個人アーカイブについて

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2016-11-28

個人用アーカイブ (社内アーカイブとしても知られます) を使用すると、個人用ストア ファイル (.pst) を使用する必要がなくなり、ユーザーは MicrosoftExchange Server 2010 以降のバージョンでアクセスできるアーカイブ メールボックスおよび Microsoft OfficeOutlook Web App にメッセージを保存することができるようになるため、組織のメッセージング データを管理しやすくなります。

個人用アーカイブに関連する管理タスクについては、「個人アーカイブの管理」を参照してください。

クラウドベースのアーカイブの詳細情報については、「Exchange Online Archiving について」を参照してください。

目次

メッセージング データと .pst ファイル

個人アーカイブ

アーカイブ メールボックスへのクライアント アクセス

アーカイブ メールボックスへのメッセージの移動

アーカイブ クォータ

個人アーカイブとその他の Exchange 機能

アーカイブ メールボックスの管理

メッセージング データと .pst ファイル

Outlook では, .pst ファイルを使用して、ユーザーのコンピューターまたはネットワーク共有にデータをローカルに保存します。オフライン ストア ファイル (.ost) (オフラインでのアクセスに備えてメールボックスのコピーを保存するために Outlook の Exchange キャッシュ モードで使用されるファイル) とは異なり, .pst ファイルはユーザーの Exchange メールボックスとは同期されません。ユーザーがメッセージを .pst ファイルに移動すると、これらのメッセージはメールボックスから削除されます。

.pst ファイルを使用してメッセージング データを管理する場合、次のような問題が発生することがあります。

  • 管理対象外のファイル   .pst ファイルは、通常、ユーザーによって作成され、ユーザー自身のコンピューターまたはネットワーク共有上に存在します。組織が管理するものではありません。このため、ユーザーは、同じメッセージや異なるメッセージを含む .pst ファイルをいくつか作成し、それらのファイルを組織の管理を受けることなく、さまざまな場所に保存できます。

  • 検出コストの増大   訴訟、あるいはビジネスや規制の要件によっては、データを探し出すことが必要な場合があります。ユーザーのコンピューター上の .pst ファイルに存在するメッセージング データを見つける作業は、コストがかかる手作業になる可能性があります。管理対象外の .pst ファイルの追跡は困難を伴うため、多くの場合, .pst データを検出できません。このため、組織が法律上および財務上のリスクにさらされる可能性があります。

  • メッセージ アイテム保持ポリシーの適用が不可能   メッセージ アイテム保持ポリシーは, .pst ファイル内にあるメッセージに適用できません。結果的に、事業内容または適用される規制によっては、組織が規制順守できない場合があります。

  • データ盗難のリスク   .pst ファイルに保存されたメッセージング データは、データ盗難に対して脆弱です。たとえば, .pst ファイルは、ラップトップやリムーバブル ハード ドライブなどのポータブル デバイス、および USB ドライブ、CD、DVD などのポータブル メディアに保存されることがよくあります。

  • メッセージング データの断片化された表示  情報を複数の .pst ファイルに保存している場合、それらのデータを統合して表示することはできません。.pst ファイルに保存されたメッセージは、通常, .pst ファイルが存在するコンピューター上でのみ使用可能です。したがって、ユーザーが別のコンピューターから Outlook Web App または Outlook を使用してメールボックスにアクセスする場合, .pst ファイルに保存しているメッセージにはアクセスできません。

メッセージング データと .pst ファイル

個人アーカイブ

Microsoft Exchange Server 2010 では、過去のメッセージング データを保存する代替の保存場所として、個人アーカイブが用意されています。個人アーカイブは、メールボックス ユーザーが利用できる追加のメールボックス (アーカイブ メールボックス) です。Outlook 2010、Outlook 2007、および Outlook Web App ユーザーは、自分のアーカイブ メールボックスにシームレスにアクセスできます。これらのクライアント アプリケーションのいずれかを使用することにより、ユーザーはアーカイブ メールボックスを表示したり、プライマリ メールボックスとアーカイブ メール ボックス間でメッセージを移動またはコピーできます。個人アーカイブは、一貫性のあるメッセージ データをユーザーに提供し, .pst ファイルの管理に伴うユーザーの負担をなくします。.pst ファイルを使用しないことで、前のセクションで説明した組織のリスクを大幅に減らすことができます。

