Psconfig コマンドライン リファレンス (SharePoint Foundation 2010)
適用先: SharePoint Foundation 2010
SharePoint 2010 Productsでは、Psconfig コマンドライン ツールを代替インターフェイスとして使用し、SharePoint 2010 Productsの構成方法を制御するいくつかの操作を実行できます。これらの操作を実行するには、ローカル コンピューターの Administrators グループのメンバーである必要があります。
この記事の内容
Psconfig コマンドの使用方法
使用可能なコマンドおよびパラメーター
Psconfig コマンドの使用方法
Psconfig をコマンド プロンプトで実行するときは、ツールの実行方法を制御するコマンドを指定できます。Psconfig をコマンド プロンプトで実行するには、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\web server extensions\14\bin フォルダーに移動したら、次の構文を使用してコマンドを入力します。
psconfig.exe -cmd <command> [optional parameters]
次のセクションの参照表に、いくつかの使用例を示します。また、コマンドライン インターフェイスから参照情報を表示することもできます。参照情報を表示するには、コマンド プロンプトで次のように入力します。
psconfig.exe -?
特定のコマンドに関する参照情報を表示するには、次のように入力します。
psconfig.exe -help <command name>
Psconfig のコマンドは、特定の順序で実行されないと正常に実行されません。SharePoint 製品構成ウィザードを使用してインストールを構成する場合、コマンド (構成タスクとも呼ばれる) は正しい順序で自動的に呼び出されます。一方、コマンドラインで Psconfig を実行する場合は、ユーザー本人がタスクを正しい順序で確実に実行する必要があります。Psconfig コマンドは次の順序で実行してください。
configdb
helpcollections
secureresources
services
installfeatures
adminvs
evalprovision (スタンドアロン インストールの場合のみ)
applicationcontent
upgrade
重要
Psconfig で、サーバー ファームをアップグレードする必要があることが検出された場合、アップグレードは Psconfig の実行時に自動的に開始されます (アップグレード コマンドを選択していない場合でも)。
すべてのコマンドを単一のコマンドライン文字列で実行できます。この場合、コマンドはすべて正しい順序で実行されます。たとえば、コマンド プロンプトで、次のようなコマンドを実行できます。
psconfig.exe -cmd configdb <parameters>
-cmd helpcollections <parameters>
-cmd secureresources <parameters>
-cmd services <parameters>
-cmd installfeatures <parameters>
-cmd adminvs <parameters>
-cmd evalprovision <parameters>
-cmd applicationcontent <parameters>
サーバーまたはサーバー ファームをコマンドラインから構成する方法の詳細については、「Microsoft SharePoint Foundation 2010 TechCenter」を参照してください。
使用可能なコマンドおよびパラメーター
SharePoint 製品構成ウィザードでは、次のコマンドライン オプションが認識されます。
コマンド | 説明、パラメーター、および使用例 |
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Psconfig で使用できるコマンドを表示します。 例
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Psconfig で使用できるコマンドを表示します。コマンド名を指定すると、そのコマンドの参照情報が表示されます。 例
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ローカル サーバーの SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションを管理します。任意で、次のパラメーターを指定できます。 [-provision] このサーバーで SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションを準備します。新しい SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションと、サーバー ファームの管理者のアカウントで実行されるアプリケーション プールが作成されます。 [-unprovision] このサーバーから SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションの準備を解除します。SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションとアプリケーション プールが削除されます。 [-port <port number>] SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションのポートは、サーバー ファーム全体のグローバル設定です。ポートを変更すると、SharePoint Timer Service ジョブが生成され、サーバー ファーム内の SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションのすべてでポートが同期されます。ポートを指定しない場合は、サーバー ファーム内の既存の SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションに使用されているポートが使用されます。サーバー ファームで SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションが準備されていない場合に、ポートを指定しないと、既定のポートがランダムに選択されます。 [-windowsauthprovider <enablekerberos | onlyusentlm>] SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションの認証プロバイダーは、サーバー ファーム全体のグローバル設定です。認証プロバイダーを変更すると、SharePoint Timer Service ジョブが生成され、サーバー ファーム内の SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションのすべてでプロバイダーが同期されます。onlyusentlm を指定すると、NTLM が SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションのすべての専用認証プロバイダーになります。その他すべての認証プロバイダーは無効になり、NTLM が許可された唯一の認証プロバイダーになります。enablekerberos を指定すると、Kerberos 認証が SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションのすべてで有効になります。認証プロバイダーを指定しない場合は、サーバー ファーム内の既存の SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションに使用されているプロバイダーが使用されます。サーバー ファームで SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションが準備されていない場合に、認証プロバイダーを指定しないと、Kerberos 認証プロバイダーが有効になります。 例
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共有アプリケーションのコンテンツを管理します。次の必須パラメーターを指定します。 -install 共有アプリケーション データ (リソース ファイル、Web アプリケーション バイナリなど) を既存の Web アプリケーションの仮想ディレクトリにコピーします。 例
