受信メールを構成する (SharePoint Foundation 2010)

 

適用先: SharePoint Foundation 2010

ここでは、Microsoft SharePoint Foundation 2010 の受信メールを構成する手順について説明します。

このタスクの手順は、以下のとおりです。

  • SMTP サービスをインストールおよび構成する

  • 基本的なシナリオ用に受信メールを構成する

  • DNS マネージャーを構成する

  • SMTP コネクタを Microsoft Exchange Server 2007 に追加する

  • AD DS に Directory Management Service を使用するように構成する

  • 電子メール ドロップ フォルダーに対する権限を構成する

  • 高度なシナリオ用に受信メールを構成する

  • SharePoint ドキュメント ライブラリに送信された電子メール メッセージの添付ファイルが失われる

概要

受信メールを有効にすると、SharePoint サイトで電子メール メッセージや添付ファイルを受信してリストとライブラリに保存できます。ここでは、基本的なシナリオと高度なシナリオの 2 つを説明します。高度なシナリオでは、さまざまなオプションから選択できます。

基本的なシナリオ

基本的なシナリオでは、SharePoint Foundation 2010 を実行するサーバー上に、簡易メール転送プロトコル (SMTP) サービスをインストールします。別の方法として、他の SMTP サーバー上で動作する SMTP サービスを使用し、さらに、すべてに既定値を設定した自動設定モードを使用することで、受信メールを有効にすることもできます。このシナリオでは、電子メールは SMTP サーバーに直接配信され、SharePoint Foundation 2010 が既定の電子メール ドロップ フォルダーを定期的にチェックして電子メールが配信されたかどうかを確認します (既定の電子メール ドロップ フォルダーは SMTP サービスによって自動的に構成されます)。基本的なシナリオは、単一サーバー ファーム環境に適用されます。

高度なシナリオ

高度なシナリオには、受信メール機能を最適化するための複数のオプションが用意されています。オプションの 1 つとして、Microsoft SharePoint Directory Management Service を使用するかどうかを選択できます。Directory Management Service を使用するメリットは、ドキュメント ライブラリ用に作成された連絡先アドレスが、SharePoint Foundation 2010 用の組織単位 (OU) の [Active Directory ユーザーとコンピューター] に自動的に表示されることです。また、このサービスを使用することで、ユーザーが SharePoint サイトから電子メール配信グループを作成して管理できるというメリットもあります。さらに、組織のユーザー ディレクトリに連絡先が作成されるので、ユーザーは自分のアドレス帳に電子メール対応の SharePoint リストを表示できるようになります。ただし、Directory Management Service を使用すると Active Directory Domain Services (AD DS) との通信が行われるため、管理負担は増加します。逆に、Directory Management Service を使用しなければ、管理作業のオーバーヘッドを削減できるというメリットがあります。ただし、新しい連絡先アドレスをいちいち手動で追加しなければならないというデメリットを伴います。

高度なシナリオでは、単一サーバー ファーム環境用または複数サーバー ファーム環境用に受信メールを構成できます。SharePoint ファーム内に複数のフロントエンド Web サーバーがある場合は、それらのサーバーを使用して受信メールをファームにルーティングできます。次の表に、ファームに対する受信メールの構成に必要な操作と、構成時に選択できるオプションを示します。

操作 コメント

ホスト (A) リソース レコードを追加して DNS マネージャーを構成する

ホスト (A) リソース レコードを追加して、コンピューター (またはホスト) の DNS ドメイン名を IP アドレスに関連付ける必要があります。

SMTP コネクタを追加する

SMTP コネクタを追加し、Microsoft Exchange Server 2007 コンピューターが受信メールを適切なサーバーにルーティングできるようにします。

Directory Management Service を使用する (オプション)

Directory Management Service を使用すると、ユーザーが SharePoint サイト上で電子メール配信グループを作成および管理できるようになります。ドキュメント ライブラリ用に作成された連絡先アドレスは、自動的に AD DS に表示されます。

注意

Exchange Server を使用しない場合は、Directory Management Service をカスタマイズする必要があります。

特定の電子メール ドロップ フォルダーを使用する (オプション)

特定の電子メール ドロップ フォルダーを使用することで、SharePoint Foundation 2010 が SMTP サービスからの受信メールをポーリングできるようになります。

Directory Management Service の詳細については、「SharePoint の内部: SharePoint のディレクトリ統合」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=151766&clcid=0x411) を参照してください。

SharePoint Foundation 2010 の受信メールを構成する前に、以下の記事をお読みください。

タスクの要件

このタスクの手順を実行するには、以下の要件を満たすことが必要です。

  • SharePoint Foundation 2010 がインストールされていること。

  • サーバー ファーム内の 1 台以上のサーバーで SMTP サービスが開始されていて、有効な SMTP サーバー アドレスが使用されていること。または、SMTP サービスを実行している他のサーバーの名前を知っていること。

  • 各 SharePoint フロントエンド Web サーバーで、SMTP サービスと、Windows SharePoint Services Web Application サービスが実行されていること。

  • サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウント、Windows SharePoint Services Timer Service のログオン アカウント、Web アプリケーションのアプリケーション プール ID アカウントが、電子メール ドロップ フォルダーが格納されているローカル コンピューターの Administrators グループのメンバーであること。

SMTP サービスをインストールおよび構成する

SharePoint Foundation 2010 の受信メールは SMTP サービスを使用します。SMTP サービスを使用するには、2 つの方法があります。1 つは、SMTP サービスをファーム内の 1 台以上のサーバーにインストールする方法です。もう 1 つは、管理者が用意した電子メール ドロップ フォルダーに、別のサーバー上の SMTP サービスから電子メールを転送する方法です。

注意

電子メール ドロップ フォルダーの使用については慎重に検討してください。1 つには、他のサーバーの管理者が SMTP の構成を変更した場合に、受信メールを使用できなくなる可能性があるからです。もう 1 つには、電子メール ドロップ フォルダーを使用するには、電子メール ドロップ フォルダーに対する権限の構成が必要となり、そのための手順を追加で実行する必要があるからです。

SMTP サービスをインストールする

電子メール ドロップ フォルダーを使用しない場合は、受信メールを構成するファーム内のすべてのフロントエンド Web サーバーに、SMTP サービスをインストールする必要があります。SMTP サービスをインストールするには、サーバー マネージャーで機能の追加ウィザードを使用します。ウィザードの手順を完了すると、既定の SMTP 構成が作成されます。この既定の SMTP 構成をカスタマイズすることにより、環境ごとの要件に対応できます。

SMTP サービスをインストールするには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • ローカル コンピューターの Administrators グループのメンバーである必要があります。
  2. [スタート] ボタンをクリックして [管理ツール] をポイントし、[サーバー マネージャー] をクリックします。

  3. サーバー マネージャーで [機能] をクリックします。

  4. [機能の概要] で [機能の追加] をクリックして、機能の追加ウィザードを起動します。

  5. [機能の選択] ページで [SMTP サーバー] をクリックします。

  6. [機能の追加ウィザード] ダイアログ ボックスで [必要な機能を追加] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  7. [インストール オプションの確認] ページで [インストール] をクリックします。

  8. [インストールの結果] ページで、インストールが正常に終了したことを確認し、[閉じる] をクリックします。

IIS 6.0 管理ツールをインストールする

Windows Server 2008 で SMTP サービスを管理するには、インターネット インフォメーション サービス (IIS) 6.0 マネージャーを使用する必要があります。

IIS 6.0 マネージャーをインストールするには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • ローカル コンピューターの Administrators グループのメンバーである必要があります。
  2. [スタート] ボタンをクリックして [管理ツール] をポイントし、[サーバー マネージャー] をクリックします。

  3. サーバー マネージャーで [役割] をクリックします。

  4. [役割サービス] で、[役割サービスの追加] をクリックします。

  5. [役割サービスの選択] ページで、[管理ツール] および [IIS 6 管理互換] をクリックし、[インストール] をクリックします。

SMTP サービスを構成する

SMTP サービスをインストールしたら、そのドメインのメール サーバーから電子メールを受け入れるようにサービスを構成します。明示的に除外したサーバーを除くすべてのサーバーから中継された電子メールを受け入れるように構成できます。または、明示的に含めたサーバーを除くすべてのサーバーからの電子メールを拒否することもできます。サーバーは個別に指定することも、サブネット単位またはドメイン単位のグループで指定することもできます。

構成した後で、サービスが自動的に開始されるように設定します。

SMTP サービスを構成するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • ローカル コンピューターの Administrators グループのメンバーである必要があります。
  2. [スタート] ボタンをクリックして [管理ツール] をポイントし、[インターネット インフォメーション サービス (IIS) 6.0 マネージャー] をクリックします。

  3. IIS マネージャーで、構成する SMTP サーバーが含まれるサーバー名を展開します。

  4. 構成する SMTP 仮想サーバーを右クリックし、[開始] をクリックします。

  5. 構成する SMTP 仮想サーバーを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  6. [アクセス] タブで、[アクセス制御] 領域の [認証] をクリックします。

  7. [認証] ダイアログ ボックスで、[匿名アクセス] が選択されていることを確認します。

  8. [OK] をクリックします。

  9. [アクセス] タブで、[中継の制限] 領域の [中継] をクリックします。

  10. 任意のサーバーからの中継を有効にするには、[以下のリストに含まれるコンピューター以外のすべて] をクリックします。

  11. 1 つ以上の特定のサーバーからの中継を受け付けるには、以下の手順に従います。

    1. [以下のリストに含まれるコンピューターのみ] をクリックします。

    2. [追加] をクリックし、サーバーを IP アドレスで 1 つずつ追加するか、サブネットまたはドメインを使ってグループで追加します。

    3. [OK] をクリックして、[コンピューター] ダイアログ ボックスを閉じます。

  12. [OK] をクリックして、[中継の制限] ダイアログ ボックスを閉じます。

  13. [OK] をクリックして、[プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。

SMTP サービスが自動的に開始されるように設定するには

  1. [スタート] ボタンをクリックして [管理ツール] をポイントし、[サービス] をクリックします。

  2. [サービス] で、[Simple Mail Transfer Protocol (SMTP)] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  3. [Simple Mail Transfer Protocol (SMTP) のプロパティ] ダイアログ ボックスの [全般] タブで、[スタートアップの種類] の一覧から [自動] をクリックします。

