Windows 2000 Professional 導入ガイド
Microsoft Windows 2000 Professional (以下 Windows 2000 Professional) は、詳細セットアップ オプションを使わなくてもセットアップできますが、この章に記載された情報を参照すると、Windows 2000 のインストール方法をカスタマイズする場合に役立ちます。 この章では、デュアルブート構成の設定方法、ディスク パーティションの管理方法、複数のコンピュータに Windows 2000 をインストールする方法、異なるファイル システムの使用方法を説明します。
詳細セットアップ オプションを理解する
セットアップをカスタマイズする
セットアップ起動ディスクを作成する
ここに記載された情報は、Windows 2000 のインストール方法について決定する場合に役立ちます。 ただし、詳しい知識をお持ちのの方、上級ユーザーの方以外は既定の設定を使用することをお勧めします。
Windows 2000 をインストールする前に、使用するファイル システムを決める必要があります。 ファイル ** システムとは、情報をハード ディスクに格納する方法のことです。
Windows 2000 では、NTFS ファイル システム、または FAT ファイル システム (FAT または FAT32) をサポートしています。
NTFS
NTFS は、Windows 2000 の推奨ファイル システムです。NTFS は、FAT の基本機能をすべて備えた上に、次の点で FAT や FAT32 より優れています。
ファイルのセキュリティが向上。
ディスクの圧縮機能が向上。
最大 2 TB の大容量ハードディスクに対応 (NTFS の場合、使用できるハード ディスク ドライブの最大サイズは FAT に比べてはるかに大きく、ドライブのサイズが大きくなっても、FATのようにパフォーマンスが低下することはありません)。
デュアルブート構成 (Windows 2000 とほかのオペレーティング システムを同じコンピュータで使用) を使用する場合、同じコンピュータ上のほかのオペレーティング システムから NTFS パーティション内のファイルにアクセスできないことがあります。 このため、デュアルブート構成を設定する場合は、FAT32 または FAT を使用することになります。
デュアルブート構成の詳細については、このマニュアルの「デュアル ブート構成」を参照してください。
FAT と FAT32
FAT32 は、FAT の拡張版で、512 MB ~ 2 TB のドライブで使用することができます。 FAT と FAT32 は、Windows 2000 以外のオペレーティング システムと互換性があります。デュアルブート構成を設定する場合は、FAT または FAT32 を使用します。
Windows 2000 とほかのオペレーティング システムとのデュアルブート構成を設定する場合、次の条件に従い、ほかのオペレーティング システムに応じたファイル システムを選択します。
インストール先のパーティションが 2 GB より小さい場合、または MS-DOS、Windows 3.1、Windows 95、Windows 98、Windows NT のいずれかと Windows 2000 のデュアルブート構成の場合、 FAT としてパーティションをフォーマットします。
2 GB 以上のパーティションの場合は FAT32 を使用します。 Windows 2000 セットアップで FAT を使ったフォーマットを選択した場合、パーティションが 2 GB より大きいときは、自動的に FAT32 としてフォーマットされます。
32 GB を超えるパーティションの場合は、FAT32 ではなく NTFS を使用することをお勧めします。
ファイル システムとデュアルブートの詳細については、このマニュアルの「デュアル ブート構成」を参照してください。
ディスク パーティションとは、ハード ディスクを分割して、それぞれが独立したユニットとして機能するようにする方法です。 パーティションを作成すると、データをバックアップしたり、ほかのオペレーティング システムとデュアルブート構成にするなどして、データを編成することができます。 ディスクにパーティションを作成するときは、ディスクを 1 つ以上の領域に分割し、FAT や NTFS などのファイル システムとしてフォーマットします。
詳細については、このマニュアルの「ファイル システム」を参照してください。
新規インストールの場合、セットアップで [詳細オプション] をクリックしてオプションを指定しない限り、自動的に適切なディスク パーティションが設定されます。 ハードディスクには、最大 4 つのパーティションを設定できます。
ディスク パーティションを設定する
セットアップ実行の際には、既存ハードディスクの設定に応じて次のオプションを選択できます。
ハード ディクスにパーティションがない場合は、Windows 2000 用のパーティションを作成し、そのサイズを設定することができます。