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このサーバーを作成または接続するか、このサーバーをサーバー ファームから切断します。任意で、次のパラメーターを指定できます。 [-create] 新しい構成データベースを作成してから、新しいサーバー ファームを構築します。このサーバーが既に構成データベースに接続している場合は、サーバーの接続を切断してから、新しい構成データベースを作成します。 [-disconnect] このサーバーを構成データベースから切断し、サーバー ファームからも切断します。 [-connect] 既存の構成データベースに接続して、このサーバーを既存のサーバー ファームに追加します。このサーバーが既に構成データベースに接続している場合は、サーバーの接続を切断してから、既存の構成データベースに接続します。 [-server <SQLServerName>] 構成データベースが配置される Microsoft SQL Server を実行するコンピューター。 [-database <SQLDatabaseName>] 構成データベース名。 [-dbuser <value>] SQL 認証で使用するユーザー名。 [-dbpassword <value>] SQL 認証で使用するパスワード。 [-user <Domain\User>] サーバー ファーム管理者のユーザー アカウント。 [-password <Password>] サーバー ファーム管理者のユーザー アカウントのパスワード。 [-addomain <value>] サーバー ファームで使用される Active Directory ドメイン名。 [-adorgunit <value>] サーバー ファームで使用される Active Directory 組織単位名。 [-admincontentdatabase <SQLAdminContentDatabaseName>] サーバーの全体管理 Web アプリケーションのコンテンツ データベースの名前。 例
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このサーバーをスタンドアロン (評価モード) サーバーとして準備します。次の必須パラメーターを指定します。また、任意のパラメーターを指定することもできます。 -provision このサーバーでスタンドアロン モードの準備を実行します。 [-port <port number>] 既定の SharePoint Web アプリケーションに割り当てられるポート番号です。指定しない場合、ポート 80 が使用されます。このポートを使用している SharePoint Web アプリケーションが既に存在する場合は、既存のサイトが上書きされます。このポートを使用している既存サイトが SharePoint Web アプリケーションではない場合、そのサイトは無効になり、このポートを使用して新しい SharePoint Web アプリケーションが作成されます。 [-overwrite] インストール時に既存の Microsoft SharePoint Foundation 2010 Web サイトを上書きするかどうかを指定します。指定しない場合、サイトは削除されません。 例
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ヘルプ コレクションを管理します。次の必須パラメーターを指定します。 -installall 使用できるすべてのヘルプ コレクションをインストールします。 例
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このサーバーのファイル システムに配置される SharePoint 製品とテクノロジ機能をサーバー ファームに登録します。 例
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SharePoint 製品構成ウィザードを自動モードで実行します。出力は PSCONFIG.EXE_MM_DD_YY_HH_MM_SS_MS.log というログ ファイルに書き込まれます。"_MM_DD_YY_HH_MM_SS_MS" はユーティリティの詳細な実行日時です。このログ ファイルは %COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\web server extensions\14\LOGS ディレクトリに格納されます。 例
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このサーバーで SharePoint 2010 Productsのリソースに対して強制的にセキュリティを適用します。たとえば、ファイル、フォルダー、およびレジストリ キーに強制的にセキュリティを適用します。 例
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SharePoint 2010 Productsのサービスを管理します。任意で、次のパラメーターを指定できます。 [-install] このサーバーに配置されるサービスをサーバー ファームに登録します。 [-provision] このサーバーに配置されるサービスを準備し、SharePoint 2010 Productsがスタンドアロン モードでインストールされている場合は、これらのサービスをオンラインとして設定します。また、この準備によりサービスの登録も行われます。 注意 [-provision] パラメーターは、単一サーバーのスタンドアロン インストールでのみサポートされます。ファーム インストールには、このパラメーターを使用しないでください。 例
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インストール モードに基づいて SharePoint 2010 Productsの構成を実行します。また、構成の修復も行います。製品がスタンドアロン モードでインストールされる場合は、スタンドアロン構成が完了します。製品がスタンドアロン モードでない場合は、Psconfig コマンドライン ツールではなく、SharePoint 製品構成ウィザードを使用して初期構成を完了する必要があります。このウィザードを実行するには、[スタート] メニューをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントして [管理ツール] をポイントし、[SharePoint 製品構成ウィザード] をクリックします。 スタンドアロン インストールを修復する場合は、 setup /repair を実行 (詳細については、セットアップのヘルプを参照) してから、 psconfig.exe -setup を実行します。サーバー ファームのインストールでは、 setup /repair の実行後に、Psconfig コマンドライン ツールではなく、SharePoint 製品構成ウィザードを使用します。 任意で、次のパラメーターを指定できます。 [-lcid <1033>] インストール言語を指定するロケール ID (LCID)。 例
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SharePoint 製品とテクノロジのスタンドアロン構成を実行します。任意で、次のパラメーターを指定できます。 [-lcid <1033>] インストール言語を指定するロケール ID (LCID)。 例
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SharePoint 2010 Productsのアップグレードを実行します。製品をアップグレードする必要がある場合は、SharePoint 製品構成ウィザードを実行すると、このコマンドが自動的に実行されます。任意で、次のパラメーターを指定できます。 [-wait] これを指定した場合、SharePoint 製品構成ウィザードは、アップグレードが完了するまで制御を返しません。これを指定しない場合、ウィザードは、SharePoint Timer Service ジョブを生成してアップグレードを実行すると制御を返します。アップグレード ジョブの状態を表示するには、Web ブラウザーを使用して SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトにアクセスします。 [-force] これを指定した場合、SharePoint 製品構成ウィザードは、現在実行中のアップグレード アクションをいったん停止して再開します。 [-reghostonupgrade] これを指定した場合、SharePoint 製品構成ウィザードは、アップグレード中にすべてのコンテンツをサイト定義に合わせてリセットします。 [-inplace <v2v|b2b>] これを指定した場合、SharePoint 製品構成ウィザードは、一括アップグレードを実行します。v2v を指定した場合、バージョンからバージョンへの一括アップグレードが実行されます。b2b を指定した場合、ビルドからビルドへの一括アップグレードが実行されます。 [-preserveolduserexperience] False に設定すると、SharePoint 製品構成ウィザードは、最新の SharePoint ユーザー エクスペリエンスが使用できるようにサイトを更新します。このパラメーターを指定していない場合、既定値は True です。 [-passphrase] サーバー ファームへの接続に使用するパスフレーズです。サーバー ファームのすべてのコンピューターでパスフレーズ値が一致していないと、ファームは正しく機能しません。 例
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