  4. [OK] をクリックします。

基本的なシナリオで受信メールを構成する

SharePoint Foundation 2010 を実行しているサーバー上で受信メールを有効にする前に、使用する SMTP サービスを選択する必要があります。

以下の手順に従って、受信メールを構成できます。この手順を完了すると、基本的なシナリオの構成はすべて終了です。手順の完了後、ユーザーは、リストやライブラリに電子メールを送信できるようになります。

基本的なシナリオで受信メールを構成するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを実行するコンピューターの Administrators グループに属している必要があります。
  2. サーバーの全体管理で、[システム設定] をクリックします。

  3. [システム設定] ページの [電子メールとテキスト メッセージ (SMS)] セクションで、[受信メール設定の構成] をクリックします。

  4. このサーバー上のサイトで電子メールの受信を有効にする場合は、[受信メール設定の構成] ページの [受信メールの有効化] セクションで、[はい] をクリックします。

  5. [自動] 設定モードをクリックします。

  6. [受信メール サーバーの表示アドレス] セクションで、[電子メール サーバーの表示アドレス] ボックスに電子メール サーバーの表示名 (例: mail.fabrikam.com) を入力します。

  7. 他のセクションはすべて既定の設定のまま使用し、[OK] をクリックします。

受信メールを構成した後、リストの管理権限を持つユーザーは、電子メール対応リストやドキュメント ライブラリを構成できます。電子メール対応のドキュメント ライブラリの詳細については、「リストまたはライブラリの電子メール サポートを有効にする、および構成する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=120164&clcid=0x411) を参照してください。

DNS マネージャーを構成する

Exchange Server を使用している場合、組織内で電子メールをルーティングするには、DNS マネージャーでホスト (A) リソース レコードを作成する必要があります。このホスト (A) リソース レコードが、コンピューター (またはホスト) の DNS ドメイン名を IP アドレスに関連付けます。組織によっては、既に DNS マネージャーが構成され、A リソース レコードが作成済みである可能性もあります。A リソース レコードが作成されていない場合は、以下の手順で作成してください。

サブドメインの A リソース レコードを作成するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • ローカル コンピューターの Administrators グループのメンバーである必要があります。
  2. DNS マネージャーで、SharePoint Foundation 2010 のサブドメインの上位にあたるドメインの前方参照ゾーンを選択します。

  3. ゾーンを右クリックし、[新しいホスト (A または AAAA)] をクリックします。

  4. [新しいホスト] ダイアログ ボックスの [名前] ボックスに、SharePoint Foundation 2010 のホスト名かサブドメイン名を入力します。

  5. [完全修飾ドメイン名 (FQDN)] ボックスに、SharePoint Foundation 2010 を実行しているサーバーの FQDN を入力します。FQDN の形式は、一般に subdomain.domain.com です。

    注意

    IIS 内の SMTP サーバーに含まれているドメインが、電子メールを受信するサーバーの FQDN と一致していることを確認してください。一致していない場合は、後述の手順に従ってローカル ドメインを作成する必要があります。

  6. [IP アドレス] ボックスに、解決する FQDN の IP アドレスを入力します。

  7. [ホストの追加] をクリックします。

  8. ホスト レコードの作成確認のメッセージが表示されたら、[OK] をクリックします。

  9. [新しいホスト] ダイアログ ボックスで、[完了] をクリックします。

    これで、A リソース レコードが DNS マネージャーに表示されます。

ローカル ドメインを作成するには

  1. [スタート] ボタンをクリックして [管理ツール] をポイントし、[インターネット インフォメーション サービス (IIS) 6.0 マネージャー] をクリックします。

  2. IIS マネージャーで、SMTP サーバーを展開します。

  3. [ドメイン] を右クリックし、[新規作成] をポイントし、[ドメイン] をクリックします。

  4. [SMTP ドメイン作成ウィザード] ダイアログ ボックスで [エイリアス] を選択し、[次へ] をクリックします。

  5. [ドメイン名] 領域の [名前] ボックスに、このドメインで受信するメールのアドレスを入力します。

    このアドレスには、「サブドメインの A リソース レコードを作成するには」の手順 4. と、「高度なシナリオで受信メールを構成するには」の手順 6b. で指定したアドレスと同じものを必ず入力してください。

  6. [完了] をクリックします。

  7. ホスト レコードの作成確認のメッセージが表示されたら、[OK] をクリックします。

注意

キュー フォルダー内の電子メール メッセージをドロップ フォルダーに移動するために、SMTP サーバーを再起動します。その後、Windows SharePoint Services Timer Service により、ドロップ フォルダー内の電子メール メッセージが配信先リストやライブラリに送信されます。