Exchange 2010 Service Pack 1 (SP1) では、ユーザーの個人アーカイブを、ユーザーのプライマリ メールボックスと同じメールボックス データベース、同じメールボックス サーバーの別のメールボックス データベース、あるいは同じかまたは別の Active Directory サイト内の別のメールボックス サーバーのメールボックス データベースにプロビジョニングできます。Exchange 2010 のハイブリッド展開では、オンプレミスのメールボックス サーバーにあるメールボックスにクラウドベースのアーカイブを準備することもできます。

アーカイブ メールボックスの準備

メッセージング データと .pst ファイル

アーカイブ メールボックスへのクライアント アクセス

次の表は、アーカイブ メールボックスへのアクセスに使用できるクライアント アプリケーションの一覧を示しています。

アーカイブ メールボックスへのクライアント アクセス

クライアント アーカイブ メールボックスへのアクセス

Outlook 2010、Outlook 2007、Outlook Web App

できます。Outlook 2010、Outlook 2007、Outlook Web App ユーザーは、プライマリ メールボックスからアーカイブ メールボックスにアイテムをコピーまたは移動できます。また、アイテム保持ポリシーを使用してアイテムをアーカイブに移動することもできます。

注意

Outlook 2010 および Outlook 2007 ユーザーは, .pst ファイルからアーカイブ メールボックスにアイテムをコピーまたは移動することもできます。Outlook 2007 ユーザーは、2011 年 2 月の Office 2007 累積更新プログラムが必要です。Outlook 2010 と Outlook 2007 とでは機能とアーカイブ サポートに違いがあります。詳細については、Exchange Server チームのブログの「Outlook 2007 での Exchange 2010 アーカイブ サポートに関する記事」を参照してください 。

Outlook 2003 以前のクライアント

できません。

Microsoft Exchange ActiveSync

できません。

Outlook 2010、Outlook 2007、Outlook Web App

できます。Outlook 2010、Outlook 2007、Outlook Web App ユーザーは、プライマリ メールボックスからアーカイブ メールボックスにアイテムをコピーまたは移動できます。また、アイテム保持ポリシーを使用してアイテムをアーカイブに移動することもできます。

注意

Outlook 2010 および Outlook 2007 ユーザーは, .pst ファイルからアーカイブ メールボックスにアイテムをコピーまたは移動することもできます。Outlook 2007 ユーザーは、2011 年 2 月の Office 2007 累積更新プログラムが必要です。Outlook 2010 と Outlook 2007 とでは機能とアーカイブ サポートに違いがあります。詳細については、Exchange Server チームのブログの「Outlook 2007 での Exchange 2010 アーカイブ サポートに関する記事」を参照してください 。

Outlook 2003 以前のクライアント

できません。

Microsoft Exchange ActiveSync

できません。

注意

個人用アーカイブはプレミアム機能で Exchange Enterprise クライアント アクセス ライセンス (CAL) が必要です。Exchange のライセンス方法の詳細については、「Exchange サーバー ライセンス」を参照してください。アーカイブ メールボックスへのアクセスに必要な MicrosoftOutlook のバージョンの詳細は、「個人用アーカイブとアイテム保持ポリシーのためのライセンス要件」を参照してください。

Exchange キャッシュ モードを使用するように Outlook を構成しても、Outlook はユーザーのコンピューター上にアーカイブ メールボックスのローカル コピーを作成しません。ユーザーはオンライン モードでのみアーカイブ メールボックスにアクセスできます。

代理人アクセス

代理人アクセスとは、1 人のユーザーまたは複数のユーザーに別のユーザーのメールボックスへのアクセス権を付与することを言います。以下に、代理人アクセスを提供するシナリオをいくつか説明します。

  • 組織を退職したユーザーのメールボックスへのアクセス権を 1 人または複数のユーザーに付与します。(この場合、代理人アクセス権は、退職したユーザーの上司や管理者、または退職したユーザーの役割を引き継ぐ別のユーザーなどに付与されるのが普通です。)

  • 共有メールボックスへのアクセス権を 1 人または複数のユーザーに付与します。

  • 役員のメールボックスへのアクセス権を、役員秘書に付与します。

Exchange 2010 SP1 では、フル アクセス許可をメールボックスに割り当てると、アクセス許可が割り当てられた代理人は、ユーザーの個人アーカイブにもアクセスできるようになります。代理人は、Outlook を使用してメールボックスにアクセスする必要があり、自動検出を実行するためには Exchange 2010 SP1 クライアント アクセス サーバーに接続する必要があります。自動検出は Exchange 2010 サービスの 1 つであり、このサービスを使用して Outlook クライアントを自動的に構成するために構成の設定を行うことができます。代理人が Outlook を使用して Exchange 2010 SP1 メールボックスにアクセスすると、Outlook ではアクセス可能なプライマリ メールボックスと個人アーカイブの両方が表示されます。フル アクセス許可の割り当ての詳細については、「フル アクセスのアクセス許可の管理」を参照してください。

