Microsoft Windows Server Update Services 3.0 リリース ノート
このリリース ノートでは、Microsoft® Windows® Server Update Services (WSUS) 3.0 に影響する既知の問題と、このアプリケーションをインストールするための推奨事項および要件について説明します。このリリース ノートには、次のセクションが含まれています。
- WSUS 3.0 サーバー インストールのシステム要件
- WSUS 3.0 サーバー インストールの構成要件
- WSUS 3.0 リモート コンソール インストールのシステム要件
- WSUS 3.0 リモート コンソールの構成要件
- クライアント インストールのシステム要件
- WSUS 3.0 サーバー インストールのソフトウェア要件
- WSUS 3.0 サーバー インストールのディスク領域の最小要件
- WSUS 3.0 アップグレード要件
- セットアップ コマンド ライン パラメータ
- セットアップとアップグレードの問題
- 既知の問題
- Windows Server® 2008 にインストールした WSUS 3.0
- Windows Small Business Server 2003 にインストールした WSUS 3.0
注意
このドキュメントのコピーは、Microsoft ダウンロード センター (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=71220、英語情報の場合があります) からダウンロードできます。
重要な構成の問題 : 構成ウィザードでプロキシ サーバー パスワードを上書きする必要があります。
ユーザー名とパスワードによる認証を要求するプロキシ サーバーを使用している場合、WSUS サーバー構成ウィザードを実行するときにプロキシ サーバー パスワードを上書きしないと、WSUS サーバーは更新プログラムの同期に失敗します。構成ウィザードはセットアップの最後に自動的に起動するため、この問題が原因で、古いバージョンの WSUS から WSUS 3.0 にアップグレードした後に同期エラーが発生することがあります。
この問題を回避するには、アップグレード後に構成ウィザードをキャンセルするか、構成ウィザードの実行時に正しいプロキシ パスワードを再入力します。この問題が発生した後で回復するには、[オプション] ページの [更新元] と [プロキシ サーバー] に移動し、プロキシ パスワードを再入力してから、設定を保存します。
WSUS 3.0 サーバー インストールのシステム要件
WSUS 3.0 サーバーは、Windows Server 2003 Service Pack 1 および Windows Server 2008 でサポートされています。
WSUS 3.0 サーバーは、Windows Server 2003 Service Pack 1 および Windows Server 2008 でサポートされています。
WSUS 3.0 サーバーの Windows 2000 Server での実行はサポートされない
Microsoft Windows® 2000 Server は WSUS 3.0 サーバーに対応しているオペレーティング システムではありません。
ターミナル サービスを実行しているサーバーでは WSUS 3.0 はサポートされない
ターミナル サービスを実行しているサーバーでも WSUS 3.0 を実行できる場合もありますが、これはサポートされていません。またお勧めしません。リモート SQL Server の実装を使用している構成の場合、ターミナル サービスを実行しているサーバーでは WSUS 3.0 は実行できません。ターミナル サーバーのライセンス サーバー上でのリモート カスタム操作 (インストールを含む) はすべてシステム アカウントとして実行され、サーバーのシステム アカウントにリモート SQL Server のアクセス許可がない場合があるので、インストールに失敗します。
WSUS 3.0 サーバー インストールの構成要件
IIS をインストールする必要がある
Microsoft Windows Server Update Services 3.0 を使用するには、インターネット インフォメーション サービス (IIS) が必要です。IIS は、既定では Microsoft Windows Server 2003 または Windows Server 2008 にはインストールされません。IIS なしで WSUS 3.0 をインストールしようとすると、Windows Server Update Services のセットアップ画面で、IIS がインストールされていないことを通知するエラー メッセージが表示されます。
IIS が IIS 5.0 分離モードで実行されている場合にインストールが失敗する
サーバーを Windows 2000 Server から Windows Server 2003 にアップグレードした場合、IIS は IIS 5.0 互換モードで実行されています。IIS マネージャで IIS 5.0 分離モードを有効にすることもできます。この場合インストールは失敗します。WSUS 3.0 をインストールする前に、IIS 5.0 分離モードを無効にする必要があります。
64 ビットのプラットフォームに IIS コンポーネントが 32 ビット互換モードでインストールされていると、WSUS 3.0 のインストールに失敗する
IIS のすべてのコンポーネントは 64 ビットのプラットフォームにネイティブ モードでインストールする必要があります。IIS のいずれかのコンポーネントが 32 ビット互換モードでインストールされていると、WSUS 3.0 のインストールに失敗することがあります。
プロキシ サーバーは HTTP と HTTPS の両方をサポートする必要がある