注意

組織の外部から SMTP サーバーに電子メールをルーティングしている場合は、MX レコードを使用する必要があります。詳細については、「メール エクスチェンジャー (MX) リソース レコードをゾーンに追加する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=150827&clcid=0x411) を参照してください。

SMTP コネクタを Microsoft Exchange Server 2007 に追加する

SMTP コネクタを使用すると、組織のメッセージ フローをより適切に管理できます。また、SMTP コネクタを使用することで、配信制限を設定したり、特定のアドレス スペースを指定できます。SharePoint のリストとライブラリへの受信メールを Exchange Server を使用してルーティングしている場合は、SMTP コネクタが必要です。SMTP コネクタにより、SharePoint Foundation 2010 ドメインに送信されたすべてのメールが、SMTP サービスを実行している SharePoint Foundation 2010 サーバーを経由するようになります。

以下の手順に従って、SMTP コネクタを Exchange Server に追加します。この手順を完了すると、SMTP コネクタにより、受信メール メッセージがファーム内の適切なリストとライブラリに確実に送信されるようになります。

SMTP コネクタを Exchange Server に追加するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • Exchange Server を実行しているコンピューターの Administrators グループのメンバーである必要があります。
  2. Exchange システム マネージャーでルーティング グループを展開し、[コネクタ] を右クリックして [新規作成] をポイントし、[SMTP コネクタ] をクリックします。

    新しいコネクタ用の [プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。

    注意

    Exchange 組織オブジェクト内に [管理グループ] フォルダーが表示されない場合は、[プロパティ] を右クリックして [管理グループを表示する] をクリックし、[ルーティング グループを表示する] チェック ボックスをオンにします。[OK] をクリックします。Exchange システム マネージャーを再起動します。

  3. [全般] タブで、SMTP コネクタ名を入力します。

  4. [全般] タブで、次のどちらかのオプションをクリックします。

    • [このコネクタの各アドレス スペースへのルーティングに DNS を使用する]。コネクタをホストしている SMTP 仮想サーバー上に構成された DNS の設定を使用する場合に選択します。Exchange Server には DNS を使用することをお勧めします。

    • [このコネクタから次のスマート ホストにすべてのメールを転送する]。Windows SMTP サーバーや境界ネットワーク内 (スクリーン サブネットとも呼ばれます) の他のサーバーにメールをルーティングする場合に選択します。スマート ホストのホスト名または角かっこで囲んだ IP アドレスを入力します。角かっこで囲んでおけば、Exchange Server が DNS を使用して IP アドレスの解決を試みることはありません。設定後、SMTP コネクタは、指定されたサーバーにメールをルーティングし、そのサーバーで DNS 解決とメール配信が行われます。

  5. [全般] タブで、[追加] をクリックして、ブリッジヘッド サーバーを少なくとも 1 台と、SMTP 仮想サーバーを 1 台入力します。

    入力したサーバーは、[全般] タブの [ローカル ブリッジヘッド サーバー] リストに表示されます。

  6. [アドレス スペース] タブをクリックし、[追加] をクリックします。

  7. [アドレス スペースの追加] ダイアログ ボックスの [アドレスの種類の選択] リストで、[SMTP] をクリックし、[OK] をクリックします。

  8. [インターネット アドレス スペースのプロパティ] ダイアログ ボックスで、次のオプションを選択します。

    1. [電子メール ドメイン] ボックスに、コネクタの電子メール ドメインを入力します。

      重要

      [電子メール ドメイン] ボックスには、既定値として * が表示されています ("* " は、すべてのアドレスを表します)。組織内の少なくとも 1 つのコネクタに * を指定する必要があります。このように指定することで、すべての外部ドメインが確実にインターネットにルーティングされます。

    2. [コスト] ボックスに、適切なコストを割り当てます。コストの既定値は 1 です。

  9. [OK] をクリックして、[アドレス スペース] タブに戻ります。

  10. [アドレス スペース] タブの [コネクタのスコープ] 領域で次のどちらかのオプションをクリックし、[OK] をクリックします。

    • [組織全体]。このコネクタを使用してインターネット メールを送信することを、Exchange Server 組織内のすべてのサーバーに許可する場合にクリックします。

    • [ルーティング グループ]。このコネクタを使用してインターネット メールを送信することを、ルーティング グループ内のサーバーにだけ許可する場合にクリックします。

    注意

    [ルーティング グループ] を選択する場合には、これとは別のルーティング グループに属するサーバーが、他の手段で確実にインターネット メールを送信できるようにしてください。

詳細については、「コネクタの管理」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=150840&clcid=0x411) を参照してください。

AD DS を Directory Management Service と連携するように構成する

Directory Management Service を使用する計画の場合は、まず組織単位 (OU) を作成し、AD DS で必要な構成を行う必要があります。

