宣伝するために使用する企業 Web サイトは、各製品用のコンテンツに適切にブランド設定するために別々のマスタ ページを使用することがあります。

    注意

    マスタ ページには、サイト マスタ ページとシステム マスタ ページの 2 種類があります。サイト マスタ ページは、サイトに発行される Web ページで使用します。これは、サイトのユーザーや閲覧者が発行されているページを表示するときに見るマスタ ページです。システム マスタ ページは、サイト設計者や作成者がサイトのユーザー インターフェイスを操作するときに使用し、Wiki サイト、ドキュメント ワークスペース サイトのテンプレートなどのいくつかのチーム サイト テンプレートも使用する、サイト内のページのレイアウトを供給します。ここでは、主にサイト マスタ ページの計画に関する考慮事項について説明します。

    サイト コレクションの全サイトのマスタ ページは、サイト コレクションのトップレベル サイトにあるマスタ ページ ギャラリーに格納されます。マスタ ページ ギャラリーは SharePoint ライブラリなので、マスタ ページは、バージョン管理、監査、ワークフロー、チェックインおよびチェックアウト、コンテンツ承認など、Office SharePoint Server 2007 のドキュメントが持つ機能をすべて備えています。

    通常、マスタ ページには以下の要素があります。

    • 企業ロゴ、配色など、ブランド設定要素

    • 共有のナビゲーション要素

    • 検索コマンド、ヘルプ コマンドなど、共有機能

    • カスケード スタイル シートへのリンク (カスケード スタイル シートは、ページの外観、色、およびフォントを制御します)

    Office SharePoint Server 2007 の発行サイト テンプレートには、ページ設計の出発点として使用できるサイト マスタ ページが含まれています。既存のマスタ ページをカスタマイズしたり、新しいマスタ ページを作成したりするには、Microsoft Office SharePoint Designer 2007 または Microsoft Visual Studio を使用します。

  • **ページ コンテンツ   **1 つのサイトのコンテンツ ページは、すべて単一のページ ライブラリに格納されます。ページ ライブラリの各アイテムは、単一の Web ページです。ページ ライブラリは SharePoint ライブラリなので、ページ ライブラリに格納されている Web ページは、バージョン管理、コンテンツ承認など、Office SharePoint Server 2007 のドキュメントが持つ機能をすべて備えています。

    注意

    1 つのサイトのページはすべて単一のページ ライブラリに格納されますが、イントラネット ポータル サイト、インターネット プレゼンス サイトなど、Office SharePoint Server 2007 に基づく Web ソリューションは、通常、それぞれが独自のページ ライブラリを持つサイトのツリーから成り立っています。

    作成者は以下のどちらかの方法で Web ページを作成および編集できます。

    • ブラウザで編集します。[ページの作成] コマンドを使用してページを作成し、[ページの編集] コマンドを使用して編集します。ページを作成するときは、"(アーティクル ページ) 右側にイメージがあるアーティクル ページ" のように、コンテンツ タイプとページ レイアウトを選びます。ページを編集するときは、ページで利用可能な編集コマンドを使用してコンテンツを追加し、イメージを選び、その他の編集作業を行います。

    • ドキュメントを変換します。サポートされている形式のドキュメントを Web ページに変換できます。Office SharePoint Server 2007 にはファイル形式 .docx および .docm のドキュメントのコンバータが用意されています。

    ドキュメント コンバータの構成に関する情報など、Web ページを作成する方法の計画の詳細については、「Web ページの作成を計画する」を参照してください。

    Web ページのコンテンツ タイプに関連付けられた列には、ページの HTML コンテンツが含まれています。また、ページに表示するイメージへのリンクと、ページのレイアウトへのリンクも含まれています。たとえば、コンテンツ タイプが既定のアーティクル ページである場合、ページには以下の列があります。

