ストレージ要件

トピックの最終更新日: 2009-09-28

記憶域について計画する場合は、記憶域の種類やデータベース ファイルとログ ファイルの保存場所などを考慮して展開する記憶域コンポーネントを決定し、スケーラビリティと高可用性を実現するために使用するコンポーネントについても決定する必要があります。

記憶域コンポーネント

データの種類と格納場所

Office Communications Server 2007 R2 に対する記憶域ソリューションを計画するには、生成されるデータの種類、および各種のデータの格納場所について知っておく必要があります。次の表にこれらの情報を示します。

表 1. データの種類と格納場所

データの種類 データ ストア名 場所

固定のユーザー データ (例: ACL、連絡先、ホーム サーバー、ホーム プール、予約された電話会議)

RTC

Enterprise Edition バックエンド データベース、Standard Edition Microsoft SQL Server 2005 Express SP2

固定の Office Communications Server 2007 R2 設定情報

RTCConfig

Enterprise Edition バックエンド データベース、Standard Edition SQL Server 2005 Express SP2

一時的なユーザー データ (例: エンドポイント、サブスクリプション、一時的な会議状態)

RTCDyn

Enterprise Edition バックエンド データベース、Standard Edition SQL Server 2005 Express SP2

Communicator Mobile for Windows クライアントからのアドレス帳検索クエリに対応するためにアドレス帳 Web クエリ サービスで使用されるグローバル アドレス情報を格納するデータベース

RTCab

Enterprise Edition バックエンド データベース、Standard Edition SQL Server 2005 Express SP2

アドレス帳サーバーによって作成され、Office Communicator、Office Communicator Phone Edition、および Office Communicator Attendant の各クライアントによってダウンロードされる、アドレス帳のダウンロード ファイル

ユーザー指定の UNC パス

Enterprise Edition の場合、ダウンロード ファイルは、Enterprise Edition フロントエンド サーバーとは別のコンピューター (推奨) に配置されている専用のファイル サーバー上にある、ユーザーが作成した共有 NTFS フォルダーに保存されます。

Standard Edition の場合、ファイルは、ローカルの Standard Edition サーバー上の <Microsoft Office Communications Server 2007 R2 インストール フォルダー>\Web Components\Address Book Files に保存されます。

会議コンテンツ (例: Microsoft Office PowerPoint プレゼンテーション、質問と回答のログ、ポーリング、チャット、アップロードされたコンテンツ)

ユーザー指定の UNC パス

Enterprise Edition の場合、ダウンロード ファイルは、Enterprise Edition フロントエンド サーバーとは別のコンピューター (推奨) に配置されている専用のファイル サーバー上にある、ユーザーが作成した共有 NTFS フォルダーに保存されます。

Standard Edition の場合、ファイルは、ローカルの Standard Edition サーバー上の <Microsoft Office Communications Server 2007 R2 インストール フォルダー>\Web Components\Data MCU Web\Web に保存されます。

会議コンテンツのメタデータ (会議コンテンツを説明する XML データ) (例: PowerPoint プレゼンテーションがアップロードされた日時)

ユーザー指定の UNC パス

Enterprise Edition の場合、ダウンロード ファイルは、Enterprise Edition フロントエンド サーバーとは別のコンピューター (推奨) に配置されている専用のファイル サーバー上にある、ユーザーが作成した共有 NTFS フォルダーに保存されます。

Standard Edition の場合、ファイルは、ローカルの Standard Edition サーバー上の <Microsoft Office Communications Server 2007 R2 インストール フォルダー>\Web Components\Data MCU Web\Non-Web に保存されます。

会議コンテンツのコンプライアンス ログ (会議コンテンツ アップロード処理を記録した XML データ)

ユーザー指定の UNC パス

Enterprise Edition の場合、ダウンロード ファイルは、Enterprise Edition フロントエンド サーバーとは別のコンピューター (推奨) に配置されている専用のファイル サーバー上にある、ユーザーが作成した共有 NTFS フォルダーに保存されます。