メッセージング データと .pst ファイル

アーカイブ メールボックスへのメッセージの移動

アーカイブ メールボックスにメッセージを移動するには次のいくつかの方法があります。

  • 手動でのメッセージの移動またはコピー   メールボックス ユーザーは、メッセージを自分のプライマリメール ボックスまたは .pst ファイルから自分のアーカイブ メールボックスに、手動で移動またはコピーできます。Outlook および Outlook Web App では、アーカイブ メールボックスは別のメールボックスまたは .pst ファイルとして表示されます。

  • 受信トレイのルールを使用したメッセージの移動またはコピー   メールボックス ユーザーは、Outlook または Outlook Web App で受信トレイのルールを作成して、メッセージを自分のアーカイブ メールボックス内のフォルダーに、自動的に移動できます。詳細については、「受信トレイのルールについて」を参照してください。

  • アイテム保持ポリシーを使用したメッセージの移動   アイテム保持ポリシーを使用して、メッセージをアーカイブに自動的に移動できます。また、ユーザーは個人タグを適用して、メッセージをアーカイブに移動できます。アーカイブ ポリシーとアイテム保持ポリシーの詳細については、このトピックで後述する「アーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシー」を参照してください。

    注意

    個人タグは、Outlook 2010 と Outlook Web App でのみ使用できます。

  • .pst ファイルからのメッセージのインポート   Exchange 2010 SP1 では、メールボックス インポート要求を使用して、メッセージを .pst ファイルからユーザーのアーカイブ メールボックスまたはプライマリ メールボックスにインポートできます。詳細については、「メールボックス データのインポートおよびエクスポートについて」を参照してください。組織内で .pst ファイルを見つけるために使用するツールは、Microsoft パートナーから入手できます。アーカイブ用の Microsoft パートナー一覧については、独立ソフトウェア ベンダーの「アーカイブと法令遵守パートナー」を参照してください。

アーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシー

Exchange 2010 では、アーカイブ ポリシーをメールボックスに適用して、指定した期間が経過した後に、メッセージをユーザーのプライマリ メールボックスからアーカイブ メールボックスに自動的に移動できます。アーカイブ ポリシーは、[アーカイブに移動する] 保存期間用のアクションを使用する保持タグを作成することで実装されます。

メッセージは、プライマリ メールボックス内の移動元フォルダーと同じ名前のアーカイブ メールボックス内のフォルダーに移動されます。同じ名前のフォルダーがアーカイブ メールボックス内にない場合は、管理フォルダー アシスタントがメッセージを移動する際にフォルダーが作成されます。アーカイブ メールボックス内に同じフォルダー階層を再現すると、メッセージが検索しやすくなります。

アイテム保持ポリシー、保持タグ、および [アーカイブに移動する] 保存期間用のアクションの詳細については、「保持タグおよびアイテム保持ポリシーについて」を参照してください。

重要

管理フォルダー メールボックス ポリシーを、個人アーカイブを持つメールボックスに適用することはできません。管理フォルダー用に作成された管理コンテンツ設定では、[アーカイブに移動する] アクションを使用できません。管理フォルダーの詳細については、「管理フォルダーについて」を参照してください。

既定のアーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシー

Exchange セットアップでは、既定のアーカイブ ポリシーとアイテム保持ポリシーである [既定のアーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシー] が作成されます。このポリシーには、次の表に示すように、[アーカイブに移動する] アクションを持つ保持タグが含まれます。

既定のアーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシー

保持タグの名前 タグの種類 説明

既定 - 2 年でアーカイブへ移動

既定

メッセージは 2 年後、自動的にアーカイブ メールボックスに移動されます。保持タグが明示的に適用されていないか、フォルダーから継承されていないメールボックス全体のアイテムに適用されます。

個人 - 1 年でアーカイブへ移動

個人

メッセージは 1 年後、自動的にアーカイブ メールボックスに移動されます。

個人 - 5 年でアーカイブへ移動

個人

メッセージは 5 年後、自動的にアーカイブ メールボックスに移動されます。

個人 - アーカイブへ移動しない

個人

メッセージはアーカイブ メールボックスに移動されません。

回復可能なアイテム - 14 日でアーカイブへ移動

個人

メッセージは、ユーザーのプライマリ メールボックスの回復可能なアイテム フォルダーから、アーカイブ メールボックスの回復可能なアイテム フォルダーに移動されます。アーカイブ内の削除済みアイテムの復元を試みる場合は、アーカイブ メールボックスで削除済みアイテムの回復機能を使用する必要があります。

