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個人用設定 Web パーツを計画する

この記事の内容 :

  • 個人用 Web パーツについて

  • パブリック プロファイル Web パーツを計画する

  • 個人用サイト Web パーツを計画する

  • 個人用設定サイト Web パーツを計画する

  • 個人用サイトのその他の Web パーツを計画する

  • ほかのサイトの個人用 Web パーツを計画する

  • ワークシート

共有サービス プロバイダ (SSP) 全体および各サイト コレクション内で個人用設定およびサイト構造を計画するときは、Web パーツを使用してどのようにサイトを個人用に設定するかを把握しておくと有益です。

個人用サイトで使用する 3 つのテンプレートにはそれぞれ、既定の Web パーツのセットと、その他の Web パーツのギャラリーがあり、どの Web パーツも個々のサイトに追加することができます。また、このような個人用 Web パーツの多くはほかのページでも使用することができます。さらに、カスタム Web パーツを開発して、Microsoft Office SharePoint Server 2007 の個人設定機能を拡張することができます。

個人用 Web パーツについて

SharePoint サイトは、Web パーツで構成されています。個人用 Web パーツは、サイトを参照しているユーザーまたは組織内の特定のユーザーのユーザー プロファイルおよび関連するプロパティに基づいて情報をフィルタまたは表示する Web パーツです。サイト コレクションでよく使用されるテンプレートには、そのサイト コレクションを使用するユーザーならだれでも使用できる個人用サイト リンクが含まれています。各ユーザーは、個人用設定の情報を使用して、情報の表示、情報の共有、およびグループ作業を行うことができます。

Web パーツは、管理者およびサイト設計者のほか、適切なアクセス許可を持つユーザーが追加することができます。このようなユーザーが [サイトの操作] メニューの [ページの編集] をクリックすると、現在のページがデザイン モードで開きます。設計者は、Web パーツを追加する領域で [Web パーツの追加] ツールをクリックし、表示されたギャラリーから Web パーツを選択して、Web パーツを追加することができます。

必ずしも組織内のすべてのサイトで個人用 Web パーツを計画する必要があるわけではありませんが、個人用サイト テンプレートに含める Web パーツと、各サイト コレクションの主要サイトに追加するレポート センター サイトなどの個人用 Web パーツについては計画することをお勧めします。

ワークシートでの作業

各サイトの個人用 Web パーツを記録するには、サイト作成ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73138&clcid=0x411) を使用します。Web パーツについて詳述する必要がある設定がある場合は、初期展開時に参照できるようにその情報も記録します。

パブリック プロファイル Web パーツを計画する

パブリック プロファイルの管理設定の多くは SSP 管理者が管理しますが、パブリック プロファイルの Web パーツは個人用サイトのホストとなるサイト コレクションの管理者が管理します。

パブリック プロファイル用の既定の Web パーツ

パブリック プロファイル ページ テンプレートの既定の Web パーツは以下のとおりです。

  • 最上部領域 : ユーザーの名前、肩書き、および部署が含まれる Web コントロール。

  • 左領域 :

    • ユーザー プロパティ Web コントロール   このカスタム Web コントロールは、パブリック プロファイルでのみ使用されます。このコントロールを配置した場合には、説明など各ユーザーに関する情報が提供されます。ユーザーが指定したプロファイルのプロパティの中には、検索センター サイトの [] タブで実行される検索にリンクするものがあります。具体的には、連絡先情報、Microsoft Outlook でスケジュールされた会議に基づく空き時間情報、組織の階層などです。

    • ドキュメント Web パーツ   この Web パーツは、パブリック プロファイルでのみ使用できますが、個人用サイトの SharePoint サイト Web パーツによく似ています。ユーザーの共有ドキュメントはすべて、サイト別のタブに分類されています。個人用サイトのほか、そのユーザーがメンバであるサイト コレクションの各サイトまたはサブサイトなどがあります。[個人用サイト] タブには検索結果のページを開くリンクがあり、そのユーザーが作成したドキュメントをすべて参照できるようになっています。各タブには、それぞれのサイトにあるドキュメントへのリンク、ドキュメントの場所、およびサイトのホーム ページへのリンクが掲載されたリストがあります。

    • リンク Web パーツ   この Web パーツは、ユーザーが共有しているリンクのリストです。サイト管理者および自分のパブリック プロファイルを参照しているユーザーには、以下の表に示すように 2 つの操作が表示されます。

      操作 説明

      リンクの追加

      この Web パーツのリストおよびトップ メニュー バーのドロップダウン リストにリンクを追加します。リンクは、グループ別に編成されます。

      リンクの管理

      このリンクの設定を編集します。

  • 右領域 :

