Windows Vista 導入に備えた決定事項
Charlie Russel (Microsoft MVP for Windows Server, Security, and Tablet PC)
新しいコンピュータの購入を検討する場合、そのコンピュータで Windows Vista が適切に機能することを確認しておく必要があります。 現在購入できる新しいコンピュータは、ほぼすべて Windows Vista が適切に機能します。 Windows Vista は、幅広いハードウェアで適切に機能するようにデザインされています。 ただし、Windows Vista を使って最高のエクスペリエンスを得るには、基本的なシステム要件と推奨事項をいくつか把握しておくことが必要です。 ここでは、Windows Vista の出荷に備えて、できるだけ最適な環境を整えておくための決定事項について説明します。 以下に示す例は、Beta 1 (2005 年 7 月) の時点で使用できた製品を示しています。
トピック
プロセッサ (CPU)
メモリ
グラフィックス
記憶域
ネットワーク
まとめ
お問い合わせ先
プロセッサ (CPU)
一般的なガイドラインとして、Intel または AMD から出荷されているミッドレンジ以上のすべてのプロセッサは、Windows Vista の基本機能に適合しています。 現状のロー エンド プロセッサでも機能はしますが、大部分のユーザーにとっては最適なエクスペリエンスを得られるとはいえません。特に、ハイエンドのゲームやビデオ編集では最高のエクスペリエンスは得られないことは明らかです。
Intel と AMD では、自社のプロセッサ系列として上位デュアルコア プロセッサの出荷を始めています。 こうした強力なプロセッサは、Windows Vista にとって最高の選択肢となるでしょう。
現時点では、64 ビット プロセッサへの移行も選択肢の 1 つと考えられます。 Intel および AMD から出荷されている現在の x64 プロセッサは、Widows Vista にとって優れた選択肢の 1 つです。Windows Vista の製品出荷までには、64 ビットへの移行が大きく広がっていくだろうと予測されます。 x64 対応のプロセッサ系列には、Intel Pentium 4 with EM64T、Intel Pentium 4 Extreme Edition with EM64T、AMD Athlon 64、AMD Athlon 64 FX、Mobile AMD Athlon 64、AMD Turion 64 などがあります。これらの x64 プロセッサでは、32 ビット版または 64 ビット版の Microsoft Windows がどちらも適切に実行されます。また、プロセッサとしては上位機種にあたります。こうした理由から、64 ビット プロセッサは Windows Vista への移行準備を行う際の優れた選択肢になり、64 ビット処理環境への移行を決断すればいつでも移行できるシステムを構築できます。
CPU ガイドラインの最新情報については、http://www.microsoft.com/japan/technet/windowsvista/evaluate/hardware/entpguid.mspx#ECAA を参照してください。
メモリ
Windows Vista の機能を適切に活用するには、コンピュータに少なくとも 512 MB の RAM が必要です。 オペレーティング システムと通常のアプリケーションの両方のワークロードを処理するには、512 MB あれば十分です。 512 MB で多くの状況に適切に対処できますが、上級ユーザーであれば 1 GB 以上のメモリが必要になるでしょう。 大量の画像編集や開発を行ったり、常時複数のアプリケーションを実行するため、通常のワークロードが大きい場合は、メモリを増設することをお勧めします。 一般には、メモリを増設することが賢明な投資になるので、購入するコンピュータには後からメモリを増設する余裕があることを確認しておく必要があります。
グラフィックス
新しいシステムのグラフィックス能力を検討する際に重要な点の 1 つとして、Windows Vista は外観が一新され、グラフィックスを重視した外観になっていますが、Microsoft Windows XP の現状の外観に戻す場合でも、それを自動的かつスムースに行えることを覚えておいてください。
新しい Aero Glass の外観など、Windows Vista の新しく優れたグラフィックス機能をすべて活用する場合は、Windows Display Driver Model (WDDM) のサポートが必要です。 特定のビデオ カードの詳細についてはいずれ明らかにしますが、Windows Vista を最大限に活用するための一般的な規則をいくつか用意しています。
コンピュータを自作または購入する場合、現状考えられる下位モデルの GPU は避け、DirectX 9 をサポートし、最低 64 MB のグラフィックス メモリを備えた GPU を入手してください。
自作する場合でも購入する場合でも、PCI Express または AGP 対応の独立したグラフィック カードを搭載するデザインを選択します。 そうしておけば、選択したカードが最適なものではなかったとしても、グラフィックス カードのみを簡単にアップグレードできます。 AGP または PCI Express 対応のカードを選択することで、Windows Vista の強化されたグラフィックスをサポートするのに十分な帯域幅が得られます。