SharePoint ファームまたはリモート サーバー ファームで Directory Management Service を使用するには、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトのアプリケーション プール ID アカウントが、AD DS で指定したコンテナーに対して [ユーザー アカウントの作成、削除、および管理] のユーザー権限を持つように構成する必要があります。このように構成するには、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトのアプリケーション プール ID アカウントに、このユーザー権限を割り当てることをお勧めします。AD DS 管理者は、OU をセットアップして、[ユーザー アカウントの作成、削除、および管理] の権限をこの OU のコンテナーに割り当てる必要があります。リモート サーバー ファーム上で Directory Management Service を使用するメリットは、複数のファーム サービス アカウントのために OU に権限を割り当てる必要がないことです。

次の手順は、DNS マネージャーと Windows Server 2008 を実行するドメイン コントローラーで実行します。展開によっては、これらのアプリケーションは同じドメイン内の複数のサーバー上で動作します。

AD DS に OU を作成するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • Domain Administrators グループのメンバーであるか、または DNS Manager を実行しているドメイン コントローラーでドメイン管理を行うための委任された権限を持っている必要があります。
  2. [スタート] ボタンをクリックして [管理ツール] をポイントし、[Active Directory ユーザーとコンピューター] をクリックします。

  3. [Active Directory ユーザーとコンピューター] で、サーバー ファームを含む第 2 レベル ドメインのフォルダーをダブルクリックし、[新規] をポイントして、[組織単位] をクリックします。

  4. OU の名前を入力し、[OK] をクリックします。

    OU を作成したら、[ユーザー アカウントの作成、削除、および管理] の権限を、ユーザー アカウントを管理する OU のコンテナーに委任する必要があります。

サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントに権限を委任するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • この手順を実行するには、Domain Administrators グループまたは AD DS の Enterprise Administrators グループのメンバーであるか、ドメイン管理の委任された権限を持っている必要があります。
  2. [Active Directory ユーザーとコンピューター] で、作成した OU を見つけます。

  3. OU を右クリックし、[制御の委任] をクリックします。

  4. 制御の委任ウィザードのウェルカム ページで [次へ] をクリックします。

  5. [ユーザーまたはグループ] ページで、[追加] をクリックして、サーバーの全体管理で使用するアプリケーション プール ID アカウントの名前を入力します。

  6. [ユーザー、コンピューター、およびグループの選択] ダイアログ ボックスで、[OK] をクリックします。

  7. 制御の委任ウィザードの [ユーザーまたはグループ] ページで [次へ] をクリックします。

  8. 制御の委任ウィザードの [委任するタスク] ページで [ユーザー アカウントの作成、削除、および管理] チェック ボックスをオンにして、[次へ] をクリックします。

  9. 制御の委任ウィザードの最後のページで、[完了] をクリックしてウィザードを終了します。

子オブジェクトを作成または削除するには、OU の [すべての子オブジェクトの作成] と [すべての子オブジェクトの削除] の権限を、サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントに委任する必要があります。この手順を完了すると、サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントに、OU に対する [すべての子オブジェクトの作成] と [すべての子オブジェクトの削除] の権限が与えられ、管理者が受信メールを有効にできるようになります。

OU の [すべての子オブジェクトの作成] と [すべての子オブジェクトの削除] の権限をサーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントに委任するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • Domain Administrators グループまたは AD DS の Enterprise Administrators グループのメンバーであるか、ドメイン管理の委任された権限を持っている必要があります。
  2. OU を右クリックし、[制御の委任] をクリックします。

  3. 制御の委任ウィザードで、[次へ] をクリックします。

  4. [追加] をクリックし、サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントの名前を入力します。

  5. [OK] をクリックします。

  6. [次へ] をクリックします。

  7. 制御の委任ウィザードの [委任するタスク] ページで、[委任するカスタム タスクを作成する] を選択し、[次へ] をクリックします。

  8. [このフォルダー、このフォルダー内の既存のオブジェクト、およびこのフォルダー内の新しいオブジェクトの作成] を選択し、[次へ] をクリックします。

  9. [アクセス許可] セクションで、[すべての子オブジェクトの作成] と [すべての子オブジェクトの削除] を選択します。

  10. [次へ] をクリックします。

  11. 制御の委任ウィザードの最後のページで、[完了] をクリックしてウィザードを終了します。

OU の [すべての子オブジェクトの作成] と [すべての子オブジェクトの削除] の権限をサーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントに委任すると、管理者がリストの電子メールを有効にできるようになります。これらの権限が委任された後、管理者は、リスト内またはドキュメント ライブラリ内の電子メールを無効にできなくなります。これは、サーバーの全体管理アカウントは、リストからではなく OU 全体から連絡先を削除しようとするためです。

この問題を回避するには、サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントに、[サブツリーの削除] の権限を追加する必要があります。権限を追加するには、以下の手順を実行します。この手順を完了すると、リスト内の受信メールを無効にすることができます。

サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントに [サブツリーの削除] の権限を追加するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • Domain Administrators グループまたは AD DS の Enterprise Administrators グループのメンバーであるか、ドメイン管理の委任された権限を持っている必要があります。
  2. [Active Directory ユーザーとコンピューター] で、[表示] メニューをクリックし、[拡張機能] をクリックします。

