匿名アクセスを構成する (Windows SharePoint Services 3.0)

この記事の内容 :

  • 匿名アクセスについて

  • 領域の匿名アクセスを有効化する

  • 個々のサイトの匿名アクセスを有効化する

  • 個々のリストの匿名アクセスを有効化する

匿名アクセスでは、ユーザーは認証資格情報を入力しなくても、Web サイトの公開エリアにあるリソースを参照することができます。

匿名アクセスについて

インターネット インフォメーション サービス (IIS) は、IUSR_computername アカウントを作成し、Web コンテンツ要求を行う匿名ユーザーを認証します。IUSR_computername アカウント (computername は IIS を実行しているサーバーの名前) は、IUSR アカウントのコンテキストでリソースへの匿名ユーザー アクセスを許可します。有効な Windows アカウントを使用するように匿名ユーザー アクセスを設定し直すこともできます。

注意

異なる Web サイト、仮想ディレクトリや物理ディレクトリ、ファイルに対して、異なる匿名アカウントをセットアップすることができます。

スタンドアロン環境では、IUSR_computername アカウントはローカル サーバー上に作成されます。このサーバーがドメイン コントローラである場合、IUSR_computername アカウントは、そのドメインのアカウントとして定義されます。

既定では、匿名アクセスは Web アプリケーションの新規作成時に Windows SharePoint Services 3.0 によって無効化されます。匿名アクセスの無効化により、IIS は Windows SharePoint Services 3.0 が匿名アクセス要求を処理する前に要求を拒否するようになるので、セキュリティのレイヤが追加されます。

領域の匿名アクセスを有効化する

Web アプリケーションの領域で匿名アクセスを有効化するには、以下の手順を実行します。各 Web アプリケーション内で、ユーザーのクラスは以下の 5 つの領域のいずれかに分類することができます。

  • インターネットは、顧客用の領域です。通常、匿名アクセスは、インターネット領域でのみ構成されます。

  • イントラネットは内部従業員用に使用される領域です。

  • 既定はリモートの従業員用に使用される領域です。

  • カスタムは管理者用に使用される領域です。

  • エクストラネットはパートナー用に使用される領域です。

重要

この手順を完了するには、ファームの管理者 SharePoint グループのメンバシップが最低限必要です。

Web アプリケーションの領域の匿名アクセスを有効化する

  1. [管理ツール] から SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトのアプリケーションを開きます。

  2. サーバーの全体管理のホーム ページで、[アプリケーション構成の管理] をクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [アプリケーション セキュリティ] セクションで、[認証プロバイダ] をクリックします。

  4. [認証プロバイダ] ページで、[Web アプリケーション] ボックス ([サイトの操作] の下) に一覧表示されている Web アプリケーションが、構成する Web アプリケーションであることを確認し、[Web アプリケーション] ドロップダウン リスト ボックスの右側にあるドロップダウン矢印をクリックして、[Web アプリケーションの変更] を選択します。

  5. [Web アプリケーションの選択] ダイアログ ボックスで、構成する Web アプリケーションをクリックします。

  6. [認証プロバイダ] ページで、匿名アクセスを有効化する Web アプリケーションの領域をクリックします。[認証プロバイダ] ページに、選択した Web アプリケーションで構成されている領域の一覧が表示されます。

  7. [認証の編集] ページの [匿名アクセス] セクションで、[匿名アクセスの有効化] を選択し、[保存] をクリックします。

これで、この Web アプリケーション領域の匿名アクセスが有効化されます。

個々のサイトの匿名アクセスを有効化する

次に、サイト コレクションに含まれる個々のサイトの匿名アクセスを有効化する必要があります。

個々のサイトの匿名アクセスを有効化する

  1. 匿名アクセスを有効化するサイトに移動し、[サイトの操作] メニューをクリックします。

  2. [サイトの操作] メニューの [サイトの設定] をクリックします。

  3. [サイトの設定] ページの [ユーザーと権限] セクションで、[権限の設定 (詳細)] をクリックします。

  4. [権限] ページの [設定] メニューで、[匿名アクセス] をクリックします。匿名アクセスの設定として 3 つのオプションが表示されます。

    • [Web サイト全体]   Web サイト全体で匿名アクセスを有効化する場合は、このオプションを選択します。

    • [リストとライブラリ]   匿名アクセスをサイト上のリストとライブラリのみに限定する場合は、このオプションを選択します。

    • [なし]   サイト上で匿名アクセスの使用を禁止する場合は、このオプションを選択します。

  5. [OK] をクリックします。

これで、選択したオプションに基づいてサイトの匿名アクセスが構成されます。

個々のリストの匿名アクセスを有効化する

[リストとライブラリ] を選択する場合は、個々のリストの匿名アクセスを有効化します。

個々のリストの匿名アクセスを有効化する

  1. Web サイトのホーム ページに移動し、左側のナビゲーション ウィンドウで [すべてのサイト コンテンツの表示] をクリックします。

  2. 匿名アクセスを有効化するリストをクリックします。

  3. [設定] メニューで、[リストの設定] をクリックします。

  4. リストのカスタマイズのページの [権限と管理] セクションで、[このリストに対する権限] をクリックします。

  5. [権限] ページの [操作] メニューで、[権限の編集] をクリックします。ダイアログ ボックスが表示され、このリスト固有の権限が作成されることが通知されます。[OK] をクリックします。

  6. [設定] メニューで、[匿名アクセス] をクリックします。

  7. リストへの匿名アクセス権を持つユーザーの権限を選択し、[OK] をクリックします。

これで、構成したリストへの匿名アクセスがユーザーに許可されます。他のリスト、ホーム ページ、このサイト上の他のページへの匿名アクセスをユーザーに許可するかどうかも制御できます。

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入手可能な文書のリストは、「WWindows SharePoint Services 3.0 のダウンロード可能なコンテンツ」を参照してください。