インターネットに接続されていないネットワークにWSUSサーバーをセットアップする (更新プログラムのインポートとエクスポート)

接続されていないネットワークの WSUS を管理するには、接続されているネットワークの WSUS サーバーから更新プログラムとメタデータをエクスポートして、そのすべての情報を接続されていないネットワークの WSUS サーバーにインポートする必要があります。この方法が有用な理由については、前述の「展開の種類を選択する」の「インターネットに接続されていないネットワーク」で概念的に説明しています。

注意

集中管理されているサーバーには、更新プログラムはインポートできません。接続されていないネットワーク上の WSUS サーバーは、常に個別に管理されます。

インポートとエクスポートを実行するには、3 つの手順が必要です。まず、エクスポート サーバーの高速インストール ファイル機能と言語に関する詳細な同期のオプションが、インポート サーバーの設定と一致していることを確認します。これにより、配布しようとしている更新プログラムの種類が確実に収集されます。たとえば、高速インストール ファイルのオプションがエクスポート サーバーでは選択されていないのに、インポート サーバーでは選択されている場合、高速インストール ファイルを使用して更新プログラムを配布することはできません。なぜなら、エクスポート サーバーには最初に何も収集されていないからです。言語の設定が一致していない場合も、同様の結果を招く可能性があります。スケジュール、製品とクラス、ソース、およびプロキシ サーバーに関する設定は、インポート操作自体でその必要性を解決できるため、一致しているかどうかを気にする必要はありません。更新プログラムのダウンロードの遅延に関する設定は、インポート サーバーには影響しません。エクスポート サーバーでダウンロードの遅延のオプションを使用している場合は、更新プログラムを承認して、次の手順で更新プログラムをインポート サーバーに移行する前に、ダウンロードできるようにする必要があります。

2 番目の手順として、エクスポート サーバーのファイル システムにある更新プログラムを、インポート サーバーのファイル システムにコピーします。既定では、更新プログラムは <WSUS のインストール ドライブ>:\WSUS\WSUSContent\ フォルダに格納されます。

ファイルのコピーには、Windows バックアップ ユーティリティ、または任意のバックアップ ソフトウェアを使用できます。インポート サーバーにファイルをコピーするときは、\WSUSContent 以下のすべてのフォルダのフォルダ構造を維持する必要があります。更新プログラムが、インポート サーバー上の格納場所として指定されているフォルダにコピーされたことを確認してください。この格納場所は通常、セットアップ処理時に指定されます。さらに、増分バックアップ システムを使用して、接続されていないネットワーク上のサーバーを更新するたびに移動する必要があるデータの量を制限することも検討してください。

3 番目に、エクスポート サーバーのデータベースから更新プログラムのメタデータをエクスポートして、インポート サーバーのデータベースにインポートします。メタデータのインポートとエクスポートは、「移行のコマンド ライン ツール」で説明するコマンド ライン ユーティリティ WSUSutil.exe を使用して実行します。WSUSutil.exe は、WSUS をインストールした tools サブフォルダにあります。メタデータのエクスポートとインポートを行うには、ローカル Administrators グループのメンバであることが必要です。どちらの操作も、WSUS サーバー自体からのみ実行できます。WSUSutil.exe を実行できるのは、32 ビット プラットフォームだけです。

メタデータをインポートする前に、更新プログラムをインポート サーバーのファイル システムにコピーしておく必要があります。WSUS では、ファイル システムに存在しない更新プログラムのメタデータが検出されると、更新プログラムのダウンロードが失敗したことを示すメッセージが WSUS コンソールに表示されます。この種の問題は、更新プログラムをインポート サーバーのファイル システムにコピーして、再び更新プログラムを展開すれば修正されます。

増分バックアップを使用した場合、更新ファイルはインポート サーバーに移動できますが、更新プログラムのメタデータを個別に移動することはできません。WSUSutil.exe は、エクスポート処理時に、WSUS データベース内のすべてのメタデータをエクスポートします。

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