    含まれるコンテンツ

    作成者

    作成者の名前

    アーティクルの日付

    アーティクルが発行された日付

    ページ コンテンツ

    アーティクルの本体

    ページのイメージ

    アーティクルに付属するグラフィック

    イメージのキャプション

    ページのイメージに対するキャプション

    お勧めのイメージ

    検索結果に表示するグラフィック

    ページ レイアウト

    アーティクルのレイアウトが含まれているページ

    ページの各列のコンテンツには、その列のコンテンツを作成および表示する、ページのレイアウト ページにある特定のフィールド コントロールが関連付けられています。

  • レイアウト ページ   1 種類のコンテンツ ページのレイアウトを定義する ASPX (Active Server Pages) ページです。SharePoint サイトのユーザーがブラウザでページを開くと、まず、そのページに関連付けられたレイアウト ページがアクティブなマスタ ページ (ページの外側のフレームを供給するページ) と結び付けられ、次に、レイアウト ページのフィールド コントロールにページの内容が渡されます。

    レイアウト ページは 1 つのコンテンツ タイプの列に含まれる内容を表示する必要があり、したがって、特定の 1 つのコンテンツ タイプ用に設計する必要があります。たとえば、アーティクル ページ コンテンツ タイプに関連付けられるレイアウト ページには、以下のようなフィールド コントロールがあります。

    • "ページ コンテンツ" フィールド コントロールは、アーティクル ページ コンテンツ タイプの [ページ コンテンツ] 列の内容を保持します。

    • "ページのイメージ" フィールド コントロールは、アーティクル ページ コンテンツ タイプの [ページのイメージ] 列からリンクされるイメージを保持します。

    レイアウト ページは 1 つのコンテンツ タイプ用に設計する必要がありますが、コンテンツ タイプには複数のレイアウトを関連付けることができます。たとえば、Office SharePoint Server 2007 にはアーティクル ページ コンテンツ タイプ用の 2 つのレイアウト ページがあり、一方でページの左側のイメージを表示し、もう一方で右側のイメージを表示します。

    ページの内容を表示するコントロールと共に、レイアウト ページには以下のような他のページ要素を含めることができます。

    • Web パーツ

    • Web パーツ領域

    • サーバー コントロール

    • ページの外観、色、およびフォントを制御するカスケード スタイル シートのリンク

    たとえば、ビジネス系アーティクルのページ レイアウトには、株式相場を表示するサーバー コントロールを含めることができます。こうすると、そのレイアウト ページを使用するたびに、ページの内容と共に株式相場が表示されます。

    サイト コレクションの全サイトのレイアウト ページは、サイト コレクションのトップレベル サイトにあるマスタ ページ ギャラリーに格納されます。マスタ ページ ギャラリーは SharePoint ライブラリなので、レイアウト ページも、バージョン管理、コンテンツ承認など、Office SharePoint Server 2007 のドキュメントが持つ機能をすべて備えています。

Office SharePoint Server 2007 を使用して作成する発行サイトには、ページ設計の出発点として使用できるレイアウト ページが含まれています。既存のレイアウト ページをカスタマイズしたり、新しいレイアウト ページを作成したりするには、Microsoft Office SharePoint Designer 2007 または Microsoft Visual Studio を使用します。

マスタ ページを計画する

マスタ ページは、サイトのブランド設定を含むページの共有フレーム要素、そのナビゲーション機能、検索フィールドまたはヘルプ コマンドなど、その他の共通要素を供給します。この記事はサイト マスタ ページを計画する際に参照してください。マスタ ページの外観や機能を設計するためのガイダンスは記載されていません。マスタ ページ設計の詳細については、「ページ設計のロードマップ」を参照してください。

サイト マスタ ページは、ページのコンテキストを供給するものであり、ユーザーがサイトを操作する間は整合性を保っている必要があります。サイト ユーザーがサイト コレクションの単一サイト内でページ間を移動しているときは、サイト マスタ ページを変更しないことをお勧めします。整合性のあるブランド設定とユーザー インターフェイスを供給するには、サイト コレクションの全サイトに同じサイト マスタ ページを使用する方法があります。

サイト階層のサブサイトでマスタ ページを変更して、いくつかのサブサイトのブランド設定を変更したい場合があります。たとえば、企業のインターネット プレゼンス サイトは、それぞれが異なる製品ブランドを紹介するサブサイトから成り立っていることがあります。このような場合は、各サブサイトで紹介する製品ブランドを明瞭に示すように、サブサイトごとのサイト マスタ ページを変更できます。