    • [ユーザー] との共通点 Web パーツ   この Web パーツは、パブリック プロファイルでのみ使用されます。パブリック プロファイルを参照しているユーザー間で共通する直近の上司、仕事仲間、およびメンバシップが、可視性ポリシーに基づいて含まれています。ユーザーが自分のパブリック プロファイルを参照している場合には、ほかのユーザーに表示される情報が含まれています。

    • メンバシップ Web パーツ   メンバシップが、可視性ポリシーに基づいてユーザーに表示されます。メンバシップには、サイト、SharePoint グループ、対象ユーザー、および配布リストが含まれています。管理者および (ポリシーに応じて) 自分のパブリック プロファイルを参照しているユーザーは、この Web パーツでメンバシップの管理操作を実行することができます。

    • 仕事仲間 Web パーツ   仕事仲間が、可視性ポリシーに基づいてユーザーに表示されます。管理者および (ポリシーに応じて) 自分のパブリック プロファイルを参照しているユーザーは、仕事仲間の管理、仕事仲間の追加という 2 つの操作を実行することができます。

以上の Web パーツはすべて、個人用サイト向けにカスタマイズされます。このような Web パーツは、ほかのページにあるギャラリーからエクスポートされない限り、ギャラリーでは使用できません。ほかのページのギャラリーには、別バージョンの仕事仲間 Web パーツが、仕事仲間の表示/変更 Web パーツとして用意されています。

パブリック プロファイル用のその他の Web パーツ

サイト コレクション管理者は、パブリック プロファイルに対して Web パーツの追加および削除を実行することができます。パブリック プロファイル ページのデザイン モードでは、ページ上の各領域に Web パーツの追加 Web パーツが配置されます。どのパーツもサイトには表示されませんが、ほかのパーツを各領域に追加するのに使用されます。パブリック プロファイルへの Web パーツの追加の詳細については、この記事の後の「個人用サイトのその他の Web パーツを計画する」を参照してください。

個人用サイト Web パーツを計画する

個人用サイトは各ユーザーが管理しますが、サイト コレクション管理者は個人用サイト テンプレートに変更を加えて、Web パーツを追加または削除したり、Office SharePoint Server 2007 のさまざまな個人用設定、ビジネス インテリジェンス、およびグループ作業機能を促進したりすることができます。

個人用サイトの既定の Web パーツ

個人用サイト テンプレートの既定の Web パーツは以下のとおりです。

  • 最上部領域 : ユーザーの名前、肩書き、および部署が含まれる Web パーツ。

  • 左領域 :

    • 個人用サイトでの作業の開始 Web パーツ   コンテンツ エディタ Web パーツに基づくこのパーツには、ユーザーが個人用サイトの使用を開始するにあたって重要なタスクへのリンクが含まれています。不要になったときには、ユーザーが削除することもできます。ここにリンクされている操作には、パブリック プロファイルの編集や仕事仲間の追加があります。

    • SharePoint サイト Web パーツ   この Web パーツは、個人用サイトでのみ使用できますが、パブリック プロファイルのドキュメント Web パーツによく似ています。ユーザーのドキュメントおよびタスクはすべて、サイト別のタブに分類されています。個人用サイトのほか、そのユーザーがメンバであるサイト コレクションの各サイトまたはサブサイトなどがあります。[個人用サイト] タブには検索結果のページを開くリンクがあり、そのユーザーが作成したドキュメントをすべて参照できるようになっています。各タブには、各ドキュメントおよびタスクへのリンク、その場所、およびサイトのホーム ページへのリンクが掲載されたリストがあります。

  • 右領域 :

    • 個人用の予定表 Web パーツ   これには、ユーザーのタスクおよび会議が含まれています。

    • 仕事仲間 Web パーツ   仕事仲間が表示されます。すべての仕事仲間を表示する、通知の設定の変更という操作も表示されます。

    • メンバシップ Web パーツ   メンバシップが表示されます。メンバシップの管理という操作も表示されます。

個人用の予定表 Web パーツ以外の Web パーツは個人用サイト向けにカスタマイズされ、Web パーツ ギャラリーには表示されません。メンバシップ Web パーツは、エクスポートした場合にのみ、ほかのサイトで使用することができます。仕事仲間 Web パーツは、仕事仲間の表示/変更 Web パーツとして、ほかのページのギャラリーにも用意されています。SharePoint サイト Web パーツの別バージョンもあります。個人用の予定表 Web パーツは、ほかのサイトのギャラリーにもあります。