既存パーティションのサイズが大きければ、そのパーティションに Windows 2000 をインストールすることができます。
既存パーティションのサイズが小さい場合、パーティションが設定されていない適切な空き領域があれば、そこに Windows 2000 用のパーティションを新しく作成することができます。
ハード ディスクに既存パーティションがある場合、そのパーティションを削除し、Windows 2000 用として空き領域を増やしたパーティションを作成することができます。 既存パーティションを削除すると、そのパーティション内のデータはすべて消去されてしまいます。
Windows 2000 Professional をデュアルブート構成で設定する場合、Windows 2000 は専用のパーティションにインストールすることが重要です。 Windows 2000 をほかのオペレーティング システムと同じパーティションにインストールすると、ほかのオペレーティング システムを使ってインストールしたファイルが、Windows 2000 のセットアップによって上書きされる場合があります。
ディスク パーティションのサイズを設定する
Windows 2000 のインストールに必要なディスク空き容量は最低 500 MB ですが、大容量のパーティションを用意すれば、将来のアップデート、オペレーティング システム用 ツール、または新しいファイルの追加に柔軟に対応できます。
セットアップの際は、Windows 2000 をインストールするパーティションだけを作成してサイズを設定します。Windows 2000 をインストールしたら、[ディスクの管理] でハード ディスク内のパーティションを変更したり、新しいパーティションを作成したりすることができます。
[ディスクの管理] の詳細については、「Windows 2000 ヘルプ」を参照してください。
既存のディスク パーティションを変換または再フォーマットする
セットアップの実行前に、既存のパーティションを引き継ぐか、変換するか、または再フォーマットするかを決めます。 既存パーティションの既定の設定では、既存のファイル システムをそのまま使用します。つまり、すべてのファイルは既存パーティションにそのまま保管されます。
変換または再フォーマットする場合は、適切なファイル システム (NTFS、FAT、または FAT32) を選択する必要があります。 以下のガイドラインを参照してください。
重要 パーティション内のファイル システムを変更する前に、パーティション内のデータをバックアップしておく必要があります。パーティションを再フォーマットすると、既存のデータが削除されるためです。
既存のパーティションを NTFS に変換する必要がありますか。
既存のパーティションは、セットアップの実行中に NTFS に変換し、Windows 2000 のセキュリティ機能を利用することができます。 また、セットアップの後であっても、コマンド プロンプトで Convert.exe を使用すれば、ファイル システムを FAT から NTFS に変換することができます。
この設定では、既存ファイルが保持されますが、Windows 2000 から既存パーティション内のファイルにアクセスできる場合に限定されます。 この設定は次の場合に使用します。
セキュリティ、ディスクの圧縮、その他の NTFS の機能を利用する場合
Windows 2000 NTFS パーティションを使用できる Windows NT 4.0 Service Pack 4 (SP4)、またはそれ以降のオペレーティング システム以外とはデュアルブート構成を行わない場合
デュアルブートの詳細については、このマニュアルの「デュアル ブート構成」を参照してください。
ファイル システムとして必ず NTFS を使用する必要がありますか。
NTFS は Windows 2000 の推奨ファイル システムです。ただし、特定の場合には、ほかのファイル システムを使用することになります。 パーティションを NTFS でフォーマットした場合、そのパーティションにそれ以後作成されたファイルには Windows 2000 からしかアクセスできません。 ほかのオペレーティング システム (MS-DOS を含む) からアクセスできるようにするには、FAT ファイル システムをインストールする必要があります。
詳細については、このマニュアルの「ファイル システム」を参照してください。
既存のパーティションを再フォーマットするとどうなりますか。
パーティションを再フォーマットすると、そのパーティション内の既存ファイルはすべて消去されます。 パーティションを再フォーマットする前に、必ずファイルをバックアップしてください。
重要 NTFS パーティションを FAT に変換するには、すべてのファイルをバックアップした後で、パーティションを FAT で再フォーマットし (全ファイル消去)、次に、バックアップを使ってファイルを復元します。 Windows NT で作成した NTFS パーティションは、Windows 2000 で使用するバージョンの NTFS に変換した後は、復元できません。