マスタ ページを計画する前に、「Web サイトの構造および公開を計画する (Office SharePoint Server)」で説明されているようにサイト構造を計画してください。「サイトおよびサブサイトを決定する」で記録したサイト情報に従って、Microsoft® Office SharePoint® Server 2007 マスタ ページ ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73318&clcid=0x411) の [サイト]. 列にサイト コレクションの各サイトの名前を記入します。次に、各サイトについてワークシートに以下の情報を記入します。

  1. [マスタ ページ] 列に、そのサイトで使用するマスタ ページの名前 (たとえば "BlueBand.Master") を記入します。

  2. [ユーザー設定?] 列に、状況に応じて情報を指定します。

    • 現在のサイトのマスタ ページをカスタマイズする場合は、[はい] を選択します。

    • [を基にする] フィールドに、基にするテンプレートの名前を入力するか、マスタ ページを完全にカスタムにする場合は「なし」と入力します。

    • 現在のサイトのマスタ ページをカスタムにしない場合は、[いいえ] を選択します。

    • サイトがマスタ ページを親サイトから継承する場合は、[から継承する] フィールドに親サイトの名前を入力します (ここで文書化するサイト継承情報は、後でサイト階層の別の場所でマスタ ページをカスタマイズすることになった場合に、マスタ ページに変更を加えることによって影響を受けるサイトを特定するために役立ちます)。

    • 現在のサイトでマスタ ページを適用する場合は、[から継承する] フィールドを空白にしておきます。

  3. 必要に応じて、[メモ] 列にマスタ ページのカスタマイズ方法やマスタ ページのカスタマイズに使用するツール (Office SharePoint Designer 2007 など) に関する指示を記入します。

コンテンツ ページを計画する

Office SharePoint Server 2007 の各コンテンツ ページは、ライブラリにエントリとして保存されたテキスト、イメージ、およびその他のコンテンツから成り立っています。コンテンツ ページの計画には以下の作業が含まれます。

  • コンテンツのニーズに合うページ コンテンツ タイプを決定します。

  • ページ コンテンツ タイプごとに、コンテンツの格納に使用する列を決定します。

Office SharePoint Server 2007 には、以下の 3 つのページ コンテンツ タイプがあります。

  • **ウェルカム ページ   **通常は、発行サイトのホーム ページです。以下のものが含まれます。

    • 表示するイメージの列

    • ページ コンテンツの列

    • ページに表示するリンクの列

  • **アーティクル ページ   **最も重要なページ コンテンツ タイプです。このページは、汎用の Web ページ コンテンツ向けに設計されています。以下のものが含まれます。

    • イメージおよびイメージのキャプションの列

    • ページ コンテンツの列

    • ページに表示するリンクの列

    • 作成者の列

  • リダイレクト ページ   閲覧者を別のページにリダイレクトするページです。

また、3 つのページ コンテンツ タイプはすべて汎用の [ページ] コンテンツ タイプから継承するため、いずれも以下のものを含んでいます。

  • ページの開始日と終了日をスケジュールする列

  • 作成者の連絡先情報を記述する列

  • 目次またはその他の一覧に載せるときにページに表示するイメージ

  • 対象ユーザー設定情報

コンテンツ ページを計画する際は、Office SharePoint Server 2007 に用意されているページ コンテンツ タイプを出発点として使用することをお勧めします。ウェルカム ページ コンテンツ タイプとアーティクル ページ コンテンツ タイプは、広く利用できるように、またさまざまなコンテキストに適合するように設計されています。どちらのコンテンツ タイプでも、最も重要なコンテンツ列は任意の HTML コンテンツを保持できる [ページ コンテンツ] 列です。作成者とサイトの設計者は、HTML とカスケード スタイル シート フレームワークを使用してコンテンツの外観を制御できます。そうすることにより、他のコンテンツ タイプを設計しないで済むことがあります。また、アーティクル ページまたはウェルカム ページに基づく各種類のコンテンツに使用するレイアウト (「レイアウト ページを計画する」を参照) を慎重に選択することにより、他のコンテンツ タイプを取り入れなくても、コンテンツの表現に多様性を持たせることができます。

