Exchange Server を回復する

適用先 : Exchange Server 2010

Microsoft Exchange Server 2010 で Setup /m:RecoverServer スイッチを使用することにより、失われたサーバーを回復できます。Exchange 2010 を実行しているコンピューターの設定の大部分は、Active Directory に格納されます。/m:RecoverServer スイッチを使用すると、Active Directory に格納された設定およびその他の情報によって、Exchange サーバーが同じ名前で再構築されます。

失われた Exchange サーバーの回復は、多くの場合、新しいハードウェアを使用して実施されます。ただし、既存のサーバーを使用することもできます。

ここでは、データベース可用性グループ (DAG) に属していない失われた Exchange 2010 サーバーを回復する方法を示します。DAG に属していたサーバーを回復する方法の詳細手順については、「データベース可用性グループのメンバー サーバーを回復させる」を参照してください。

前提条件

  • 回復が行われているサーバーは、失われたサーバーと同じオペレーティング システムを実行している必要があります。たとえば、Exchange 2010 および Windows Server 2008 を実行していたサーバーを Windows Server 2008 R2 を実行しているサーバー上に回復することはできません。 また、その逆もできません。
  • 回復が行われているサーバーは、パフォーマンス特性およびハードウェア構成が失われたサーバーと同じでなくてはなりません。
  • 次の手順は、クライアント アクセス、ハブ トランスポート、メールボックス、またはユニファイド メッセージング サーバーの役割がインストールされた Exchange 2010 サーバー上で実行できます。Setup /m:RecoverServer を使用して、エッジ トランスポート サーバーを回復することはできません。エッジ トランスポート サーバー設定の保持と保存済み設定のエッジ トランスポート サーバーへの適用については、「エッジ トランスポート サーバーの複製構成」を参照してください。

失われた Exchange サーバーを回復する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。 「Exchange およびシェル インフラストラクチャーのアクセス許可」の「Exchange インフラストラクチャ アクセス許可」。

  1. 失われたサーバーのコンピューター アカウントをリセットします。詳細な手順については、「コンピューター アカウントをリセットする」を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

  2. 適切なオペレーティング システムをインストールして、新規サーバーに失われたサーバーと同じ名前をつけます。回復が行われているサーバーが失われたサーバーと名前が同じでない場合は、回復が成功しません。

  3. サーバーを失われたサーバーと同じドメインに追加します。

  4. 必要な前提条件とオペレーティング システム コンポーネントをインストールします。詳細については、「Exchange 2010 のシステム要件」および「Exchange 2010 の前提条件」を参照してください。

  5. 回復されたサーバーにログオンして、コマンド プロンプトを開きます。

  6. Exchange 2010 インストール ファイルの場所に移動し、次のコマンドを実行します。

    Setup /m:RecoverServer
    
  7. Setup コマンドが完了したが回復されたサーバーがまだ運用に移されていない期間に、サーバーに以前存在したカスタム設定を再構成します。