個人用サイトのその他の Web パーツ

どのユーザーも、個人用サイトのホーム ページに対して Web パーツの追加または削除を実行することができます。個人用サイトの Web パーツ ギャラリーには、ドキュメント ライブラリ Web パーツを除いて、パブリック プロファイルのギャラリーにあるすべての Web パーツが含まれています。このほか、電子メール、リスト、およびビジネス データ表示を個人用に設定するための Web パーツもいくつか含まれています。個人用サイトへの Web パーツの追加の詳細については、この記事の後の「個人用サイトのその他の Web パーツを計画する」を参照してください。

個人用設定サイト Web パーツを計画する

個人用設定サイトは、ページに表示する情報をフィルタするテンプレートを使用して作成するサイトであり、そのサイトを参照している現在のユーザーの ID に基づいて情報が絞り込まれます。個人用設定サイトでは、Office SharePoint Server 2007 に用意されている Web パーツの多くを使用できるほか、それ以外の Web パーツを自分で作成したり、ほかのユーザーが作成した Web パーツ ギャラリーから Web パーツをインポートしたりすることもできます。Web パーツの中には、他よりも頻繁に使用されるものや、個人用設定環境に固有の機能を提供するものがあります。

個人用設定サイトの既定の Web パーツ

個人用設定サイト テンプレートの既定の Web パーツは以下のとおりです。

  • 最上部領域 :

    • 現在のユーザーによるフィルタ Web パーツ   この Web パーツを使用すると、作成者は接続先の Web パーツに現在のユーザーのログイン名を渡すことができます。

    • プロファイル プロパティのフィルタ Web パーツ   この Web パーツを使用すると、作成者は接続先の Web パーツに現在のユーザーの優先する名前を渡すことができます。

    どちらの Web パーツも既定で提供され、個人用設定サイトの作成者が参照できるようになっています。

これ以外の Web パーツは既定では提供されません。個人用設定ページでは、既存のフィルタに接続されているさまざまな Web パーツを使用して、そのページの情報を個人用に設定します。

個人用設定サイトのその他の Web パーツ

個人用設定サイトの所有者および管理者は、Web パーツをページに追加することができます。個人用設定サイトでは、共有ドキュメント、共有画像、個人用画像の各 Web パーツを除いて、個人用サイトのギャラリーにある Web パーツをすべて使用することができます。

個人用設定ページは、現在のユーザーによるフィルタ Web パーツおよびプロファイル プロパティのフィルタ Web パーツを基に構築されます。個人用設定サイトに追加される主な Web パーツは、フィルタに接続されているパーツです。その結果、サイトに表示されるコンテンツは、現在のユーザーのユーザー名または優先する名前に基づいてフィルタされたものになります。

接続先の Web パーツとしてよく使用されるのは、ビジネス データ Web パーツ、主要業績評価指標 (KPI) Web パーツ、およびリストとライブラリ Web パーツです。どのパーツを含めるかは、組織のビジネス ニーズ、個人用設定サイトが含まれているサイト コレクションの目的、および個人用設定サイトのメンバに最も必要な情報によって異なります。

初期展開の個人用設定サイトは、目的を 1 つに絞ると効果的です。サイト コレクションを計画すると、その中には個人用設定サイトが含まれることになります。どの個人用設定サイトでも、サイト コレクションの主要目的に即したビジネス プロセスおよび情報を共有することに焦点を当てる必要があります。

たとえば、従業員福利厚生、時間報告、および企業ポリシーに関する情報を提供するための人事サイトには、その情報を個人用に設定するための Web パーツを配置した個人用設定サイトを用意します。コール センター個人用設定サイトには、顧客サービス データベースにリンクした Web パーツを用意し、そのデータベースはユーザーが各自の未解決案件や顧客サービス統計値を参照できるように個人用に設定したものにします。Web サイトのコンテンツを作成するためのサイト コレクションには、作成者の現在のプロジェクトごとにコンテンツのリストとライブラリを配置し、さらに電子メール、予定表 Web パーツなど、核となる個人用設定パーツも配置します。

個人用に設定されたコンテンツを以下の 3 つの方法で分類することができ、ほとんどの個人用設定サイトでは 1 つの種類に焦点を当てることになります。

  • コンテンツ個人用設定   コンテンツは、別のチームのユーザーによって管理され、メンバごとの個人用ビューが用意されているサイトに公開されます。

  • データ個人用設定   主要なビジネス プロセスに関連付けられた基礎となるビジネス アプリケーションがあり、ユーザーはいつでも個人用ビューでデータを参照することができます。