ルート WSUS サーバー (Microsoft Update から直接更新を取得する WSUS サーバー) を構成する際、WSUS サーバーとインターネットの間にプロキシ サーバーがある場合は、そのプロキシ サーバーが HTTP と HTTPS の両方をサポートしている必要があります。
ポート 80 で複数の Web サイトが実行済みの場合、WSUS をインストールする前に 1 つを残してその他のサイトをすべて削除する
ポート 80 で複数の Web サイトを実行している場合 (Windows® SharePoint® Services など)、WSUS をインストールする前に、1 つを残してその他すべてのサイトを削除する必要があります。この作業を行わない場合、サーバー クライアントが自己更新に失敗します。
WSUS 3.0 のインストール時にウイルス対策プログラムを無効にする必要がある
WSUS 3.0 をインストールするとき、ウイルス対策プログラムを無効にしないとインストールを正常に実行できない場合があります。ウイルス対策プログラムを無効にし、コンピュータを再起動してから WSUS のインストールを開始してください。コンピュータを再起動することにより、インストール プロセスでアクセスするファイルがロックされるのを防ぎます。インストールの完了後、再びウイルス対策プログラムを有効にしてください。ウイルス対策プログラムとバージョンを無効にしてから再び有効にする方法については、ウイルス対策プログラムのベンダの Web サイトを参照してください。
注意
この回避策によって、コンピュータやネットワークが悪意のあるユーザーや、ウイルスなどの悪意のあるソフトウェアの攻撃を受けやすくなる可能性があります。したがって、この回避策を推奨できませんが、ユーザーの判断でこの方法を採用できるように情報を提供しています。この回避策は各自の責任で使用してください。
注意
ウイルス対策プログラムは、コンピュータをウイルスから保護するのが目的です。ウイルス対策プログラムが無効のときに、信頼していない発行元からのファイルをダウンロードしたり開いたりしないでください。同様に、信頼していない Web サイトにアクセスしたり、電子メールの添付ファイルを開いたりしないでください。
WSUS 3.0 では、SQL Server でトリガのネスト オプションを有効にする必要がある
トリガのネスト オプションは既定では有効になっていますが、SQL Server 管理者が無効にしている場合があります。
SQL Server データベースを Windows Server Update Services のデータ ストアとして使用する場合は、WSUS 3.0 の管理者が WSUS 3.0 をインストールしてセットアップ中にこのデータベースを指定する前に、SQL Server の管理者がこのサーバー上でトリガのネスト オプションが有効であることを確認する必要があります。
WSUS 3.0 セットアップを実行すると、RECURSIVE_TRIGGERS オプションが有効になります。これはデータベースに固有のオプションです。ただし、トリガのネスト オプションはサーバーのグローバル オプションであるため有効になりません。
トリガのネスト オプションが有効になっているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
sp_configure 'nested triggers'
SQL Server でトリガのネスト オプションを有効にするには、SQL Server を実行しているコンピュータでバッチ ファイルから次のコマンドを実行します。
sp_configure 'nested triggers', 1
GO
RECONFIGURE
GO
サーバーに SQL Server Management Studio がない場合は、コマンド ラインから SQL スクリプトを実行できます。Microsoft SQL Server 2005 のコマンド ライン クエリ ユーティリティは Microsoft ダウンロード センター (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=70728、英語情報の場合があります) から入手できます。最初に sqlcmd を実行してください。
Windows Internal Database に対して SQL スクリプトを実行する場合は、同じダウンロード ページから SQL Native Client をダウンロードする必要があります。
リモート SQL の制限事項と要件
WSUS 3.0 は、他の WSUS アプリケーションを実行するコンピュータ以外のコンピュータ上では、データベース ソフトウェアの実行をサポートします。リモート SQL インストールを構成するための要件がいくつかあります。
- ドメイン コントローラとして構成されたサーバーをリモート SQL ペアのバックエンドとして使用することはできません。
- リモート SQL インストールのフロントエンド サーバーとして使用するコンピュータでターミナル サーバーを実行しないでください。
- バックエンド コンピュータで Windows Server 2003 を実行している場合は、そのコンピュータのデータベース ソフトウェアに最低でも Microsoft SQL Server 2005 Service Pack 1 を使用する必要があります。これは、Microsoft ダウンロード センター (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=66143) から入手できます。Windows Server® 2008 を実行している場合は SQL Server 2005 Service Pack 2 が必要です。
- フロントエンド コンピュータとバックエンド コンピュータの両方が同一の Active Directory ドメインに参加している必要があります。それぞれ別のドメインに属している場合、WSUS セットアップを実行する前にクロスドメインの信頼関係を確立する必要があります。
