フェデレーション メールボックスを AD RMS のスーパー ユーザー グループに追加する

製品: Exchange Server 2013

以下の Microsoft Exchange Server 2013 Information Rights Management (IRM) 機能を有効にするには、フェデレーション メールボックス (Exchange 2013 セットアップで作成されるシステム メールボックス) を、組織の Active Directory Rights Management サービス (AD RMS) クラスターのスーパー ユーザー グループに追加する必要があります。

  • Microsoft Office Outlook Web Appの IRM

  • Exchange ActiveSync の IRM

  • 仕訳帳レポート復号化

  • トランスポート復号化

メールが有効な配布グループは、AD RMS のスーパー ユーザー グループとして構成できます。 配布グループのメンバーが AD RMS クラスターからライセンスを要求した場合、そのメンバーには所有者使用ライセンスが付与されます。 これによって、そのクラスターで発行された RMS で保護されたコンテンツをすべて解読することができます。 既存の配布グループを使用するか、配布グループを作成して AD RMS のスーパー ユーザー グループとして構成するかに無関係に、配布グループをこの目的専用のものにし、適切な設定を構成して、メンバーシップの変更を承認、監査、および監視することをお勧めします。

警告

AD RMS 内にスーパー ユーザー グループを構成すると、グループのメンバーは IRM で保護されたコンテンツを復号できるようになります。 グループのメンバーシップを制御および管理するための適切な措置を行って、監査を有効にしてメンバーシップの変更を追跡することをお勧めします。

IRM に関連するその他の管理タスクについては、「 Information Rights Management の手順」を参照してください。

はじめに把握しておくべき情報

  • 予想所要時間 : 15 分。

  • この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可が割り当てられている必要があります。 必要なアクセス許可を確認するには、「受信者のアクセス許可」トピックの「配布グループ」エントリ 参照してください。

  • AD RMS クラスターが Active Directory フォレストに展開されている必要があります。

  • AD RMS クラスター上で既にスーパー ユーザー グループが構成されている場合、配布グループのメンバーシップに対する変更では、AD RMS クラスターでの更新に最大 24 時間かかる可能性があります。 これは、クラスターのグループ メンバーシップをキャッシュする結果です。

  • このトピックの手順で使用可能なキーボード ショートカットについては、「Exchange 管理センターのキーボード ショートカット」を参照してください。

ヒント

問題がある場合は、 Exchange のフォーラムで質問してください。 Exchange Serverのフォーラムにアクセスしてください。

手順 1: シェルを使用して、フェデレーション メールボックスを配布グループに追加する

配布グループが、AD RMS クラスターのスーパー ユーザー グループとして作成され構成されている場合、Exchange 2013 フェデレーション メールボックスをそのグループのメンバーとして追加できます。 スーパー ユーザー グループが構成されていない場合は、配布グループを作成してフェデレーション メールボックスをメンバーとして追加する必要があります。

  1. AD RMS スーパー ユーザー グループとして使用する専用の配布グループを作成します。 詳細については、「 配布グループの作成と管理」を参照してください。

  2. FederatedEmail.4c1f4d8b-8179-4148-93bf-00a95fa1e042 というユーザーを新しい配布グループに追加します。 フェデレーション メールボックスはシステム メールボックスなので、EAC には表示されません。 このメールボックスを配布グループに追加するには、シェルから Add-DistributionGroupMember コマンドレットを使用する必要があります。

    この例では、フェデレーション メールボックスを ADRMSSuperUsers 配布グループに追加します。

    Add-DistributionGroupMember ADRMSSuperUsers -Member FederatedEmail.4c1f4d8b-8179-4148-93bf-00a95fa1e042
    

構文およびパラメーターの詳細については、「Add-DistributionGroupMember」を参照してください。

手順 2: AD RMS を使用してスーパー ユーザー グループを設定する

AD RMS クラスターで次の手順を実行します。 この手順を実行するために使用するアカウントは、AD RMS サーバーの AD RMS Enterprise Administrators ローカル グループのメンバーである必要があります。

  1. Active Directory Rights Management サービス コンソールを開き、AD RMS クラスターを展開します。

  2. コンソール ツリーで、 [セキュリティ ポリシー] を展開し、 [スーパー ユーザー] をクリックします。

  3. 操作ウィンドウで、 [スーパー ユーザーを有効にする] をクリックします。

  4. 結果ウィンドウで、 [スーパー ユーザー グループの変更] をクリックし、 [スーパー ユーザー] プロパティ シートを開きます。

  5. [スーパー ユーザー グループ] ボックスに、前の手順で作成した配布グループの電子メール アドレスを入力し、[参照] をクリックして、配布グループを選択します。

正常な動作を確認する方法

フェデレーション メールボックスを新規の、または既存の配布グループに追加した後で、Get-DistributionGroupMember コマンドレットを使用してグループのメンバーシップを確認します。

配布グループ メンバーシップの確認方法の例については、「 Get-DistributionGroupMember 」の「 Example 1」を参照してください。

AD RMS を使用してスーパー ユーザー グループを設定したら、次の方法でスーパー ユーザー グループが正しく構成されていることを確認できます。 さらに、Test-IRMConfiguration コマンドレットを使用して IRM 機能を確認できます。

  • AD RMS コンソールを使用して、適切なグループがスーパー ユーザー グループとして構成されたことを確認します。

  • AD RMS サーバー上で次の PowerShell コマンドを実行して、スーパー ユーザー グループを取得します。

    重要

    ADRMSAdmin PowerShell モジュールは、Windows Server 2008 R2 以降で利用できます。

    Import-Module ADRMSAdmin
    New-PSDrive -Name MyRmsAdmin -PsProvider AdRmsAdmin -Root https://localhost
    Get-ItemProperty -Path MyRmsAdmin:\SecurityPolicy\SuperUser