  • グループ プロジェクト コンテンツの個人用ビュー   同じグループまたはチーム内のユーザーが共同でコンテンツを作成し、どのユーザーにも互いの仕事および関連するコンテンツを表示するための共通の個人用設定サイトが用意されます。

複雑なサイト コレクションの場合、個人用設定に以上のカテゴリがすべて含まれることがありますが、まずは簡素化した個人用設定サイトから開始し、時間の経過と共に必要に応じてサイトを拡張することをお勧めします。

個人用設定ページの初期フィルタ Web パーツのほかに、追加フィルタ Web パーツを追加して、個人用設定サイトのデータおよびコンテンツをさらにフィルタすることをお勧めします。これらのフィルタの詳細については、この記事の後の「個人用サイトのその他の Web パーツを計画する」を参照してください。パブリック プロファイルとダッシュボード サイトでは、同じパーツが使用できるようになっています。

個人用設定サイトがある各サイト コレクションの管理者は、サイト コレクションの目的に基づいてそのサイトで個人用に設定するコンテンツを書き留めておき、各サイトの展開に必要な Web パーツおよびフィルタを特定する必要があります。

個人用サイトのその他の Web パーツを計画する

個人用サイトのページおよびテンプレートに追加できるその他の Web パーツは、いくつかのグループに分類されています。

  • Web パーツ候補

  • リストとライブラリ Web パーツ

  • ビジネス データ Web パーツ

  • KPI Web パーツ

  • フィルタ Web パーツ

このように各 Web パーツが分類されていることによって、パブリック プロファイルの計画時にさまざまな問題が持ち上がります。

個人用サイトは各ユーザーによって設計され運営されるため、個人用サイトの計画については個人用設定サイトおよびパブリック プロファイルほど考慮事項が多くありません。ただし、組織のニーズに従って個人用サイトへの追加機能を計画する場合には、検討を要する要因がいくつかあります。

個人用サイトの Web パーツ候補を計画する

ユーザーがデザイン モードで Web パーツをページに追加するときには、個人用サイトおよび個人用設定サイトの特定の領域向けにいくつかの Web パーツが候補として示されます。個人用設定は、これらのほとんどの Web パーツに組み込まれています。このような Web パーツは、ユーザーが各自のタスクを達成するのに必要な個人用設定の情報を提供するためにページ内で使用されるものです。具体的には、電子メール、ワークスペース、よく使用されるリスト、ライブラリ、ページなどです。それ以外の Web パーツも、フィルタまたは対象ユーザーを使用して個人用に設定することができますが、Web パーツ候補はもともと個人用に設定されています。

ただし、パブリック プロファイルにはこのような Web パーツ候補が含まれていません。パブリック プロファイルは、ユーザーが自分自身および各自の仕事に関する情報を得る場所ではなく、そのような情報をほかのユーザーが取得するための場所であるからです。

個人用サイトの Web パーツ候補は以下のとおりです。

  • 仕事仲間の表示/変更 Web パーツ (これは既定の仕事仲間 Web パーツと同じです)

  • コンテンツ エディタ Web パーツ (個人用サイトでの作業の開始 Web パーツなど)

  • ページ ビューア Web パーツ

  • イメージ Web パーツ

  • 個人用画像 Web パーツ

  • 個人用リンク Web パーツ

  • 個人用ワークスペース サイト Web パーツ

  • Outlook Web Access Web パーツ。以下のものがあります。

    • 個人用の予定表 (これは、個人用サイトの既定の Web パーツの 1 つです)

    • 受信トレイ

    • 個人用メール フォルダ

    • 自分のタスク

個人用設定サイトの Web パーツ候補には、コンテンツ エディタ Web パーツ、ページ ビューア Web パーツ、イメージ Web パーツ、および個人用画像 Web パーツを除いて、以上のすべての Web パーツが含まれています。このような各 Web パーツ (個人用画像を除く) が、ギャラリーではなく候補に用意されています。

個人用サイトでの Outlook Web Access Web パーツの使用を促進するため、展開に先立ってそのパーツをさらに追加するか、またはメール サーバー情報を追加することができます。その結果、各ユーザーがこれ以上何もしなくても、パーツは初めから完全に機能します。また、このような Web パーツはグループ作業またはビジネス データをベースにした個人用設定サイトでも有用です。ただし、個人用サイトではこのようなパーツが各ユーザーの個人用設定ページとしてその目的の中核となるのに対して、個人用設定サイトではこのような Web パーツは二次的な役割が強く、ほかのパーツを補完するために使用されます。

