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Teradata ベースのレポート モデルの作成と使用

SharePoint 統合モードで実行している場合、モデル デザイナ、レポート マネージャ、または MicrosoftOffice SharePoint Server 2007 を使用して、バージョン 12.00 またはバージョン 6.20 が動作する Teradata データベースに基づくレポート モデルを生成できます。

注意注意

Teradata データ ソースに接続するには、システム管理者が、レポート作成クライアントとレポート サーバーに、正しいバージョンの .NET Data Provider for Teradata をインストールしておく必要があります。詳細については、「データ ソースへの接続 (Reporting Services)」を参照してください。

接続文字列

Teradata データベースに基づいてレポート モデルを構築する場合、接続文字列の書式は次のようになります。

Database=<data base>;Data Source=<IP address>;userid=<user name>;password=<password>

重要な注意事項重要

Teradata モデルのデータ ソース ビューを生成する場合は、スキーマを指定することをお勧めします。指定しなかった場合、そのデータ ソース上でアクセス権のあるすべてのスキーマが取得されます。詳細については、「Teradata データ ソースからデータを取得する方法」を参照してください。

バージョンのサポート

Teradata データベースからモデルを作成するには、使用している Teradata データベースのバージョンに合った、正しいバージョンの .NET Framework Data Provider for Teradata を使用する必要があります。このコンポーネントは、Teradata から入手できます。システム管理者と連携し、レポート作成コンピュータおよびレポート サーバーに、正しいバージョンがインストールされていることを確認してください。詳細については、「Reporting Services でサポートされるデータ ソース」を参照してください。

機能上の制限

Teradata データベースに固有の動作がある関係上、Teradata データベースからモデルを生成した場合と、他の種類のデータ ソースからモデルを生成した場合とでは、次のような違いがあります。

  • 主キー : データ ソース ビュー ウィザードでは、Teradata データベースの主キーが検出されません。レポート モデルを生成するには主キーが必要です。Business Intelligence Development Studio のレポート モデル プロジェクトの [データ ソース ビュー] メニューを使用して、モデルの生成に使用できる論理主キーを定義する必要があります。詳細については、「Teradata ベースのレポート モデルの主キーを作成する方法 (Reporting Services)」を参照してください。

    テーブルまたはオブジェクトの数が多すぎて論理キーを手動で定義するのが難しい場合は、レポート サーバーからデータ ソース ビューを使ってモデルを作成できます。レポート サーバーで生成されるモデルには、主キーを含んだデータ ソース ビューが存在します。レポート サーバーでモデルを作成した後、それをレポート作成クライアントにダウンロードし、レポート モデル プロジェクトにインポートできます。既存の項目としてモデルを追加すると、そのデータ ソース ビューが [データ ソース ビュー] フォルダに表示されます。

  • SMDL (Semantic Model Definition Language) クエリ トランスレータ : Teradata データベースでは、SMDL クエリ トランスレータの動作が通常とは若干異なります。これには、機能上の小さな差異や、バグの回避や対象データベースにおける設計上の制限事項を管理するために必要な構成スイッチが含まれます。

この相違点について、次のセクションで説明します。

データ型

SMDL では、次の Teradata データ型のみがサポートされます。

SMDL データ型

Teradata データ型

String

CHAR、CHARACTER、CHAR VARYING、CHARACTER VARYING、CHARACTER LARGE OBJECT、CLOB、GRAPHIC、INTERVAL DAY、INTERVAL DAY TO HOUR、INTERVAL DAY TO MINUTE、INTERVAL DAY TO SECOND、INTERVAL HOUR、INTERVAL HOUR TO MINUTE、INTERVAL HOUR TO SECOND、INTERVAL MINUTE、INTERVAL MINUTE TO SECOND、INTERVAL MONTH、INTERVAL SECOND、INTERVAL YEAR、INTERVAL YEAR TO MONTH、LONG VARCHAR、LONG VARGRAPHIC、VARCHAR、VARGRAPHIC

Int16

SMALLINT

Int32

INT、INTEGER

Int64

BIGINT

Decimal

DEC、DECIMAL、NUMERIC

Double

DOUBLE PRECISION、FLOAT、REAL

Binary

BINARY LARGE OBJECT、BLOB、VARBYTE

Byte

BYTE

SByte

BYTEINT

Date

DATE

Time

TIME

DateTime

TIMESTAMP

SMDL では、Teradata データ ソースに関して、ここに記載されていないデータ型は一切サポートされません。たとえば、次のデータ型はサポートされません。

  • TIME WITH TIME ZONE

  • TIMESTAMP WITH TIME ZONE

  • 一部の USER DEFINED TYPE データ型 (UDT)

  • 有効桁数が 29 桁を超える (CLR の Decimal データ型で表現できない) DECIMAL 型。たとえば、データ ソース上に、有効桁数が 38 桁のフィールドが存在するとします。データの有効桁数や小数点以下桁数によっては、実行時にこのようなデータを取得すると、データ プロバイダで例外が発生する場合があります。詳細については、レポート作成クライアントおよびレポート サーバーにインストールされているデータ プロバイダのバージョンに対応する、Teradata .NET Framework Data Provider のドキュメントを参照してください。

レポート マネージャまたは Office SharePoint Server を使用してレポート モデルを自動生成する際、サポートされないデータ型が含まれる列はモデルから除外されます。さらに、サポートされないデータ型が主キーに含まれる場合には、エンティティ全体が生成されません。

モデル デザイナを使用してレポート モデルを作成する際には、すべてのデータ型がレポート モデルに追加されます。そのため、モデルを調整するときに上記の未サポート データ型をすべてフィルタで除外する必要があります。

関数

一部の関数の動作は、基になるデータベースに応じて変わることがあります。Left 関数、Right 関数、または Substring 関数の length 引数にゼロ未満の値を指定した場合、SMQL における動作は不確定になります。

既定値

Teradata では、次の既定値が使用されます。

文字列リテラルには、Unicode 文字セットが使用されます。

Date データ型は、年、日、および月をサポートし、時、分、および秒単位の時刻データを保持します。

構成スイッチ

基になるデータ ソースにより、データ ソースや環境の特徴に基づいてクエリ トランスレータの動作を変更できる構成スイッチを多数使用できます。次に示すスイッチは、RSReportServer.config ファイルで定義されています。このファイルは、既定で <SysDrive>:\Program Files\Microsoft SQL Server\MRRS10.MSSQLSERVER\Reporting Services\ReportServer\ フォルダにインストールされます。

名前

既定の定義

説明

EnableMath

OpCasting

Boolean

False

算術演算の結果を Microsoft.NET Framework 10 進形式にキャストする動作をオンにするスイッチです。

クエリの算術演算の結果として生成される 10 進値の有効桁数と小数点以下桁数が、.NET Framework 10 進データ型で表せない組み合わせになる場合があります。このような 10 進数型の式の結果を明示的に 10 進値としてキャストすることはできますが、こうした操作が必要であることをデザイン時に把握するのは困難です。このような式が頻繁に作成される場合、このスイッチを True に設定することで、必要なキャストを自動的に実行することができます。