FAT パーティションを FAT32 に変換するには、すべてのファイルをバックアップした後で、パーティションを FAT32 で再フォーマットし (全ファイル消去)、次に、バックアップを使ってファイルを復元します。
1 台のコンピュータで 2 つ以上のオペレーティング システムが起動するように、デュアルブート構成を設定することもできます。
デュアルブート構成を使用すると、コンピュータを起動するたびに、ユーザーは複数のオペレーティング システム (または同じオペレーティング システムの複数のバージョン) からいずれかを選択することができます。
Windows 2000 では、次のオペレーティング システムとのデュアルブート構成をサポートしています。
Windows NT 3.51、Windows NT 4.0
Windows 95、Windows 98
Windows 3.1、Windows for Workgroups 3.11
MS-DOS
OS/2
デュアルブート構成を設定するには、オペレーティング システムごとに別々のパーティションを使用する必要があります。 Windows 2000 セットアップで、[詳細セットアップ] オプションを使って、未使用のパーティションのフォルダを選択することができます。
コンピュータをデュアルブート構成に設定する方法の詳細については、『 Windows 2000 Professional Resource Kit 』 を参照してください。
重要 コンピュータにほかのオペレーティング システムをインストールする前に、システム修復ディスクを作成しておくことを強くお勧めします。
システム修復の詳細については、このマニュアルの「第 5 章 高度なトピック」の「システムを起動して修復する」を参照してください。
デュアル ブート構成を設定する前に
デュアルブート構成を設定し、同じコンピュータで Windows 2000 と MS-DOS または Windows 98 などのほかのオペレーティング システムを使用できるようにする場合、まず、次の注意事項を検討してください。
各オペレーティング システムは、それぞれ個別のドライブまたはディスク パーティションにインストールしてください。
Windows 2000 を新規にインストールするため、ワープロ ソフトウェアや電子メール ソフトウェアなどの各種プログラムは、セットアップが完了した後に再インストールする必要があります。
デュアルブート構成を設定する場合は、FAT ファイル システムを使ってください。 デュアルブート構成での NTFS の使用はサポートされていますが、そのような構成にすると、ファイルシステムの選択がさらに複雑になります。 デュアルブート構成で NTFS を使用する方法の詳細については、『 Windows 2000 Professional Resource Kit 』 を参照してください。
MS-DOS または Windows 95 と Windows 2000 のデュアルブート構成を設定する場合、Windows 2000 のインストールを最後に行ってください。 そうしないと、Windows 2000 を起動するための重要なファイルが上書きされる場合があります。
Windows 98 と Windows 2000 のデュアルブートの場合は、オペレーティング システムをインストールする順序はどちらが先でもかまいません。
Windows 95 または MS-DOS と Windows 2000 のデュアルブートを行う場合、プライマリ パーティションは FAT としてフォーマットする必要があります。Windows 95 OSR2 または Windows 98 と Windows 2000 のデュアルブートでは、プライマリ パーティションは NTFS ではなく、FAT または FAT32 としてフォーマットする必要があります。
デュアルブート構成のコンピュータに Windows 2000 をインストールする場合、NTFS パーティションにアクセスできるオペレーティング システムは、Windows NT 4.0 SP4 だけに限られます 。
OS/2 と MS-DOS のデュアルブート構成のコンピュータに Windows 2000 をインストールする場合、Windows 2000 セットアップを実行すると、Windows 2000 セットアップの実行前に最後に使用したオペレーティング システム (MS-DOS か OS/2 のどちらか) と Windows 2000 のデュアルブート構成になるように設定されます。
NTFS ファイル システムの圧縮ユーティリティで圧縮されたドライブでない限り、圧縮ドライブに Windows 2000 をインストールしないでください。
Windows 95 または Windows 98 と Windows 2000 のデュアルブートを予定している場合、DriveSpace ボリュームまたは DoubleSpace ボリュームの圧縮を解除しなくてもかまいません。ただし、Windows 2000 を実行する間は、圧縮ボリュームを利用することはできません。
Windows 95 または Windows 98 は、最初に使用するときにハードウェアの設定を再構成するので、Windows 2000 とのデュアルブートを行うと障害が発生することがあります。