コンテンツ エディタ Web パーツを個人用サイト テンプレートに追加すると、個人用サイトの開発方法を示唆するテキストおよびリンクを提供することができ、ユーザーは新しい Web パーツを追加したり、既存の Web パーツを使用したりして、各自のサイトを開発できるようになります。これは作業の開始 Web パーツによって既定で行われますが、その作業をカスタマイズできるほか、さまざまな方法で個人用サイトを改善するコンテンツ エディタ Web パーツを追加することもできます。個人用設定サイト、ビジネスに不可欠なリストなど、ユーザーがほかの手段では容易に見つけられないようなリソースへのリンクを個人用サイトで使用することができます。情報が特に重要である場合は、ページ ビューア Web パーツを使用して、各個人用サイトの Web パーツ内にページを表示することができます。

個人用設定サイトでは、コンテンツ エディタ Web パーツまたはページ ビューア Web パーツはあまり使用されません。どちらも、すべてのメンバに個人用ビューを提供する単一ページとして設計されており、現在のユーザーがパーツ内のコンテンツをフィルタできないからです。ただし、個人用設定サイトでコンテンツ エディタ Web パーツを使用して、ユーザーに重要な情報を提供するのは有効な手段です。同じく、サイトの目的がグループ作業である場合は、そのグループ作業の中核となるページでページ ビューア Web パーツを使用すると効果的です。

個人用ワークスペース Web パーツは、個人用サイトまたは個人用設定サイト内にすべてのワークスペースおよびサイトのリストを表示するものです。個人用設定サイトの目的がグループ作業であるか、または個人用ビューに関連したほかのサイトを参照することである場合、そのようなサイトを構築し、ユーザーが個人用設定情報から関連したコンテンツおよびタスクに迅速かつ容易に移動できるようにリンクを含めることができます。個人用リンク Web パーツを使用すると、個人用設定サイトのサブサイト以外の関連するコンテンツへのリンクを提供することができます。ユーザーは各自のリンクをこの Web パーツに追加することができますが、管理者が初期展開時に重要なリンクを追加し、ターゲットとすることもあります。

ほかの Web パーツと同じく、中核となる個人用設定パーツにも対象ユーザーを定めることができます。これにより、1 つの個人用設定サイトに、さまざまなユーザー グループを対象としたパーツをいくつか配置できるようになります。これは、個人用設定サイトの目的が大筋では一致するものの、ユーザー グループごとに関連リンクがさまざまに異なる場合、または一部のユーザー グループのみがワークスペース サイトを参照する必要がある場合に、有効な手段となります。

個人用サイトのリストとライブラリ Web パーツを計画する

リストとライブラリ Web パーツは、3 つある個人用サイト テンプレートのどのテンプレートでも、関連するリストとライブラリへのリンクを含めるのに使用されます。各テンプレートには、それぞれに異なるリストとライブラリ Web パーツ セットが用意されています。

パブリック プロファイル用のこの種の Web パーツの 1 つが、ドキュメント ライブラリ Web パーツです。この Web パーツは、ライブラリをパブリック プロファイルと関連付けるのに使用することができます。ドキュメント ライブラリは、すべてのユーザーのすべてのパブリック プロファイルに表示され、そのページを表示するすべてのユーザーが参照できるようになっています。一般に、このライブラリ内のドキュメントは、よくある質問集など、パブリック プロファイルを参照するユーザーならだれでも関心を持つようなドキュメントになります。

個人用サイトのリストとライブラリ Web パーツは以下のとおりです。

  • キャッシュ プロファイル Web パーツ

  • レポート リスト Web パーツ

  • 再利用可能なコンテンツ Web パーツ

  • 共有ドキュメント Web パーツ

  • 共有画像 Web パーツ

  • サイト コレクションのドキュメント Web パーツ

  • サイト コレクションのイメージ Web パーツ

  • スタイル ライブラリ Web パーツ

ユーザーは、個人用サイトで作成されたリストに基づいて、各自の個人用サイトに Web パーツを追加することができます。これが、個人用設定サイトのギャラリーに既定で用意される唯一のリストとライブラリ Web パーツです。その他のリストとライブラリ Web パーツを個人用設定サイトに追加するには、その Web パーツが用意されているサイトおよびギャラリーからエクスポートします。Web パーツの中には、Office SharePoint Server 2007 の特定の機能と関連付けられ、その機能が有効な場合にのみ使用できるものがあります。たとえば、Office Server Enterprise 機能をアクティブにすると、ビジネス データ Web パーツが表示されます。