既定 - 2 年でアーカイブへ移動

既定

メッセージは 2 年後、自動的にアーカイブ メールボックスに移動されます。保持タグが明示的に適用されていないか、フォルダーから継承されていないメールボックス全体のアイテムに適用されます。

個人 - 1 年でアーカイブへ移動

個人

メッセージは 1 年後、自動的にアーカイブ メールボックスに移動されます。

個人 - 5 年でアーカイブへ移動

個人

メッセージは 5 年後、自動的にアーカイブ メールボックスに移動されます。

個人 - アーカイブへ移動しない

個人

メッセージはアーカイブ メールボックスに移動されません。

回復可能なアイテム - 14 日でアーカイブへ移動

個人

メッセージは、ユーザーのプライマリ メールボックスの回復可能なアイテム フォルダーから、アーカイブ メールボックスの回復可能なアイテム フォルダーに移動されます。アーカイブ内の削除済みアイテムの復元を試みる場合は、アーカイブ メールボックスで削除済みアイテムの回復機能を使用する必要があります。

メールボックス ユーザーに対して個人アーカイブを有効にしているが、メールボックスにアイテム保持ポリシーを割り当てていない場合、既定のアーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシーは自動的に割り当てられます。管理フォルダー アシスタントによってメールボックスが処理されると、これらのタグをユーザーが使用できるようになります。その後、ユーザーは、アーカイブ メールボックスに移動するフォルダーまたはメッセージにタグを付けることができます。既定では、2 年後にメールボックス全体から電子メール メッセージが移動されます。

Outlook 2010 および Outlook Web App のアーカイブ ポリシー

ユーザーのアーカイブ メールボックスを準備する前に、ユーザーのメールボックスに適用するアーカイブ ポリシーをユーザーに通知し、ユーザーのニーズに合ったトレーニングまたはドキュメントをユーザーに提供することをお勧めします。これには、以下についての詳細を含める必要があります。

  • アーカイブ内で利用できる機能、既定のアーカイブ ポリシーとアイテム保持ポリシー。

  • メッセージが自動的にアーカイブに移動する可能性のある時期についての情報。

  • アーカイブ メールボックス内に作成されるフォルダー階層についての情報。

  • 個人タグの適用方法 (Outlook および Outlook Web App では [アーカイブ ポリシー] メニューに表示されます)。

注意

アーカイブ メールボックスを持つユーザーにアイテム保持ポリシーを適用すると、アイテム保持ポリシーによって既定のアーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシーが置き換えられます。[アーカイブに移動する] アクションを持つ 1 つ以上の保持タグを作成し、それらのタグをアイテム保持ポリシーにリンクすることができます。セットアップによって作成され、既定のアーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシーにリンクされた既定の [アーカイブに移動する] タグを、作成した任意のアイテム保持ポリシーに追加することもできます。

Exchange 2010 SP1 では、既定のアーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシーには、[削除して回復を許可する] アクションを持つ追加の保持タグが含まれます。詳細については、「保持タグおよびアイテム保持ポリシーについて」を参照してください。

Outlook 2010 の法令遵守とアーカイブの詳細については、「Outlook 2010 の法令遵守とアーカイブを計画する」を参照してください。

メッセージング データと .pst ファイル

アーカイブ クォータ

アーカイブ メールボックスは、ユーザーが自分のプライマリ メールボックス外に過去のメッセージング データを保存できるように設計されています。メールボックスの格納域のクオータが小さく、これらのクォータを超えたときに制限が課されるために、ユーザーは .pst ファイルを使用することがよくあります。たとえば、ユーザーのメールボックスのサイズが送信禁止クォータを超えた場合、ユーザーはメッセージを送信できなくなります。同様に、ユーザーのメールボックスのサイズが送受信禁止クォータを超えた場合、ユーザーはメッセージを送受信できなくなります。

.pst ファイルを使用しなくてもよいように、アーカイブ メールボックスにユーザーの要件に合った格納域の制限を設定できます。ただし、アーカイブ メールボックスのコストと増大を監視したいのであれば、格納域のクオータとアーカイブ メールボックスの増大についてはある程度制御することをお推めします。