デュアルブート構成のコンピュータにおいて、両方のオペレーティング システムで各種プログラムを実行したい場合、それぞれのオペレーティング システム内でプログラムをインストールする必要があります。 オペレーティング システム間でプログラムを共有することはできません。
Windows NT とのデュアルブート構成
Windows NT と Windows 2000 のデュアルブート構成を計画している場合、まず、次の注意事項を検討してください。
デュアルブート構成のコンピュータが Windows NT または Windows 2000 ドメインに属している場合、Windows NT Workstation または Windows 2000 Professional のインストールごとに異なるコンピュータ名を付ける必要があります。
ハード ディスク ドライブが NTFS パーティションのみでフォーマットされている場合、Windows 2000 を Windows NT とデュアルブート構成にすることはお勧めしません。
NTFS を使い、かつ Windows NT とのデュアルブートを行う場合は、Windows 2000 のインストールを続行する前に、Windows NT 4.0 SP4 またはそれ以降のバージョンにアップグレードする必要があります。
Windows 2000 のインストールはカスタマイズすることができます。無人セットアップ モードを使用すれば、セットアップ プロンプトに応答するスクリプトを作成して、セットアップの際には手動で情報を入力しなくても済むように設定できます。
セットアップのカスタマイズの詳細については、『 Windows 2000 Professional Resource Kit *』*を参照してください。
Winnt.exe と Winnt32.exe によるセットアップの実行方法を変更すると、Windows 2000 のインストールをカスタマイズすることができます。 ここでは、セットアップを実行して Windows 2000 をインストールする場合のカスタマイズに使用できるパラメータとスイッチについて説明します。
Winnt.exe コマンド シンタックス
Winnt.exe を実行すると、Windows 2000 がインストールされます。Winnt コマンドは、MS-DOS、Windows 3.1、または Windows for Workgroups 3.11 のコマンド プロンプトで実行することができます。
Winnt コマンド シンタックスは次のとおりです。
winnt [/s: sourcepath] [/t: tempdrive]
[/u: answer file][/udf: id [,UDF_file]]
[/r: folder][/rx: folder][/e: command][/a]
以下に各パラメータとスイッチを説明します。
/s: sourcepath
Windows 2000 ファイルのソースのディレクトリを指定します。 ディレクトリは、x:\[path] または \\server\share[\path] の形式のフル パスでなければなりません。
/t: tempdrive
指定したドライブにテンポラリ ファイルを作成し、そのドライブに Windows 2000 をインストールします。 指定しない場合は、自動的にドライブが割り当てられます。
/u: answer file
応答ファイルを使用して無人セットアップを実行します。応答ファイルには、セットアップの際にエンド ユーザーが応答するプロンプトの一部またはすべてに対する応答が含まれます。 /s も使用する必要があります。
/udf: id [,UDF_file]
UDF (一意データベース ファイル) が応答ファイル (/u を参照) に変更を加える方法を指定する識別子 (id) を示します。 /udr パラメータが応答ファイル内の値を上書きし、識別子によって UDF 内の使用する値が決まります。UDF_file を指定しない場合、$Unique$.udb ファイルを含むディスクを挿入するように指示されます。
/r: folder
インストールする任意のフォルダを指定します。 このフォルダは、セットアップ完了後も残ります。
/rx: folder
コピーする任意のフォルダを指定します。 このフォルダは、セットアップの完了後に削除されます。
/e: command
GUI モードでのセットアップの最後に実行するコマンドを指定します。
/a
ユーザー補助オプションを有効にします。
Winnt32.exe コマンド シンタックス
Winnt32.exe を実行すると、Windows 2000 がインストールまたはアップグレードされます。Winnt32 コマンドは、Windows 95、Windows 98、または Windows NT のコマンド プロンプトで実行できます。
Winnt32 コマンド シンタックスは次のとおりです。
winnt32 [/s: sourcepath] [/tempdrive: drive_letter]