重要なリストのパーツを個人用サイトの既定のテンプレートに追加することができます。たとえば、主要なドキュメントおよび画像を共有ドキュメントおよび共有画像 Web パーツに追加して、ユーザーにさらに多くのドキュメントおよび画像を各自の共有リストに追加するように奨励することができます。また、既に実際のビジネス プロセスにリンクされている KPI リストの Web パーツを追加して、意味のあるステータス インジケータを初期の個人用サイト エクスペリエンスの一部として提供することができます。さらに、一部のリストを既定の個人用サイト コンテンツとして追加し、後でユーザーがそのコンテンツを Web パーツとして追加できるようにすることができます。

このようなパーツは、個人用設定サイトでさらに有用であり、そのサイトの目的に即した重要なコンテンツのリストを追加することができます。現在のユーザーによるフィルタ Web パーツにリンクされるリスト Web パーツを追加して、サイトを使用している各ユーザー用に設定された業績情報を表示することができます。

個人用サイトのビジネス データ Web パーツを計画する

3 つある個人用サイト テンプレートのギャラリーに用意されているビジネス データ Web パーツは以下のとおりです。

  • ビジネス データ アクション Web パーツ

  • ビジネス データ関連リスト Web パーツ

  • ビジネス データ アイテム Web パーツ

  • ビジネス データ リスト Web パーツ

  • ビジネス データ アイテム フィルタ Web パーツ

  • IView Web パーツ

  • WSRP 消費者 Web パーツ

最初の 4 つのビジネス データ Web パーツは、ビジネス データ カタログに登録されたアプリケーションのプロパティに基づいて情報を表示するのに使用されます。ビジネス データ アイテム フィルタ Web パーツは、ビジネス データ カタログ内の値に基づいて、ページ内でほかの Web パーツをフィルタします。IView Web パーツおよび WSRP Web パーツはそれぞれ、SAP および WSRP サブサイトからのデータの表示をサポートします。

パブリック プロファイルではなく、個人用サイトおよび個人用設定サイトで使用できるその他のビジネス データ Web パーツは以下のとおりです。

  • Excel Web Access Web パーツ (既定ギャラリー カテゴリに掲載されています)

  • SQL Server 2005 Analysis Services Web パーツ

Excel Web Access Web パーツは、Excel Calculation Services を使用して、Web パーツ内で直接特定のワークシートから情報を提供するために使用されます。SQL Server 2005 Analysis Services Web パーツは、個人用サイトおよび個人用設定サイトで、SQL Server 2005 Analysis Services から直接データをレンダリングするのに使用されます。

ビジネス データ Web パーツは、ビジネス データ カタログに登録されたビジネス アプリケーションなどのデータ ソースから情報を引き出して、ユーザーに関する主要な情報をサイトで提供するための手段となります。パブリック プロファイルのコンテキストで、参照されているユーザー プロファイルおよびそのユーザー プロファイルを参照しているユーザーに関連するビジネス データを提供することをお勧めします。このようなデータは使用されるパーツによって異なり、ビジネス データのリスト、ビジネス データの主要なプロパティ、重要なビジネス アクションなどがあります。個人用設定サイトの場合、サイトの目的に即したビジネス アプリケーションのビジネス データ Web パーツを追加し、そのパーツを現在のユーザーによるフィルタ Web パーツに接続して、各ユーザー用に設定された情報を提供することができます。ビジネス データ関連付け Web パーツ、ビジネス データ詳細 Web パーツ、およびビジネス データ リスト Web パーツは、それぞれに異なるビューでビジネス データを表示します。

ビジネス データ アクション Web パーツは、ビジネス データ カタログの管理者が、コア ビジネス アプリケーションに関連付けられたよく使うタスクに基づいて計画および作成したカスタム ビジネス アクションを実行するためのリンクを含めるのに使用されます。ビジネス アクションは、パブリック プロファイルに特に有用な機能をもたらすものです。たとえば、参照されているユーザー プロファイルのビジネス データを返すカスタム アクションを作成することができます。コール センター サイト コレクションでパブリック プロファイルを参照している従業員が、[このユーザーの顧客サービス レコードを表示する] をクリックできるようにすることができます。どのユーザーも、サイト コレクションの任意の場所でほかのユーザーの名前をクリックしてから、このアクションをクリックすることができます。その場合、顧客サービス データベースにリンクされたページが開き、そのユーザーの顧客サービス レコードのリストが表示されることになります。

これは、個人用設定サイトでも有用です。前例と同じコール センターサイト コレクションで、ビジネス データ アクション Web パーツを使用する個人用設定サイトを用意して、顧客サービス レコードを解決したり、既存のレコードを開いたり、事例をほかのサービス部署に転送したりすることができます。別途アプリケーションを起動したり、別のページを探したりする必要はありません。

