適用対象: Application Virtualization
Application Virtualization の Dynamic Suite Composition を使用すると、アプリケーションをミドルウェアやプラグインなどの別のアプリケーションに依存しているアプリケーションとして定義できます。これによって、アプリケーションは、通常は禁止されている仮想環境のミドルウェアやプラグインとの対話が可能になります。セカンダリ アプリケーション パッケージを プライマリ アプリケーションと呼ばれる他のいくつかのアプリケーションで使用でき、各プライマリ アプリケーションで同じセカンダリ パッケージを参照できるため、この方法は役に立ちます。
Dynamic Suite Composition は、ActiveX コントロールなどのプラグインに依存するアプリケーションをシーケンスする場合、または OLE DB や Java Runtime Environment (JRE) などのミドルウェアに依存するアプリケーションに対して使用できます。以前、これらの依存するコンポーネントを使用している各アプリケーションを、コンポーネントを含めてシーケンスする必要があった場合、これらのコンポーネントを更新するには、すべてのプライマリ アプリケーションを再度シーケンスする必要がありました。これらのコンポーネントなしでプライマリ アプリケーションをシーケンスしてから、ミドルウェアやプラグインをセカンダリ パッケージとしてシーケンスする場合、セカンダリ パッケージのみ更新すれば済むようになります。
このアプリケーションの 1 つの利点は、プライマリ パッケージのサイズが縮小されることです。もう 1 つの利点は、セカンダリ アプリケーションに対するアクセス許可をより適切に制御できることです。セカンダリ アプリケーションは通常の方法でストリームできるため、完全にキャッシュして実行する必要はありません。
プライマリ パッケージには、複数のセカンダリ パッケージを含めることができます。ただし、1 つのレベルの依存関係しかサポートされていないため、セカンダリ パッケージを別のセカンダリ パッケージに依存するパッケージとしては定義できません。また、セカンダリ アプリケーションとして設定できるのは、ミドルウェアまたはプラグインのみで、別の完全なソフトウェア製品は許可されません。
複数のプライマリ アプリケーションを 1 つのミドルウェア製品に依存させる場合、展開する前に、その構成をテストしてシステム パフォーマンスへの想定される影響を判断してください。
重要
パッケージの依存関係は、プライマリ アプリケーションにとって必須なものとして指定できます。セカンダリ パッケージに必須のフラグが設定され、読み込み中に何らかの理由でアクセスできない場合、セカンダリ パッケージの読み込みは失敗します。また、ユーザーがプライマリ アプリケーションの起動を試みても失敗します。
最初に次の手順を実行して、プラグインまたはミドルウェア コンポーネントに対応したセカンダリ パッケージを作成し、次に最後の手順を実行して、セカンダリ パッケージの OSD ファイルの依存関係を定義できます。
クリーン イメージでセットアップされたシーケンス コンピュータに Application Virtualization Sequencer をインストールし、コンピュータのステータスを保存します。
プライマリ アプリケーションをシーケンスし、パッケージをサーバーのコンテンツ フォルダに保存します。
シーケンス コンピュータを手順 1 で保存したステータスに復元します。
プライマリ アプリケーションをシーケンス コンピュータにローカルにインストールし構成します。
重要
セカンダリ パッケージの新しいパッケージ ルートを指定する必要があります。
Sequencer の監視フェーズを開始します。
プラグインをシーケンス コンピュータにインストールし、必要に応じて構成します。
プライマリ アプリケーションを開き、プラグインが正常に動作していることを確認します。
Sequencer Console で、プラグインを含むセカンダリ パッケージを表すダミー アプリケーションを作成し、アイコンを選択します。
パッケージをサーバーのコンテンツ フォルダに保存します。
注意
セカンダリ パッケージの管理を容易にするために、パッケージ名に "セカンダリ パッケージ" という用語を指定し、スタンドアロン アプリケーションとして機能しないパッケージであることを強調することをお勧めします (たとえば、[プラグイン名] セカンダリ パッケージ)。
クリーン イメージでセットアップされたシーケンス コンピュータに Application Virtualization Sequencer をインストールし、コンピュータのステータスを保存します。
ミドルウェアをシーケンス コンピュータにローカルにインストールし構成します。
プライマリ アプリケーションをシーケンスし、パッケージをサーバーのコンテンツ フォルダに保存します。
シーケンス コンピュータを手順 1 で保存したステータスに復元します。
Sequencer を起動して、新しいパッケージを作成します。
Sequencer の監視フェーズを開始します。
ミドルウェア アプリケーションをシーケンス コンピュータにインストールし、通常のインストールとして構成します。
シーケンス処理を終了します。
パッケージをサーバーのコンテンツ フォルダに保存します。
注意
セカンダリ パッケージの管理を容易にするために、パッケージ名に "セカンダリ パッケージ" という用語を指定し、スタンドアロン アプリケーションとして機能しないパッケージであることを強調することをお勧めします (たとえば、[ミドルウェア名] セカンダリ パッケージ)。
サーバー上で、編集するセカンダリ パッケージの OSD ファイルを開きます。(OSD ファイルの変更には XML エディタの使用をお勧めしますが、代わりにメモ帳も使用できます。)
このファイルの CODEBASE HREF 行をコピーします。
編集するプライマリ パッケージの OSD ファイルを開きます。
<DEPENDENCIES> タグを、<VIRTUALENV> セクションの最後にある </ENVLIST> タグの後、</VIRTUALENV> タグの直前に挿入します。
セカンダリ パッケージの CODEBASE HREF 行を作成した <DEPENDENCIES> タグの後に貼り付けます。
セカンダリ パッケージが必須パッケージの場合、つまり、プライマリ パッケージの起動前に起動する必要がある場合、MANDATORY=”TRUE” プロパティを CODEBASE タグ内に追加します。必須でない場合は、このプロパティを省略できます。
次のタグを挿入して、<DEPENDENCIES> タグを閉じます。
</DEPENDENCIES>
OSD ファイルに対する変更内容を確認し、ファイルを保存して閉じます。追加セクションの内容を次の例で示します。ここに示すタグの値は参考です。
<VIRTUALENV>
<ENVLIST>
…
</ENVLIST>
<DEPENDENCIES>
<CODEBASE HREF="rtsp://virt_apps/package.1/package.1.sft" GUID="D54C80FA-9DFF-459D-AA33-DD852C9FBFBA" SYSGUARDFILE="package.1\osguard.cp"/>
<CODEBASE HREF="rtsp://sample_apps/package.2/sample.sft" GUID="D54C80FA-9DFF-459D-AA33-DD852C9FBFBA" SYSGUARDFILE="package.2\osguard.cp" MANDATORY="TRUE" />
</DEPENDENCIES>
</VIRTUALENV>
セカンダリ パッケージで、OSD ファイルの <ENVLIST> セクションに任意のエントリがある場合、これらのエントリをプライマリ パッケージの同じセクションにコピーする必要があります。
App-V Sequencer を使用して仮想アプリケーションを作成またはアップグレードする方法
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