Standard Edition の場合、ファイルは、ローカルの Standard Edition サーバー上の既定のフォルダーに保存されます。

プールのアプリケーション サーバー コンポーネントが内部的に使用するアプリケーション データ ファイル

ユーザー指定の UNC パス

Enterprise Edition の場合、ダウンロード ファイルは、Enterprise Edition フロントエンド サーバーとは別のコンピューター (推奨) に配置されている専用のファイル サーバー上にある、ユーザーが作成した共有 NTFS フォルダーに保存されます。

Standard Edition の場合、ファイルは、ローカルの Standard Edition サーバー上の <\Microsoft Office Communications Server 2007 R2 インストール フォルダー>\Application Host\Application Data に保存されます。

クライアントのバージョン管理メカニズムが Office Communicator クライアントを更新するために使用し、デバイス更新サービスが統合コミュニケーション (UC) デバイスを更新するために使用する更新ファイル

ユーザー指定の Enterprise Edition 上の UNC パス

インストーラーによって作成された Standard Edition 上のフォルダー

Enterprise Edition の場合、更新ファイルは、Enterprise Edition フロントエンド サーバーとは別のコンピューター (推奨) 上に存在するユーザーが作成したファイル共有に保存されます。

Standard Edition の場合:

  • クライアント更新ファイルは、<Microsoft Office Communications Server 2007 R2 インストール フォルダー>\Web Components\AutoUpdate に保存されます。
  • デバイス更新ファイルは、<Microsoft Office Communications Server 2007 R2 インストール フォルダー>\Web Components\DeviceUpdateFiles に保存されます。

監視サーバーの QoE (Quality of Experience) データ

QoEMetrics

通常はバックエンド データベースとは別のコンピューター (推奨) に配置されている監視サーバー QoE データベース。このデータベースは、常に CDR データベースと同じサーバーの同じインスタンスに配置されます。

監視サーバーの CDR データ

LcsCDR

通常はバックエンド データベースとは別のコンピューター (推奨) に配置されている監視サーバー CDR データベース。このデータベースは、常に QoE データベースと同じサーバーの同じインスタンスに配置されます。

アーカイブ データ

LcsLog

通常はバックエンド データベースとは別のコンピューター (推奨) に配置されているアーカイブ サービス データベース。

グループ チャット データ

ユーザー指定のデータベース名

グループ チャット サーバーとは別のコンピューターに配置されている SQL Server 2005 または SQL Server 2008 データベース。

グループ チャット Web サービスにアップロードされたファイルを保存するための、グループ チャット Web フォルダーとコンプライアンス フォルダー

ユーザー指定の UNC パス

グループ チャット サーバーとプール内のサービスのすべてがアクセスできるファイル共有。

グループ チャット コンプライアンス データ

ユーザー指定のデータベース名

コンプライアンス サービスとは別のコンピューターに配置されている SQL Server 2005 SP2 または Server 2008 データベース。グループ チャット データに使用されているデータベース インスタンスを使用できます。

一時的な応答グループ サービス データ

ACDDyn

Enterprise Edition バックエンド データベース、Standard Edition SQL Server 2005 Express SP2

記憶域に関する考慮事項

特にバックエンド データベースを使用したエンタープライズ プールを展開する場合、効果的な記憶域を計画することは、Office Communications Server 2007 R2 を有効利用するうえできわめて重要です。記憶域要件を正確に評価せず、戦略の実装によりデータ アクセスとセキュリティを最適化できなかった場合は、使い勝手が悪いだけでなく、壊滅的な結果を招く可能性があります。

Office Communications Server 2007 R2 の記憶域を計画するときは、サイズ、可用性、パフォーマンスの 3 要素のバランスをとる必要があります。記憶域ソリューションの計画内容および実装内容は、Office Communications Server 2007 R2 環境の管理と保守に伴うコストに影響を及ぼします。

  • **サイズ。**大規模環境の場合、Office Communications Server 2007 R2 Enterprise Edition バックエンド データベースの合計サイズは約 10 GB です。一般に、この程度のデータベースは、サイズが大きいとは言えません。
  • **可用性。**データベースの可用性を高めるには、冗長構成にします。アプリケーションをクラスター化して CPU を冗長構成にするか、または、RAID (Redundant Array of Independent Disks) ソリューションを実装してデータを冗長構成にします。
  • **パフォーマンス。**パフォーマンス要件も企業ごとに異なります。ここでのパフォーマンスとは、スループットのことです。スループットは、1 秒あたりの読み書き可能回数によって測定されます。