また、ビジネス データ Web パーツを個人用サイト テンプレートに追加して、個々のユーザーにその Web パーツを使用するように奨励することができます。個人用サイトにビジネス データ Web パーツを追加するユーザーが増えるように、Web パーツを使用する個人用設定サイトへのリンクを提供して、実際にその Web パーツを参照できるようにすることができます。

個人用サイトを設計する場合、追加するアクションおよびビジネス データが多すぎると、たちまち行き詰まってしまいます。初期計画時には常に、各サイトで最も重要なビジネス データのみを含めてください。

ビジネス データ Web パーツの詳細については、「ビジネス データ Web パーツを計画する」を参照してください。

ビジネス データ アクションの詳細については、「ビジネス データ アクションを計画する」を参照してください。

個人用サイトのダッシュボード Web パーツを計画する

KPI Web パーツは、ダッシュボードでよく使用されるため、個人用サイト Web パーツ ギャラリーではダッシュボード Web パーツとも呼ばれています。ダッシュボードは、マルチレポート概要ページとも呼ばれ、1 つ以上のビジネス インテリジェンス Web パーツが含まれています。具体的には、ビジネス データ Web パーツ、Excel Web Access Web パーツ、KPI などがあり、さまざまなプロパティに基づいてページ レベルでフィルタして、複数の情報源から取得したデータおよびコンテンツを 1 つの統合ビューに表示することができます。

ダッシュボード Web パーツは以下のとおりです。

  • KPI 詳細 Web パーツ

  • KPI リスト Web パーツ

このような Web パーツは、3 つある個人用サイト テンプレートのどの Web パーツ ギャラリーにも用意されています。

KPI Web パーツは、主要なビジネス目標に関する業績情報を個人用に設定して提示するのに便利です。パブリック プロファイルおよび個人用設定サイトの場合、この Web パーツはグループや組織全体ではなく、個人に適用されるステータス インジケータであることもあります。たとえば、全従業員を対象とした Excel ブック形式の売り上げレポートの基になる KPI を作成することができます (KPI リスト Web パーツをほかの KPI と共に使用するか、または KPI 詳細 Web パーツとして使用します)。その Web パーツを個人用設定サイトに追加すると、現在のユーザーによるフィルタによって、現在のユーザーの KPI のみが計算されます。このフィルタがない別のページに同じ KPI を配置すると、情報源の Excel ブックに売り上げが文書化されているすべてのユーザーについて KPI が計算されます。

KPI が同じ業務グループ内のユーザーなど一部のユーザーにのみ重要である場合は、その業務グループ内のユーザーのみを含めるように定義された対象ユーザーを Web パーツのターゲットにすることができます。たとえば、売り上げ KPI がニューヨーク営業所のワークシートに基づいている場合は、ニューヨーク営業所に勤務するユーザーの結果のみが表示されるようにその KPI Web パーツの対象を絞り、ほかの営業所のユーザーについては別の KPI Web パーツの対象にすることができます。

KPI リスト Web パーツを使用すると、1 つの Web パーツ内に、売り上げ数、売り上げ高 (ドル)、前四半期からの改善、顧客満足度など、複数のステータス インジケータを表示することができます。KPI 詳細 Web パーツには、売り上げ数など、1 つの KPI のみが表示されます。

また、チームで対象を絞るなどして、チーム レベルで結果を表示し、現在のユーザーによるフィルタに接続されない KPI を追加することもできます。個人用に設定されているほかの Web パーツに関する情報を提供するため、この情報は個人用設定サイトでも有効な手段となることがあります。これは、個人用に設定されたサイトの KPI Web パーツでよく使用されるシナリオです。KPI が、個人ではなくグループ全体で計算された業績情報を示す傾向があるからです。

ほかのサイト計画と同じく、KPI Web パーツを追加する前に、パブリック プロファイルまたは個人用設定サイトが含まれているサイト コレクションの目的を検討する必要があります。サイト コレクションが営業チームのチーム サイトである場合、販売データ KPI を使用することには意味があります。大規模な組織全体でのグループ作業を目的としたサイト コレクションである場合、KPI はそのグループ作業の大きさに見合うものであるか、または対象を絞ったものである必要があります。人事情報のサイトである場合、組織内のどのグループにも目標達成のために使用されることはなく、単にポリシーおよびビジネス アプリケーションを提供するサイトなので、KPI Web パーツを使用する可能性はほとんどありません。