ページ コンテンツ タイプを変更するには、新しい HTML、イメージ、またはその他の種類のコンテンツを格納する列を追加します (複数の種類のページで使用する場合は、サイト内の列ギャラリーに列を作成します)。たとえば、一部のアーティクル ページに "作成者について" フィールドを追加して、ページの作成者の経歴を載せる場合などが考えられます。これには、サイト内の列ギャラリーに "発行用 HTML" という種類の列を追加し (他のコンテンツ タイプで使用できるようにするため)、次に、その列をアーティクル ページ コンテンツ タイプに追加します。

ページ コンテンツ タイプを変更した後で、追加の列のコンテンツを表示するフィールド コントロールを追加して、関連付けられたレイアウト ページを変更する必要があります。たとえば、アーティクル ページ コンテンツ タイプに "作成者について" 列を追加した後で、その列の内容を表示する "作成者について" フィールド コントロールを、関連付けられたレイアウト ページに追加します。レイアウト ページの計画については、「レイアウト ページを計画する」で説明します。

アーティクル ページを計画するには、MicrosoftR Office SharePoint Server 2007 アーティクル ページ ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73316&clcid=0x411) を使用します。ワークシートの左端の列には、アーティクル ページ コンテンツ タイプのすべての列が含まれています。ワークシートの他の列を使用して、記事、プレス リリース、人材募集など、サイトで提供する各種類のコンテンツを記入します。ワークシートの上部にコンテンツの種類を記入した後で、各種類のコンテンツについて、"アーティクルの日付"、"ページ コンテンツ" など、その種類のコンテンツに使用する列を指定します。利用可能でない列が必要であると判断した場合は、アーティクル ページ ワークシートの最初の列に追加します。

サイトに複数のウェルカム ページが必要になることはあまりありませんが、必要な場合は、MicrosoftR Office SharePointR Server 2007 ウェルカム ページ ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73320&clcid=0x411) を使用して、各種類のウェルカム ページに表示する列を計画します。ただし、ポータル サイトまたはインターネット プレゼンス サイトのサブサイトには、それぞれ固有のウェルカム ページを用意することがよくあります。

レイアウト ページを計画する

レイアウト ページは、コンテンツ ページの内容の表示先となるフィールド コントロールを用意して、コンテンツ ページのレイアウトを定義するものです。各レイアウト ページには特定のコンテンツ タイプが関連付けられ、多くの場合、1 つのコンテンツ タイプに複数のレイアウト ページを利用できます (たとえば、ローカライズされたコンテンツのために代替レイアウトを提供するためや、ページ レイアウトから一部のフィールドおよび機能の表示を追加または削除するため)。Microsoft Office SharePoint Designer 2007 または Microsoft Visual Studio を使用すると、Web パーツ、サーバー コントロールなど、他のコントロールと共に、ページ コンテンツを表示する新しいコントロールを追加したりして、レイアウト ページを作成またはカスタマイズできます。

Office SharePoint Server 2007 には、ウェルカム ページ コンテンツ タイプおよびアーティクル ページ コンテンツ タイプ用の一連のページ レイアウトが用意されています。アーティクル ページ用のページ レイアウトには、以下のものがあります。