Office Communications Server 2007 R2 に関する記憶域ソリューションを設計する前に、この 3 つの条件のどれを優先するかを決めます。特に、可用性とパフォーマンスのバランスを検討する必要があります。以降のセクションでは、記憶域に関して検討する必要のある要素について説明します。

記憶域に関する一般原則

実行するアプリケーションの種類にかかわらず、次の記憶域原則を検討し、サイズ、可用性、およびパフォーマンスを最適化する必要があります。

  • CPU での処理を減らすため、RAID 技術を備えた専用のハードウェア ソリューション (例: RAID、ストレージ エリア ネットワーク (SAN)) を実装します。ソフトウェアによる RAID ソリューションではなくハードウェアによる RAID ソリューションを使用するものとします。
  • トランザクション処理に要する全体的な時間を短縮するため、順次アクセスされるファイルとランダム アクセスされるファイルを分離します。順次アクセスされるファイルを分離して格納すると、ディスク ヘッドが常に順次 I/O に適した位置に維持されるので、データを探すために要する時間が短縮されます。
  • ディスクを複数台使用します。これにより、大容量ディスクを 1 台だけ使用する場合に比べてパフォーマンスが向上します。一般に、ディスクの台数が増えるほどパフォーマンスが向上します。

以降のセクションでは、これらの原則に基づいてさまざまな記憶域に関する技術を比較します。

RAID ソリューション

RAID ソリューションの使用により、展開する Office Communications Server 2007 R2 のフォールト トレランスを向上させることができます。RAID 構成では、物理的な記憶域容量の一部に、ハード ディスクに格納されているデータに関する冗長情報が格納されます。この冗長情報は、パリティ情報 (RAID 5 ボリュームの場合) またはデータの完全コピー (RAID1 (ミラー ボリューム) または RAID 0+1 (ストライプおよびミラー ボリューム) の場合) です。この冗長情報を使用して、データを再生成することができます。

Office Communications Server 2007 R2 に関する考慮事項

記憶域ソリューションを計画するときは、Office Communications Server 2007 R2 の次の特徴に注意してください。

  • 集中構成の場合、Office Communications Server では、プール内の最大 100,000 人の同時ユーザーをサポートできます。各エンタープライズ プールのバックエンド データベースと Standard Edition サーバー上の SQL Server 2005 SP2 データベースには、それぞれトランザクション ログ ファイルとデータベース ファイルのセットが格納されます。
  • Office Communications Server に格納されているすべてのデータが、同じように管理されるわけではありません。したがって、すべての種類のデータに対して単一の記憶域ソリューションを使用するのは、あまり効率的ではありません。たとえば、一時データと固定データの両方がバックエンド データベースに格納されます。RTCDyn データベースには、会議状態情報などの一時情報が格納されます。これらの情報は一時的な情報なので、復元目的で定期的にバックアップまたは保存する必要はありません。ただし、次のデータの冗長性と継続的な可用性についての計画を立てることが重要です。
    • Standard Edition サーバーおよびエンタープライズ プール上の RTC (ユーザー設定情報) データベースおよび RTCConfig (構成設定情報) データベースに格納される固定データ
    • アーカイブする必要のあるコンプライアンス関連情報が格納される、アーカイブ サーバー データベース
  • Office Communications Server 2007 R2 では、トランザクション ログ ファイルは順次アクセスされ、データベースはランダム アクセスされます。一般的な記憶域原則に従い、順次 I/O のトランザクション ログ ファイルとランダム I/O のデータベースを分離し、I/O パフォーマンスとフォールト トレランスを向上させる必要があります。具体的に言うと、トランザクション ログ ファイルをデータベース ファイルの記憶域とは別のディスクに移動する必要があります。
    システム パフォーマンスをさらに強化するために、RTCDyn データベースのトランザクション ログ ファイルを独立した専用デバイスに保存します。これによりトランザクションのスループットが向上します。
  • SQL Server 2005 Enterprise Edition SP2 または SQL Server 2008 Enterprise をフェールオーバー クラスターとして構成することにより、可用性を高めることができます。たとえば、オペレーティング システムに障害が発生した場合や計画的アップグレードを行う場合に備えて、フェールオーバー クラスター内のあるノードを、そのクラスター内の他のノードにフェールオーバーするように構成できます。これにより、システムのダウンタイムを最小限に抑えることができるので、サーバーの可用性が向上します。また、アーカイブを重要モードで実行する場合、つまり、アーカイブ処理ができないときに Office Communications Server をシャットダウンする場合、フェールオーバー クラスターを使用した方がよい場合があります。その理由として、SQL Server に障害が発生した場合、Office Communications Server インフラストラクチャ全体が機能不全に陥るおそれがあるためです。