KPI を使用するかどうかを決めた後、どのユーザーがどのデータを参照するかを決定し、対象ユーザーおよび現在のユーザーによるフィルタ Web パーツを使用して、組織に合わせて KPI を調整します。

特定の KPI がパブリック プロファイルまたは個人用設定サイトにいっそう適したものかどうかを検討します。ユーザーは、自分自身またはほかのユーザーのパブリック プロファイル ページではなく、その目的に即したレポート センター サイトまたは個人用設定サイトで特定のビジネス プロセスに関する情報を探す可能性が高くなっています。パブリック プロファイルに KPI を含めるのは、その KPI が組織に最も重要なインジケータを強化するものである場合、またはその情報がパブリック プロファイルを参照する各ユーザーのロールに重要なものである場合だけにしてください。

KPI に情報を提供するデータ ソースを忘れずに計画してください。詳細については、「主要業績評価指標を計画する」を参照してください。

個人用サイトのフィルタ Web パーツを計画する

フィルタ Web パーツは、3 つある個人用サイト テンプレートのすべてに用意されています。既定のフィルタ Web パーツは以下のとおりです。

  • 作成済みリスト フィルタ Web パーツ

  • ビジネス データ カタログ フィルタ Web パーツ

  • 現在のユーザーによるフィルタ Web パーツ

  • フィルタ操作 Web パーツ

  • ページ フィールド フィルタ Web パーツ

  • クエリ文字列 (URL) フィルタ Web パーツ

  • SharePoint リスト フィルタ Web パーツ

  • SQL Server 2005 Analysis Services フィルタ Web パーツ

  • テキスト フィルタ Web パーツ

個人用サイトのその他の Web パーツおよびカスタム Web パーツを計画する

個人用サイトでは、以下に挙げたその他の Web パーツを選択することができます。

  • 連絡先の詳細 Web パーツ

  • フォーム Web パーツ

  • XML Web パーツ

個人用設定サイトでは、以上の Web パーツを使用できるほか、以下に挙げた Web パーツも使用することができます。

  • Web パーツ ギャラリーの既定グループ :

    • 高度な検索のボックス Web パーツ

    • カテゴリ結果 Web パーツ

    • カテゴリ Web パーツ

    • 人の検索の主要結果 Web パーツ

    • 検索ボックス Web パーツ

    • 検索ページ Web パーツ

    • 検索の統計 Web パーツ

    • 検索結果 Web パーツ

    • 主要な検索結果 Web パーツ

    • 精度の高い検索結果 Web パーツ

    • サイトとドキュメント Web パーツ

    • タスクとツール Web パーツ

    • 今週の画像 Web パーツ

    • トップ サイト Web パーツ

  • Web パーツ ギャラリーのその他グループ :

    • コンテンツ クエリ Web パーツ

    • 概要リンク Web パーツ

    • 目次 Web パーツ

フォーム Web パーツは、ページのほかの Web パーツに単純なフォームを接続するのに使用されます。XML Web パーツ フォームと共に、重要な対話機能を個人用設定ページに追加することができます。

これ以外のその他の Web パーツのほとんどでは、個人用設定サイトに検索機能を追加することができます。検索を計画するときは、個人用設定サイト全体で、サイト コレクションおよび SSP 用に作成したコンテンツ ソースおよび検索範囲をどのように機能させるかを検討します。

個人用サイト テンプレート ギャラリーに用意されている Web パーツのほか、カスタム Web パーツを作成することができます。カスタム Web パーツの設計の詳細については、Microsoft Office SharePoint Server 2007 SDK にようこそ (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=71218&clcid=0x411) を参照してください。

ほかのサイトの個人用 Web パーツを計画する

以下の数通りの方法でほかのページの Web パーツを個人用に設定することができます。

  • ダッシュボードまたはほかのサイトで現在のユーザーによるフィルタ Web パーツを使用して、現在のユーザーの ID に基づいてほかの Web パーツからのデータをフィルタします。

  • ビジネス データ カタログ フィルタ Web パーツを使用して、ビジネス データ カタログに登録されたアプリケーションのビジネス データの種類のプロパティ (SAP の人など) に基づいて、ビジネス データ Web パーツをフィルタします。

  • 特に SAP に組み込まれた IView Web パーツを使用して、SAP の IView から個人用データを提示します。

  • 1 人以上の対象ユーザーを Web パーツ ツール ウィンドウの [詳細設定] セクションの [対象ユーザー] ボックスに追加します。

ワークシート

個人用 Web パーツを計画するには、以下のワークシートを使用します。

このドキュメントをダウンロードする

このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なドキュメントに収められています。

入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。