  3. 目的の OU を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  4. [プロパティ] ダイアログ ボックスで、[セキュリティ] タブをクリックし、[詳細設定] をクリックします。

  5. [アクセス許可エントリ] 領域で、サーバーの全体管理アプリケーション プール ID アカウントをダブルクリックします。

  6. [アクセス許可] 領域で、[サブツリーの削除] の [許可] をクリックします。

  7. [OK] をクリックして、[アクセス許可] ダイアログ ボックスを閉じます。

  8. [OK] をクリックして、[プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。

  9. [OK] をクリックして、[Active Directory ユーザーとコンピューター] を閉じます。

権限を追加した後、ファーム用にインターネット インフォメーション サービス (IIS) を再起動する必要があります。

詳細については、「Active Directory Users, Computers, and Groups (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=151331&clcid=0x411) (英語) を参照してください。

電子メール ドロップ フォルダーに対する権限を構成する

特定の電子メール ドロップ フォルダーを指定することにより、SharePoint Foundation 2010 で別のサーバー上のネットワーク共有から受信メールを取得できるようになります。SMTP サービスを使用しない場合は、このオプションが使用できます。ただし、このオプションの弱点は、指定したドロップ フォルダーに電子メールを配信しているリモート電子メール サーバー側で構成が変更された場合、SharePoint Foundation 2010 側ではそうした変更を検知できないことです。電子メールの場所が変更された場合は、結果として、SharePoint Foundation 2010 で電子メールを取得できなくなります。ただし、この機能は、既定の電子メール ドロップ フォルダーの容量がいっぱいになるか、ほとんどいっぱいになった場合には有用です。

電子メール ドロップ フォルダーを指定したら、サーバーの全体管理と Web アプリケーションのアプリケーション プール ID アカウントに、電子メール ドロップ フォルダーへのアクセスに必要な権限が割り当てられていることを必ず確認してください。

Web アプリケーションのアプリケーション プール ID アカウントの電子メール ドロップ フォルダー権限を構成する

SharePoint Server の展開で、サーバーの全体管理および 1 つ以上の Web アプリケーションに、別々のアプリケーション プール ID アカウントを使用する場合、それぞれのアプリケーション プール ID アカウントごとに電子メール ドロップ フォルダーに対する権限が必要になります。必要な権限が Web アプリケーションのアプリケーション プール ID アカウントに付与されていない場合、電子メールはその Web アプリケーションのドキュメント ライブラリに配信されません。

ほとんどの場合、受信メールを構成して、電子メール ドロップ フォルダーを選択すると、以下のワーカー プロセス グループのための権限が追加されます。

  • WSS_Admin_WPG。このグループには、サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントおよび Windows SharePoint Services Timer Service のログオン アカウントが含まれ、フル コントロールの権限が付与されます。

  • WSS_WPG。このグループには、Web アプリケーションのアプリケーション プール アカウントが含まれ、読み取りと実行、フォルダーの内容の一覧表示、読み取りの各権限が付与されます。

場合によっては、これらのグループは電子メール ドロップ フォルダーに対して自動的に構成されないことがあります。たとえば、サーバーの全体管理がネットワーク サービス アカウントとして実行されている場合、受信メールに必要なグループまたはアカウントは、電子メール ドロップ フォルダーの作成時に追加されません。これらのグループが電子メール フォルダーに自動的に追加されているかどうかを確認してください。グループが自動的に追加されていない場合は、グループまたは必要なアカウントを追加できます。

Web アプリケーションのアプリケーション プール ID アカウントの電子メール ドロップ フォルダー権限を構成するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • 電子メール ドロップ フォルダーがあるコンピューター上の Administrators グループのメンバーである必要があります。
  2. Windows エクスプローラーで、ドロップ フォルダーを右クリックし、[プロパティ] をクリックし、次に [セキュリティ] タブをクリックします。

  3. [セキュリティ] タブの [グループ名またはユーザー名] で、[編集] ボタンをクリックします。

  4. [<ドロップ フォルダー名> のアクセス許可] ダイアログ ボックスで、[追加] ボタンをクリックします。

  5. [ユーザー、コンピューター、またはグループの選択] ダイアログ ボックスで、[選択するオブジェクト名を入力してください] ボックスに、ワーカー プロセス グループの名前、または Web アプリケーションのアプリケーション プール ID アカウントを入力し、[OK] をクリックします。

    注意

    このアカウントは、IIS のアプリケーション プールの [プロパティ] ダイアログ ボックスにある [識別] タブに示されます。

  6. [<ユーザー名またはグループ名> のアクセス許可] ボックスで、[変更] の横にある [許可] を選択します。

  7. [OK] をクリックします。

Windows SharePoint Services Timer Service のログオン アカウントの電子メール ドロップ フォルダー権限を構成する

Windows SharePoint Services Timer Service のログオン アカウントに、電子メール ドロップ フォルダーの変更権限があることを確認します。このサービスのログオン アカウントに変更権限がない場合、電子メール対応のドキュメント ライブラリは、重複する電子メール メッセージを受信します。