チップセットにグラフィックス機能が統合されたシステムを選択する場合は、Intel の 945G Express チップセット、または ATI の RS400 や RS480 のファミリ チップセットなど、WDDM のサポートを視野に入れた特定のチップセットを探してください。 また、デュアル チャネルの UMA ソリューションや、システム メモリを 1 GB に増やすことも考えられます。
Windows Vista をノートブックで使用する場合グラフィックスを重視すると、薄さや軽量性といったポータビリティが損なわれる可能性があります。 モバイル コンピュータ用にどのチップセットを完全にサポートすることになるかは、現時点では確定していません。 ただし、モバイル コンピュータを購入し、AERO Glass を体感しようと考えると個別のカードが必要になるでしょう。 ノートブックを購入する際は、グラフィックス カードの WDDM サポートに関する具体的な情報をコンピュータのベンダに問い合わせてください。
デスクトップとモバイルのどちらを選択しても、Beta 1 には一部のグラフィックス カードのドライバしか含まれていません。Windows Vista Beta 1 で AERO Glass を体感するには、個別のカードが必要になります。 ただし、Windows Vista の今後のビルドでは、高度な統合グラフィックス チップを備えたシステムでも AERO Glass を体感できるようになります。
GPU ガイドラインに関する最新情報については、http://www.microsoft.com/japan/technet/windowsvista/evaluate/hardware/entpguid.mspx#EBAA を参照してください。
記憶域
Windows Vista では、デジタル画像の処理にいくつか優れた新機能を使用できるようになります。こうした新機能には、以前よりも大量の記憶域が必要になります。 大容量ハード ディスクを搭載したコンピュータの購入をお勧めしますが、さらに記憶域が必要になる場合に備えて、ハード ディスクを 1 台以上増設できることも重要です。
一般に、ハード ディスクはコンピュータの装置の中でも最も間断なく動作する重要な要素なので、多くの場合、ハード ディスクの基本パフォーマンスを向上するテクノロジを注意深く選択すると、全体のパフォーマンスを向上できます。 代表的な IDE (Integrated Drive Electronics) ハード ディスクの速度は 7,200 RPM で、キャッシュを 2 MB 備えています。 特に通常のワークロードでいくつか異なるアプリケーションを同時に実行するような場合、8 MB のキャッシュを備えた SATA (Serial Advanced Technology Attachment) ドライブや NCQ (Native Command Queuing) を選択すれば、システムのパフォーマンスを向上できます。
書き込みと読み込み両用の DVD ドライブも、Windows Vista コンピュータの重要な要素の 1 つです。 このような DVD ドライブは価格が大幅に下落しているので、最大限の互換性を確保するために、 -RW 形式と +RW 形式の両方 (つまり DVD±RW) を処理できるドライブを探してください。
ネットワーク
Windows Vista に今回装備した接続環境をすべて活用するためには、購入するコンピュータに最新のネットワーク機能が搭載されていることを確認してください。 ラップトップであれば、802.11 ワイヤレス機能が組み込まれていることを確認します。家庭用コンピュータであれば、少なくとも 100 MB のイーサネット接続機能を備えていることを確認します。 ワイヤレス 802.11 機能を家庭用コンピュータに追加すると、柔軟性が向上し、モバイル ラップトップを自宅のネットワークに容易に接続できます。
まとめ
ここで紹介したガイドラインからもおわかりのように、Windows Vista が適切に機能するのに必ずしも最上位機種を選択することはありません。 ただし、一般的な製品価格帯の中位以上の機種を選択してください。 また、必要に応じて個々のコンポーネントをアップグレードできるように、最大限の柔軟性を得られる決定を下すよう特に配慮します。 このような考え方はどのようなコンピュータを購入する場合にも当てはまりますが、Windows Vista 対応のコンピュータを選択する場合は特に重要です。
お問い合わせ先
Windows Vista の使用に関して、または Microsoft Windows の次期バージョンに関する詳細な情報に関心があり、取り上げてほしいトピックがある場合は、Charlie@mvps.org (英語) にお気軽にお問い合わせください。 皆様のお考えや、コンピューティング環境の向上について Windows Vista に期待していることをお聞かせください。
いただいた電子メール メッセージに個別に受信確認をお送りしたり、回答したりすることはできませんのでご了承ください。 また、電子メールを使って個別に技術サポートを提供することもできません。 このベータのニュースグループに定期的に参加していますので、そちらでお会いできることを楽しみにしています。