ページ レイアウト 含まれるページ要素

本文のみのアーティクル ページ

タイトルおよびページ コンテンツの領域がある基本ページ

右側にイメージがあるアーティクル ページ

タイトル、ページ コンテンツ、およびページのイメージ (左側) と、作成者、アーティクルの日付、およびイメージのキャプションの各領域があるページ

右側にイメージがあるアーティクル ページ

タイトル、ページ コンテンツ、およびページのイメージ (右側) と、作成者、アーティクルの日付、およびイメージのキャプションの各領域があるページ

概要リンクがあるアーティクル ページ

タイトル、ページ コンテンツ、アーティクルの日付、作成者、および概要リンク Web パーツ (サイト作成者がハイパーリンクの一覧を追加できる) があるページ

ウェルカム ページ用のページ レイアウトには、以下のものがあります。

ページ レイアウト 含まれるページ要素

概要リンクがあるウェルカム ページ

コンテンツとイメージの領域、および 2 つの概要リンク Web パーツがあるウェルカム ページ

目次があるウェルカム ページ

コンテンツとイメージの領域、およびハイパーリンクされたサイトの目次を表示する目次 Web パーツがあるウェルカム ページ

ウェルカム スプラッシュ ページ

イメージと作成者がハイパーリンクを追加できる 2 つの概要リンク Web パーツだけがある簡単なウェルカム ページ

Office SharePoint Server 2007 に用意されたページ コンテンツ タイプとレイアウトを使用する場合、これ以上の計画手順は必要ありません。作成者は、新しいページを作成するときに、ページの種類および関連付けるレイアウトを選択できます。ただし、ページ コンテンツ タイプに新しいフィールドを追加する場合や、発行ページ用に完全にカスタムなコンテンツ タイプを作成する場合は、新しいコンテンツ タイプや変更したコンテンツ タイプを反映したレイアウト ページを計画する必要があります。

また、Web パーツ、Web パーツ領域など、Microsoft ASP.NET 2.0 コントロールを追加して、レイアウト ページを変更することもできます。たとえば、レイアウト ページには構成可能なクエリから返された一連のリンクを表示するコンテンツ クエリ Web パーツを追加できます。レイアウト ページで Web パーツ領域の外部に Web パーツを配置する場合は、Web パーツを構成する必要があり、それによって作成者が Web パーツの構成を変更できなくなります。たとえば、コンテンツ クエリ Web パーツをレイアウト ページに直接追加する場合は、Web パーツが使用するクエリを "ロックイン" することにより、作成者が変更できなくなります。

アーティクル ページ、ウェルカム ページ、およびその他のページ コンテンツ タイプのレイアウトを計画するには、MicrosoftR Office SharePointR Server 2007 レイアウト ページ ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73317&clcid=0x411) を使用します。アーティクル ページなど、サイト内のページ コンテンツ タイプそれぞれについて別々のワークシートを作成します。ページの種類それぞれについて、関連付けるレイアウト ページを記入し、レイアウトの説明を入力し、レイアウト ページのカスタマイズまたは作成に関するメモを追加します。たとえば、アーティクル ページ コンテンツ タイプに 2 番目のイメージ フィールドを追加する場合は、アーティクル ページ コンテンツ タイプに関連付ける各ページ レイアウトに 2 番目のイメージ表示用フィールド コントロールを追加するように指定する必要があります。

レイアウト ページを使用してオーサリングを制限する

発行の目的に応じて、作成者が Web ページ コンテンツの書式を設定する際やサイトのページにイメージ、ハイパーリンクなど、アイテムを追加する際の自由度を制限できます。たとえば、高度に制御されるインターネット プレゼンス サイトでは、レイアウト ページに関連付けるカスケード スタイル シートですべての書式を定義したい場合や、作成者がインラインの書式設定を使用してスタイル定義を上書きすることをブロックしたい場合があります。逆に、イントラネット ポータルなどのグループ作業サイトでは、ページの書式を設定することや、データ表示を提供する Web パーツなどの他のページ アイテムを追加することを、作成者が自由に行えるようにしたい場合があります。たとえば、製品の仕様に関するグループ作業に使用するイントラネット ポータルでは、作成者がスタイル、ハイパーリンク、イメージ、Web パーツなどを駆使してアイデアを十分に表現できるようにします。

レイアウト ページに制限を設定するには、以下の方法があります。

  • レイアウト ページのフィールド コントロールに、作成者が何を実行できるかを制限するプロパティを設定します。

  • レイアウト ページから Web パーツ領域を削除して、作成者が各自のページで Web パーツを挿入および構成することを防ぐか、Web パーツ領域に制限を設定して、作成者が Web パーツ領域を使用できる方法を制限します。