- リモート SQL 構成でインストールした WSUS 2.0 を WSUS 3.0 にアップグレードする場合は、既存のデータベースを保持したまま、バックエンド コンピュータで WSUS 2.0 をアンインストールする必要があります (コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] を使用)。次に、SQL Server 2005 SP1 または SP2 をインストールして既存のデータベースをアップグレードします。最後に、フロントエンド コンピュータに WSUS 3.0 をインストールします。
特定の Internet Explorer 7 のプレ リリース版およびターミナル サービスが既にインストールされている場合は、WSUS をインストールできません。
Internet Explorer 7 の特定のリリース候補がターミナル サービスと共に存在する場合は、WSUS のセットアップが失敗します。
WSUS 3.0 リモート コンソール インストールのシステム要件
WSUS 3.0 リモート コンソールは、次のプラットフォームにインストールできます。
- Windows Server 2008
- Windows Vista®
- Windows Server 2003 SP1
- Windows XP SP2
WSUS 3.0 リモート コンソールの構成要件
リモート管理コンソールと WSUS 3.0 サーバーの間にブロードバンド接続を使用する必要があります。
WSUS 3.0 サーバーとリモート管理コンソールの間の接続がナローバンドの WAN 接続の場合、パフォーマンス的に問題があります。更新プログラムとコンピュータの表示にフィルタを適用することで、表示される更新プログラムとコンピュータの数を制限できますが、リモート管理コンソールと WSUS 3.0 サーバーの間の接続にブロードバンド接続を使用することをお勧めします。リモート コンソールにパフォーマンス上の問題がある場合、ターミナル サーバーを使用してリモート管理を行うことをお勧めします。
クライアント インストールのシステム要件
自動更新は WSUS クライアント ソフトウェアです。次のどのオペレーティング システム上の WSUS でも使用できます。
- Windows Vista
- Windows Server 2008
- Microsoft Windows Server 2003 の任意のエディション
- Microsoft Windows XP Professional SP2
- Microsoft Windows 2000 Professional SP4、Windows 2000 Server SP4、または Windows 2000 Advanced Server SP4
WSUS 3.0 サーバー インストールのソフトウェア要件
次の表に、Windows Server 2003 SP1 プラットフォームに必要なソフトウェアを示します。Windows Server 2008 に必要なソフトウェアについては、「Windows Server 2008 にインストールした WSUS 3.0」のセクションに記載されています。
WSUS 3.0 セットアップを実行する前に、WSUS 3.0 サーバーがこの要件の一覧を満たしていることを確認してください。インストール完了時に、いずれかの更新プログラムによりコンピュータの再起動が必要な場合は、再起動してから WSUS 3.0 をインストールしてください。
要件 | 詳細 |
---|---|
Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) | オペレーティング システムからインストールします。 「問題 1 : IIS をインストールする必要がある」を参照してください。 |
Microsoft .NET Framework Version 2.0 再頒布可能パッケージ (x86) | Microsoft ダウンロード センターで、Microsoft .NET Framework Version 2.0 再頒布可能パッケージ (x86) についてのページ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=68935、英語情報の場合があります) を参照してください。64 ビット プラットフォームの場合は、Microsoft ダウンロード センターで、Microsoft .NET Framework Version 2.0 再頒布可能パッケージ (x64) についてのページ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=70637、英語情報の場合があります) を参照してください。 |
Windows Server 2003 用の Microsoft 管理コンソール 3.0 | これは、WSUS 3.0 UI を使用するための前提条件です。Microsoft ダウンロード センターで、Windows Server 2003 用の Microsoft 管理コンソール 3.0 についてのページ (KB907265、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=70412、英語情報の場合があります) を参照してください。64 ビット プラットフォームの場合は、Microsoft ダウンロード センターで、Windows Server 2003 x64 Edition 用の Microsoft 管理コンソール 3.0 についてのページ (KB907265、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=70638、英語情報の場合があります) を参照してください。 |
