Application Virtualization Sequencer のベスト プラクティス

適用対象: Application Virtualization, Application Virtualization 4.6, Application Virtualization 4.6 SP1

このトピックでは、Microsoft Application Virtualization (App-V) Sequencer 実行のベスト プラクティスについて説明します。ご使用の環境で Sequencer を計画し使用するときには、次の推奨事項を確認し検討してください。

シーケンス コンピューター構成のベスト プラクティス

App-V Sequencer を実行するコンピューターを構成するときには、次のベスト プラクティスを検討する必要があります。

  • 対象のコンピューターと似た構成で、対象のコンピューターより前のバージョンのオペレーティング システムを実行しているコンピューターでシーケンス処理する。

    Sequencer を実行しているコンピューターが、対象のコンピューターより前のバージョンのオペレーティング システムを実行していることを確認します。これには、サービス パックおよびアップデート バージョンも含まれます。たとえば、対象のコンピューターが Windows Vista または Windows XP を実行している場合は、Windows XP を実行しているコンピューターでアプリケーションをシーケンス処理します。 あるオペレーティング システムでシーケンスされた仮想アプリケーションを別のオペレーティング システムで実行できるかどうかは、特定のアプリケーションとオペレーティング システムによって異なり、保障されません。 問題が発生した場合は、App-V Client が実行されるのと同じオペレーティング システム環境でシーケンスしなければならない可能性があります。

  • Sequencer を実行するコンピューターを複数パーティションで構成する。

    Sequencer を実行するコンピューターには、2 つ以上のプライマリ パーティションが必要です。最初のパーティション (C:) はオペレーティング システムを含み、NTFS ファイル システムでフォーマットする必要があります。2 つめのパーティション (Q:) は仮想アプリケーションのインストールの対象パスとして使用し、同様に NTFS ファイル システムでフォーマットする必要があります。

  • 一時ディレクトリに十分なディスクの空き容量があるように構成する。

    Sequencer は、シーケンス処理中に一時ファイルを格納するために、%TMP% または %TEMP% ディレクトリおよび スクラッチディレクトリを使用します。Sequencer を実行するコンピューターでこれらのディレクトリに、アプリケーションをインストールする場合の推定要件と同様のディスクの空き容量があるように構成する必要があります。Sequencer Console を開き、[ツール] メニューの [オプション] をクリックしてから、[パス] タブをクリックしてスクラッチディレクトリの場所を確認できます。ハード ドライブの別々のパーティションに一時ディレクトリとスクラッチディレクトリを構成すると、シーケンス処理中のパフォーマンスが向上します。

  • Microsoft Virtual PC を使用してアプリケーションをシーケンス処理する。

    ほとんどのアプリケーションでシーケンス処理を複数回行います。これを容易にするために、仮想環境で動作中のコンピューターでシーケンス処理を行うことを考慮する必要があります。そうすることによって、アプリケーションをシーケンスしてクリーンな状態に戻すことができ、Sequencer を実行しているコンピューターの再構成は僅かで済みます。

    環境内で Microsoft Hyper-V を実行している場合は、App-V Sequencer を実行する Hyper-V 仮想コンピューターが次の状態にあるときに、Sequencer が実行されます。

    • 一時停止して再開した場合

    • 状態を保存し、その状態を復元した場合

    • スナップショットとして保存し、それを復元した場合

    • ライブ マイグレーションの一環として異なるハードウェアに移行された場合

  • 新しいアプリケーションをシーケンスする前に実行中の他のプログラムを閉じる。

    シーケンス コンピューター上で通常実行されている処理およびスケジュールされたタスクによってシーケンス処理が遅くなり、関連性のないデータがシーケンス処理中に収集される原因になる場合があります。シーケンス処理を開始する前に、すべての不要なアプリケーションおよびプログラムを閉じます。

  • Terminal Services を実行しているコンピューターでシーケンス処理する。

    Sequencer をインストールする前に、Terminal Services を実行しているコンピューターでインストール モードを構成しないでください。

シーケンスのベスト プラクティス

新しいアプリケーションをシーケンスするときには、次のベスト プラクティスを検討する必要があります。

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> [!NOTE]
> App-V 4.6 SP1 を実行している場合は、8.3 名前付け規則に従う一意のディレクトリへのシーケンスは必要ありません。 
> <P></P>


**8.3 名前付け規則に従う一意のディレクトリへシーケンスする。**  
  
8.3 名前付け規則に従う一意のディレクトリへ、すべてのアプリケーションをシーケンスする必要があります。指定したディレクトリ名は 8 文字以内とし、**Q:\\MYAPP.ABC** のように 3 文字のファイル名拡張子が続きます。  
  
  • サブディレクトリではなく、ドライブのルートにあるフォルダーをシーケンス先に使用する。

    アプリケーション スイートが複数の部分から成る場合、各アプリケーションをメイン ディレクトリのサブディレクトリにインストールします。たとえば、パッケージがアプリケーションと共にクライアントを含む場合、メイン ディレクトリとして Q:\AppSuite を使用し、メイン アプリケーションを Q:\AppSuite\Main にシーケンスし、クライアントを Q:\AppSuite\Client にシーケンスします。

  • インストール フェーズでアプリケーションを構成し、テストする。

    アプリケーションのインストールを完了するには、インストール処理の一部ではない複数の手動の操作が必要な場合がよくあります。これらの手順には、データベースへの接続の構成または更新ファイルのコピーを含む場合があります。これらの構成をインストール フェーズで行ってから、アプリケーションを実行して機能することを確認する必要があります。

  • プログラムが安定するまで、必要に応じて複数回アプリケーションを実行する。

    関連する登録およびダイアログ ボックスの構成が完了したことを確認するには、インストール中にアプリケーションを複数回実行する必要があります。インストール中にアプリケーションを複数回開くと、関連するアプリケーション機能のみが確実にプライマリ機能ブロックに読み込まれます。

  • アプリケーションに関連付けられたすべての自動更新機能を無効にする。

    一部のアプリケーションには、インストール中に最新の更新プログラムを自動的にチェックする機能があります。仮想アプリケーション パッケージのバージョン管理を容易にするために、シーケンス処理中にこの機能を無効にする必要があります。必要な更新がある場合、関連する更新がインストールされた新しい仮想アプリケーション パッケージに対してシーケンスを行う必要があります。

参照:

その他のリソース

Application Virtualization システムの展開計画

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