Outlook クライアントが接続できず、繰り返し認証が要求される

 

トピックの最終更新日: 2009-12-03

ここでは、カーネル モードの統合 Windows 認証が有効になっている Windows Server 2008 上の Exchange 2007 SP1 環境において、Outlook クライアントが Outlook Anywhere 経由で接続している場合に発生する接続の問題について説明します。

Outlook Anywhere を使用する Outlook クライアントが、Windows Server 2008 で実行されている Exchange 2007 に接続しようとしても、そのクライアントは資格情報の入力を繰り返し要求されて接続できません。

これは、Windows Server 2008 で Web サーバーの役割を果たすインターネット インフォメーション サービス (IIS) 7.0 における、カーネル モードでの統合 Windows 認証が既定で有効になっているためです。

解決方法

Exchange 2007 SP1 のクライアント アクセス サーバーが Windows Server 2008 で実行されている場合にクライアントが Outlook Anywhere を使用して接続するには、カーネル モードでの IIS の統合 Windows 認証を無効にする必要があります。

開始する前に

以下の手順を実行するには、使用するアカウントに Exchange 組織管理者の役割が委任されている必要があります。Windows Server 2008 を実行しているコンピュータで、管理者アカウントを持っているか Administrators グループのメンバとなっていることが必要です。また、サーバーレベルのターゲット構成ファイルである、Machine.config、ルート Web.config ファイル (.NET Framework ディレクトリ内)、および ApplicationHost.config の、読み取りと書き込みのアクセス許可が必要です。

64 ビット Windows を実行している場合、LocalDrive\syswow64\inetsrv ディレクトリではなく、LocalDrive\system32\inetsrv ディレクトリの Appcmd.exe を使用してください。

手順

Windows Server 2008 の Exchange 2007 SP1 クライアント アクセス サーバーの役割を実行しているコンピュータで統合 Windows 認証に対してカーネル モードを無効にします。

  1. [スタート] > [ファイル名を指定して実行] をクリックします。

  2. [開く] ボックスに**「cmd」**と入力して Enter キーを押します。

  3. 次のコマンドを入力します。

    %systemroot%\system32\inetsrv\AppCmd.exe set config /section:system.webServer/security/authentication/windowsAuthentication /useKernelMode:false /commit:apphost
    
note注 :
組織内に以前から使用されている Entourage クライアントがある場合、または /exchange 仮想ディレクトリを使用して Outlook Web Access に接続するユーザーがいる場合には、IIS 7 がインストールされているすべての Exchange 2007 メールボックス サーバーに対して、この手順を繰り返す必要があります。

Windows Server 2008 を実行している Exchange 2007 SP1 クライアント アクセス サーバーで IIS を停止し、開始します。

  1. [スタート] > [ファイル名を指定して実行] をクリックします。

  2. [名前] ボックスに次のファイル パスを入力し、Enter キーを押します。

    %windir%\system32\inetsrv
    
  3. [Appcmd.exe] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

  4. 次のコマンドを入力して、サイト レベルで IIS を停止します。

    Stop Site MySite
    Set Site MySite /serverAutoStart:false
    
  5. 次のコマンドを入力して、サイト レベルで IIS を開始します。

    Start Site MySite
    Set Site MySite /serverAutoStart:true
    

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。