[/unattend[num]:[answer_file]] [/copydir: folder_name]
[/copysource: folder_name] [/cmd: command_line]
[/debug[level]:[filename]] [/udf: id[,UDF_file]]
[/syspart: drive_letter] [/checkupgradeonly]
[/cmdcons] [/m: folder_name] [makelocalsource]
[/noreboot]
以下に各パラメータとスイッチを説明します。
/s: sourcepath
Windows 2000 ファイルのソースのディレクトリを指定します。 複数のサーバーから同時にファイルをコピーするには、複数の /s ソースを指定します。 複数の /s スイッチを使う場合、最初に指定したサーバーが使用できる必要があります。使用できない場合、セットアップは失敗に終わります。
/tempdrive: drive_letter
指定したパーティションにテンポラリ ファイルを作成し、そのパーティションに Windows 2000 をインストールします。
/unattend
Windows 2000、Windows NT 4.0、Windows NT 3.51、Windows 95、または Windows 98 の旧バージョンを無人セットアップ モードでアップグレードします。 ユーザー設定はすべて旧バージョンから引き継がれるので、セットアップの実行にユーザーが介在する必要はありません。 /unattend スイッチを使うと、Windows 2000 の使用許諾契約を承諾したことになります。 このスイッチを使い、個人ではなく組識で使用するために Windows 2000 をインストールする場合、インストール前に、エンド ユーザー (個人または 1 つのエンティティ) が Windows 2000 の使用許諾契約を承諾したことを確認する必要があります。 OEM の場合、エンド ユーザーに販売されたマシンではこのスイッチを指定しないことがあります。
/unattend[num]:[answer_file]
無人セットアップ モードで新規インストールを実行します。応答ファイルには、セットアップに必要なユーザーからの応答が含まれています。 num は、応答ファイルのコピーを終了してからコンピュータが再起動するまでの秒数です。 num は、Windows NT または Windows 2000 が稼動するどのコンピュータでも使用することができます。 answer_file は応答ファイルの名前です。
/copydir: folder_name
Windows 2000 のインストール先フォルダ内に新しくフォルダを作成します。 たとえば、ユーザーのサイトを示す Private_drivers というフォルダがソース フォルダにある場合、「/copydir:Private_drivers」と入力すれば、そのフォルダを Windows 2000 のインストール先フォルダにコピーすることができます。 フォルダのディレクトリは C:\Winnt\Private_drivers となります。 /copydir を使用すると、必要な数のフォルダを追加することができます。
/copysource: folder_name
Windows 2000 のインストール先フォルダ内にテンポラリ フォルダを新しく作成します。 たとえば、ユーザーのサイトを示す Private_drivers というフォルダがソース フォルダにある場合、「/copysource:Private_drivers」と入力すれば、そのフォルダを Windows 2000 のインストール先フォルダにコピーし、セットアップの際に使用することができます。 テンポラリ フォルダのディレクトリは C:\Winnt\Private_drivers となります。 /copydir フォルダとは異なり、/copysource フォルダはセットアップ完了後に削除されます。
/cmd: command_line
セットアップの最終段階前に指定のコマンドを実行します。 このコマンドが実行されるのは、コンピュータを 2 回再起動した後、かつ必要な設定情報が収集された後で、セットアップの完了前です。
/debug [level] : [filename]
指定したレベルのデバッグ ログを作成します。たとえば、/debug4:C:\Win2000.log となります。 既定のログ ファイルは C:\%windir%\Winnt32.log で、デバッグ レベルは 2 に設定されています。 ログ レベルは、0- 重大なエラー、1- エラー、2- 警告、3- 情報、4- デバッグの詳細情報です。 各レベルには、その下のレベルも含まれます。
/udf: id[,UDF_file]
UDF (一意データベース ファイル) が応答ファイル (/unattend エントリを参照) に変更を加える方法を指定する識別子 (id) を示します。 UDF が応答ファイル内の値を上書きし、識別子によって UDF 内の使用する値が決まります。 たとえば、/udf:RAS_user,Our_company.udb は、Our_company.udb ファイル内の RAS_user 識別子の設定を上書きします。 UDF_file を指定しない場合、$Unique$.udb ファイルを含むディスクを挿入するように指示されます。