記憶域に直接接続型記憶装置 (DAS) とストレージ エリア ネットワーク (SAN) ソリューションのどちらを使用するかに関係なく、記憶域ソリューションでは、Office Communications Server 2007 R2 に適切な容量とスループットが提供されるように、適切な計画と設計が必要とされます。

トランザクション ログ ファイルとデータベース ファイルの格納

前に述べたとおり、ハード ディスク障害に備えてフォールト トレランスを確保するには、Office Communications Server 2007 R2 トランザクション ログ ファイルとデータベース ファイルを別々の物理ハード ディスク上に配置します。さらに、これらのログ ファイルとデータベース ファイルを別々のディスクに保存すると、ハード ディスク I/O のパフォーマンスが大きく向上します。データ ファイルとトランザクション ファイルにアクセスするには、RAID コントローラーで別々の I/O チャネルを選択し、可能であれば各 I/O チャネルを別々の RAID コントローラーに配置します。

トランザクション ログ ファイルが格納されているハード ディスクに障害が発生した場合に、データベースが格納されているハード ディスクには障害が発生していなければ、バックアップ ファイルから Office Communications Server 2007 R2 データを復元する必要はありません。Office Communications Server 2007 R2 に対する SQL Server トランザクション ログは定期的に圧縮され、常に決められたサイズ以下に維持されます。コントローラーに書き込みキャッシュ機能が備わっている場合、この機能を有効にする必要があります。書き込みキャッシュ機能を有効にすると、スループットが大幅に向上します。

Dd425133.important(ja-jp,office.13).gif重要:
Office Communications Server 2007 R2 のデータベースとトランザクション ログ ファイルを同じ物理ハード ディスク上に配置しており、パフォーマンスが低下し、そのディスクに障害が発生した場合、復旧できるのは、最終バックアップ時に存在していたデータのみです。

Office Communications Server 2007 R2 サーバーに対して十分なハード ディスク スペースを確保してください。データベースとトランザクション ログ ファイルの両方を復元するのに十分なスペースが必要です。ハード ディスク スペースが不十分な場合は、バックアップ ファイルのサイズが大きくなりすぎて、元の場所に復元できなくなるおそれがあります。

サーバーのクラスター化

以前はサーバー クラスターまたは MSCS と呼ばれていたフェールオーバー クラスターリングは、Windows Server の機能です。この機能を利用することにより、Office Communications Server 2007 R2 バックエンド データベースの拡張性と可用性を高めることができます。クラスターは、クラスター サービス内で一体となって機能する個々のコンピューター (ノード) で構成されます。これらのコンピューターはネットワーク サービス プロバイダまたは予備コンピューターとして動作します。予備コンピューターは、他のノードに問題が発生したときにその処理を引き継ぎます。クラスター化すると、フォールト トレランスと信頼性が向上します。また、クラスターの構成方法によっては、1 台のサーバーを大規模障害から復旧する処理を簡素化できます。

クラスター化環境では、SQL Server はスタンドアロン サーバーではなく仮想サーバーとして動作します。その理由は、クラスター内のノードは仮想サーバーの処理を引き継ぐことができるためです。SQL Server 仮想サーバーを実行するノードで問題が発生した場合、その SQL Server 仮想サーバーは、別のノードが障害発生ノードから処理を引き継ぐまでの短い時間、オフライン状態になります。