この制御に役立てるために、アーカイブ警告クォータおよびアーカイブ クォータを使用して、アーカイブ メールボックスを構成できます。アーカイブ メールボックスが指定したアーカイブ警告クォータを超えると、警告イベントがアプリケーション イベント ログに記録されます。アーカイブ メールボックスが指定したアーカイブ クォータを超えると、メッセージがアーカイブに移動されなくなり、警告イベントがアプリケーション イベント ログに記録され、クォータ メッセージがメールボックス ユーザーに送信されます。Exchange 2010 SP1 では、既定でアーカイブ警告クォータは 45 ギガバイト (GB) に、アーカイブ クォータは 50 GB に設定されます。Exchange 2010 の RTM 版 (Release To Manufacturing) では、両方のクォータは [無制限] に設定されます。

次の表は、アーカイブ警告クォータとアーカイブ クォータが一致したときに記録されるイベント、および送信される警告メッセージを一覧しています。

アーカイブ クォータ警告

クォータ イベント ID 種類 ソース カテゴリ メッセージ

アーカイブ警告クォータ

10022

警告

MSExchangeMailboxAssistants

管理フォルダー アシスタント

アーカイブ メールボックス '<表示名>:<GUID>:<メールボックス データベース>:<サーバー FQDN>' は、アーカイブ警告クォータ '<アーカイブ警告クォータ>' を超えました。アーカイブ メールボックスのサイズは '<サイズ>' バイトです。

アーカイブ クォータ

8538

警告

MSExchangeIS

全般

<従来の DN> のアーカイブ メールボックスがアーカイブ メールボックスの最大サイズを超えました。アーカイブ メールボックスにはアイテムをコピーまたは移動できません。アーカイブ メールボックスにアイテムを移動するすべてのメッセージの保存期間用のアクションは失敗します。アーカイブ メールボックスが最大サイズ制限を超えない間は、プライマリ メールボックスには、終了した保持タグを持つアイテムが含まれる場合があります。メールボックスの所有者には、アーカイブ メールボックスの状態を通知する必要があります。

アーカイブ警告クォータ

10022

警告

MSExchangeMailboxAssistants

管理フォルダー アシスタント

アーカイブ メールボックス '<表示名>:<GUID>:<メールボックス データベース>:<サーバー FQDN>' は、アーカイブ警告クォータ '<アーカイブ警告クォータ>' を超えました。アーカイブ メールボックスのサイズは '<サイズ>' バイトです。

アーカイブ クォータ

8538

警告

MSExchangeIS

全般

<従来の DN> のアーカイブ メールボックスがアーカイブ メールボックスの最大サイズを超えました。アーカイブ メールボックスにはアイテムをコピーまたは移動できません。アーカイブ メールボックスにアイテムを移動するすべてのメッセージの保存期間用のアクションは失敗します。アーカイブ メールボックスが最大サイズ制限を超えない間は、プライマリ メールボックスには、終了した保持タグを持つアイテムが含まれる場合があります。メールボックスの所有者には、アーカイブ メールボックスの状態を通知する必要があります。

アーカイブ クォータの構成方法の詳細については、「個人用 (社内) アーカイブのアーカイブ クォータの構成」を参照してください。

メッセージング データと .pst ファイル

個人アーカイブとその他の Exchange 機能

ここでは、個人アーカイブとさまざまな Exchange 機能での機能性について説明します。

  • Exchange Search   アーカイブ メールボックスでは、メッセージを迅速に検索する機能がより重要になります。Exchange Search については、プライマリ メールボックスとアーカイブ メールボックスとの間に違いはありません。両方のメールボックスのコンテンツにはインデックスが付きます。Outlook を Exchange キャッシュ モードで使用している場合でもユーザーのコンピューターにはアーカイブ メールボックスがキャッシュされないため、アーカイブの検索結果は常に Exchange Search によって提供されます。Outlook 2010 でメールボックス全体を検索すると、検索結果にはユーザーのプライマリ メールボックスとアーカイブ メールボックスが含まれます。

    以下のバージョンの Office Outlook はアーカイブ メールボックスをサポートしていません。

    • Microsoft Office Home and business 2010 の Outlook 2010

    • Microsoft Office Home and Student 2010 の Outlook 2010

    • Microsoft Office professional 2010 の Outlook 2010

    • Microsoft Office Professional Academic 2010 の Outlook 2010

    以下のクライアントでは、プライマリ メールボックスとアーカイブ メールボックスにまたがった検索を行うことはできません。

    • Outlook Web Access (OWA) 2007 および Outlook Web App (OWA) 2010

    • Office Outlook 2007 Service Pack 2 (SP2) 以前のバージョン

      注意

      Office Outlook 2007 Service Pack 3 (SP3) (アーカイブ メールボックスへのアクセスは可能)