/syspart: drive_letter
セットアップ起動ファイルをハード ディスクにコピーし、そのディスクをアクティブとしてマークして、ほかのコンピュータにインストールできるように設定します。 コンピュータを起動すると、セットアップの次の段階が自動的にスタートします。 /tempdrive パラメータは、常に /syspart パラメータと共に使用しなければなりません。
/checkupgradeonly
Windows 2000 に対するアップグレード互換性をチェックします。Windows 95 または Windows 98 については、Windows をインストールしたフォルダに Upgrade.txt というレポートが作成されます。 Windows NT 3.51 または Windows NT 4.0 については、Windows をインストールしたフォルダにある Winnt32.log にレポートが保存されます。
/cmdcons
インストールの失敗を修復するために、[修復コンソール] オプションをオペレーティング システムの選択画面に追加します。 このオプションは、セットアップの完了後に使用します。
/m: folder_name
置換するファイルをほかの場所からコピーするよう指示します。 ほかの場所を探してファイルが見つかれば、既定の場所にあるファイルではなく、見つけたファイルを使用します。
/makelocalsource
インストールするソース ファイルをすべてローカル ハード ディスクにコピーします。 インストールの後半に セットアップ CD が使用不可能になった場合は、/makelocalsource を使ってコピーしたファイルを使います。
/noreboot
Winnt32 を使ったファイル コピーの完了後にコンピュータが再起動しないようにし、ほかのコマンドを実行できるようにします。
応答ファイルを使用すると、ネットワーク管理者や上級ユーザーは、無人セットアップ モードで新規インストールを実行することができます。 無人セットアップ モードでは、セットアップに必要な情報 (使用許諾契約の承諾、コンピュータ名、ネットワーク アダプタなど) をすべて含む応答ファイルを使用するので、セットアップの実行にユーザーが介在する必要はありません。応答ファイルを使用すると、 Windows 2000 を複数のコンピュータに効率的にインストールできます。
応答ファイルのサンプルとして Unattend.txt が Windows 2000 Professional CD の I386 フォルダに用意されています。 このファイルをテンプレートとして使用すれば、独自の応答ファイルを作成してセットアップをカスタマイズすることができます。応答ファイルの作成の詳細については、『 Windows 2000 Professional Resource Kit *』*を参照してください。
Windows 95、Windows 98、Windows NT 3.51、または Windows NT 4.0 で無人セットアップを実行するには、/unattend [num] : [answer_file] または /unattend のいずれかを使って Winnt32.exe を実行します。
詳細については、このマニュアルの「Winnt.exe コマンド シンタックス」を参照してください。
セットアップ起動ディスクがない場合は、作成することができます。 ハード ディスク ドライブからセットアップを起動できない場合は、起動ディスクを使って起動します。
メモ セットアップ起動ディスクには、システム修復ディスクとは異なる情報が含まれます。
詳細については、このマニュアルの「第 5 章 高度なトピック」の「システムを起動して修復する」を参照してください。
セットアップ起動ディスクを作成するには
空のフォーマット済みフロッピー ディスクをフロッピー ディスク ドライブに挿入し、Windows 2000 Professional CD を CD-ROM ドライブに挿入します。
空の 1.44 MB のフォーマット済み 3.5 インチ ディスクが 4 枚必要です。 "セットアップ ディスク 1"、"セットアップ ディスク 2" というように記入したラベルをそれぞれ 4 枚のディスクに貼ります。
[スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。
コマンド プロンプトで次のコマンドを入力します。"d" は使用する CD-ROM ドライブのドライブ名で、"a" は使用するフロッピー ディスク ドライブのドライブ名で置き換えます。
d* :\bootdisk\Makeboot.exe a **:*
- 表示される指示に従って操作します。
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