フィールド コントロールに制限を設定する

Microsoft Office SharePoint Designer 2007 または Microsoft Visual Studio 2005 でサイトを開くと、フィールド コントロールに関連付けられたタグを編集して、作成者がブラウザ ウィンドウでページを編集するときに使用できる Office SharePoint Server 2007 のオーサリング機能の種類を制限できます。たとえば、列の種類が発行用 HTML の場合、この列にバインドされるフィールド コントロールでは、以下の機能を許可または制限できます。

  • フォントの設定

  • イメージの挿入

  • 表の挿入

  • ハイパーリンクの追加

  • 太字、斜体など、テキスト マークアップの追加

他の列の種類に、オーサリング制限を設定できます。たとえば、種類が発行用イメージの列にバインドされるフィールド コントロールでは、イメージからのハイパーリンクを許可または制限できます。

Microsoft Office SharePoint Designer 2007 または Microsoft Visual Studio 2005 でレイアウト ページのオーサリング機能を制限すると、Office SharePoint Server 2007 の関連するページ編集コマンドを利用できなくなります。たとえば、種類が発行用 HTML のコンテンツを格納するフィールド コントロールで表の編集を制限すると、[コンテンツの編集] ツール バーで [表の編集] などの表編集コマンドを利用できなくなります。

Web パーツ領域を許可または制限する

Web パーツとは、作成者がページの Web パーツ領域に挿入できるサーバー コントロールです。Web パーツは、サイト ナビゲーション リンク、SharePoint リスト コンテンツ、データベース分析情報など、その機能に応じた情報を表示します。

レイアウト ページに Web パーツ領域を含めると、そのレイアウトを使用するページで Web パーツ領域が利用可能になり、作成者は利用可能な Web パーツを各自のコンテンツ ページに挿入できるようになります。作成者がページに Web パーツを挿入できるようにすると、サイトにおけるユーザーの操作性へのコントロールが低下します。たとえば、作者が目次 Web パーツをページに挿入して、ユーザーが現在のページから移動してほしくないサイト内の部分が公開される可能性があります。

Microsoft Office SharePoint Designer 2007 または Microsoft Visual Studio 2005 で関連付けられたレイアウト ページを開き、Web パーツ領域を削除すると、作者が Web パーツをページに追加することを制限できます。同様に、新しいレイアウト ページを設計するときは、Web パーツ領域を省略して、それらのレイアウト ページに関連付けられたページに作者が機能を追加できないようにします。

また、レイアウト ページに Web パーツ領域を含めるが、その使用を制限することもできます。Web パーツ領域のプロパティを設定すると、Web パーツ領域に Web パーツを置き、作成者はそれらの Web パーツのプロパティを編集できるが、Web パーツ領域に他の Web パーツを追加できないようにすることができます。

要約

次の表は、オーサリング環境の管理レベルを高くする場合、中程度にする場合、および低くする場合について、レイアウト制限の推奨事項を示しています。

管理レベル 典型的なサイト レイアウト制限の推奨事項

高い

インターネット プレゼンス サイト

フィールド コントロールの編集を厳しく制限、フィールド コントロールに関するその他の制限あり (イメージ フィールド コントロールからのハイパーリンク禁止など)、Web パーツは Web パーツ領域でなくレイアウト ページに直接配置

中程度

企業のイントラネット ポータル サイト

フィールド コントロールの編集に関しては中程度の制限または制限なし、Web パーツを含む Web パーツ領域、ただし作成者による Web パーツの追加/削除は不可

低い

部門またはチームのポータル サイト

フィールド コントロールの編集を制限しない、Web パーツ領域可

レイアウト ページのオーサリング制限に関する決定事項を記録するには、MicrosoftR Office SharePointR Server 2007 レイアウト ページ ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73317&clcid=0x411) を使用します。サイト内のページ コンテンツ タイプのうち制限を設けるもののワークシートを編集します。それぞれのレイアウトの種類の [メモ] 列に制限要件を記録します。

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関連項目

概念

Web ページの作成を計画する
コンテンツ承認とスケジュールを計画する