    • サードパーティのクライアント (ActiveSync 機能をサポートしない)

    以下のクライアントは、プライマリ メールボックスとアーカイブ メールボックスにまたがったユニフォーム検索をサポートします。

    • Microsoft Office 2010 Professional Plus の Outlook 2010

    ライセンス要件については、「個人用アーカイブとアイテム保持ポリシーのためのライセンス要件」を参照してください。

    Exchange Search の詳細については、「Exchange Search について」を参照してください。

  • 複数のメールボックスの検索   検出マネージャーが複数のメールボックスの検索を使用して、探索検索を実行すると、ユーザーのアーカイブ メールボックスも検索されます。Exchange コントロール パネル (ECP) から探索検索を作成する際にアーカイブ メールボックスを除外することはできません。Exchange 管理シェルを使用して探索検索を作成する場合は、DoNotIncludeArchive スイッチを使用することでアーカイブを除外することができます。詳細については、「New-MailboxSearch」を参照してください。

    注意

    未接続のメールボックスを検索する場合、複数のメールボックスの検索は使用できません。

    複数のメールボックスの検索の詳細については、「複数のメールボックスの検索について」を参照してください。

  • 訴訟ホールド   メールボックスを訴訟ホールドの対象にすると、プライマリ メールボックスとアーカイブ メールボックスの両方が訴訟ホールドの対象になります。訴訟ホールドの詳細については、「訴訟ホールドについて」を参照してください。

  • 回復可能なアイテム フォルダー   アーカイブ メールボックスには、独自の回復可能なアイテム フォルダーがあり、プライマリ メールボックスと同じ回復可能なアイテム フォルダー クォータが適用されます。回復可能なアイテムの詳細については、「回復可能なアイテムについて」を参照してください。

メッセージング データと .pst ファイル

アーカイブ メールボックスの管理

Exchange 2010 では、アーカイブ メールボックスの作成と管理は、次のような一般的なメールボックス管理タスクに統合されています。

  • アーカイブ メールボックスの作成   メールボックスの作成時にアーカイブ メールボックスを作成したり、既存のメールボックスに対しアーカイブ メールボックスを有効にしたりできます。詳細については、「新しいメールボックスの個人用 (社内) アーカイブまたはクラウドベースのアーカイブの作成」および「既存のメールボックスの個人用 (社内) アーカイブまたはクラウドベースのアーカイブの有効化」を参照してください。

  • アーカイブ メールボックスの移動   ユーザーのアーカイブ メールボックスを、同じメールボックス サーバーの別のメールボックス データベース、または別のサーバーのメールボックス データベースに移動できます。Exchange 2010 SP1 では、プライマリ メールボックスと無関係なユーザーのアーカイブ メールボックスを移動できます。Exchange 2010 RTM では、ユーザーのアーカイブ メールボックスは、プライマリ メールボックスと同じメールボックス サーバー上にあります。ユーザーのアーカイブ メールボックスを移動するには、メールボックスの移動要求を作成する必要があります。詳細については、「ローカルの移動要求の作成」を参照してください。

  • アーカイブ メールボックスの無効化   トラブルシューティングを目的として、または個人アーカイブをサポートしないExchange バージョンにプライマリ メールボックスを移動する場合は、ユーザーのアーカイブ メールボックスを無効にすることをお勧めします。アーカイブの無効化は、プライマリ メールボックスの無効化と似ています。詳細については、「メールボックスの個人用 (社内) アーカイブまたはクラウドベースのアーカイブの無効化」を参照してください。無効にしたアーカイブ メールボックスは、メールボックス データベースの削除済みメールボックスの保持期間になるまで、メールボックス データベース内に保持されます。この期間中であれば、アーカイブをメールボックス ユーザーに再接続できます。削除済みメールボックスの保持期間が経過すると、未接続のアーカイブ メールボックスは、メールボックス データベースから削除されます。

  • メールボックス統計とメールボックス フォルダー統計の取得   ユーザーのアーカイブ メールボックスのメールボックス統計とメールボックス フォルダー統計を取得するには、Archive スイッチを Get-MailboxStatistics および Get-MailboxFolderStatistics コマンドレットと共に使用します。

メッセージング データと .pst ファイル

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