Windows SharePoint Services Timer Service のログオン アカウントの電子メール ドロップ フォルダー権限を構成するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • 電子メール ドロップ フォルダーがあるコンピューター上の Administrators グループのメンバーである必要があります。
  2. Windows エクスプローラーで、ドロップ フォルダーを右クリックし、[プロパティ] をクリックし、次に [セキュリティ] タブをクリックします。

  3. [セキュリティ] タブの [グループ名またはユーザー名] で、[編集] ボタンをクリックします。

  4. [<ドロップ フォルダー名> のアクセス許可] ダイアログ ボックスで、[追加] ボタンをクリックします。

  5. [ユーザー、コンピューター、またはグループの選択] ダイアログ ボックスで、[選択するオブジェクト名を入力してください] ボックスに、Windows SharePoint Services Timer Service のログオン アカウントの名前を入力し、[OK] をクリックします。

    注意

    このアカウントは、[サービス] コンソールにあるサービスの [プロパティ] ダイアログ ボックスの [ログオン] タブに示されます。

  6. [<ユーザー名またはグループ名> のアクセス許可] ボックスで、[変更] の横にある [許可] を選択します。

  7. [OK] をクリックします。

高度なシナリオで受信メールを構成する

受信メールを構成するには、以下の手順を実行します。Directory Management Service の選択、安全な電子メール サーバーのオプションの構成、電子メール ドロップ サーバーや受信メール表示アドレスの指定を行うこともできます。手順が完了すると、ユーザーは、リストやライブラリに電子メールを送信できるようになります。

高度なシナリオで受信メールを構成するには

  1. 次の管理者の資格情報を持つことを確認します。

    • SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを実行するコンピューターの Administrators グループに属している必要があります。
  2. サーバーの全体管理で、[システム設定] をクリックします。

  3. [システム設定] ページの [電子メールとテキスト メッセージ (SMS)] セクションで、[受信メール設定の構成] をクリックします。

  4. このサーバー上のサイトで電子メールの受信を有効にする場合は、[受信メール設定の構成] ページの [受信メールの有効化] セクションで [はい] をクリックします。

  5. [自動] または [詳細設定] モードを選択します。

    [自動] を選択した場合、すべてのサーバーから電子メールを受信するか、指定した特定のサーバーからのみ受信するかを指定できます。

    [詳細設定] を選択した場合は、SMTP サーバーを使用する代わりにドロップ フォルダーを指定できます。

  6. Directory Management Service に接続する場合は、[Directory Management Service] セクションで、[はい] をクリックします。

    1. [新しい配布グループと連絡先を作成する Active Directory コンテナー] ボックスに、「OU=<コンテナー名>, DC=<ドメイン>, DC=com」の形式でコンテナーの名前を入力します。ここで、<コンテナー名> は AD DS 内の OU の名前です。<ドメイン> は第 2 レベルのドメインです。com はトップレベルのドメインです。

      注意

      サーバーの全体管理のアプリケーション プール ID アカウントには、コンテナーの [ユーザー アカウントの作成、削除、および管理] の権限を委任する必要があります。アクセスは AD DS 内の OU のプロパティで構成されます。

    2. [受信メール用 SMTP メール サーバー] ボックスに、SMTP メール サーバーの名前を入力します。このサーバー名は、DNS マネージャーのメール サーバーの A リソース レコード エントリの FQDN と一致する必要があります。

    3. 認証されたユーザーからのメッセージのみを受け入れるには、[認証されたユーザーからのメッセージのみを受信する] で [はい] をクリックします。それ以外の場合は、[いいえ] をクリックします。

    4. ユーザーが SharePoint サイトからの配布グループを作成できるようにするには、[SharePoint サイトからの配布グループの作成を許可する] で、[はい] をクリックします。それ以外の場合は、[いいえ] をクリックします。

    5. [配布グループに関する依頼の承認設定] で承認を必要とする操作を選択します。操作には以下があります。

    • 新しい配布グループの作成

    • 配布グループの電子メール アドレスの変更

    • 配布グループのタイトルと説明の変更

    • 配布グループの削除

  7. リモートの Directory Management Service を使用する場合は、[リモートを使用する] をクリックします。

    1. [Directory Management Service の URL] ボックスに、使用する Directory Management Service の URL を入力します。この URL の一般的な形式は、http://server:adminport/_vti_bin/SharePointEmailWS.asmx です。

    2. [受信メール用 SMTP メール サーバー] ボックスに、SMTP メール サーバーの名前を入力します。このサーバー名は、ドメイン サーバーの DNS マネージャー メール サーバーの A リソース レコード エントリの FQDN と一致する必要があります。

    3. 認証されたユーザーからのメッセージのみを受け入れるには、[認証されたユーザーからのメッセージのみを受信する] で [はい] をクリックします。それ以外の場合は、[いいえ] をクリックします。