Office Communications Server 2007 R2 では、バックエンド データベースに対して複数のノードをアクティブ/パッシブ クラスターにすることができます。アクティブ/アクティブ モードのクラスターはサポートされていません。複数ノードのクラスターの場合、パフォーマンス上の理由から、Office Communications Server SQL のインスタンスは他の SQL インスタンスによって共有されないパッシブ ノードにフェールオーバーできる必要があります。

Office Communications Server 2007 R2 クラスターを計画および展開する場合、事前にフェールオーバー クラスターリングについて十分に理解しておく必要があります。

クラスター化の詳細については、Microsoft Web サイトの*「クラスター テクノロジの技術概要」*(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=139792 (英語のみ)) を参照してください。

クラスター化の詳細については、Microsoft Web サイトの*「Windows Server 2008 High Availability (Windows Server 2008 の高可用性)」*(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=139793 (英語のみ)) を参照してください。

SQL Server のデータベース記憶域の設計の詳細については、Microsoft Web サイトの*「Physical Database Storage Design (物理データベース記憶域の設計)」*(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=139794 (英語のみ)) を参照してください。.

SQL Server、Windows、および Office Communications Server のバージョン要件

Office Communications Server 2007 R2 クラスターを構築するには、特定のバージョンの SQL Server と Windows が必要です。次の表にバージョン要件を示します。

表 2. SQL Server、Windows、および Office Communications Server のバージョン要件

SQL Server のバージョン Windows のバージョン Office Communications Server のバージョン クラスター内ノードの最大数

SQL Server 2008 Enterprise (32 ビットまたは 64 ビット) (推奨)

64 ビット版の Windows Server 2008 (Standard または Enterprise) (推奨)

Office Communications Server 2007 R2 Enterprise Edition

最大 16

SQL Server 2008 Enterprise (32 ビットまたは 64 ビット) (推奨)

Windows Server 2003 R2 Standard x64 Edition SP2、または Windows Server 2003 R2 Enterprise x64 Edition SP2

Windows Server 2003 Standard x64 Edition SP2、または Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition SP2

Office Communications Server 2007 R2 Enterprise Edition

最大 8

SQL Server 2008 (32 ビットまたは 64 ビット)

64 ビット版の Windows Server 2008 (Standard または Enterprise) (推奨)

Windows Server 2003 R2 Standard x64 Edition SP2、または Windows Server 2003 R2 Enterprise x64 Edition SP2

Windows Server 2003 Standard x64 Edition SP2、または Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition SP2

Office Communications Server 2007 R2 Enterprise Edition

最大 2

SQL Server 2005 Enterprise Edition SP2 (32 ビットまたは 64 ビット)

64 ビット版の Windows Server 2008 Enterprise (推奨)

Windows Server 2003 R2 Enterprise x64 Edition SP2

Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition SP2

Office Communications Server 2007 R2 Enterprise Edition

最大 8

SQL Server 2005 Standard Edition SP2 (32 ビットまたは 64 ビット)

64 ビット版の Windows Server 2008 Enterprise (推奨)

Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition x64 Edition SP2

Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition SP2

Office Communications Server 2007 R2 Enterprise Edition

最大 2

SQL Server 2005 Enterprise Edition SP2 (32 ビットまたは 64 ビット)

SQL Server 2005 Standard Edition SP2 (32 ビットまたは 64 ビット)

64 ビット版の Windows Server 2008 Standard

Windows Server 2003 R2 Standard x64 Edition SP2

Windows Server 2003 Standard x64 Edition SP2

Office Communications Server 2007 R2 Enterprise Edition

Office Communications Server 2007 R2 Standard Edition (監視データベースまたはアーカイブ データベース用)*

なし

Dd425133.note(ja-jp,office.13).gif注:
*SQL Server 2005 Express SP2 は、Office Communications Server 2007 R2 Standard Edition で提供されています。

サーバーのパーティション化に関するベスト プラクティス

フォールト トレランスを向上させ、トラブルシューティングを容易にするには、次のようにします。

  • 緊急時にコマンド プロンプトを使用してサーバーを起動できるように、ディスクをパーティション化します。これにより、復旧処理の選択肢が増えます。たとえば、コマンド プロンプトを使用してサーバーを起動し、Windows 起動障害の原因となっている破損した起動ファイルを修正または置換することができます。
  • パフォーマンスを向上するには、Office Communications Server 2007 R2 アプリケーション ファイル、データベース ファイル、およびトランザクション ログ ファイルが別々の物理ディスクに配置されるようにディスクを設定します。

