Exchange 2007 で組織フォーム ライブラリを作成する方法

  • [アーティクル]

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2008-10-29

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 で組織フォーム ライブラリを作成する方法について説明します。

組織フォーム ライブラリとは

組織用のフォーム ライブラリは、社内のすべてのユーザーが通常アクセスするフォームのリポジトリです。フォームは、ユーザーが情報を入力および表示できるようにするテンプレートです。たとえば、組織フォーム ライブラリには休暇を申請するための標準フォームを保存できます。Exchange 2007 では、組織フォーム ライブラリは NON_IPM_SUBTREE システム フォルダの下にのみ一覧表示される特別な種類のパブリック フォルダです。組織フォーム ライブラリは、組織内で言語ごとに 1 つだけ保持できます。組織内のすべてのユーザーがフォームを利用できるようにするには、フォームをこのライブラリで公開する必要があります。

フォームを組織フォーム ライブラリで公開すると、複数のフォルダで同じカスタム フォームを使用する場合に役立ちます。通常、このライブラリは特定のフォルダに基づいていないため、電子メール メッセージのフォームによく使用されます。フォームをライブラリで公開する利点の 1 つに、そのフォームを格納している他のフォルダの数に関係なく、公開されている 1 つのフォームしか保守する必要がないということが挙げられます。ライブラリにアクセス許可が付与されている場合は、組織内のだれでもこのライブラリで公開されているフォームにアクセスできます。

ライブラリは Microsoft Exchange を実行しているコンピュータに保存されます。組織フォーム ライブラリでフォームを公開するためのアクセス許可は、通常、Exchange 管理者用に予約されています。

開始する前に

以下の手順を実行するには、次の役割が委任されているアカウントを使用する必要があります。

  • Exchange Administrators グループ

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

また、この手順を実行する前に、次のことを確認してください。

  • 既定では、Exchange 2007 が正しく動作するためには、組織フォーム ライブラリは必要ありません。組織フォーム ライブラリは、既に開発済みのカスタム フォームをサポートする必要がある場合や、サード パーティ アプリケーションでライブラリにアクセスする必要がある場合にのみ作成する必要があります。いずれの状況にも該当しない場合は、ここで説明する手順を実行する必要はありません。
  • 以前のバージョンの Microsoft Exchange で利用できる管理ツールを使用して、Exchange 2007 に組織フォーム ライブラリを作成することはできません。Exchange 2007 に組織フォーム ライブラリを作成するには、Microsoft Exchange Server MAPI エディタ ツールを使用する必要があります。

手順

MAPI エディタ ツールを使用して組織フォーム ライブラリを作成するには、次の操作を行います。

  1. Microsoft Office Outlook 2003 以降を実行しているクライアント コンピュータにログオンします。

  2. https://go.microsoft.com/?linkid=5684182 (英語) から Microsoft Exchange Server MAPI エディタをダウンロードします。

  3. MFCMAPI フォルダから MAPI エディタ (Mfcmapi.exe) を起動します。

  4. 必要に応じて、MAPI プロファイルを作成します。

  5. [Session] メニューから、[Logon and Display Store Table] をクリックします。

  6. [MDB] メニューから、[Open Public Folder Store] をクリックし、[OK] をクリックします。

  7. [Public Root]、[NON_IPM_SUBTREE] の順に展開し、[EFORMS REGISTRY] を右クリックします。

  8. [Create SubFolder] をクリックし、「組織フォーム ライブラリ」などの適切なフォルダ名を入力します。

  9. 新しく作成したフォルダをクリックします。

  10. [Property Pane] メニューから、[Modify 'Extra' Properties] をクリックします。

  11. [Extra Properties] で、[Add] をクリックし、[Select Property Tag] をクリックします。

  12. 一覧の [PR_EFORMS_LOCALE_ID] をクリックし、[OK] をクリックします。

  13. [OK] を 2 回クリックします。新しく作成した PR_EFORMS_LOCALE_ID プロパティの横に赤い記号が表示されます。

  14. [PR_EFORMS_LOCALE_ID] をダブルクリックします。

  15. [Unsigned Decimal] ボックスで、必要なロケール ID を入力し、[OK] をクリックします。たとえば、英語の場合は「1033」、イタリア語の場合は「1040」など、ロケールに応じた ID を入力します。その他のロケールのロケール ID を判断するには、Exchange Server デベロッパー センターの「languagecode Field」 (英語) を参照してください。

  16. MAPI エディタを終了します。

Exchange 管理シェルを使用して組織フォーム ライブラリ フォルダの制限およびアクセス許可を構成するには、次の操作を行います。

  1. 記憶域の制限を設定するには、次のコマンドを実行します。

    Set-PublicFolder

  2. 各ユーザーにアクセス許可を設定するには、次のコマンドを実行します。

    Add-PublicFolderClientPermission
Add-PublicFolderAdministrativePermission

構文およびパラメータの詳細については、以下のトピックを参照してください。

詳細情報

パブリック フォルダの一般的な情報については、「パブリック フォルダについて」を参照してください。

パブリック フォルダを作成する方法については、「パブリック フォルダを作成する方法」を参照してください。

EFORMS REGISTRY フォルダの詳細については、「パブリック フォルダ管理コンソールの使用」を参照してください。

MAPI プロファイルの詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 306962「Outlook をインストールせずに MAPI プロファイルを作成する方法」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。