    4. SharePoint サイトからの配布グループの作成を許可するには、[SharePoint サイトからの配布グループの作成を許可する] で [はい] をクリックします。それ以外の場合は、[いいえ] をクリックします。

  8. Directory Management Service を使用しない場合は、[いいえ] をクリックします。

  9. [受信メール サーバーの表示アドレス] セクションで、[電子メール サーバーの表示アドレス] ボックスに電子メール サーバーの表示名 (例: mail.fabrikam.com) を入力します。

    ヒント

    ユーザーがリストまたはグループ用に受信メール アドレスを作成したときに表示される電子メール サーバー アドレスを指定することができます。覚えやすい電子メール アドレスを指定するには、この設定を Directory Management Service と共に使用します。

  10. [電子メール ドロップ フォルダー] セクションで、[電子メール ドロップ フォルダー] ボックスに、SMTP サービスからの受信メールを SharePoint Foundation がポーリングするフォルダーの名前を入力します。

    専用の電子メール ドロップ フォルダーがあると、既定の電子メール ドロップ フォルダーがいっぱいになったときや、ほどんどいっぱいになったときに便利です。

    SharePoint Foundation Timer Service のログオン アカウントに、電子メール ドロップ フォルダーの変更権限があることを確認します。詳細については、前の「Windows SharePoint Services Timer Service のログオン アカウントの電子メール ドロップ フォルダー権限を構成するには」を参照してください。

    注意

    このオプションは、詳細設定モードを選択した場合のみ有効です。

  11. [安全な電子メール サーバー] セクションで、すべてのサーバーから電子メールを受信するか、指定した特定のサーバーからのみ受信するかを選択してください。

    注意

    このオプションは、[自動] モードを選択した場合のみ有効です。

  12. [OK] をクリックします。

受信メールを構成した後、サイトの管理者は、電子メール対応リストやドキュメント ライブラリを構成できます。電子メール対応のドキュメント ライブラリの詳細については、「リストまたはライブラリの電子メール サポートを有効にする、および構成する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=120164&clcid=0x411) を参照してください。

Directory Management Service を選択した場合、ドキュメント ライブラリ用に作成された連絡先アドレスは、[Active Directory ユーザーとコンピューター] に自動的に表示されます。これらの連絡先アドレスは、AD DS の SharePoint Foundation 2010 用の組織単位 (OU) に自動的に表示されます。また、AD DS の管理者が管理する必要があります。AD DS 管理者は、連絡先ごとに電子メール アドレスを追加できます。AD DS の詳細については、「Using Active Directory Service (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=151348&clcid=0x411) (英語) を参照してください。

また、新しい Exchange Server のグローバル受信者ポリシーを追加して、Exchange Server コンピューターを構成することもできます。このポリシーは、SharePoint Foundation 2010 のサブドメインやホスト名ではなく、第 2 レベルのドメイン名を使用する外部アドレスを自動的に追加します。Exchange Server の管理方法の詳細については、「Exchange Server 2010」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=83249&clcid=0x411) を参照してください。

SharePoint ドキュメント ライブラリに送信された電子メール メッセージの添付ファイルが失われる

SharePoint Foundation 2010 のドキュメント ライブラリに送信された電子メール メッセージの添付ファイルが失われる場合は、そのドキュメント ライブラリが電子メール アドレスに関連付けられている可能性が考えられます。このように関連付けられている場合、Directory Management Service が以下の 2 つの属性を追加しない可能性があります。

  • internet Encoding = 1310720

  • mAPIRecipient = false

Active Directory Service Interfaces (ADSI) を使用して、この不足している 2 つの属性を手動で追加する必要があります。

注意

Windows Server 2008 または Windows Server 2008 R2 を実行しているサーバーには、このサーバーをドメイン コントローラーにする AD DS 役割をインストールしたときに、ADSI エディターがインストールされます。Windows Server 2008 のリモート サーバー管理ツール (RSAT) をドメイン メンバー サーバーまたはスタンドアロン サーバーにインストールすることもできます。詳細については、「リモート サーバー管理ツール パックをインストールまたは削除する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=143345&clcid=0x411) を参照してください。

ADSI ツールを使用して属性を追加するには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。

  2. [ファイル名を指定して実行] ダイアログ ボックスに「Adsiedit.msc」と入力し、[OK] をクリックします。

  3. ADSI エディター ウィンドウで [ADSI エディター] を展開し、[既定の名前付けコンテキスト [DomainName]]、[DC=DomainName, DC=com]、[CN=Users] の順に展開します。

  4. 不足している属性を追加するユーザー名を右クリックして、[プロパティ] をクリックします。

  5. [プロパティ] ダイアログ ボックスで、[属性エディター] タブの [internet Encoding] をダブルクリックします。

  6. [整数の属性エディター] ダイアログ ボックスの [] ボックスに「1310720」と入力し、[OK] をクリックします。

  7. [プロパティ] ダイアログ ボックスで、[属性エディター] タブの [mAPIRecipient] をダブルクリックします。

  8. [ブール値の属性エディター] ダイアログ ボックスで、[False] をクリックし、次に [OK] を 2 回クリックします。