Microsoft Report Viewer | これは、WSUS 3.0 UI を使用するための前提条件です。Microsoft ダウンロード センターで、Microsoft Report Viewer 再頒布可能パッケージ 2005 についてのページ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=70410、英語情報の場合があります) を参照してください。 |
SQL Server 2005 (オプション) | 互換性のあるバージョンの SQL Server がまだインストールされていない場合、WSUS 3.0 は Windows Internal Database をインストールします。完全な SQL Server データベースの使用を計画している場合は、少なくとも Windows Server 2003 上で SQL Server 2005 SP1 を使用する必要があります。これは、Microsoft ダウンロード センター (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=66143) から入手できます。Windows Server 2008 の場合は、SQL Server 2005 SP2 が必要です。これは、Microsoft ダウンロード センター (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=84823) から入手できます。 |
オプション | 説明 |
---|---|
/q | サイレント インストールを実行します。 |
/u | 製品をアンインストールします。Windows Internal Database インスタンスがインストールされている場合は、同時にアンインストールします。 |
/p | 必要条件のみ確認します。製品のインストールは実行せずに、システムを調査し、必要条件が満たされない場合はそれを報告します。 |
/?, /h | コマンドライン パラメータと説明を表示します。 |
/g | バージョン 2.0 の WSUS からアップグレードします。このオプションで有効なパラメータは /q (サイレント インストール) のみです。このオプションで有効なプロパティは DEFAULT_WEBSITE のみです。 |
プロパティ | 説明 |
---|---|
CONTENT_LOCAL | 0=コンテンツはローカルにホスト、1=Microsoft Update 上にホスト。 |
CONTENT_DIR | コンテンツ ディレクトリへのパス。既定値は、WSUSInstallationDrive\WSUS\WSUSContent です。WSUSInstallationDrive は空き領域が最大のローカル ドライブです。 |
WYUKON_DATA_DIR | Windows Internal Database データ ディレクトリ。 |
SQLINSTANCE_NAME | 名前は、サーバー名\SQL インスタンス名 の形式で表示されます。データベース インスタンスが、ローカル コンピュータ上にある場合は、%COMPUTERNAME% 環境変数を使用します。既存のインスタンスがない場合、既定では %COMPUTERNAME%\WSUS になります。 |
DEFAULT_WEBSITE | 0=ポート 8530。1=ポート 80。 |
PREREQ_CHECK_LOG | ログ ファイルのパスおよびファイル名。 |
CONSOLE_INSTALL | 0=WSUS サーバーをインストール。1=コンソールのみをインストール。 |
ENABLE_INVENTORY | 0=一覧機能をインストールしない。1=一覧機能をインストール。 |
DELETE_DATABASE | 0=データベースを保持、1=データベースを削除。 |
DELETE_CONTENT | 0=コンテンツ ファイルを保持、1=コンテンツ ファイルを削除。 |
DELETE_LOGS | 0=ログ ファイルを保持。1=ログ ファイルを削除 (/u インストール スイッチと共に使用します)。 |
CREATE_DATABASE | 0=現在のデータベースを使用、1=データベースを作成 |
PROGRESS_WINDOW_HANDLE | MSI 進捗状況メッセージを返すウィンドウ ハンドル。 |
MU_ROLLUP | 1=Microsoft Update 向上プログラムに参加、0=参加しない |
FRONTEND_SETUP | 1=データベースにコンテンツの場所を書き込まない、0=データベースにコンテンツの場所を書き込む (ネットワーク負荷分散のため) |
要件 | 詳細 |
---|---|
Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) | オペレーティング システムからインストールします。次のコンポーネントが有効になっていることを確認してください。 Windows 認証 静的コンテンツ ASP.NET 6.0 管理互換性 IIS メタベース互換性 |
Microsoft .NET Framework Version 2.0 再頒布可能パッケージ (x86) | Windows Server 2008 では、オペレーティング システムの一部としてインストールされているため不要です。 |
Microsoft 管理コンソール 3.0 | Windows Server 2008 では、オペレーティング システムの一部としてインストールされているため不要です。 |
Microsoft Report Viewer | これは、WSUS UI を使用するための前提条件です。Microsoft ダウンロード センターで、Microsoft Report Viewer 再頒布可能パッケージ 2005 についてのページ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=70410) を参照してください。 |