このようにハード ディスクをパーティション化すると、それぞれのファイル セットに異なるドライブ文字の別々の物理ディスクが割り当てられます。各ファイル セットがドライブ文字で表されるので、管理者は、選択したデータ復旧方法に従って、バックアップする必要のあるパーティションを常に把握できます。

フォルダー

Enterprise Edition サーバーを展開する前に、記憶域要件を調査し、次のデータを格納するための 5 つの共有フォルダーを専用ファイル サーバーに作成してください。フォルダーには推奨される名前を使用するか、独自のフォルダー名を使用することもできます。

  • プレゼンテーション: 会議の出席者によってダウンロードまたはストリーミングされる会議用のプレゼンテーションです。デスクトップ共有セッションの内容は対象外です。

  • メタデータ: 会議の詳細 (メタデータ) です。プールの Web 会議サーバー コンポーネントによって内部的に使用されます。

    Dd425133.note(ja-jp,office.13).gif注:
    Web 会議サーバーを実行するために使用されるサービス アカウントと必要なすべての管理アカウントに対して Metadata ファイル共有へのアクセスを許可します。他のすべてのユーザー アカウントからは、Metadata ファイル共有へのアクセスを削除します。
  • ABS: アドレス帳サーバーが書き込むアドレス帳ファイルです。フロントエンド サーバーと共にインストールされ、Office Communicator 2007 R2、Office Communicator 2007、Office Communicator 2005、Office Communicator 2007 R2 Phone Edition、Office Communicator Phone Edition 2007、および 2007 バージョンの Office Communicator Mobile の各クライアントにグローバル アドレス一覧のユーザーと連絡先の情報を日々提供するために使用されます (2007 R2 バージョンの Office Communicator Mobile for Windows クライアントは、別のアドレス帳 Web クエリ サービスを使用してアドレス帳情報を取得します)。

  • アプリケーション: プールのアプリケーション サーバー コンポーネントが内部的に使用するアプリケーション ファイルです。

  • 更新プログラム: クライアント バージョン コントロール メカニズムが Office Communicator クライアントを更新するために使用し、デバイス更新サービスがデバイスを更新するために使用するファイルです。

管理者や RTCUniversalServerAdmins グループなど、プールの作成を担当するすべてのユーザーおよびグループに、これらの共有フォルダーに対するフル コントロール アクセス許可を付与してください。Everyone グループからは、読み取りアクセス許可を削除します。これらの共有フォルダーが、親フォルダーやデバイスからアクセス許可を継承する場合は、共有フォルダーのアクセス許可を手動で変更してください。

Updates フォルダーの要件と詳細については、「デバイス更新サービス」を参照してください。

Dd425133.note(ja-jp,office.13).gif注:
展開でファイル共有に共有クラスターを使用する場合は、クラスター アドミニストレーターを使用してファイル共有を作成してください。クラスター アドミニストレーターの使用方法の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 284838「Cluster.exe でサーバー クラスターのファイル共有を作成する方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=140899 (英語のみ)) を参照してください。

規定要件によって、会議のコンテンツをアーカイブする必要がある場合は、会議コンプライアンスを有効にします。会議コンプライアンスを管理するには、最初に会議のログを格納するための共有フォルダーを専用のファイル サーバーに作成しておく必要があります。次のデータを保存する共有フォルダーには、推奨されている名前を使用することも、独自の名前を使用することもできます。

  • MeetingCompliance (オプション): 会議活動や会議中にアップロードされた会議のコンテンツが格納されます。

RTCComponentUniversalServices グループ、およびプールの作成を担当する他のユーザーおよびグループに、この共有フォルダーに対するフル コントロール アクセス許可を付与してください。Everyone グループからは、読み取りアクセス許可を削除します。

アーカイブ サーバーをインストールする場合は、ファイルをアーカイブするために必要な記憶域を考慮します。詳細については、「アーカイブのサポート」を参照してください。